急ごしらえ感半端ないけれど、これでも頑張ったのよ。
でもなんか・・・違う。
書き直しする可能性大。
その時にはまた報告します。
今から14年前。
穂稀が生後六ヶ月過ぎたその頃の話だ。
世間の目を避け離島に住むようになった。
以前と比べ不自由な生活でもあったが、私達は自由に暮らしていた。
しかしそれはすぐに終わってしまうのだった。
それがおきたのは夕方。
穂稀が泣き出したことに始まる。
頭を触るとかなりの高温で熱なのは分かった。
熱冷ましシートを貼るものの、熱は一向に下がる傾向はない。
「まさか、これは個性か?」
「体温を上昇させる個性だとでもいうの?」
「個性を使えばいいことだ。」
銀次は個性を使用。
するとあの熱が嘘だったように下がっていった。
一安心する銀次。
それでも熱はあるようだ。
「リカバリーガールに連絡を取っておく。利鋂、しばらくの間頼む。」
「分かったわ。」
銀次は電話をするため外に出る。
この島は電波悪く、公衆電話が唯一の連絡の手段となっている。
「リカバリーガール、個性が発動した。40°近い熱が出たが、今は微熱程度まで下がっている。」
《体温を上昇させる個性かい?》
「そこまでは分からなかったが、お願いできるだろうか?」
《分かったよ、明日の朝一番の便に乗る。》
「助かる。」
その瞬間、禁止できる個性が増えた。
つまり穂稀に何かあったことを示す。
「すまん、すぐにオールマイトにも電話してくれ‼︎」
それを言い終わると、銀次は電話を切る。
それを聞いたリカバリーガールは、オールマイトと親交がある根津教頭に電話。
根津教頭はオールマイトに繋ぐ。
「オールマイト、銀次からSOSさ。」
《場所はあの島ですか?》
「他のヒーロー事務所にも連絡しておくよ。」
電話を切り、隣に座っているデイブは真剣な顔をした。
「行くぞ、場所は○○○島だ。」
一方銀次は言うと・・・
「嘘だろう・・・穂稀!利鋂‼︎いたら返事をしてくれ!」
家があった場所は焼け野原。
少し離れた所に大きな火種があった。
敵の襲撃があったのか?
しかし辺りを見回せど目視では見つからなかった。
「銀次・・・ここよ。」
「利鋂!」
利鋂を見つけた銀次は息を呑む。
片腕は本来曲がってはいけない曲がり方をしている。
恐らく脱臼しているだろう。
胴から下は大きな火傷を負っていて、少し焦げ臭い匂いがする。
「穂稀は?穂稀はどこに行った?」
そう言うと利鋂は指を指した。
そこは火種の中心部。
「あれがあの子の・・・個性、核。近づけば細胞が死んでしまうわ。」
銀次は己の個性を発動させるが、火種が消えることはなかった。
禁止できないってことは・・・
「個性が禁止出来ない・・だと・・」
「銀次・・・“あの子を、助けて?”」
「勿論だとも、わざわざ個性を使用しなくてもそうするさ。」
「それでこそ・・・私が・・ほ・・・れ・・・・・・t」
「利鋂?」
利鋂は眠るように亡くなった。
銀次はそんな利鋂の頬にキスをし、こう言った。
「もう一度生まれ変わったら、今度はちゃんと結婚しよう。」
対する穂稀はきちんと二足で立ち、銀次をみている。
本来なら立ったことを褒めたい銀次だから、状況が状況だけに緊迫した空気が流れる。
燃え盛る煙を見たのか近くのヒーロー達がやってきた。
「禁止ヒーロー銀次さん!」
「ライドン・アイチュウ・サマラオウか、今すぐ戻って救難信号を送ってくれ!」
「暴走・・・ですか?」
「見ればわかるだろ?」
「ならおいらっすね。10万ボルト貫!」
ライドンの攻撃は穂稀にクリーンヒット。
しかし効いている様子は無く、一匹のピンクの蝶が飛んできた。
「なんだ、これ?」
捕まえようようとしたサマラオウは、手を伸ばす。
しかし蝶を触れたサマラオウは倒れてしまった。
それを見て驚く三人。
「サマラオウの生命エネルギーが・・・確認できない。」
「嘘だろう、おい。」
銀次達は高速移動をしたのではないかと推定したが、いくら暴走しているとは言え、元が赤ちゃんだから体がついていくわけがないのだ。
「あの蝶に触れると死ぬってか?」
ピンク以外にも色とりどりの蝶が飛んでいる。
「あの蝶にも生命エネルギーが確認出来ない。そして個性元の子・・・嘘⁉︎生命エネルギーが6つ⁉︎あ、あり得ない!」
生命エネルギーは一人一つ、多くて二つまでしか存在しない。
それが人の倍にあると言うことは、考えられるのは三つ。
「不死鳥・・・そう言うのが正しいっすかね?」
三人の脳裏に浮かぶのは教科書で学んだ最恐の個性。
不死鳥・・・個性を使用している間はどんな怪我でも瞬く間に治ってしまう。
頭を撃ち抜かれようとも、首を落とされても死なない。
個性の持ち主は、海へ投じたとなっている。
「いや、死そのものです。」
死・・・辺り一面に死をばらまく。
気体の時もあるが、多くは蝶や蜂のような形をしていることがある。
個性の持ち主は、自分の個性で自殺したとなっている。
「利鋂は・・・核と言っていたな。」
核・・・核融合を起こし、その土地を使えなくする。
敵であり多くの被害を与えたが、オールマイトの師匠が倒したとされている。
「どちらにしろ、私達じゃ・・・」
「アイチュウ、救難信号を送ってくれ。俺っちは銀次とこいつを抑える。」
「た、頼んだわよ。」
アイチュウが元来た道を戻る。
ライドンの方を見ると震えている。
「銀次、俺っちに何かあったらアイチュウに好きだったことを伝えてな。」
「それは出来ない相談だな。」
無数の蝶が穂稀から撃ち放たれる。
それと同時に炎を纏った鳥も飛んで来た。
二人は避けることを選択。
それが続くこと一分、救難信号が上がったのが目に見えた。
赤ちゃんである穂稀の体力は小さいため、すぐ戦闘不能にすることは簡単だ。
しかし不死鳥の個性で復活し続ける。
赤い車が飛んでくるのと同時に、後方で砂煙が舞う。
「俊典、遅いぞ!」
「すまない、アメリカから飛んで来たから遅くなった。」
運転席には外人と思わしき人が乗っている。
「俊典の相棒か?」
「ああ、このコスチュームは彼の作品さ。デイブ、島から離れていてくれ。」
「ああ、無理しないでくれよ。」
車が離れたのを確認し、話をはじめる。
「俊典も習っただろう?最恐の個性・・・恐らくそれ全部だ。個性の暴走で禁止出来ない、ある程度弱らせなければ・・・不可能だと考えている。」
そこから先は、長い長い戦いの始まりだ。
数分後には根津教頭が呼んだヒーロー達も加わった。
ヒーロー達が傷を覆いながら、穂稀を倒していく。
日を跨ぎ朝日が昇りかけるころ、穂稀の動きは鈍くなっていった。
「これで終わりっす、10万ボルト貫。」
穂稀は倒れ込んだ。
よし、禁止を・・・
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CAUTION!! CAUTION!! CA
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「地獄の人工太陽」
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CAUTION!! CAUTION!! CA
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「っ!海に飛び込め‼︎」
それを聞きヒーロー達は海に飛び込む。
空を見ると太陽が二つ出来ていた。
生成した方は島に落ち、島が跡形もなく消し飛んだ。
「し、島が・・・」
その日、地図から島が消えた。
世間には敵の攻撃を受け、人魚姫ヒーローリバイアが死亡。禁止ヒーロー銀次等により逮捕。
激しい戦闘の影響で島が縮小、波の浸食により島がなくなってしまったとなっている。
穂稀の個性は銀次によって禁止され、また日の目に見るのはそれから14年もの後の出来事である。
「東方少女!」
「まさか、こんな個性が封じられていたとはね。少しばかり予想外だよ。」
「アハハハハハハ」
「オールマイト、ここは協力しようじゃないか。君の大好きな市民を守るために・・・」
果たして、彼女を救える者はいるのだろうか。
こんな最終回へとなってしまうのか?
備考
・ライドン・アイチュウ・サマラオウ
オリジナルヒーロー。
ライドンは電気関係の個性。
アイチュウは生命感知。
サマラオウは未定。
ちなみにアイチュウはサマラオウに好意を持っていた。
由来はポ◯モン(一文字目をずらすと・・・)
午後になったので・・・
絶対こんな最後にはなりません。
安心してください。