そんなことを思っている作者です。
いやぁ、そろそろテストがあるんですよ。そのせいで!そのせいで更新が遅くなった!......というべきでしょうか、はい。
っと言うわけで、ごゆっくり。
今、俺の目の前には大きな建物がある。
基本的には赤く、と言うより真紅に近いだろうか、建物全体が染まっている。中には時計塔があり、ゆっくりとだが動いている。
そして......
目の前に居眠りをしている門番っぽい人がいた。
緑色のチャイナドレスに星のマークに龍とかかれた帽子を被っている。身長は高く女性としてはスタイルはとても良かった。
「...咲夜。あの人は......」
「門番よ」
「そ、そうか......」
とりあえず、念の為にきいてみたが、咲夜は即答して少し呆れている様子だった。門番って、寝てもいいのかなぁ...。
「まぁ、いつものことだけど」
「そ、そうなんだ」
「ほら......起きなさい」
「あいたっ!」
咲夜はその門番に近づいて構えをとった。そして咲夜は門番の首筋にチョップを一撃。門番はいきなりの衝撃に驚いて目を覚まし、辺りをキョロキョロした。
「はっ......咲夜さん、おはようございます」
「もう夜よ」
「なら、えっと...こんばんあう!」
その門番は言葉を言い終わる前に咲夜が再び頭にチョップをする。
「痛いじゃないですか〜。...あれ、そちらの方は?」
すると、その門番は俺の存在に気付き俺を見てきた。その顔はとても眠そうだった。
「あ、こんばんわ。白玉楼に住んでる如月 陽斗って言います」
「そうですか。私は紅魔館の門番をしている紅 美鈴と言います」
「普段は寝てるくせに」
「そ、そんなことないですよ!」
咲夜の言葉に美鈴は胸を張ってそう言う。
「はぁ、分かったから門を開きなさいよ」
「わかりましたよ〜」
美鈴の言葉を、咲夜は全く聞いてない、というか無視をしているように流した。美鈴は頬を膨らませ門を開いた。 俺と咲夜は門を潜り、紅魔館の中に入っていった。
「それで咲夜。今晩は何を作ればいいんだ?」
「いや、今晩はもう大丈夫よ。私が白玉楼に行く時には食べ終わっていたから。だから今日はもう寝なさい」
「あぁ、そうか....ってあれ?」
俺は咲夜と会話をしている時はまだ紅魔館に入ったばかりであった。だが、咲夜が『もう寝なさい』と言った時には既に、目の前には大きなベットがあった。
「え、えっ!?」
俺は驚いて状況が掴めなかった。周りを見渡すが普通の部屋。ただベットと家具が少しあるくらいだ。
「なぁ咲夜、これって......咲夜?」
状況を教えてもらう為、俺は咲夜に話し掛けたが既に咲夜は居なかった。咲夜って動きは速いのかなぁ。
「とりあえず、寝るか」
考えても仕方ないから、俺はベットに横になり目をつぶった。
◇ ◇ ◇
「......ふわぁ〜」
「おはよう。よく眠れたかしら?」
「あぁ。おはよう咲夜」
目が覚めるとベットの隣には咲夜が居た。え、もしかして寝顔見られた?もしそうだったら俺は赤面しすぎて倒れるぞ?
「まぁいいわ。早くこれに着替えてちょうだい。お嬢様のところに行くから」
すると咲夜は何やら執事服を取り出し、そう言った。
すげぇ、ここまで準備されるんだなぁ。
「咲夜ー、これでいいのか?」
「あら、意外と似合ってるわね」
しばらくしてから、俺は貰った服に着替えた。黒と白を主にした配色でまさに執事と言う感じだった。
「それじゃあ、行きましょ」
咲夜はそう言い、長い廊下を歩き始めた。っていうかめっちゃ長いんですけど?白玉楼よりあるんじゃね?まぁ白玉楼は和が主だったからな、紅魔館は洋を主だよな。
そして歩き続けて少し経ち、目の前には大きな扉があった。
「お嬢様。失礼します」
「あ、し、失礼します...」
とりあえず俺も言っておく。咲夜は扉を開き、部屋の中に入っていく。俺はただ淡々と咲夜について行き部屋に入る。中はとても広く、天井にはシャンデリアがあった。
そして部屋の奥に、椅子に座っている紅魔館の主、レミリア・スカーレットがそこにはいた。
「お嬢様、連れてきました」
「ありがとう咲夜。......あなたが如月 陽斗ね」
「1回会ったことありますよね?」
「そこはいいのよ。それで、用件は聞いてるかしら?」
「まぁ、一応聞いてます」
用件。それはレミリアが何故か俺の料理を食べたいということ。それと咲夜に料理を教える事。
「ならさっそく、朝食を頼めるかしら?」
「え、あ、今から?」
「そうね」
今から、と言われてもなぁ。まぁいっか。急な料理の頼まれごとは幽々子で慣れてるし、なんとも思わないや。
「なら咲夜。キッチンに案内してあげて」
「はい、分かりました」
咲夜はレミリアに一礼して、扉に向かって歩き始める。俺はまた咲夜について行き、キッチンへと向かった。
キッチンは意外と近く、すぐにたどり着き、咲夜が口を開く。
「それじゃあ、何を作るのかしら?」
「え?献立って決めてなかったのか?」
「えぇ。最初にあなたの料理を食べたいから」
「うーん。俺としては、最初に咲夜の料理を食べてからの方が教えやすいのだが」
「あらそう?なら......」
「......あぁ、それでいいよ」
どっちがいつ作るのか、最終的には話し合いで決まった。朝は咲夜、昼は俺が。そして夜は2人で作るということに決まった。
「なら、何を作ればいいのかしら?」
「いや、いつも通りでいいよ」
「分かったわ」
そう言い、咲夜は材料を並べ調理を始めようとする。
「んで、いつもは何を作って...」
「出来たわ」
「え、早っ!」
急に何を言ってるんだと、俺は咲夜にそう思った。だが咲夜の手元には既に料理が出来ており、いつでも食べられる状態であった。っていうかなんで!?
「あの、咲夜?」
「ん?」
「作るの...早くないか?」
「いや、いつも通りって言われたから」
「っにしても早いだろ!?」
だって俺がすぐ隣にいるのに、咲夜がいつ料理を作り終えたのかが分からなかった。何ちょっと怖い!
「まぁ、後で説明するわ。さぁ、持っていきましょ」
咲夜はそう言って料理を持ち、レミリアの居る部屋まで運び始めた。
そして気づけばその部屋に俺はいた。
「......へ、えっ?」
俺、さっきまでキッチンにいたよな?なんか、すげぇ紅魔館が本格的に怖くなってきたぞ。
「ほら陽斗。あなたも食べなさい」
俺は声のする方を振り向くと、そこには食事をしているレミリアの姿があった。
「もぅ分けわかんないっ!」
「......咲夜、説明を」
「かしこまりました」
頭を抱え込んでいる俺の姿を見たレミリアは、なぜか呆れているような感じで咲夜にそう言った。咲夜はそれに答えて俺のところまで来た。
「陽斗。そろそろ分からなくなりそうだから教えるわ」
「あぁもう教えてくれ。脳が吹き飛ぶ」
実際、死んでるから吹き飛んでも支障があるか分からないけど。
「私の能力は『時間を操る程度の能力』。だからあなたがいままで不思議に思った事は全て、私の能力よ」
時間を操る程度の能力?......なら、もしかして...
「白玉楼から目の前が紅魔館だったのも?」
「そうよ」
「気づいたらレミリアがいた事も?」
「えぇ」
「料理が一瞬で出来たのも?」
「その通りよ」
...なんだろう。紅魔館よ、怖いなんて思ってすまなかった。
「分かったなら、料理を食べて頂戴」
「そ、そうだな......いただきます」
気を取り直して、俺は咲夜の料理を食べ始めた。
メニューは...トースト、目玉焼き、紅茶だ。なぜかレミリアの目玉焼きだけ少し赤いが...まぁいいか。
俺は目玉焼きを食べやすい大きさに切り、口に運ぶ。
「お、美味しいな」
目玉焼きは白身のところは柔らかく、逆に柔らかすぎてもなかった。黄身も半熟であり、とても美味しい。
「こんなに美味しいのに、なんでだ?」
「その、確かに料理は自信はあるけど...」
「けど?」
「いろんなのを作れるようになりたいの」
「なるほどな」
でも、こんだけ美味しかったら俺より料理が上手いんじゃないのか?多分、種類では俺が多いかも知れないが、教えたら教えたらで料理をマスターしそうだな。
「流石咲夜ね。いつもと変わらず美味しいわ」
「ありがとうございます、お嬢様」
「やっぱりあなたの血がいいわね」
「......え?」
この時俺は、レミリアの目玉焼きだけ少し赤い理由が分かった気がした......。
やっぱり、咲夜の血は美味しいのでしょうか......←(これだけだと変態っぽい)
はい!どうでしたか?
美鈴はやっぱり居眠りの印象が強いので。レミリアも若干カリスマを出してましたね。
まぁ舞台が紅魔館になった、と言うことでここからは少し、少しだけ!ゆゆ様の出番が無くなってしまいますぅ!くぅ...一時だ、この一時を我慢するんだ死奏憐音!
意見や感想、気軽にどうぞ!
ではまた次回!