鬱展開が続きます。
書いていて辛いですが、成長するためには必須ですからね。
頑張ります。
翌日。
「東方、どうだ?」
「霊夢さんが言っていたわ、悪勘がするって。」
「やはりか。」
しかし小槌さんが関係するとは、どう言う事だろうか?
施設を襲うということなのだろうか?
爆豪さんが攫われる可能性が少なくなったのだろうか?
「俺の知っている通りなら、今夜クラス対抗肝試し大会がある。補習組は特訓に時間をかけ過ぎたとかで不参加。B組が驚かせる側で、障子・常闇ペア、爆豪・轟ペア、八百万・青山ペア、葉隠・耳郎ペア、お茶子・蛙吹ペア、尾白・峰田ペア、飯田・口田ペア、緑谷の順でスタート。」
「峰田さんクリアしたんですか?」
「ああ、瀬呂と峰田がミットナイトと相手でな。こっちと違って瀬呂も男だったんだ。」
「瀬呂さんが峰田さんを逃して、ミットナイトさんに捕まった・・・そんな感じでしょうか?」
「そんな感じで大体あっている。尾白・峰田ペアが出る前に敵襲撃、生徒も何人か怪我をすることになる。要注意はコンプレスという敵。収納系の個性を持っていて、爆豪が拐われるきっかけを作った敵だ。」
プロヒーロー達はその状態を何故させてしまったのか、気になる所だ。
「プロ達は?」
「他の敵を抑えていて、そこまで手が回らなかった。現に緑谷がマスキュラーと戦うし、爆豪・轟がムーンフィッシュと戦うし、拳藤・鉄哲がマスタードって言うガス敵と戦うし、八百万・泡瀬が脳無と戦うことになってしまう。」
「有名な敵もいますね、そんな人が敵連合に加わったとなるとかなりの強さですね。施設は襲撃されますか?」
「?されはするが、先生のお陰で怪我人はなし。」
では小槌さんに関係する理由が分からない。
とりあえず妖夢さんの刀一本を渡すことにした。
何故と聞かれたが、霊夢さんの勘と言ったら納得してくれた。
小槌さん、霊夢さんの勘を信じすぎなのでは?
○
夜。
私は三人分の変化を残し、肝試しが始まる。
私のペアは尾白さん。
青山さん・百ちゃんペアが出発すると、分身から連絡があった。
〔私、敵の襲撃あり。ラグドールさんは重症しているものの、意識あり。〕
分かりました、ラグドールさんをこちらに。
私はマンダレイさんに伝えておきます。
霊夢さんの悪い勘は外れない。
つまり小槌さんに関係する悪い予感も当たる。
「ラグドールさんが何者かに襲われました。今すぐテレパスして下さい。」
「まさか⁉︎」
「恐らくはそうではないかと・・・」
「分かったわ。」
[全生徒に通達!敵による襲撃を確認、これは訓練ありません。速やかに施設へ移動しなさい。敵と合間見えた時のみ個性の使用を許可します。]
「飯田さん、みんなを頼みました。私は洸汰君を探してきます。」
「待って、東方さん。洸汰君の行きそうな所知っている。僕を連れて行って!」
「・・・分かりました。行きましょう。」
私は緑谷さんと共に洸汰君の場所へ移動。
なんでも秘密の隠れ家らしい。
その場に着くと、マスキュラーがいた。
それも洸汰君を殺そうとしているのが分かる。
「スマーッシュ!」
緑谷さんの
少しはふらついたものの、さほどダメージはなさそうだ。
「あん?ガキンチョが増えたな。いいぜ、俺とやろうぜ!」
「東方さん、今の内に洸汰君を施設に。」
あの攻撃は限りなく、緑谷さんの腕が壊れないギリギリに近いだろう。
緑谷さんを見た感じだと何かしら考えがあるみたいだ。
「・・・洸汰君を施設に送ったらまた来ます、それまで耐えて下さい。」
私は洸汰君をおんぶし、施設の方面へ走る。
無線機でヒーローに報告、一番近い相澤先生が助けに行くだろう。
紫さんの個性を使えばすぐなのだが、変身すれば洸汰君が落ちることになる。
素の状態ではあまりに精度が悪い。
誤差2kでは使い物にならない。
「あいつ死んじゃうぞ!」
「大丈夫、君を施設に届けに行ったら助けに戻りますよ。」
服を掴む力が強い。
やはりというかトラウマを呼び起こしたようだ。
「あなたの両親はお母様関係で、お付き合いしていた仲でした。覚えてはいませんが、お母様がいない私を可愛がってくれたそうです。今度は私の番です、貴方を守ってみせます。そして私が託した彼を信じてください。」
「分かった・・・信じてみる。」
恐らく残り半分を越えた頃、ある人物と遭遇することになる。
小槌さんに教えてもらっていたが、会うとは思っていなかった。
「みーぃつけた、全然生徒が現れないから退屈してたんだ。」
「トガヒミコ!」
トガヒミコは名前を呼ばれ、満面の笑みを浮かべた。
「あは、私のことを知っていたんだ。」
洸汰君を守りながら、彼女を相手するのは不利だ。
私は警戒しながら、洸汰君を地面に下ろす。
分身を作り、分身に洸汰君を任せる。
これで
「さあ、やりましょうか。」
「やるのはいいけど、私は付き添いなんだ。この子のね。」
トガヒミコの後ろから出て来たのは、山女魚ちゃんだ。
「う、そ・・・」
私は動揺を隠しきれなかった。
そして同時に分かったこともある。
小槌さんが関係すること、つまり妹のことだったのだろう。
「いい顔するね、そんな顔を見たかったよ。じゃ山女魚ちゃん、ちゃんと倒してね。」
「う、うん。」
洗脳系の個性持ちが?
いや、山女魚ちゃんが嫌がっているところを見るとそうではないのだろう。
小槌さんにも、そんな個性持ちが敵連合にいるとは聞いていない。
まさか私がいることで起きたイレギュラーの一種なのだろうか?
「っ!」
何?
物凄く怠いし、全身が痺れている。
まさか、菌の個性を相手に向けて使用した?
相手に向けてやったことはないと聞いていたため、驚きの表情が隠せていない。
「全身麻痺の毒を貴方に与えました。これで私でもお姉ちゃんを倒すことが可能になったと思います。」
立ってられず、膝をつく。
変身も解け、分身も消えてしまった。
洸汰君は一体何が起こったか分からないみたいだし、私だけに対象を絞っているみたいだ。
心を読むと、小槌さんの母親と見られる女性がカプセルの中に入れられる。
つまり人質を取られているのだ。
少なくともトガヒミコは持っていない。
となると、コンプレスか妹か。
はたまた、違う敵連合の人か。
動かしづらい体にムチを打ち、立ちあがる。
生まれたての子鹿の如く膝がカクカクと動く。
まるで笑っているようだ。
「お願い、動かないで。私、穂稀お姉ちゃんを殺したくない(泣)」
人に向けて個性を発動させたのは初めてで、これ以上やり続けると死ぬかもしれないと恐れているのだろう。
戦闘向きじゃないから変身はしたくはないが、仕方ない。
私は永琳さんに変化し、山女魚ちゃんの毒を無効化する薬を作成。
その薬を自分に注射する。
若干ではあるが回復したようだ。
「生憎、山女魚ちゃんの個性では私を殺しきることはできないし、させたくはない。まだまだ金の卵だけど舐めないでほしいわね。」
私は笑ってみせた。
正直な話、今は立っているだけで精一杯だ。
山女魚ちゃんはこんな菌を抱えつつ、日常を過ごしていたのか。
いや、新たに菌を作成して与えたのだろう。
「立っているだけでもギリギリって感じでしょ?今のうちにやることだけやろうっと。」
トガヒミコは私を無視し、洸汰君の所に・・・
洸汰君!
振り上げたナイフは見えない壁に弾かれた。
よく見ると、空気が圧縮さた膜があるように見える。
「助けが必要か?」
「この子って施設にいた子だよね?」
「この子を守りながら戦っていらしゃったんですね。この子は私達に任せてもらえないでしょうか?」
備考
・10%フルカウル
少し早すぎた気もしますが、仮免まで待てなかった。
・ヒーローは遅れてやってくる
ただし、それは主人公とは限らない。
第五期放送楽しみだな〜。
この小説で書くことはありませんが・・・・
どうか主人公の能力が出てきませんように