気づけば桜の亡霊が傍に居てくれる   作:死奏憐音

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久しぶりの更新ですっ!

まぁ遅くなった理由は、そうですねぇ......友達に借りたゲームにハマってしまった、でしょうか。はいごめんなさい!

ではごゆっくり



31話:レミリアの妹

「私は、フランドール......」

 

見た目は幼く、身長も小さい。そして真紅の瞳。服装は主に真紅を基調としており、半袖にミニスカートを着ていた。頭にはレミリアのと同じようなナイトキャップを被っており、間からはサイドテールが出ていた。そして俺が次に目が行ったのは、背中から生えている羽だった。レミリアはコウモリの様な羽だが、フランドールのは枝のような細い根本に虹色の結晶、クリスタルのようなものが付いていた。

 

「お兄さんはだぁれ?」

 

そう言い、少女はニコッと笑う。そう。まるでなにか面白そうなおもちゃを見つけたような、そんな笑顔だった。だが、俺はその笑顔を見てなぜか寒気がした。

 

「あ、お、俺は如月 陽斗だが...」

 

俺は恐る恐る名前を言う。なんでだ、なんでこんな小さい子に俺はビビってんだ......。

 

「咲夜に頼まれて今は紅魔館に来てるんだ」

「へぇー、そうなんだ」

「あ、あぁ」

「ねぇ陽斗お兄さん」

「ん?なんだ?」

「陽斗お兄さんは......楽しいことは好き?」

「ま、まぁ、好きだな」

「そぅ......」

 

するとフランドールは俺から距離を置き、ずっと背中を俺に向けたままだった。ど、どうしようこの空気。なに、楽しいことが好きって言ったらいけなかったのか?なにか気に触ることでもしたかなぁ。俺はそんなことも考えながらフランドールの背中を見ていた。するとフランドールは再びこちらを向き、右手を上にあげた。

 

 

 

この瞬間、俺の中の危険信号が大音量で鳴り響いた。

 

 

 

 

「なら、遊びましょ?」

 

 

 

 

───逃げろ、と。

 

 

 

直後、フランドールの右手から紫色の弾幕が大量に放たれた。

 

「あっぶなっ!ちょ、なにすんだフランドール!」

「フランでいいよ。それじゃ長いでしょ?」

「あ、そうか。確かにそうだが弾幕を撃つのをやめろぉーーー!」

 

フランは俺と話しながらも弾幕を放つ事をやめなかった。ちょっと!死んじゃう!もう死んでるけど2回目死んじゃう!

 

「結構避けるんだね〜、なら、これはどうっ!」

「だからちょっと待てぇええぇぇ!」

「マスタースパーク!」

「んっ!」

 

そして右からはなぜかマスタースパークが飛んできた。俺はそれをかなりギリギリのところで避ける。魔理沙のマスタースパークのおかげでフランの弾幕はかき消されたが、ほんとに当たりそうになった。

 

「魔理沙...有り難いけど先に何か言えよ怖いだろ!」

「まぁ、気にすんな!」

「お前俺に恨みでもあんのか!?」

 

なにか、魔理沙に悪い事したっけぇ......。

 

「ねぇ魔理沙、なんで邪魔するの!」

 

するとフランは自分の弾幕を消されたのが嫌だったのか、魔理沙にそう言った。

 

「すまんすまん。でもなフラン。こいつは、陽斗は弾幕が撃てないんだ。どうしようもないただの亡霊なんだよ」

「ただのってなんだこら!」

 

これでも能力は持ってるんだよ!

 

「そうなんだ。なら、撃てるようになったら弾幕ごっこしましょ」

「そ、そうだな......」

 

そう言い、フランはまたニコッと笑顔になる。正直、やだなぁ〜。絶対俺死んじゃうじゃん。

 

「陽斗が弾幕が撃てれば......よし......」

「魔理沙、何か言ったか?」

「なんでもないぜ」

 

俺は魔理沙が何か言ったように聞こえたが、気のせいなのかいまいちわからなかった。だが、やたらと魔理沙がニヤニヤしているのは間違いなかった。

 

「なら魔理沙!あそぼっ!」

 

そしてフランは俺と弾幕ごっこが出来ない事が分かり、魔理沙に訪ねた。うーん。あぁ見るととても可愛らしいんだがなぁ。

 

「なぁフラン、もしもだぞ?」

「どうしたの?」

「もし、陽斗が弾幕が撃てたら陽斗と遊ぶか?」

「......はぁ?」

「うん、遊ぶ!」

「ちょっ魔理沙!なにお前勝手に......っ!」

 

俺は魔理沙の訳のわからない事を止めようとするが、魔理沙は聞く耳も持たずに話を進める。

 

「だから、私が陽斗と遊ばせてやるからな、時間をくれないか?」

「いいよ!」

「ま、ま.........魔理沙ぁぁぁあああぁぁ!!!」

 

俺は久しぶりに心の底から叫んだのだった。

 

 

 

 

 

「っと言うわけで、今から弾幕の撃ち方を教えるぜ」

「なにが、っと言うわけでだこらぁ!」

「???」

「初めて聞きました、みたいな顔してんじゃねぇ!」

 

さすがの俺でも怒るぞ!?

 

「まぁ冗談はここまでだぜ」

「俺にとっては冗談でもなんでもないからな!?」

「弾幕ってのは、いわゆるイメージみたいなもんだ」

「人の話を聞けやぁ!」

「違うぜ陽斗」

「はぁ?なにが違うってんだよ」

「亡霊の話を、だぜ?」

「っんなのどうでもいいだろうがぁ!」

 

ちくしょう!魔理沙め、絶対楽しんでやがるなあのやろー!マスタースパークは当たりそうになるしやたらと細かいところを指摘するし、俺がそんなに嫌いか!そうなのか!?

 

「まぁ、とにかくイメージを持つことだぜ」

「そう言われてもなぁ、例えばどんな事をイメージするんだ?」

「そうだな。弾幕はその本人の性格を表すんだ。霊夢はしつこい追尾性の弾幕。私はパワーが売りの弾幕。お前んとこの妖夢も、真っ直ぐした性格だから弾幕も一直線が多いぜ」

「な、なるほど......」

 

魔理沙の言ったことに俺は自然と頷いた。

確かに、良く考えたらそうだよな。霊夢がしつこいってのはあんまりよく分からなかったけど、魔理沙は勢いがある。だからマスタースパークのようのパワーが売りな弾幕。妖夢も。剣術を得意として斬撃を主とした真っ直ぐな弾幕だ。そして幽々子は優雅さや美しさ。見る者を魅了させるような綺麗な弾幕だ。

 

「た、確かに......!」

「だろ?だから、陽斗もイメージするんだ。どんな弾幕を撃ちたい、だけじゃなく、感情も込めるといいぜ」

「イメージと感情......」

 

イメージと感情か。イメージは出来たとしても、感情が少し難しいな。なら、誰かを守りたいって感情もいいのかな......。それだったら。

 

「......どうだ?」

「あぁ、大体できたよ」

「そうか。なら早速チャレンジだぜ」

 

魔理沙はそう言うとどこから取り出したのか、木の板を4つ程手に持っていた。どこから出したのかはいいとして、何をするつもり何だろうか。

 

「陽斗。私が今からこの板を投げるからそれを狙うんだ」

「あぁ、いつでもいいぞ!」

 

俺はそう返事を返し、魔理沙はニヤッと笑う。そして魔理沙は木の板を宙に放り投げ、木の板はバラバラの方向へと散らばっていった。

 

「.........」

 

俺は宙を舞っている木の板に視線を集中させる。魔理沙に教わった通り、頭の中で弾幕のイメージをする。

 

......狙いが定まった。

 

俺は右腕を前に突き出し、木の板に目掛けて力を入れた。

 

そして.........

 

 

 

 

 

 

「おぉ!やったな陽斗!」

 

右腕の力を抜き、俺が落ち着くと魔理沙がそう言ってくれた。俺の目の前には綺麗に穴があいた木の板が散らばっていた。

 

「...できた......俺にも弾幕が撃てた」

「やっぱり、妖力があるからだろうか。......まぁ結果は結果だ。良かったな、陽斗」

「あぁ!ありがとな、魔理沙!」

 

よかった、ホントに...。これで、俺にも出来ることが増えたんだ。

 

「ついでにだが、陽斗のイメージは分かったけど、何か感情とかもあったのか?」

「感情か......それは当然あるよ」

「へぇ。ま、あえて聞かないでおくぜ。なら、あとは実戦だな」

 

魔理沙そう言うとニコッと笑い、先ほどまでフラン達と居た部屋を指さす。

そうだよな。この実戦で、俺が今後何ができるのかが分かるんだ。

 

「よし、行くか!」

 

俺は気合を入れて部屋の扉を開いた。部屋には咲夜とレミリア。

そして俺を見つけて可愛らしい笑顔を見せるフランの姿があった。だがその笑顔には何故か俺は恐怖を感じてしまったが、今はやるしかない。

 

「陽斗兄さん。準備は出来たの?」

「あぁ、いつでもいいぞ」

「やったー!」

 

俺はそうフランに言うと、フランは足をパタパタさせて喜んだ。うーん。こう見るととっても可愛いんだがなぁ、これでも吸血鬼だもんなぁ。

 

「それじゃあ始めましょ」

 

フランは翼を広げ宙に飛び上がった。

 

そして.........

 

「楽しい弾幕ごっこを、ね」

 

俺の初めての弾幕ごっこが開始したのだった。

 

 




最近、家のトイレがよく詰まります。
急にこいつ何言ってんだ?っと思った方、すみません。何ででしょうかねぇ〜よく詰まるのですよ。トイレットペーパーの流しすぎはしてませんよ?

まぁどうでもいい話は置いといて。
みなさんのおかげさまでなんと!なんと!......お気に入り件数が200を超えました〜〜〜!!!
読んでくれた方、お気に入りにしてくれた方、ホントにありがとうございます!これからも宜しくお願いします!

感想や意見、気軽にどうぞ!
ではまた次回!



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