はいすくーるDxD 平穏(笑)な日常   作:鶏唐

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ゴッドイーター2でマルチプレイで遊んでます。
VITAでもPS3のアドホックパーティ使えたんですね、知りませんでした。

しかし前書きも後書きもネタが無い。
次回から適当なネタでも入れておきますか。



第8話

 

「花見?」

 

「うん。第2回クラス親睦会だよ、コテっちゃん!」

 

 

元気よくアホ毛をピンと跳ねさせながら愛乃は話す。

第1回の提案者も愛乃だったけど随分と早いな。

 

 

「まだ2週間しか経ってないぞ?」

 

「だって皆、決まった人としか話してないんだもん」

 

 

言われて見ればそうだな。

俺もいつものメンツに最近はグレモリーと姫島ぐらいしか話してない。

他のクラスメイトも似たような感じで少人数でグループを組んでいるらしい。

 

 

「よし、俺も他のクラスメイトと話すいい機会だしな・・・ で、いつやるんだ?」

 

「今日」

 

「いや、急過ぎんだろ」

 

「愛があれば大丈夫だよ!」

 

 

いや、その理屈はおかしい。

せめて週末と言う事にして愛乃を無理やり納得させる。

渋々と言った具合で青髪のクラスメイトの元へと戻っていった。

あれは・・・廿楽(つづら)だったっけ?

やっぱり何度か話していないと名前を忘れるな。

 

 

「八代、そろそろいいか?」

 

「おう、悪い悪い。ほら返すぜ疾風」

 

 

愛乃が話しかけてくるまで借りていたブーメランを疾風に返す。

何であのブーメランで草薙達とまともにやりあえるのか不思議だ。

と、言うよりも空手とブーメランを組み合わせた格闘技って何だ?

 

 

「殿。風雲流の武器いかがでござった?」

 

「全く分からん。何処からどう見てもブーメランだ。何で分身するのかさっぱりだ」

 

「それで、愛乃さんは何の用件だったんだ?」

 

「あぁ、それがな」

 

 

いつものメンツの元へと戻って俺は先ほどの花見の件を話した。

 

 

「拙者は参加するでござる」

 

「僕も予定は無いから問題無いな」

 

「・・・・・」

 

「ん?結城、どうした?」

 

「え?あ、うん。私も参加するよ」

 

 

半蔵、琢磨が参加を決めたところで悩んだ様子の結城。

声をかけると気づいたようで返答するが何だ?

 

 

「どうしたんだ、何か悩みでもあるのか?」

 

「・・・うん。実は最近、何か変なの」

 

「変って何が?」

 

「家に帰る途中で後ろに誰かの気配を感じたり家にいても誰かに見られているような気がして」

 

「それストーカーじゃね?」

 

「ストーカーだな」

 

「"すとーかー"でござるな」

 

「や、やっぱりストーカーなのかな」

 

 

結城の悩みは満場一致でストーカーで決まった。

で、後はどう対処するかだが・・・

 

 

「半蔵はストーカーを調べるとして琢磨は結城に便利アイテムを上げればいいんじゃないか?」

 

「八代君はどうするの?」

 

 

俺は・・・何ができるよ?

いや、あれがあったな。

 

 

ポンッ

 

 

俺は本を取り出し大きな一冊を手にとって適当なページを開く。

何か久しぶりに出した気がするな。

大きな本は変な模様ばかりだから1枚ぐらい無くなっても大丈夫だろ。

 

 

「よし、これだ」

 

 

ビリッ

 

 

「後はこうしてっと・・・どうだ結城」

 

「どうだって・・・何これ?」

 

「お守りだ。俺のよく分からない能力で出来た不思議パワーで結城を守ってくれると思うぞ」

 

 

破いたページにボールペンで俺にしか見えない模様を上から描いて結城に渡した。

するとグレモリーと姫島がこちらにやってくる。

 

 

「本なんて出して何をしているの?」

 

「あ、リアス。これ、八代君がお守りだって」

 

「お守り?・・・コテツ。この魔法陣はその本に書いてあったのね?」

 

 

魔法陣って言えばアレだろ。

縦で足しても横で足しても同じ数になる奴。

あれ、苦手なんだよな。

 

 

「俺、クロスワードの方が好きなんだけど」

 

「コテツさん、ナンプレの話ではありませんわ」

 

 

となるとゲームとか漫画で出てくる方の魔法陣か。

本当に謎な本だなこれ。

 

 

「そっちか。確かに魔法陣っぽいのばかりだな」

 

「これは召還の魔法陣、それも随分と高度なものだわ」

 

「さすがオカルト研究部、もう少し僕達にも分かる話をして欲しいものだ」

 

 

ぱらぱらとページを捲っても形は違うが大体同じ作りと相変わらず読めない文章が載っている。

 

 

「まぁ今は置いておきましょう。それでどうしてこんなものをアスナに渡したのかしら?」

 

「うん、実はね・・・」

 

 

結城がグレモリーと姫島にも先ほどのストーカーの話をした。

話を聞くにつれて難しい顔をしていたが最終的には怒りの顔となった。

こ、怖ぇよ。ライザーさんや親父が女は怖いと言っていたがこういう事だったのか。

 

 

「許せないわ!」

 

「女の敵ですわね!」

 

「コテツ!放課後そのストーカーを捕まえに行くわよ!」

 

「お、おう」

 

 

あれ?何で捕まえる話になったんだ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とまぁ結局いつもの皆で結城嬢を尾行中でござるが・・・

 

 

「幾ら何でもこの人数はどうかと思うでござるよ」

 

「何だこいつら、追っかけにしては変だな」

 

 

結城嬢にはなるべく遠回りで帰るようにお願いしたと思ったら次から次へと出てきたでござる。

ちなみに分身の術を使えば容易く見つけることができるでござる。

共通点と言えば黒服の男達と言った点のみ。

 

 

「残念ですが仕方ありませんわ。これは尋問が必要ですわね」

 

「姫島さん、残念と言いながら目が輝いているぞ」

 

「殿、そこの店先にある客もそうでござる」

 

「おいおい、またかよ」

 

 

"すとーかー"が何故こうも跋扈しているのでござろうか。

結城嬢は確かに中学時代から人気のある女性ではあるがさすがにこれは度が過ぎているでござるよ。

 

 

「琢磨、何か分かるか?」

 

「そうだな・・・彼らの情報となりそうなものはあるか?」

 

「あら、その必要はなさそうよ」

 

 

何時の間にかグレモリー嬢は捕まえた一人の目の前にいたでござる。

男を見ればどこか虚ろにしながらも一枚のカードを取り出し、こちらに渡したでござる。

これは社員証?

なるほど・・・グレモリー嬢の色香に惑わされたでござるな。

 

 

「レクト・プログレス?電気機器を作っているあのレクトに関係があるのかしら?」

 

「俺の家のテレビはレクト製だぜ」

 

「レクト・プログレスはオンラインゲームを製作しているレクトの子会社だったはずだ」

 

「他の連中も同じ会社みたいでござるな」

 

 

他に捕まえた男達の懐からも同様の社員証が見つかったでござる。

はっ!拙者閃いたでござるよ!

 

 

「殿!聞いてくだされ!」

 

「どうした半蔵」

 

「きっと結城嬢は凄腕の"げーまー"で、この会社がその腕に目をつけたでござる!」

 

「何!と、言う事は・・・」

 

「うむ、きっと"てすたー"として問題ないかの素行調査を行っているに違いない!」

 

「やるな半蔵。だが一つ忘れている事があるぞ」

 

 

忘れている事?一体なんでござろうか。

拙者の推理に何一つ穴など無いはず。

 

 

「レクトのCEOは結城の親父さんだ!」

 

「な、何と!?」

 

 

はっ!そういえば以前に結城嬢の家でそんな事を聞いた覚えがあるでござる。

・・・・ところでCEOって何でござろうか?

 

 

「確かにそうだが虎徹、よく覚えていたな」

 

「たまにうちの親父と一緒に飲んでるらしいからな」

 

 

さすがは殿の父君でござるな。

一見平凡なように見えてそのお心は海よりも広く深いでござる。

 

 

「それならアスナさんのお父様がこのような事をしたのでしょうか?」

 

「どうだろうな。だが結城さんにも気づかれるレベルの人数だぞ」

 

「まどろっこしいわね。直接聞けばいいじゃない」

 

「グレモリー嬢、どうするつもりでござる?」

 

 

そういえばグレモリー殿の色香に惑わされていたのを忘れていたでござる。

 

 

「貴方達がアスナを付回しているのは誰の命令かしら?」

 

「・・す・・ご・・・う、で・・・す」

 

「すごう?人の名前でしょうか?」

 

「いや、やはり凄腕と言いたかったに・・」

 

「半蔵、そのネタはもういい」

 

 

ぬぅ、ネタではござらんのに。

それにしてもその"すごう"と言う御仁が結城嬢を付回す"すとーかー"のようでござるな。

 

 

「コテツ、そろそろアスナの家の近くだけどどうするの?」

 

「んー、そうだな。後は家の中の視線って奴か。琢磨、何渡したんだ?」

 

「盗聴器と盗撮カメラの探知機だな。近づけば逆探知して相手の居場所が分かるようにしている」

 

「彼らはどうしますの?」

 

「放置でいいだろ、警察に突き出すのも面倒だし。結城と合流しようぜ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お邪魔しまーす」

 

「いらっしゃい・・・うわっ」

 

 

結城家にお邪魔すると早速、琢磨の探知機が反応を示した。

んん?何処だ?

 

 

「この辺触っても大丈夫か?」

 

「うん、大丈夫。でも壊さないでね。特に八代君と服部君は」

 

「失敬な!殿と拙者がそんな事するはずが無いでござるよ!」

 

「以前に結城さんの家に来たときの事をもう忘れたのか」

 

 

ははは、何のことやら。

高そうな絵を破いたりなんてしてないぞ。

 

 

「・・・あったぞ」

 

 

あっさりと琢磨が盗聴器と思われる機械を見つけた。

花瓶の中か、俺が触ったら絶対落としそうだ。

 

 

「これで犯人が分かるのか?」

 

「他にもあるに越した事は無いがな」

 

「じゃあ家捜しだな!」

 

「あ、あまり変なとこには行かないでね」

 

「変なとこって何処だよ?」

 

「それは・・・その、わ、私の部屋とか?」

 

 

そういえばいつもリビングとかで結城の部屋には行った事なかったな。

口癖が「十年早いんだよ!」な結城の兄貴の部屋には入った事がある。

結局何が十年早いのか分からないままだった。

 

 

「そうか。結城の部屋は変な部屋なのか」

 

「ち、違うよ!?そういう意味で変って言ったわけじゃないからね!」

 

「ははは、知ってるよ」

 

 

さすがに俺も女の子の部屋に無闇に入るような真似はしねぇよ。

他に結城が立ち寄りそうなところを探すとするか。

 

 

「共有スペースを見て回れば問題無いだろう。リビングやキッチン、後は・・・」

 

「ちょ、ちょっと待ってて!」

 

 

琢磨の提案の途中で突然、結城が走り出してしまった。

 

 

「お風呂、トイレ、ベランダとかだな」

 

「・・・コテツさん達はリビングとキッチンをお願いしますわ」

 

「そうね。洗濯物とか覗かないように、いいわね?」

 

 

なるほどね、心配しなくても人様の家でしねぇよ。

と、言うかこいつらは俺をどういう目で見てんだ。

 

 

「そういえば殿、結城嬢に"すごう"なる犯人は告げないでござるか?」

 

「あ、そういえば言うの忘れてたな」

 

「いや、まだ言わない方がいいだろう」

 

 

何でだよ?結城も心配してたんだし安心させてやるべきじゃねぇのか?

俺は琢磨の言っている意味が分からず眉をひそめる。

 

 

「まだこの"すごう"って人が犯人って言う物的証拠が無いもの。それを見つけてからでも遅くないわ」

 

「つまりは今探している盗聴器や盗撮カメラを押さえてしまえば証拠になる、と言う事ですわね」

 

「生憎とこの盗聴器はオンラインで繋ぐタイプではないみたいだ」

 

「それは犯人は定期的にこの家に来て取り替えているって事ですわね」

 

「と、言う事はアスナ、もしくは家族の知人と言う事ね」

 

 

琢磨、姫島、グレモリー達3人で次々と推測していくのはいいんだけどよ。

俺と半蔵・・・置いてけぼりなんだが。

 

 

「殿、結局のところ拙者達はどうすれば良いでござるか?」

 

「そうだな。盗聴器と盗撮カメラを探せって事だろ」

 

「なるほど。つまりは元の目的で問題無いでござるな」

 

 

ボーンッボーンッ

 

 

「うおっ!?びっくりした。時計かよ」

 

「大きなのっぽの古時計でござる」

 

 

耳元で鳴る音に驚けば柱時計から出る音だった。

もう7時か、早く見つけて帰らないとお袋がうるさいぞ。

 

 

「きゃーーーっ!」

 

「結城!?」

 

 

今度は一体何だって言うんだ。

結城の叫び声に俺達は家の奥へと走っていく。

 

 

「これは・・・魔力!?」

 

「それも私達よりも強い魔力ですわよ!?」

 

 

後ろでグレモリーと姫島が騒ぐが知った事じゃない。

まさか犯人が家にいたのか!?

 

 

バタンッ

 

 

「結城!どうした!?」

 

 

扉を開くとそこには床に座り込む結城と・・・・

 

 

「何デスかここは?何で小さくなっているデス?」

 

 

羽の生えた喋る黒いボーリング玉がいた。

 

 

 

 

 




と言うわけで感想に頂いたキャラの登場デス。

それにしても半蔵の一人称がござるばかり。
そりゃ、どこぞの野生児も真似したくなりますよね。

「ござる!ござる!ほしにく くれ!」


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