どうしてでしょうね?普通ならば夜になると眠くなるはずなんですが、作者は眠くならないんですよぉ。
まさか、病気!?........それは流石にない、ですよね?
はい、今回はタイトルからして......予想はできますか?
ではごゆっくり
時はさかのぼり───
「はぁ、疲れたぁ~」
フラフラとした足取りで道路を歩く俺。夜遅くまで、明日の文化祭の準備をしていたのだ。ちなみに高校生活で初の文化祭だ。
「ただいまー」
っと言っても俺はひとり暮らし、誰も家には居ない。中学までは家族で住んでいたのだが、俺の行く高校が実家から遠く、俺だけ引っ越してきたのだ。ひとり暮らしもなかなか悪くなく、今のところ、親の仕送りも貰いつつ、安定した生活を送っている。
「いただきます」
ご飯を食べて少し時間が経ち、その後に風呂に入る。風呂から上がって歯を磨いてから、今日は疲れたから早めに寝る。文化祭は明後日だけど、明日は予約したゲームが届くからな、早く手に入れて明日はしまくるぜ!
そんな気持ちがいっぱいで、俺はゆっくり目を閉じ、眠りについた。
「いい朝だ...........」
昨日は早く寝たためか、凄く寝起きが良い。布団をたたみ、朝ごはんを作る。メニューは朝の定番とも言われる白飯、味噌汁、焼き魚........うん、なかなかのいい出来だ。
ご飯を食べ終わってから、俺は自分の部屋に行き、私服に着替える。
「よし、行くか!」
靴を履いて玄関を開ける。日差しが眩しく、ホントに良い天気だ。
しばらく歩き続け、俺は目的地にそろそろ着くだろうという距離まで来た。待ってろぉ!俺のゲーム達よ!
今すぐ遊んでやるぜぇ!
俺は少し走って少しでも早く行こうとする。その時、目の前に怪我をしたのか、小さい女の子が泣いていたのを見かけた。俺は驚いた。別に女の子の事で驚いた訳じゃない。
鉄骨。その女の子の上には、今にも崩れ落ちそうな鉄骨を、積んだワイヤーがあったのだ。もし、その鉄骨が今崩れてしまったら、女の子が危ない!
そして、俺の予想は当たった。
その鉄骨はバランスを崩し2、3本落ちてきたのだ。女の子の上に。
「っ!!!」
背中に急な寒気を感じた。
そして、俺は何故か咄嗟に身体が動き、女の子に接近する。そして俺はその女の子を跳ねのき、遠くに飛ばす。
この行動は俺が意識した訳じゃなかった。ただ、一瞬で出てきた『助けたい』という思いが、俺の体を動かしたのだ。
女の子はきっとこれで助かったかな。俺はそう思ったが、女の子を跳ねのいたって事は当然、鉄骨は俺に直撃した。一瞬で全身に激痛が走る。そして一瞬で.......
目の前が真っ暗になった。
◇ ◇ ◇
「うっ、うーん.............」
目を開けると、空が見えた。
あれ?俺って.......生きてるのか?身体も痛くないし、地面もちゃんも歩ける。それに.......
「....ここどこ?」
周りを見渡す。
和風な感じの家に、隣には広い庭がある。その奥には、大きくて立派な桜の木が並んでいた。
「桜?今って春だったっけ?」
そんな訳がなかった。文化祭は9月にある予定だ、それも明後日に。それなのに桜が咲いているなんて、おかしい。
「目が覚めたようね」
すると声が聞こえた。女性の声だ。
俺はちょっとビックリして、慌てて後ろを向いた。
そこには、水色を主とした着物を着ていて、ピンク色の綺麗な長い髪した、とても綺麗な女性が居た。
「えっと、あなたは.......それにここは......?」
「そうね、まずは説明からいきましょ」
するとその女性は、床に座り、笑顔で喋り出した。
「私は西行寺 幽々子。ここ、白玉楼の主よ」
「そして私が八雲 紫」
「うわぁ!」
突如、後ろからも声が聞こえ、俺は身体がビクッとなり、その声のする方をみる。
「あら紫、来てたのね」
「えぇ、さっき来たわ」
「..............」
俺は、どうすればいい!?なんかこの状況、凄く気まずいんだけど!
「えっと、幽々子さんと紫さん」
「何かしら?あと、別に呼び捨てで構わないわよ。幽々子もいいでしょ?」
「いいわよ。それで、なにかしら?」
え、呼び捨てでいいの?明らかに2人とも年上な感じがするんだけど。
「じゃあ紫、俺って」
「死んでるわ」
「..........わかった」
あぁ、なんか、先読みされた上に、堂々と死んでるって、言われたら結構ダメージでかいな。確かに俺は『死んでるのか?』って聞こうとした。でも先読みはやめて下さいよ。というか、死んでるのか.........。
「まぁまぁ、そんなに落ち込まないで。これからは亡霊としての人生を始めればいいじゃないの」
「いやもう別の意味で人生終わってますから」
亡霊としての人生って聞いた事ねぇよ!2回目じゃん!コンティニューしてるじゃん!嬉しくないよ!
「お、お客さんですか?」
俺が死んでる事を嘆いてると、緑を主とした着物を着ているお爺さんが出てきた。
「あら妖忌、久しぶりね」
すると紫がその妖忌と言う人に話しかける。その妖忌と言う人は紫に気づき、少し頭を下げる。
「こんにちは」
とりあえず俺も挨拶をしておく。
「自分はこの白玉楼の庭師をしている魂魄 妖忌じゃ。それと幽々子殿。来て早々悪いが、これから夕食の準備があるので、ここで失礼します」
ホントにお爺さんなのだろうか、この人。まるで執事みたいじゃん。
そして妖忌は頭を下げて、部屋から出ていった。
「まぁ、さっきの続きだと.....死んでる事はわかった」
「そう?ならよかった」
「いや、良くないんだけども.......まぁいい。それで、俺はここからどうすれば......?」
そう、この白玉楼って所に居るまではよかった。だが俺はここからどうすれば良いのかが問題だ。近くに里っぽいのがあれば良いんだが。
「そうねぇ。紫、あなたのスキマでなんとかならないかしら?」
「スキマ?」
「先に説明した方がよかったわね。私は妖怪、隙間の妖怪なのよ」
.............なるほど、意味がわからない。
妖怪?
「簡単に言うと.......ほら」
そう言って紫は後ろに指をさす。するとその空間に黒い線みたいな物が出てきて、そこが開いた。中には目が沢山あり、凄く不気味だ。なにこれめっさ怖い。
「これで色々出来るのよ」
「は、はぁ..........」
「まぁ、今度詳しく教えるわ」
多分、詳しく教わってもわからない気がする。
「それで幽々子。この人どうする?」
「そうね、もう面倒だから一緒に住まない?」
「え、い、いいのか?」
「えぇ。それに多い方が楽しいでしょ?」
すげぇ、なんて心の広い人なんだ。それに面倒だからって決めていいのかなぁ。まぁいい、本人が良いって言ってくれたんだ、ここはお言葉に甘えて住ませてもらおう!
「じゃあ、宜しくお願いします!」
「あ、そういえば名前、聞いてないわね」
「あ、あぁ。そういえばそうだな」
あ、自己紹介を完全に忘れてたな。
「俺は如月 陽斗。幽々子、これから宜しくな!」
「陽斗.......いい名前ね。こちらこそ宜しくね、陽斗」
これが、俺と幽々子との出会いだった。
素敵な(死んだけど)出会いですねぇ。
作者もこんな素敵な出会いがしたいです!非リアなので..........。
はい!暗くなってしまいましたね!
最近、ネタが思いつかなくなってしまいました。ヤバイヤバイ。と言っても、まだ大丈夫ですのでご安心を。
感想や意見、気軽にどうぞ!
ではまた次回!