本当に遅れてすみません、モチベーションがなくなっているんですよね。
月曜日更新は変えず、地道に投稿していく予定です。
神野事件後
戦闘が終わり規制線を外したため、記者達や野次馬達が周りに集まってきた。
こんな大規模な損壊になっているが、重傷者は2人(ベストジーニストとオールマイト)と少なく済んだのも、避難をしっかりしてくれた為だろう。
絢香には紫の隙間に入って貰っている。
敵ではなくなったと知っているのはここにいる者だけだ。
そんな彼女と一緒にいると誤解がうまれてしまう。
そこでフランは逃げたと言う嘘をつく事にした。
オールマイトやエンデヴァーも、それに賛同しその嘘に付き合ってくれている。
ベストジーニストの応急処置を終え、オールマイトの治療を始める。
・・・これがオールマイトが弱った原因。
思っていた以上に酷い状態だ。
「・・・残念ながら貴方の
「心配無用だ、東方少女。」
そう言うと、オールマイトは私の肩を叩きニタッと笑った。
「記者達諸君、東方少女は父親の見舞いに行きたいそうだ。そこを開けてもらうと助かる。」
確かにお父様の確認はしたいとは思っていたが、それは言っていない。
記者達は勿論、野次馬達も道を開けてくれている。
私二人分の道が開いている。
「さあ・・・行ってくるといい。後処理は私達プロがやっておくさ。」
「はい、ありがとうございます。」
まあ、これ以上私がやることはないから仕方ない。
私は現場を後にした。
「次は・・・君だ。」
そんな言葉を最後に聞いて・・・
○
病院に着くと、爺が私を待っていた。
「お嬢様、残念ながら・・・」
「お父様が亡くなったんですね、お父様本人から聞きました。」
それを聞いた爺は、驚きの表情をする。
「本人から⁉︎それはどう言う・・・」
私はみとりさんに変化する。
男性として変化していないけれど、お父様によく似た姿に変化している。
「だ、旦那様⁉︎こ、コレは・・・どう言う。」
「爺にはまだ言っていなかったわね。私の本当の個性は靈。死んだ者の個性を使用することができる個性、勿論できる個性とできない個性はあります。」
「旦那様はできる個性だと?」
「そう言う理解であっているわ。」
しばらく黙っている爺。
「・・・葬式の準備を進めておきます。お嬢様はゆっくり休んでいてください。昨日からずっと寝ていないのでしょう?」
「そうですね、夕方には起きてきます。」
「かしこまりました、お嬢様。」
夕方頃にはお通夜を開き、翌日には葬式を開いた。
根津校長を始めライドンさんやアイチュウさん、サイドキック達が来てくれた。
《本日は私のお父様である東方 銀次の葬式に来てくれてありがとうござます。こんなにも多くの皆さんに愛されていたことを、嬉しく思います。お父様の人柄がここに出ていると思います。
さて、お父様は今後の万が一の為に遺言を書いていました。ここでその一部てはありますが読みたいと思います。
“俺がもし亡くなった時があれば、ヒーロー事務所の解散を伝えておいてくれ。他のヒーロー事務所に行くもよしヒーロー事務所を立ち上げるもよし、己の目指すべき場所を目指していけ。もしまだ俺の事務所に勤めたいと思っている奴がいれば、穂稀の卒業後に立ち上げるヒーロー事務所にでも入ってやれ。そして穂稀を支えてやってくれ。”》
お父様、そんなことを考えていたんだね。
思わず涙が溢れ出してくる。
《・・・泣くつもりはなかったんですけどね。》
「お嬢様変わりましょうか?」
隣で爺が囁く。
私は首を横に降る。
《さようなら、お父様。あちらでお母様と仲良く暮らして下さいね。》
・
・・・
・・・・・
葬式終了後。
私は一人、報道陣の前に姿を見せる。
カメラによるフラッシュをあびる。
「報道陣の皆さん、四日後に記者会見を開きます。それまでは何も答えるつもりはありません。」
それだけを伝えると報道陣を後に紫さんの隙間を展開、即座に自宅へと帰る。
呪いが無くなったお陰で素の状態での精度も上がり、誤差数mまで縮まっている。
家に着いたことで、こころが迎えにくる。
「みんなに伝えることがあるわ。1時間後大広間に集合させておいて。」
「かしこまりました、お嬢様。」
一時間後、集まった者の前に姿を現わす。
「みんなも知っての通り、私のお父様が亡くなったわ。私が受け継ぐ事にはなったけど、私に仕えることが嫌なら退職しなさい。それなりの退職金と次の勤務先の候補を渡すわ。」
しかし、誰も退職をする者はいない。
代表してマリアが答えるようだ。
「ここに集まっている多くは、旦那様と奥様に救われた者達ばかりです。誰もお金の羽振りがいいからと言った理由で働いている者はいません。旦那様やお嬢様がクビを言い渡すなら、喜んで受け入れましょう。しかし、自分から無にすることは致しません。」
まあ、分かりきっていたことだ。
このマリアも、敵に利用されそうになった所を助けられた一人だ。
「・・・新しい子を紹介するわね。」
私は隙間を出現させ、絢香を呼び寄せる。
「赤井 絢香です。」
赤井と言うのは、私達の生みの親の名前らしい。
「この子は・・・敵連合のリーダーだった子で、私の妹になるかもしれなかった子ね。この子をこの家に住まわせようと思います。後のことは任せたわよ、マリア。」
「かしこまりました、お嬢様。」
○
翌日の放課後。
学校の屋上で小槌さんを待つ。
「で?俺を呼び出してどうしたんだ?」
ドアの向こうに何人かの気配を感じる。
おそらく耳郎ちゃんはいるのだろう。
まあ、その対策も私の能力で可能だ。
小槌さんを隙間にご案内して、私も入り隙間を閉じる。
「ごめんなさいね、こうしないと他の人に聞かれる可能性がありますから・・・」
「・・・そこまで重要なことなのか?それより俺でいいのか?」
「貴方だから、言っているの。話すことは二つ。一つは敵名フラン、今は元に戻って絢香ね。彼女を私の家で匿う事になったわ。この事を知っているのは、根津校長と塚内警部と貴方だけよ。なるべく人に聞かれて欲しくないかな。絢香の個性についてもっと知りたいから、フランドール・スカーレットについて話して欲しいの。」
「成る程、それで俺に話したってことか。簡単に説明するぞ?種族は吸血鬼、能力はありとあらゆるものを破壊する程度の能力。悪魔の妹と言われることもあるな。レミリアの妹で495年を地下に幽閉されている為か、精神年齢は外見相応に幼い。
性格は好奇心旺盛で見た目通り子供っぽく、それでいて少々情緒不安定。手加減というものをあまり知らず、スペルカードもかなりの難易度だな。
その能力は「破壊の目」という対象の特異点を手のひらに召喚し、それを握りつぶすことで対象を爆破するというチート能力だ。こんなところか?」
なるほど。
あちら側のレミリアさんに聞いたのと、ほぼ変わらずといった所か。
それにしても悪魔の妹か。
レミリア=悪魔というわけなのだろうか?
「で、もう一つは?」
「あら、私から言わせる気?それならそれでもいいんだけれど、そうではないんでしょ?」
「っ!」
さとりさんの能力で、小槌さんが私にどう思っているのかは知っている。
だが、こういうのは直接言ってもらいたい。
ただ単に私のわがままだ。
「そうだったな、さとりの能力も持っていたもんな。隠し事はできねぇってことか。・・・・俺は君に好意を持っている、いや、好きなんだ。」
「いつからかしら?」
「さあな。好きだと気付いたのはI・ランドに行く前か。その前はただ単にライバル視をしていたつもりだったんだけれどな・・・。俺と付き合ってくれ。」
勿論私の答えは決まっている。
「OKよ。」
備考
・オールマイトの横腹の古傷
これを治したらいけないなと思って治さないでおきました。
治したとしても、引退はするだろうけどね。
・赤井 絢香
赤井→はかい
厳密に言えば主人公は赤井 穂稀になります。
そういえば内通者がわかりましたね。
成程・・・・まあ、変えるつもりはありません。