気づけば桜の亡霊が傍に居てくれる   作:死奏憐音

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トリックオアトリートー!
今日はハロウィンですね!子供が仮装をお菓子を沢山(沢山かは分からないけど)貰う日ですね。

な、の、で!

今回は特別編!ハロウィンをネタとした話です!
少々短いかもしれませんが、よろしくお願いします!

では、ごゆっくり



特別編:ハロウィンな白玉楼

「今日は寒いわね」

「そうだな」

 

今日は風が強く、とても寒気がする。

俺と幽々子は二人して布団を身体に巻き付けている。だが風が強くて寒いからって悪い事ばかりではなかった。風が強いって事は桜の花弁が綺麗に散っていっているのだ。目の前にはまさに、桜吹雪の光景が見えていた。

 

「そういや、紫は今日は来てないな」

 

ちなみに今は紫が居らず、居たらめんどくさい紫だが、居なかったらそれはそれで面白くない、そんな存在に最近はなってきた。

 

「トリックオアトリート~!」

「「..............」」

 

なんて事を考えていたら、目の前にスキマが出てきてついでに紫も出てきた。

 

.............何故かネコ耳を付けて。

 

「紫、妖怪とはいえ、いい歳なんだから無理をしなくてあっ!す、すまん!謝るからスキマに落とすのはやめてくれぇ!!!」

 

俺が紫に言おうとしたら、最後まで言わせてくれず俺の足元にスキマを出して落とそうとしてきた。

 

「何よ、陽斗はさっきの言葉、知ってるでしょ?」

 

すると許してくれたのか、スキマを戻し、俺を助けてくれる。

 

「あ、あぁ、知ってるよ。ハロウィンだろ?」

「ハロウィン?」

 

あ、そうか。幽々子は知らないのか、ていうかなんで紫は知ってるんだろうか。

 

「そうだな、ハロウィンってのは簡単に言うと.......俺が生きてた時は祭りとして扱う人もいるな。内容は、子供が仮装をして『トリックオアトリート』って言葉を言うんだ。意味は『お菓子をくれるかイタズラされる、どっちがいい?』みたいな感じだな。子供はそれを言ってお菓子を貰う、そんな祭りだ」

「へぇ、楽しそうね。だから紫はネコ耳を付けてるのね?」

「えぇ、そうよ」

 

説明をすると、幽々子はハロウィンに凄く興味を持ったのか、紫のネコ耳をガン見する。まぁ、それもしょうがないかな、お菓子が関係してるんだし。

 

「ねぇ紫、私の衣装はあるの?あるならやってみたいわ」

 

まるでホントに子供の様に楽しみにする幽々子。見た目は大人なのに、意外と考える事は幼かったりもする。そんな所が俺は好きだったりする。

 

「えぇあるわよ。ちょっと外の世界から取ってきたわ」

 

取ってきたわって.........盗んでないよな?

 

「という訳で陽斗、少しの間待っててくれないかしら?」

「あぁ、いいぞ」

「わかったわ。行きましょ幽々子」

 

そう言い、幽々子と紫はスキマの中へ入っていき、着替えに行った。

 

 

 

 

◇ ◇ ◇

 

 

 

「陽斗、準備が出来たわよ」

 

俺がお茶を飲みながら待っていたら、スキマから紫が出てきた。どうやら幽々子の準備が整ったようだ。

 

「じゃあ幽々子、出てきていいわよ」

 

そして紫はスキマに向かって声を送る。そして少し経って『わかったわ〜』っと幽々子の声が聞こえた。さぁて、どんな感じになったのか、楽しみだな。

 

「陽斗...........トリックオアトリート~」

 

スキマからは幽々子が元気良く登場し、俺にハロウィンの言葉を言う。

格好は頭には小さめのハットを被っており、オレンジと黒を主とした衣装、まるで魔女の様な格好だった。

 

「..........」

「陽斗?」

「........あっ」

 

ヤバイな、ついつい見とれてしまった。

 

「どうかしたの?」

「いや、その、見とれてた.........その、幽々子に」

「そう、良かったわ」

 

うん、ホントに見とれてた。その、普段は可愛いじゃなくて美人の感じが強い幽々子だが、今の格好じゃあ美人よりも可愛いが強いな。さっきまでは堂々としていたが、俺に衣装を見せてから少し恥ずかしいのか、テレている仕草を見せる幽々子。あぁ、そんな仕草を見せられたらより一層可愛く見えるじゃんか!

 

「ふふっ陽斗、顔が赤いわよ。そんなに幽々子に見とれたかしら?」

「あ、あぁ.........もっかい言うけど、見れとれたよ」

 

うーん、結構言うのって恥ずかしいんだな。今更だけど。

 

「それで陽斗、お菓子はくれるのかしら?」

「え、あー」

 

お菓子、お菓子って言われてもなぁ。どうしようもできないし、何もあげる物もないんだなぁこれが。

 

「うーん、何も無いな」

「そう、ならイタズラね」

「一応聞くけど、イタズラの内容って........?」

 

とりあえず、今はそれが1番気になる。

 

「そうね、夜までのお楽しみよ」

「なんだよそれ」

 

そんな他愛のない話は、夜の前くらいまで続いた。

 

今日はいつもと少し違う日常だった。

 




どうでしたか?

ゆゆ様の衣装はみなさんの想像にお任せします。
良いですね、みなさんの好きなキャラクターが仮装をして出てきたらどうでしょうか。作者は当然、ゆゆ様が仮装をして出てきたら倒れます(別の意味で)

ちなみに、1話でゆゆ様の髪が長い、の所では疑問に思う人も居たかもしれませんね。
ゆゆ様は生きているときは髪が長く、帽子を被っていなかったそうです。

感想や意見、気軽にどうぞ!
では次回をお楽しみに!



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