僕アカ×東方 〜私の個性はほぼ全キャラの能力〜   作:響緑

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二人の英雄の中で好きなセリフの一つです。
共感してくれる人はいるのだろうか?


楽しそうやね デク君

私達はその後、デヴィットさんとオールマイトが話し合いたいということで研究所をを後にした。

デヴィットさんに睨まれたような気がしたが、気のせいだろう。

エキスポ会場にやってきて、さまざまなパビリオンを見学しながらも、その技術力にこころの仮面が○ネル(ワン○ースの敵キャラ)に変わった。

かなり驚いているようだ。

 

「本当にすごいな、まるで夢の国に来たみたいだ。」

 

「皆さんも気に入ってくれてよかったわ。大都市のようなところにある施設も大抵は揃っているの。だから退屈はしないかな?ただ、代わりに旅行ができないのが難点ね。」

 

「そうなんですか?」

 

「分からないかしら、こころ。ここで暮らしている科学者や家族には情報漏洩の為に守秘義務があるから、外には数々の申請をして許可がおりない限りは外に出れない。」

 

「東方さんは物知りですね!」

 

改めて、この人工の島は厳重なセキュリティで守られているのを実感した緑谷さん達。

山女魚ちゃんはそんな島で、目をキラキラさせながらキョロキョロしている。

すると目の前に様々なヒーロー達が歩いているのを見て、

 

「すごい!カイジュウ・ヒーロー、ゴジロだ!」

 

「身長4m、日本出身だけどアメリカで活躍しているヒーローだよね?あ、あっちのヒーローは・・・」

 

ヒーローマニアの二人にとしては目の保養ともいうべき光景であり、メリッサさんはそんな二人の事を微笑ましい表情で見守っていた。

私と小槌さんも山女魚ちゃんを温かい目で見守っている。

 

「最新のサポートアイテム紹介とか、サイン会とか色々あるみたいなの。」

 

「さすがI・エキスポですね!」

 

来れてよかったーと心からそう思うこころ。

ちょっとした表情の変化である程度予想はできるが、他人からは仮面が変わらなければ分からないだろう。

実際仮面は通常状態である能の仮面のままだ。

 

「夜には様々な関係者を集めたパーティも・・・って、デク君達も出席するんだよね?マイトおじさまの同伴者なんだし。」

 

「残念、オールマイトの同伴者は緑谷だけだ。たまたま同じ時間帯に訪れたから、行動を一緒にしているだけだしな。」

 

「そうなんですか?」

 

「俺達は東方のおこぼれを頂いたってわけさ。」

 

そしてアイテムの展示コーナーへと入っていく五人。

そこで様々な体験をさせてもらう。

しかもメリッサの話ではここで展示されている最新のアイテムは、ほとんどがデヴィットさんが開発したものだという。

 

「ここにあるアイテム一つ一つが世界中のヒーローたちの役に立つのを今か今かと待っているの・・・」

 

そう言いながらも愛おしそうにアイテム達を見つめるメリッサさんの横顔に、緑谷さんはそこからデヴィットさんへの憧れを感じたようだ。

 

「お父さんの事を尊敬しているんですね。」

 

「パパのような科学者になることが私の夢なの。だから私はアカデミーで頑張っているの。」

 

「アカデミーに通っているんですか?」

 

「ええ、今は三年よ。」

 

「I・アイランドのアカデミーと言えば、全世界の科学者志望たちの憧れの学校じゃないですか!」

 

メリッサさんを褒めている緑谷さんを見ながら、私は発目さんと西川さんを思い浮かべていた。

 

「私なんかまだまだだよ。」

 

とメリッサさんが謙虚に言う。

 

「もっともっと勉強をしないと、パパみたいにはなれないからね。」

 

「僕もオールマイトみたいになるために、もっと頑張らないと・・・」

 

メリッサさんに感化されたのか、緑谷さんもそう言って拳を握りしめていた。

 

「デク君は本当にマイトおじさまの事が好きなのね。さっきの勢いもかなりあって驚いちゃったし・・・」

 

「あれはこいつの癖のようなもんだ。俺は勝手にブツブツデクっていう病名をつけたぜ。」

 

「デクお兄ちゃん、病気!?今直してあげる。」

 

「病気っぽい程の癖っていう意味だ。」

 

「でも病名をつけたってことは病気なんでしょ!?」

 

「だから癖だって。」

 

そんな兄妹コントを見て笑みを浮かべる皆。

 

「楽しそうやね、デク君。」

 

「う、麗日さん!?どうしてここにいるの!?」

 

なぜかヒーロースーツを着ているお茶子ちゃんの姿を見て、緑谷さんは盛大に驚いていた。

私は知っていたため、あまり驚きはしなかった。

 

「楽しそうやね、デク君。」

 

おそらく緑谷さんは二度言ったと思っているだろう。

 

「お茶子ちゃん、百ちゃんおはよう。」

 

「おはよう穂稀ちゃん。緑谷さん、この方とどういった仲なのでしょう?」

 

「え、えっとー・・・ここで知り合った人だよ。メリッサさんっていうんだ。」

 

「デク君達のお友達?」

 

「そうだ、学校でのクラスメイト。」

 

メリッサさんの問いに小槌さんが答える。

 

「それとその二人は?」

 

「私の専属メイドのこころよ。で、こっちが小槌さんの妹さんの山女魚ちゃんよ。」

 

「いつもお兄ちゃんが迷惑をかけています。」

 

二人に対し、頭を下げた。

 

「いや、何で迷惑をかけている前提で話すな。」

 

小槌さんが軽くツッコミを入れる。

休憩も兼ねてカフェに行くことが決定し、お茶することになった。

話題に出るのは職場体験での話だ。

そこで私が神の使者だとメリッサさんは知った。

なんでもここ数ヶ月程テレビを見ていないらしく、研究に没頭していたらしい。

そんなメリッサさんの体調を心配し、山女魚ちゃんがメリッサさんを叱る。

叱るといっても、ちゃんと休息をとってとか一日最低二食食べてなどのどちらかといえばお願いのようなもんだ。

メリッサさんは山女魚ちゃんと指切りを行い、約束することを誓った。

 

「お、東方じゃん。」

 

「耳郎ちゃん?ここでバイトですか?」

 

「ああ、本当は麗日と同じく回る予定だったんだけどね。あの二人(上鳴と峰田)が急遽休んじゃったからな、そのかわりさ。あの二人の分まで働くさ。」

 

そう。

あの二人は女子達の制裁(上鳴は巻き添え)を受け、精神科へ入院してしまった。

その二人がこのカフェのバイトに募集していたらしく、それに負い目を感じた耳郎ちゃんが変わりにバイトしているらしい。

なんとも耳郎ちゃんらしい。

そんなことを考えていると、どこから分からないが爆発音が聞こえた。

こころの仮面がエネルに変わった。

私達は爆発音がした会場へ向かうことにした。

向かっている途中で気になっていることを聞いてみた。

 

「こころ、その仮面達どうやって作っているの?それとも市販品?」

 

「お嬢様、それが私にも分かりません。おそらく勝手に生成されるのだと思います。あと、何個かは月日を重ねるごとにアップデートor改変しているみたいです。」

 

それはなんとなく分かっていた。

2年前は驚きの仮面は絵文字の∑(゚Д゚)風だったはずだ。

常に回っているのは10種だが合計100種類程度あり、最近使ったもの・使用頻度が多いものが回り続けるらしい。

 

 

(オールマイト視点)

 

「ごほ、ごほ。」

 

「大丈夫か、トム。」

 

「すまないな。マッスルフォームを維持するのにももうかなり時間が減ってしまってな・・・」

 

「メールで症状は知っていたが、そこまで悪化していたなんて・・・」

 

「・・・先ほどの東方ガールに向けた視線はなんだったんだい、デイブ?」

 

まだ咳込みが続いている中、私はその事をデイブに聞く。

 

「気づいていたか・・・。彼女・・・いや、神の使者だったか。彼女の個性で君の怪我は治らないのか?」

 

「無理だ、彼女の個性は応急処置的な治療だ。リカバリーガールより繊細なことはできないそうだ。」

 

「そうか・・・それはそうと彼女の個性名は分かっているのか?」

 

「・・・さあな。東方ガールも分かっていないらしいし、プロの私らも分かっていない。」

 

数日前に聞いたばかりだが、教える訳にはいかない。

たとえそれが親友だったとしても・・・

しばらく考え込んだデイブ。

何を考えているのかは不明な所だが、おそらくあてが外れてがっかりしているのだろう。

 

「・・・・・・そうか。まぁ、とりあえず、トシ、君の体の検査をしたい。いいかい?」

 

「わかった。」

 

end




備考
・エ◯ル
この世界でもワ◯ピースやドラゴ◯ボールなどのメジャーなアニメが放映されている設定です。

・ブツブツデク
緑谷がブツブツと考え事を声に出している癖のこと。
我ながら酷いネーミングセンスだ。

・峰田・上鳴不参加(原作変更)
DVDを見る前→対して活躍してないし、別にいいよな。
DVDを見た後→上鳴はともかく、峰田・・・役立っているじゃん!
今→いなくても何とかなるっしょ!
未来→どうすんだよ、これ!!

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