前書きで何かを話そうと思ってたのですが、ド忘れしてしまいました!(ドヤァ)
っと言うことでごゆっくり
俺は咲夜と美鈴と一緒に昼ごはんを食べるため、紅魔館に入っていった。俺はキッチンに向かい、調理を始めた。さーて、何を作ろうかなぁ。紅魔館って洋風が多いから、和風の食べ物でも作ってみようかな。
「あ、そういやぁ......」
幽々子と妖夢。どうしてるかなぁ......。
一方、その頃────
「幽々子様、朝ごはんが出来ましたよ」
ユサユサと私の身体が揺れる。と同時に妖夢のそんな声が聞こえる。私は布団から出て背伸びをした。
「うぅ〜ん。おはよう、妖夢」
「はい。おはようございます、幽々子様」
私は隣にいた妖夢にそう言い、朝ごはんが準備されている部屋へと歩き始めた。
「あら、陽斗は?」
私は座って少し周りを見渡した。そこには陽斗の姿が見当たらなかった。
「はぁ。幽々子様、お忘れですか?」
「へぇ?」
「陽斗さんは昨日、紅魔館に行ったじゃないですか」
「......あ〜そうだったわね」
「幽々子様ったら」
「うふふ、ごめんなさいねぇ」
すっかり忘れてたわね。そもそも、私が許可を出したんじゃないのよ。でも、いずれ帰ってくるなら安心ね。
では、
「「いただきます」」
私は手を合わせ、食事を始めた。メニューはご飯、焼き魚、お味噌汁といつも通り、美味しそうなメニューだった。私は先に焼き魚に箸をつけ、口に運ぶ。
「......」
「......」
「静かね」
「陽斗さんが居ないと、こんな静かなんですね」
そう。今この場には陽斗がいない。
理由は、紅魔館にご飯を作りに行ったから。まぁ私も許可を出したんだし、しょうがないわね。でも、陽斗が帰ってくる時にお食事会があるから楽しみね。それにしてもこの焼き魚、美味しいわね。
「「ごちそうさまでした」」
私と妖夢は手を合わせて食事を終える。さぁて、何をしようかしら。普通なら妖夢を弄って遊ぶんだけど...今はそんな気分じゃないのよね〜。
「幽々子様」
「ん?なぁに、妖夢。後ろにお化けでもいたのかしら?」
「へぇっ!?」
私がそう言うと、妖夢はバッと後ろを振り向いた。
「もーからかわないで下さいよぉ!」
「ふふ、妖夢ったら、可愛らしいわね」
「う、うぅ......」
でも、やっぱり妖夢を弄るのは楽しいわね。
「それで、何か用かしら?」
「あ、はい。庭の手入れが終わりましたので、稽古をしてきます」
「そう。わかったわ」
私は妖夢にそう言うと、妖夢はペコリと頭を下げて庭に向かって行った。妖夢ったら、頑張り屋さんねぇ。
「......それにしても、暇ねぇ」
ホント、退屈だった。いつもなら紫が出てきて話し相手をしてくれるのだけれどもきっと紫の事、まだ寝てると思うわ。それに...
「...陽斗......」
思わずそう呟いた。
こんな、思いもしなかったわ。白玉楼に、住んでいる人がたった1人居なくなるだけでこんなになるなんて。陽斗が少しの間白玉楼を離れるだけでいつもと違う日々を送ることなんて思いもしなかった。
陽斗が居ないと退屈、寂しい。そんな感情で私はいっぱいだった。
そして、こんな感情は初めてだった。
そう。あの春雪異変が終わってから、こんな感情が芽生えた。
私が春雪異変を起こして、あの博麗の巫女と白黒の魔法使いと戦って、その戦いに敗れた。そして目が覚めたら、陽斗が私を抱きしめてくれた......。その時からかしら。こんな感情が芽生えたのは。
「......」
「幽々子様?」
「...え、あ、どうしたの、妖夢?」
ちょっと考えていたら、隣から妖夢の心配そうな声が聞こえた。私は振り向くと、予想通り妖夢は心配そうな表情だった。
「稽古は終わったのかしら?」
「いえ。稽古に行こうとしたら、幽々子様がずっと西行妖ばかり見ていたので」
「そぅ......心配かけたわね」
妖夢に心配させたと思い、私は大丈夫だと笑顔を作った。
「では、稽古をしてまいります」
「えぇ。頑張ってね」
そう言い、私はお茶を少し飲んだ。だがなぜか、妖夢は稽古を始めずに私を見てくる。
「ねぇ妖夢。さっきから、何か用でもあるの?」
私は少し、強めに妖夢に聞いた。
「何も無いならさっさと稽古に...」
「陽斗さんの事......ですよね」
「えっ」
妖夢の言葉に、私は少し驚いた。
「ど、どうしてそう思うのかしら?」
「先程から溜め息をついて、不安そうに見えましたので」
「でも、それだけじゃ理由にはならな...」
「それに幽々子様が座っている隣にある湯呑」
「......」
確かに、私の座っている隣にはもう1つ、湯呑が置かれていた。
「それ、陽斗さんのですよね?」
「確かにそうね。なんか、あったら落ち着くのよ」
当然、そんなはずなかった。
「そして、紫。居るんでしょ」
「あら、気づいてたの」
「寝てるかと思ったけど、やっぱり視線を感じたわ」
「あらそう」
私がそう言うと、目の前からスキマが出てきて紫が現れた。きっとさっき起きたのね。
「ねぇ幽々子。妖夢はきっと心配してるのよ」
紫がそういい始めた。
「庭師だろうが式であろうが、少しでも主に変化があると心配するのよ。それは主が妖怪でも、亡霊でも、人間でも同じ事」
確かに、私は白玉楼の主であり、妖夢の主人でもある。妖夢は私が心配でこう言ってくれてるの?こんな、些細な事でも心配をしてくれてるの?
「幽々子様。お願いですから、言ってください」
紫の言葉に繋げるように、妖夢が喋り始めた。その妖夢の表情はやはり、私を心配しているような、浮かない顔だった。
「陽斗さんの事ですよね」
「えぇ、そうよ」
私はやはり、陽斗が居なくなってから変化し始めたんだわ。そしてその変化に、妖夢が気づいてくれた。いつも楽しそうに、いつもお世話をしてくれて、いつも美味しいご飯を作ってくれて......
「何かしらね。陽斗が居ないと、寂しいのよ。今は妖夢がいるからまだ大丈夫だけど。陽斗が居なくなって、胸の奥がなんかモヤモヤするの」
「モヤモヤ、ですか......」
私は両手を自分の胸に当てた。
「幽々子......」
「幽々子様......」
自分でも分からない。どうしてモヤモヤするのかが。今までこんな事はなかったのに。
「ねぇ紫、妖夢」
「...」
「はい」
これはもう、聞くしかないわね......
「この感覚ってさ......」
「えぇ......」
「はい......」
「......きっと、お腹が空いてるせいなのよね?」
「「えっ?」」
「まぁ、真剣になってもアレだし、みんなでご飯食べましょ」
「「.......はぁ」」
「?どうして2人して私を飽きれた目で見るの?」
「いや、なんでもないわ」
「ご飯作ってきます」
この後、妖夢と紫の目つきが変わったのはどうしてかしらね?
やっぱり、女性視点は難しいですねー。なかなか苦戦しましたよ!恋愛感情とは、あんな感じでしょうか?
まぁ最後はまだ、気付かない、と言う感じでしたけども、頑張ります!
感想や意見、気軽にどうぞ!
ではまた次回!