更新が遅くてほんとに申し訳ありません!
学校での作業があり、家に帰れば机に向かって......泣きたいです!(泣)
っというわけで←(どういうわけ?)
本編をどうぞ!ごゆっくり。
「てゐちゃん恒例の、バストチェックうさ!」
「い やぁぁぁぁぁぁ!!!」
どうして私は、胸を揉まれているのでしょうか。
永遠亭は白玉楼とは違った。
当然、建物自体が違ければ作りも違う。和風なのは一緒だか少し白玉楼の方が広く感じられる。でも、また白玉楼とは違った雰囲気が味わえて私は好きだ。
また違うところは、いつもの感じではないこと。
白玉楼で胸を揉まれる事なんて殆どないし、こんなに弄られるのは幽々子の遊びが過ぎた時くらいである。
私は、どうすればいいのでしょう。
「大きさは〜ふむふむ。わかったう...いたっ!」
「何してんのよあんたは!」
「バストチェックうさよ!」
「見りゃわかるわよ!あ、ちょ、待ちなさい!」
「い〜や〜う〜さ〜よ〜」
「.........」
嵐は過ぎ去り、私は一人ぽつんと座っていた。そんな私を見ながら、永琳さんがこちらに向かって来ては少し面白がっていた。
「貴女、苦労するわね」
「お察しの言葉、ありがとうございます」
「それで 妖夢。ご飯も食べたし、お風呂に入る?」
「いえ。私は最後でお願いします」
「あらそう?」
私はあくまでお客様です。ここは住者である永琳さん達に先を譲るべきです。私はそう永琳に言葉を返すと、永琳さんはこの出て行った。当然だろうがお風呂に向かったのだろう。
部屋に一人取り残された私は、どこかソワソワしていた。部屋を見回したりじーっとしたりをずっと繰り返していた。相変わらず綺麗な部屋である。今私がいる部屋は居間である。
「今居るのは居間......」
私、何言ってるんだろ。自分で言っといて悲しくなりましたね。こういう時陽斗さんだったらツッコミを入れてくださいますけど、そのツッコミが無いとボケも大変ですよね。幽々子様もいつもあんな感じですが、陽斗さんがいるからこそあんな楽しくいられるんでしょうね。まぁ、幽々子様が笑顔であれば私はそれでいいんです。
「......疲れちゃってるなぁ」
「大丈夫?でもさっきのは面白かったわよ」
「わっ!?きき、聞いてたんですか!?」
「えぇ、そりゃもちろん 」
驚いて後ろを向くと、そこにはちょっとニヤニヤしている鈴仙さんがいた。うわぁ、さっきの聞かれたくなかったなぁ恥ずかしいですよぉ。
「まぁ広めるつもりはないわ、安心して」
「そ、そうですか」
「それで、妖夢の寝るところなんだけどさ」
「あ、はい」
ついて来て、と指を動かし歩き始める鈴仙さん。私は静かに鈴仙さんの後をついて行った。
案内をされている間はお互いに何の会話もなく、ただただついて行くだけの時間でした。普段鈴仙さんは、どのような人何だろう。私みたいに主から呼ばれないと会話もしない人なんでしょうか。それとも、永琳さんに自分から話しかけたりするんでしょうか。
頭の中ではいろんなパターンを考えている途中で、鈴仙さんは足を止めた。
「ここよ。さっ入って」
「失礼します。わぁ、広いですね!」
扉の開き、中へと入る私と鈴仙さん。中は当然和風で結構広かった。本棚には医療関係の本が並べられ、本棚の上には小さな花瓶に入った花も飾られていた。
「ここでいいかしら?」
「はい、充分です!」
「ならよかったわ」
タンスから布団を準備する鈴仙さん。なんか、今になってお泊りって感じがしてきますね。
「あ、お風呂入る?」
「いえ、皆さんの後で」
「師匠と姫様とてゐはもう入ったし、私は後でいいわ。お客さんを優先させないと」
「そうですか。なら、お言葉に甘えて」
「あ〜〜〜気持ちいい」
湯船を方を浸からせ一言。やはりお風呂に入るとこの言葉が出ますよね。今日の疲れを取って、ゆっくり眠りたいです。いつもだったら、この後は幽々子様のお布団の準備をして、軽く月の光を浴びながら瞑想をして......さほど変わりませんね。
「それにしても、今日は疲れたなぁ」
ホントに、幽々子様の無茶ぶりには困りますね。いきなり『勝負しなさい〜』だとか、白玉楼だと暇さえあれば『ご飯作ってぇ』なんですから。もう少しお嬢様らしくして欲しいものです。まぁでも、そんな幽々子様でも良いところはありますけどね。
「妖夢、お風呂はどうかしら?」
「あ、すごくいいですよ」
「そう。なら入るわね」
「はい、どう......ぞ?ちょ、えっ!?」
鈴仙さんの言葉に返事を返して間もなく、何かおかしいと気づいた。『入るわね?』入ってくるの!?そんな急過ぎますよ!
なんて思っているとガララ、と脱衣所へと続く扉が開かれ、そこには当然、タオル一枚姿の鈴仙さんがいた。タオル越しでもわかる大きな胸。しっかりくびれもあってほっそりした綺麗な足。
「......ずるいです」
「え、なにが?」
「なんでもありません!っというかなんで普通に入ってくるんですか!?」
「そりゃ、お客の背中を流すのは当たり前でしょ?」
「いやでも...」
「それに、同じ従者で、戦った仲だし、話したい事がいろいろあるのよ」
静かな足取りで近づいてくる鈴仙さん。
「だから、背中を流させてくれるかしら?」
「......わかりました。では、お願いします」
湯船から上がり、私は椅子に座った。後ろには鈴仙さんが私の背中を流してくれる。石けんで泡を立てて、優しく洗ってくれる。普段、誰かに洗ってもらうということが今までに......無かったですね。こんなに、心地よいのでしょうか。
「妖夢って、結構鍛えてるのね」
すると鈴仙さんは私の背中を摩りながらそう言ってきた。
「えぇ、まぁ。鍛錬を欠かさず続ける事が大事ですから」
「無駄な脂肪も無さそうだし、あと何より肌が綺麗なのね。羨ましいわ 」
「いえいえそんな、私なんて......」
口では遠慮をしているが、実際、心の中では喜んでいる自分がいた。ホントにこんな褒めてもらえる事なんていつぶりだろうか。幽々子様も褒めては下さりますが、基本ご飯の事です。まぁその、食事を喜んでいただけるのは嬉しいのですが、普段言われない事を言われると照れるというか何と言うか......。
「はい、終わったわ」
頭の中で考えているとふとそう聞こえた。
「ありがとうございます。じゃあ私も」
「あぁ、私はもう自分でやったから」
「は、早いですね」
「......言っておくけど私、妖夢より早くから入ってたから」
「ドウイウコトデスカ?」
「落ち着いて、言葉が片言よ。ちょっと能力使って気づかれなかったのね」
お風呂に入ってまで能力使いますか!?そそ、そんなに私に背中を流されるのが嫌だったのでしょうか。それとも、まだ私をお客ではなく、戦いの中での敵と見られてるのでしょうか。もしかすると、そうかもしれません。仲良くなったとはいえ、それは勝手に私がそう思っているだけかも......。そう考えると......。
心の中でショックを受けると、なぜかそのダメージが涙腺にも来た。勝手に視界がボヤけ、雫が頬を垂れる。
「え、ちょ、妖夢!?どうしたの急に!」
「んグッ、いいんです、ぅ、うぅ......気にしないで、くだ、さい」
「いやいや気にするわよ!急に泣かれたら困るわよ!」
「もう、腹を斬る覚悟は......ありますから......」
「そんな覚悟無くしなさいよ!いいから落ち着いて!」
「ゆ、幽々子様。陽斗さん。い、今まで......」
「いいから落ち着けっつってんでしょうがー!!!」
「そういう事ね」
「は、はい」
勝手な私の想像を話すと、鈴仙は笑いながら聞いてくれた。
「でも、意外だったわ」
くすっと微笑む鈴仙。私を見てはまるで子供を見るような眼差しをしてきた。
「妖夢もやっぱり、寂しいって気持ちもあるんだなーってね」
「なんですかそれ」
「ほら、妖夢って何かあっても我慢するでしょ?だからそんな感情もあんまり無いって思ってたの」
「その、仕事柄として、第一冥界ですから。誰もいなくて当然なんです」
冥界は死者の世界。魂のある者が住める場所でなく、亡霊たちが次の命を告げられるまで、亡霊が住む場所なんだ。たまに博麗の巫女や魔法使いが遊びで来たりするが、前回の春節異変から、現世と冥界へと結界が緩くなっているため行き帰りができるのだ。
「ねぇ妖夢。背中、流してもらえる?」
「え、でも鈴仙さんは既に......」
「別にいいの。二回流したらどうにかなる訳でもないし」
ほらほらと背中を向ける鈴仙さん。肌がとても綺麗で、つい触りたくなってしまうほど女の子らしく可愛い背中だった。
「で、では。失礼します」
ゆっくりをお湯をかけ流し、背中を洗い始めた。一度流しているため目立った汚れなんか当然無く、ただゆっくりと丁寧に鈴仙さんの背中を流したら。
「気持ちいいわね」
「ありがとうございます」
「よくあの亡霊の背中、流してあげてるの?」
「いえそんな!陽斗さんとお風呂なんてっ!」
「違うわよ。亡霊の姫様よ」
「...でで、ですよね!最近では減りましたが、前まではよくしていました」
「慣れてるのか、力加減もいいし、丁寧だし」
「いえいえそんな」
「妖夢って肌も綺麗で、スタイルいいし」
「それ、鈴仙さんから言われても嬉しくないです」
大きい方に言われても説得力がありません!
「そう?刀が振りやすそうじゃない。軍の頃の私なんてほふく前進が大変だったのよ?」
この言葉の直後、私の中の何かが吹っ切れた。
そして気づいたら、鈴仙さんのを掴んでいた。
「それは嫌味なんですかー!?」
「や、ちょっと!どこ揉んでるのよ!」
「悲しいですけど刀は振りやすいですよ!でも、でもぉ〜!」
「やっ!わ、わかった!わかったからやめ、あん!」
「幽々子様だって、いっつも私をバカにしてぇ!」
「それは本人に言いなさいよ!?」
「小さくたっていいじゃないですかぁぁぁー!」
「わかったから手を離しなさーーーい!」
◇ ◇ ◇
「申し訳ありませんでした」
「いいのよもう」
お風呂から上がり、今は寝室。先程まで正気ではなかった私は鈴仙さんに謝罪をしていた。理由は当然、私が何を思ったのか訳のわからない事を......信頼を無くす様な、悪い感じしかしません。
外は真っ暗、まさに夜。見えるのは空に輝く満月と、聞こえるのは静かに靡く笹の音だけ。白玉楼の夜とはまた違っていいですね。
「いつまでも暗くても悪いわ。話を変えましょう」
私のせいでしんみりしていた雰囲気を鈴仙さんが一転させる。なんか迷惑かけてばかりで申し訳ないです。ここは私も気持ちを切り替えて、女性らしい話をしましょう!
「陽斗の事、好きなの?」
「そうですね。洋菓子はあまり食べませんね」
「.........」
「.........」
話が噛み合わない。
まさか、鈴仙さんがこんな質問をしてくるなんて思いもしませんでしたよ。確かに女性らしい話を、とは思いましたけど、ここまで率直に聞いてきますか!?
「妖夢?」
「ひゃ、ひゃい!?」
「さっきと同じ事聞くわ」
「落ち着いてます!」
「......落ち着いてないわね」
もうダメです幽々子様!私には女性の話が向いていません!私には恋愛の話ができませんよ!
そういえば、前に紫様が言ってました。
「これが『がーるずとーく』という奴ですか!」
「知らないわよ!?」
内心パニック状態でありながら、鈴仙さんは落ち着いて私を対象した。
「妖夢。これじゃあまともな話ができないわよ」
「で、でも鈴仙さんが急過ぎるんですよ!」
「そう?なら悪かったわ」
なんだろう。ホントに切腹したい。こんなに慌てて、私ったらどうしたんだろう。もしかして、ホントに陽斗さんのことが好きなのでしょうか私は。ただ自分が気づいてないだけであった、心の何処かでは。
「その、なんでそんな急に」
「なんとなくよ。がーるずとーくってこんな感じじゃないかしら?」
「やったこと無いからわからないです」
今まで生きていて幽々子様ともシタコトガないですね。実際、幽々子様だったらどうなっていたでしょうか。急に食べ物のお話になりそうですが、あのお方だと恋愛はあまり想像出来ないです。
「でも、多分好きのかも知れません」
恥ずかしい思いを我慢して口を開いた。
「いつも優しくて、面白くて、真面目で。どこか暖かいんです、陽斗さんと居ると」
陽斗さんは、いつも私を助けてくれる。困ったときに手を差し伸べてくれる優しさ。単に私が甘えているだけなのかも知れませんが、お側にいてくれると嬉しいんです。
「こんな事を思うだけなのに、好きと判断するのはどうかと思いますが」
「それもそうね。まだわからないもの」
続けて鈴仙さんが喋った。
「恋愛に関しては私もよくわからないわ。私だって一度もないからね」
目線を下にやりながら鈴仙さんはそう言った。
乙女なら誰にだってあるかもしれない。誰だって恋はしたい。ただ、その恋の想いに自分は、相手は気付かないでそのまま、なんてこともあるかもしれない。どうやってアピールをするのか。どう表現するのか。私にはまだそれが出来ないです。
「よし、そう分かれば特訓よ!」
「特訓、ですか?」
「そうよ。当然目的は陽斗を貴女の虜にするの」
「え、いや、でも!そんな急な!」
「大丈夫よ。私だってある程度は乙女なんだから」
きっとそういう問題ではない、少なくともそう思います。だがそんなことを言うにもどこか言いづらい雰囲気もあるし、鈴仙さんが既にやる気である。
特訓なんて一体何をどうするのだろうか。幽々子様みたいに理想的な大きさでもなく、身長も低い。
「こんな私にでも、出来るのですか......?」
そんな私でも、チャンスはあるのなら......!
「もちろんよ。できる限りだけど」
まだ心の中では陽斗さんの事が『好き』とは完全に決まった訳ではない。でも、きっと、何もしないまま終わるのだけは私のプライドが許しません!
「よ、よろしくお願いします!」
シルバーウィーク。
皆さんはいかがお過ごしでしょうか?
作者ですか?作者はボッチですから予定もクソもありませんよ?あ、目から塩水が......。
ゴールデンウィーク程ではありませんが、長き休み。作者はずっとゲームをしています。外に出てもゲームセンターです。最近はリア充が増えてきましたね。なんて妬ましい!
ここで軽い報告!
作者は学生でして、そろそろ就職試験というラスボスが来てしまうので更に更新が遅くなるかもです。
大変ご迷惑をおかけします。
意見や感想、気軽にどうぞ!
ではまた次回!