作者は学校に行ってますが、眠い&寒いので遅刻ギリギリです!
という訳で、ごゆっくり。
「なぁ妖夢、買い出しは終わったのか?」
「はい。これだけあればなんとか......」
気の今、俺と妖夢は宴会で振舞う料理の材料を買いに行っていたところだ。正直に言うところ、結構めんどくさいのだが、これもしょうがない。
気のあの春雪異変が終わって、霊夢は俺たちを許してくれた。その代わりに白玉楼で宴会をするという約束をしながらも。
「あら、結構買ってきたわね」
「あ、幽々子様。お怪我の方は大丈夫なんですか?」
気の材料を確認していると、隣の部屋から幽々子が歩いてきた。幽々子はさっきまで、霊夢との弾幕ごっこで少し怪我をしてしまったため、布団で休んでいたのだ。
「えぇ。もう大丈夫よ」
「そうですか。なら良かったです」
幽々子はそう答え、妖夢に微笑んだ。妖夢も幽々子を見て笑顔で返事を返した。見る限り、幽々子はホントに大丈夫なそうだな。
「ねぇ陽斗......」
「なんだ?」
「......私」
すると幽々子はそう言って少し頭を下げた。まだ春雪異変の事を思っているのだろうか。確かに迷惑はかけたかもしれないが、そう何度も謝らなくてもいいのに......。
「私ね......」
「あぁ」
俺は静かに、幽々子に返事をした。
そして幽々子も、ゆっくりと口を開き...
「今日の宴会でちゃーはんって言うのが食べたいわ」
「そうか......ってえ?」
あれ?俺の耳がイカれてなければ料理名は聞こえないはずなんだが......。
「紫から聞いたの。外の世界じゃ美味しいって」
「あぁ。確かに美味しいけど話それ過ぎだろぉ!?」
「あれ?」
「あれ、じゃねぇよ!俺はてっきり異変の事を......いや、もういいや...」
なんか、ちょっと疲れたな。俺はてっきり、異変の事を謝るのかと思ったが...まさかあのタイミングでチャーハンの話題を持って来るとは......流石幽々子だ。
「そもそも、この宴会はみんなで楽しむんだからな。幽々子の宴会じゃないんだ」
「別にいいじゃないのよぉ~」
「今回はチャーハン以外の料理で楽しんでくれ」
「むぅ......」
俺が幽々子にそう言うと、幽々子はまるで子供のように頬を膨らませてこちらを睨んでくる。
「もぉいいわよっ。妖夢に頼むもんっ!よーむー!」
そう言い、幽々子は妖夢の名前を叫んだ。
「はい。何でしょうか幽々子様」
すると名前を言った直後、狙っていたの様に妖夢が現れた。
「あのね妖夢!陽斗が今日の宴会でちゃーはんを作ってくれないのよ!」
「は、はぁ......」
困ってる。妖夢が凄く困ってるよ幽々子。いきなり訳のわからない事を言われた挙句に反応の仕方が分からなくて困ってるよ。
「だから、妖夢にちゃーはんを作って欲しいのよ」
ふっ。俺は次に妖夢がなんて言うか分かったぞ...。
妖夢はおそらく......
「その、幽々子様。ちゃーはんって何でしょうか......?」
ビンゴぉぉぉ!流石、今までずっと暮らしてきたんだ。このくらいの予想は出来るさ!
「も~!なんでわからないのよぉ!」
「そ、そう言われましても......」
幽々子はホントに子供のようにすね始めた。なんだろう。この風景を見ていても和むのは俺だけだろうか......。でも、妖夢の困ってるんだし、そろそろ助けるか。
「なんで来て早々、亡霊が騒いでるのよ」
「あ、霊夢。それに魔理沙まで」
「また来たぜっ」
妖夢を助けようとしたら、後ろの方から声が聞こえた。俺と幽々子と妖夢は後ろを振り向く。そこには春雪異変を解決した霊夢と魔理沙が立っていた。
「だってぇ。陽斗がちゃーはんを作ってくれないのよ?」
「...その、私には関係ないと思うけど」
「同感だぜ」
その答えを聞いた幽々子は『もぅ、いいわ』と言って立ち上がった。
「んで、一応食料を持ってきたが...宴会するか?」
魔理沙はそう言って袋を取り出して俺たちに見せてきた。まぁ中身はわかっていたが、やはりキノコだけだった。
「待って魔理沙。まだ咲夜たちが来てないわ」
「そうだったぜ」
「咲夜?」
「いずれ分かるわ」
霊夢はそう言い後ろを振り向いた。霊夢は桜に近づいて行き、桜を見上げた。
「...綺麗な桜ね」
「分かるかしら?」
「白玉楼の桜って、もう少し普通だと思ったけどそうでもないわね」
「私は白玉楼の主よ?春だとまだ綺麗な桜になるわ」
「主と桜は関係ないと思うわ」
「あら、そうかしら」
「...何か関係があるの?」
「あんまり無いわ」
「何よそれ......」
幽々子は霊夢のところに近づいて行きながらそんな会話をしていた。うーん。確かに...主と桜って、幽々子だから関係してる?してない?わかんないな。
「その、さっき言った咲夜さんって人はいつ来るんですか?」
すると、妖夢はそんなことをいい始めた。
確かに咲夜って人をみんなは待っているのだが、その人がどんな人なのか、全くわからないのだ。
「そうだよな。遅すぎるぜ」
「誰が遅いですって?」
「うわぁ!」
突如、聞きなれない声が聞こえた。
魔理沙と俺は驚いて飛び上がった。
霊夢は普通にしていた。
幽々子は少し驚いたかビクッとなった。
妖夢は驚きながらも刀を構えた。
......そしてその体制が少し続いた。
「いや、そんなに驚かなくても......」
すると、その声を出していた本人?がため息をついた。
見た目は大人っぽく、白い銀のような髪。そして何故かメイド服を着ている。
「咲夜。あんた遅いわよ」
すると霊夢はそう言った。もしかして、この人が咲夜って人なのか?
「あら。そんなに掛かったかしら。それと、あなたはいつまで刀を構えて?」
俺たちはやっと普通にしていたが、妖夢は未だに刀を構えて立っていた。妖夢はお化けなどがとても怖いのだ。だこらこういうビックリする様な事も苦手なのどろう。でも妖夢。そろそろ構えを解いていいだろ?
「妖夢。もう刀を下ろしてちょうだい」
「...はい。幽々子様」
幽々子はそう言うと妖夢はゆっくりと刀を下ろした。そして俺は妖夢の身体が未だに震えていることは見なかったことにした。
そして冥界の空の方から、幾つかの影が近付いてきている事は見逃さなかった。
「あら咲夜。もう来てたのね」
「はい、レミリアお嬢様」
俺はその影を見ていると、その方向から声が聞こえた。咲夜の頭を少し下げて返事を返した。そしてその幾つかの影は白玉楼の庭に足をつけた。
1人は羽の生えた小さい女の子。
1人は紫色を髪に片手に本を持っている。
「パチュリー様、フラン様は?」
「美鈴と小悪魔を付けているから大丈夫よ」
「そうですか」
咲夜はその事を聞いて安心したような顔をした。
やべぇ、全く話が掴めない......。
「あなた、混乱してるかしら?」
「心を読まないでくれないか?」
「別に読んでなんかいないわ。顔に出ているのよ」
うーん。何だろうなこの子。とても、その、扱いづらいな。話のかけ方がわかんない。
「...ならこれで役は揃ったかしら」
「そうね霊夢」
すると小さい女の子は小さく頷き、再び俺の方を振り向いた。
「そういえば、自己紹介がまだだったわね」
「そうね。私はパチュリー・ノーレッジ」
するとパチュリーと言う人は本を読みながら俺に教えてくれた。
「そして私が紅魔館の主」
「そんでもって紅霧異変の主犯」
「うるさいわね霊夢」
「はいはい」
「...私が紅魔館の主......レミリア・スカーレット。さぁ、宴会を始めましょ」
「でも今回の主犯は幽々子だよな」
「魔理沙。レミィが可愛そうよ」
「うぅ......」
あ、レミリアがすねた。
「なら私が仕切らないとね」
と幽々子が前に出て来た。この直後、レミリアが体操座りの体制を作ってうずくまった。咲夜はそれを見て背中を摩ってあげた。
「では今から...桜の散るこの白玉楼で、宴会を始めましょう......」
どうでしたか?
遂に紅魔館メンバーの登場ですね!全員じゃないけど。でもいずれはみんな出しますよ!
それで、ゆゆ様は最後の最後にカリスマが発揮しましたね。作者はいやっふぅ!な気分です!
感想や意見、気軽にどうぞ!
ではまた次回!