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ふざけました、本編へ
「そうだよな、残念・・・・・・え?」
「聞こえなかったの?付き合ってあげるって言っているの。ただし、絢香のことを秘密にする条件付きね。それでもいいかしら?」
「ああ・・・約束しよう。」
隙間を展開し元の場所へいくと、話の内容を聞こうとしていた生徒が待ち構えていた。
「穂稀さん、どこへ行かれていたんですか!」
「心配したんだよ?」
「耳郎ちゃんがいたら、個別で呼んだ意味ないじゃない。隙間で別空間にご案内した訳。」
「それはそうだけど・・・」
駄々をこねる耳郎ちゃん。
「これから校長先生とお話ししなければならないので、聞きたいことがあれば小槌さんに聞いてください。」
「おいおい、勘弁してくれ。質問攻め必須じゃねぇかよ。」
私は屋上を後にした。
女子に囲まれてちょっと嫉妬する気持ちも持ったが、無視した。
向かうのは校長室。
ノックすると返事が聞こえ、根津校長が椅子に座って何かを見ていた。
どうやらその大半は、オールマイトへの感謝や不安の手紙だろう。
「よく来てくれた、歓迎するよ。今日は何ようかな?」
「明後日の記者会見で、個性について話そうと思います。」
校長は難しい顔をする。
「世間が更に大混乱するかも知れません。しかし、ヒーローになってからでは遅いんです。ほぼの国民が私を知っています。どんな事を言われようが、学校を辞めるつもりもヒーローを諦めるつもりもありません。」
前々からオール・フォー・ワンが逮捕されたら、個性について話す予定だった。
「・・・分かったよ、許可しよう。」
「ありがとうございます。」
(小槌視点)
東方に告白した次の日。
私はまた屋上に呼び出された。
呼び出し方法は、下駄箱に手紙というオーソドックスなもの。
一緒に登校していた轟には見られたが、それ以外の奴には言ってもいない。
東方にはばれているかも知れない。
しかし東方や轟が他人に喋るとは思わないから、気兼ねなく会いに行ける。
「確か君は・・・小大唯だったか?」
個性:サイズという、私と同じような個性を持つB組の人だったはず。
「・・ね!」
顔を赤らめる小大。
「ね?」
「ん!んんん!」
そうだった、こいつ。
『ん』と『ね』しか言わないんだったっけ?
意思疎通ができなくて困った様子の小大。
ハッとしてホワイトボードと水性ペンを出す。
[貴方のことが好きなんです。]
へ?
君と会ったのは林間合宿だけだよね?
[林間合宿の時に会った時、私は心を奪われていたの。貴方を見ているだけで胸が痛くなるの。告白する勇気が無くて・・・でも、あの事件が起きて思いを伝えられないままじゃダメだと思ったの。]
あの事件とはおそらくだが、オールマイト引退する原因になった事件のことだろう。
ヒーローになれば、いつ命を落としかねない危機感からだろう。
「小大、君の気持ちは聞いた。結果から言うと・・・俺は君を愛せない。俺はある子と付き合っている。いずれは結婚もしたいと思っている。」
結婚の言葉を言ってふと思う。
私と東方の子ってどんな個性が生まれるやら・・・
どんな個性の子が生まれようが、可愛がってやろう。
小大は何か重たいものが落ちたように笑った。
[私の初恋は敢えなく撃沈か。]
「君は可愛いんだし、狙っている男子は多いんじゃないかな?」
[可愛い(照)]
告白した時より赤くなる顔。
?
[ありがとう、勇気持てた。]
そう言うと、屋上を後にする小大。
しばらく風に当たっていると、ニヤニヤ状態の耳郎とその他の女子生徒。
《俺はある子と付き合っている。いずれは結婚もしたいと考えている。》
「バッチリ録音させてもらいました。」
「さあ、吐いてもらうよ。ある子って穂稀ちゃんのことだよね?」
あー、今日も帰宅するのが遅くなりそうだな。
結局昨日より長く根掘り葉掘り聞かれ、一時間程帰宅が遅くなったのは言うまでもない。
end
記者会見当日。
一昨日にオールマイトの引退が発表され、世の中は少し変わった。
オールマイトに全部頼っていたツケが回ってきたのだ。
大きな光を失った為、世間では敵が活発化。
雄英も敷地内に寮を作らせ、寮暮らしの許可を貰いに奮闘中。
爺は私の寮生活に賛成のようだ。
「本日、集まって下さった記者達の皆さん誠にありがとうございます。」
50社を超える報道陣が集まっている。
その中には、海外から来た所も。
「本日は重要なお知らせが二つあります。一つはこの博麗ホテルについてですね。私が学生である身、すぐにお父様の後を継ぐことはしないつもりです。その為卒業まではオーナーの座を退き、原さんに後は任せたいと思います。」
「なぜ原さんを選ばれたのでしょうか?」
「選んだ理由はお父様の遺書に書いてあったからというのもありますが、私の相談にも一から十まで答えてくれたからですね。この人ならこのホテルを任せられると、私も思ったためです。」
隣に座る原さんは、元々はホーレムだった。
お父様に頼み、ホテルの一室を貸すことにした。
これに感動した原さんは就職し直し、このホテルに勤めることになった人だ。
原さんによる就任披露演説が終わり、もう一度マイクを持つ。
「さて、もう一つの報告をします。私の個性が判明しました。」
カメラのフラッシュがたかれる。
たかれすぎて目の前が真っ白だ。
「個性:靈。旧字体の方でテロップを入れ下さいね?限りはありますが、亡くなった人の個性を自分の個性として発動する個性です。体育祭で発表した花の能力も、約90年前に亡くなった女性の個性だと判明しています。」
「制限や限度はあるんでしょうか?」
「今の所、制限はありません。限度は体力の続く限りとでも言いましょうか?敵連合の一人であるフランに、お父様が仕掛けた禁止の呪いを破壊されたので、今は不明ですが・・・もっともその体力も大幅にUPしたので、まず倒れることはなくなったと言えるでしょう。今、分かっているだけで33種類ですね。」
かなり多いと言えよう。
最もオール・フォー・ワンに比べると少ないけれど・・・
「個性が暴走することはあるんじゃないですか?」
「・・・その可能性は大いにあります。・・・それと同時に敵に狙われる可能性も大いにあります。」
「そうなった場合どうするのでしょうか?」
「暴走はしない事、敵に狙われる事がないのをここで断言します。」
「断言できる理由は?」
「雄英にいるからです。根津校長を始め多くのヒーローがいます、私を刺激してくれる仲間達・先輩達がいます。士傑や傑物学園では体験できなかったであろう戦闘も受けました。私はここでなら個性が暴走しない方法を見つけ、皆さんに憧れる存在になれると思っています。」
もし雄英を選ばなかったら、オールマイトはまだ現役を続けていたかも知れない。
それはちょっとした後悔でもある。
しかし遊英に来たからこそ、色んな意味で個性的な人達とも仲良くなれたのだ。
その後も数回の記者の質問に答え続けた。
記者会見が終わったのは、開始から三時間後。
「お疲れ、お姉様。」
控え室に迎えにきたのは、私の中学時代の制服を着た絢香(?)だった。
黄色っぽかった髪を水色に変え、背中にはえていた羽も見当たらないため、確証がない。
「絢香・・・なの?随分と変わったわね。」
「えっへん。」
「変装してきたのはいいとして、あまり外に出ないでくれる?それと羽は?」
「暇だもん。羽は消えていないよ?小さくして目立たないようにしているだけでだよ?ほら。」
背中には小さくなった羽がある。
私もやれるのかな?
これは試す価値はありそう。
そうだ。
「絢香、ちょっと頼みたいことがあるんだけれど・・・」
「ん?」
備考
・モテるオリキャラ
そういえばよう似た個性いた事を最近知り、片想いをしていたことにしました。
流石に『ん』と『ね』で会話は成り立たないので、ホワイトボードを使いました。
原作ではどうやって伝えているんだ?
(作者はアニメ版を主に見ているので知らない)
やっぱ決められた日に投稿しないと、書くペースは落ちるな。
元々は息抜きのため書いているので、息抜きにならなければ元も子もないのは事実。
これからもマイペースに投稿予定
※前書きでもう少し遊んでみた