僕アカ×東方 〜私の個性はほぼ全キャラの能力〜   作:響緑

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長いこと待たせてすみません。
仕事が変わったり、書いていた下書きを消してしまったりして遅れました。
次回は遅れないとは思いますが・・・


秘密を知る者

「お姉様にあんな個性があったなんて聞いていないよ。それにオールマイトだって全然弱ってないじゃん、強いじゃん。どう言うことよ。」

 

ほっぺを膨らまし、怒るフラン。

 

「オールマイトは確実に弱ってきているわ。あの対オールマイト用の奴は三撃防げればいいと考えて作った、そうでしょ先生。」

 

《その通りだ。だがどうだ?オールマイトと同等、いやそれ以上だった。絶頂期に比べ、明らかに弱体しているさ。》

 

「あんたのお姉さんについては、私のミスね。あんな個性が封じられているなんて、知らなかったわ。」

 

こればっかりは私に不利があるわね。

ニジの回収はできなかったのもちょっと痛手かな。

 

「黒霧。ステインの勧誘は、どうなっているの。」

 

「つい先程会いましたが、断られました。」

 

「ステちゃんが動き出したら教えて、私会いたくなっちゃった。」

 

「し、しかし・・・分かりました。」

 

 

 

午後からやってきたのは、雄英のクラスメイト&相沢先生。

相沢先生は腕の骨を折る怪我だけで済んだらしい。

 

「東方ちゃん、心配したわ。私達を守るためにあんな無茶なことをして・・・」

 

「本当ですわ、穂稀ちゃん。でも、無事でよかった。」

 

「迷惑をかけました。」

 

「迷惑をかけるな。クラスの奴には言ったが、体育祭を開催する。怪我している分不利になるかも知れんが、悪く思うなよ。」

 

「勿論です、なんとか間に合わせてみせます。」

 

「本当はみんなに呼びかけたんだけどね。」

 

「爆豪の野郎『そんな奴の見舞いに行くか、勝手に行ってろ三下』だとよ。」

 

やっぱり爆豪さんは来ないよね。

それが彼の性格だし、分かってはいた。

男子は切島、緑谷、小槌、飯田の四人だけだ。

みんな体育祭に向け、各自鍛えているのだろう。

 

[あの第三の目はなんなんだろう、おそらく視覚を補うものではなさそうだし・・・]

 

「デク君、どうしたの?何悩んでいるの?」

 

「う、麗日さん。あ、その〜その目が気になって・・・なんなのかな〜って。」

 

「あ、これ?これは私の個性の一部の・・「さとりだよ、相手の心の中を読み取れる個性だと思って構わないと思う。」・・そんな感じね。」

 

「心を読めるって、プライバシーの侵害じゃん‼︎」

 

葉隠ちゃんが心臓ら辺を隠している。

大丈夫、葉隠ちゃんは心が読みづらいから読むことはないと思う。

 

「大丈夫、今はオフの状態よ。常にオンにすることもできるけど、半径1k圏内の心の声が全て聞こえてしまうから、頭がおかしくなりそう。」

 

まあ、もっとも特定の人の心だけを見ることも可能なのは、伏せておいておこう。

 

[よかった〜、オフの状態ならオールマイトの秘密とか聞かれずに済むんだ。]

 

オールマイトの秘密?

何のことだろう。

 

「そろそろ帰るぞ。」

 

「緑谷さん、帰る前にちょっといいかな?」

 

「へ?」

 

「オールマイトについて聞きたいことがあるの、ちょっとだけ残ってくれる?」

 

[何で僕だけ?]

 

緑谷さん以外が病室を去った後、私は話始める。

 

「ごめんね、残ってくれて。」

 

「いや、いいよ。帰っても自主練するだけだったし・・・」

 

「単刀直入に言うよ。緑谷さん、オールマイトの何の秘密を知っているの?」

 

「オールマイトの秘密?何のことを言っているの?」

 

「嘘ね、オールマイトとの間である秘密を共有している。多分校長とリカバリーガールもその秘密を知っている、逆に言えばほぼ全ての人が知らないオールマイトの秘密を君は知り、秘密を共有している違うかしら?」

 

緑谷さんは少し考え、そして諦めた。

 

「東方さん。その個性は視界に入る人の心が読めて、その中でも特定の人だけっていうのも可能な個性なんだね。」

 

「半分正解よ、緑谷さん。オフの状態って嘘ついてごめんなさい。常にオン状態なの。」

 

緑谷さんは電話を取り出した。

 

「あ、オールマイト。・・・バレちゃいました、東方さんに・・・はい、新たな個性が発動してそれが心を読める個性で・・・・」

 

 

(オールマイト視点)

 

電話がきたー 電話がきたー

ん?

緑谷少年からだ。

確か今は東方少女の見舞いに行っているはずだが・・・

 

『あ、オールマイト。』

 

「どうしたんだい緑谷少年?」

 

『バレちゃいました、東方さんに』

 

バレた?

どう言うことだ?

 

「東方少女にか?まさか新たな個性でも発動したのか?」

 

『はい、新たな個性が発動してそれが心を読める個性で』

 

それを聞いて銀次から聞いた個性の一つだと気付いた。

厄介だ。

緑谷少年にも言っていないあの事を、東方少女は知ることになる。

東方少女には口止めしておいた方がいいだろう。

 

「分かった、今から行くから待っていなさい。」

 

学校からタクシーを使い、病院へとつく。

生徒達とすれ違ったが、バレてはいないようだ。

病室に入ると二人がいた。

 

「オールマイトの本当の姿ですか、あの筋肉がどこにいったのか謎ではありますね。」

 

「くれぐれもこのことは・・・」

 

「分かってはいます。私の中だけに留めておきます、過去のことも・・・」

 

やはり・・分かってしまうか‼︎

 

「私も緑谷さんと同じく大ファンなんです。後でサイン下さいね?」

 

「HAHAHA、それくらいならお安い御用さ。」

 

end

 

 

翌日から私は退院に向けてリハビリを始めた。

一つ分かったことは阿求の後は阿求が、さとりの後はさとりが素の状態になっているという点。

無事退院できたのは体育祭四日前の出来事だった。

 

『盟友、後四日しかないよ?どうするの?』

 

やれることをやるだけよ。

前回の体育祭から予想して、一対一はあると思うから少なくともクラスメイトに対して対策を練っている感じかな?

 

『・・・こう言うのもおかしい話だけれど、あの三人はけして悪い人ではないよ。』

 

ちゃんと自分の個性として扱ってみせるよ。

 

『頑張るんだよ、盟友。』

 

 

四日後、雄英体育祭の本番当日だ。

私は素の状態は阿求さん、これほど大勢いる中でさとりさんになるのは、私のキャパオーバーになると思ったからだ。

日本の全国民が注目するとあって緊張している者も多いが、やる気は充分といった感じだ。

 

「緑谷」

 

「轟君・・・何?」

 

「お前、オールマイトに目ぇかけられてるよな。別にそこ詮索するつもりはねえが・・・お前には勝つぞ。」

 

「おお!?クラス最強格が宣戦布告!?」

 

どうやら轟さんが緑谷さんに宣戦布告をしたようだ。

 

「轟君が何を思って僕に勝つって言ってんのかは、分かんないけど・・・皆、他の科の人も本気でトップを狙ってる。僕だって・・・遅れを取るわけにはいかないんだ。僕も本気で獲りに行く!」

 

緑谷さんカッコいいな。

控え室を抜け入口に向かうと、プレゼントマイクの声が聞こえてきた。

 

《どうせてめーらあれだろ?こいつらだろ⁉︎敵の襲撃を受けたにも拘わらず、鋼の精神で乗り越えた奇跡の新星!ヒーロー科、一年A組だろぉぉ⁉︎》

 

会場中の歓声の中私達はグランドへと踏み出した。

 

「「「おおおおおおおおお!!!!」」」

 

凄い盛り上がりだ。

去年テレビで見たよりも客入りは多く、今年の注目度の高さが伺える。

 

《選手宣誓!1-A組 爆豪 勝己!》

 

壇上に立って体育祭の審判をするのは、R-18ヒーローミッドナイト。

R-18なのに高校にいても良いのだろうか?

それにしても爆豪さんが選手宣誓か。

霊夢さんを使わないでも分かる、悪い予感がする。

 

《宣誓!俺が勝つ。》

 

予想した通り言っちゃったか。

案の定、周りからはブーイングされまくりだ。

 

《選手宣誓も終わったから早速第1種目始めるわよ。種目は“障害物競争”よ。障害物競争だからと言って甘く見ては駄目よ。毎年ここで多くの生徒が涙を流すわ。コースから出なければ何をしても構わないわ。》

 

障害物競走か・・・よし、あの子でやろう。




備考
特になし

※R1 12/18少し手直ししました。
後々の話にも関わることも変更しています。

主人公のヒーロー名を決めかねています。3つほど候補を立てておきます。因みにチェンジストはチェンジ+イースト(東)を合わした物になります。

  • 変化ヒーロー チェンジスト
  • 変化ヒーロー ほまれちゃん
  • 変化ヒーロー Orient(東方)

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