はいすくーるDxD 平穏(笑)な日常   作:鶏唐

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ゴッドイーター2買いました。
友人とskypeで話しながらゲームスタート。
・・・オンラインマルチプレイが無い、だと?




第7話

「どーして私を仲間はずれにするのよーっ!」

 

 

休み明けの放課後、俺達が先輩からの依頼の報告をしていたら突然先輩が大声を上げた。

一緒に野球が出来なくて不満のようだ。

 

 

「つってもなぁ・・・」

 

「バティン先輩が試合すると試合どころではなくなると思うが」

 

「全打席ホームランは確定でござるな!」

 

「あはは、ピッチャーやっても三振の山を築くのが目に見えるよ」

 

「私だってたまには皆と遊びたいのにー」

 

 

そんな事を言われてもな。

先輩休日は何してるのかさっぱりだし。

携帯で連絡しても圏外なんてよくある事だ。

 

 

「まぁ、でも3人ともこれだけよく調べてくれたわね。ありがとね」

 

「この程度造作も無かったでござる!」

 

「お前が一番大変そうだったけどな」

 

「でもティナ先輩。こんな情報集めてどうするんですか?」

 

「肝試しでもするんじゃね?」

 

「さすがに時期が違うだろう」

 

 

そうだった、結局なんで神社、教会、廃ビルなんてものを調べさせられたのか。

何かイベントとかあったっけ?

 

 

「ふふ。残念ながらこれはリアスちゃんのタメになる情報ね」

 

「グレモリーの?」

 

「むむむ。分かったでござるよ!グレモリー嬢はお化けが怖いからその特訓をするためでござるな!」

 

「なるほど。半蔵、お前頭いいな」

 

 

半蔵の言葉に俺は全てを納得した。

グレモリーはお化けが怖い。

そして日本では夏に肝試しがあると姫島あたりから聞いたんだろう。

それで少しでも克服するために同郷の先輩に頼ったと・・・

 

 

「完璧だ。完璧すぎる筋書きだな」

 

「まず最初のリアスはお化け怖いってところがあやふやだよ」

 

「グレモリーさんも調査には疑問に思っていたんだがな・・・」

 

 

となると、あいつが克服する前に何とかして怖がらせないと駄目だな。

 

 

「それにしてもライザー君がいたのね」

 

「え?あぁ、俺も大体1年ぶりでしたよ」

 

 

どうグレモリーを怖がらせようかと考えていると先輩がライザーさんを話題に出した。

やったなライザーさん。一応、先輩はライザーさんを覚えてるみたいだぞ。

初めて俺がライザーさんと先輩の会話を見た時は忘れられてたからな。

あの時のライザーさんと落ち込みようと来たら不憫でならなかった。

 

 

「どうせなら私に挨拶でも来ればよかったのに。幼馴染なのに水臭いわね」

 

 

その幼馴染を忘れていた貴女が言いますか。

 

 

「確か以前に会ったのは3ヶ月くらい前かしら」

 

「あぁ実家にでも帰ったんですか?」

 

「えぇ、レーティングゲームをしてたの」

 

「レーシングゲーム?海外じゃ流行ってるんですか?」

 

「えぇ、一種のステータスと言っていいくらいで・・・ってレーシングゲーム?まぁいいか」

 

 

なるほど、ライザーさん車の運転でも負けたのか。

あれ?でもまだ先輩は免許取れる年じゃない。

と、言う事は・・・

 

 

「ゴーカートか」

 

「マ○オカートでござるな」

 

「いいわね。今度のゴールデンウィークはゴーカートで遊びましょう!」

 

 

俺と半蔵の漏らした呟きに先輩がいい反応を示した。

おぉ、それは面白そうだ。

 

 

「リアルでマ○オカートか。こいつは楽しみだ!」

 

「でもこの辺にゴーカートで遊べる場所なんてあったっけ?」

 

「ふむ・・・少し遠いが日帰りで十分行ける距離にあるな」

 

「あっ、先輩。ライザーさんも誘っていいですか?」

 

「ライザー君を?そうね、構わないわよ。他にもリアスちゃんと朱乃ちゃんも誘いましょうか」

 

 

ライザーさんにグレモリーに姫島か。

ついでに木場と搭城も誘うか。

こりゃ楽しいレースになりそうだな!

 

 

「殿!まずは甲羅を手に入れるでござる!」

 

「はっ!そうだな、赤と緑。後はトゲ付きの青も外せないな!」

 

「実際バナナで滑るかなぁ」

 

「雷をどう入手するつもりだ二人とも」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

深夜の街中、私はリアス、小猫ちゃん、祐斗君。

そしてティナ・バティンさんと歩いていました。

 

 

「なるほどね。それでコテツ達に調べさせていたわけなのね」

 

「そういうこと。リアスちゃん達、まだ討伐した事なかったでしょ?」

 

 

はぐれ悪魔の討伐、ここ駒王町はグレモリーの統治している街であるため治安維持も仕事との事です。

グレモリー家からの依頼でリアスへの指導に当たる事になったのがティナさんでした。

 

 

「と、言うよりも戦った事ってあるの?」

 

「失礼ね。冥界では戦闘訓練ぐらいならした事あるわよ」

 

「・・・あぁ、こりゃ駄目ね」

 

 

呆れたようにため息を吐いて首を横に振るティナさん

一体何が駄目と言うのでしょう?

これでも筋がいいと褒められたりしたのですけれど。

 

 

「どういう意味よ?」

 

「レーティングゲームが流行ってから冥界も人間界に合わせてぬるくなったからねー」

 

 

レーティングゲーム。悪魔の数が減った事による救済策にして嗜好ともなった遊び。

死ぬ事が無いようにとされたルール、それが時に気に食わないとティナさんは仰いました。

 

 

「例えばそうね、私やリアスちゃん達上級悪魔はどういった括りか分かるかしら?」

 

「括り?元ソロモンの72柱と言う事ですか?」

 

「えぇ、そうね。今では数は減ったけれど。問題はそこなのよ」

 

 

ティナさんやリアス達上級悪魔と呼ばれる方達の共通点と言えばソロモンの72柱である事は悪魔だけでなく堕天使や天使でも知っている事。

しかしそれが問題とは?

 

 

「ソロモンの72柱には序列が存在しているでしょう?けど私達悪魔に通用した事があったかしら?」

 

「・・・・無いわね。私達グレモリーは56位に座していたけれども特に上の序列から何かを命令されたなんて聞いた事が無いわ」

 

「でしょう?大公爵や大王といった位は事実でも序列なんて人間が勝手に定めたものですもの」

 

「ちょっと待ってください。それでも魔王様は上級悪魔から輩出されていますよ?」

 

「72柱に名を連ねていた悪魔が強いのは確かよ。でもね、当時なんて他にもそんな連中はごろごろいたらしいわよ?」

 

 

確かに元ソロモン72柱以外でも強い方はいらっしゃいますわ。

冥界三大貴族とも言われているアーンスランド、ヴォシュタル、ドーマの3家は魔王様にも匹敵される力を持ちながらも冥界の奥地に棲んでいらっしゃるとも聞きますし。

他にもマキシモフ家のヴァンパイア、魔界大帝と上げればキリがありませんわね。

 

 

「結局何が言いたいのかと言うとね。上級悪魔だからってイコール強さってわけでもないの。だから注意しなさいってこと」

 

「えぇ、肝に銘じておくわ」

 

「いい?これから行うのは討伐。ゲームじゃないの。殺し、殺される関係。甘い考えでいると・・・こっちが死ぬわよ」

 

 

普段の人の好い笑みとは異なる好戦的な笑みを携えて助言して下さるティナさん。

これが未だレーティングゲーム無敗の彼女の本当の顔なのでしょうか。

 

 

「まぁ、まずは下級悪魔からレベルアップしていきましょうか」

 

「・・・えぇ、分かったわ」

 

「助言ありがとうございますわ」

 

「いいのよ。貴女達がこんなところで倒れたりしたら魔王様達の小言が五月蝿くてたまらないしね」

 

 

あらあら、さすがはティナさんですわね。

 

 

「それに、トラちゃん達が悲しむでしょ?」

 

「八代先輩達、ですか」

 

「あの、本当に先輩達は悪魔を知らないんでしょうか?」

 

 

祐斗君の言う通りです。

神器の持ち主でいてティナさんの悪魔の駒(イーヴィル・ピース)を持っている。

これだけの条件を持っているのですから疑うのは当然・・・だったのですけどね。

 

 

「祐斗。心配しなくても本当にコテツ達は人間よ」

 

「えぇ、それは私も同意見ですわ」

 

「あら、さすがはグレモリー家。調査が早いわね」

 

 

既にコテツさん達は普通の人間であると調べは付いていますから。

 

 

「でも一般人じゃないですよね?」

 

「小猫、ソレは言わなくても分かってるわ」

 

 

さすがにあの方達を一般人と言うには抵抗がありますわ。

アスナもどこかズレているところがありますし。

タクマさんとハンゾーさんなんて言わずとも、です。

コテツさんも神器が無かったとしてもあの行動力は異常ですわ。

 

 

「そんな事を話している間に出たわね」

 

 

ティナさんの言葉に視線を前に向けると一匹の悪魔が姿を現しました。

私達が気を引き締めているとティナさんは悠々と一歩前に出ます。

 

 

「最初は私が見本を見せるわね。まず、対象かどうかの確認」

 

 

そう言って目の前の悪魔に確認を取るティナさん。

よほど位の低い悪魔なのか人語を解さないようですわね。

 

 

「まぁ名前に反応したと言う事は対象で間違いないでしょ。で、次に討伐」

 

 

スパッ

 

 

「え?」

 

「い、いつの間に・・・」

 

 

気づけばはぐれ悪魔の首から上が地面に転がっていました。

まるで切断されたかのように、攻撃の気配を一切感じませんでしたわ。

 

 

「と、まぁこんな感じで頑張ってね。それじゃあこれから毎日一人一殺を心がける事!」

 

「ま、毎日!?」

 

「そうよ、何故かこの街ってやけにはぐれ悪魔とかが多いのよね。後は天使とか堕天使も」

 

 

いつの間に駒王町は人外魔境の巣窟になったのでしょうか。

・・・あら?ですが学園の方達を思えば人間の方が危険な気がしてきましたわ。

 

 

「つまり手っ取り速く強くなれるって事。ゲームと同じでレベルアップするには多く戦わないとね」

 

「先ほどはゲームと思うなって言ってませんでしたっけ」

 

「いい、祐斗ちゃん。人間は常に気を張り詰めていたら駄目よ。気を抜く時は抜かないと」

 

「私達、悪魔です」

 

「シャーラップ!それはそれ、これはこれ、よ!あ、朱乃ちゃん。死体はこれで回収お願いね」

 

 

渡されたのは一枚のカード。

魔法陣が描かれていますわね。

回収、と言うくらいならば・・・

 

 

ピカッ

 

 

一瞬光ったと思うと先ほどの死体は姿を消していました。

そして手にしているカードには予想通り先ほどの死体が描かれています。

 

 

「回収完了しましたわ」

 

「ありがとね。それじゃあ早速行ってみましょう!」

 

 

その後、はぐれ悪魔の集会場に突貫してしまい大変な目に会いましたが蛇足とさせて頂きますわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なぁライザーさん」

 

「どうしたコテツ?」

 

 

自室でライザーさんが実家から持ってきたエロ本を読んでいて、ふと思った事がある。

 

 

「何でライザーさんが持ってくるエロ本ってコスプレばかりなんだ」

 

 

そう、何か悪魔の羽や尻尾だの動物の耳だのが生えている女の子ばかりなのだ。

もうちょっとこう普通のは無いのか。

 

 

「あー、それはまぁ・・・なぁ?」

 

「なぁ、って言われても全然わかんねぇよ」

 

 

もしかしてライザーさんはこういうのが趣味なんだろうか?

確かに先輩ならこんな格好も面白がってしそうだけどな・・・って言うかハロウィンでしてたな。

まるで本当に生えているかのような精巧さだった。

尻尾とかブンブン動いてたし。

 

 

「分かった分かった。今度は普通のを買ってきてやるよ」

 

「サンキュ」

 

「それよりもだな、コテツ。学校にはほぼ女子ばかりなんだろ?」

 

「あぁ、ようやく最近は慣れてきたとこだよ」

 

「それで、誰か好みの子はいたのか?」

 

 

好みねぇ、顔だけで言えば綺麗な子や可愛い子ばかりなんだが・・・

性格がなぁ・・・何でどいつもこいつも一癖も二癖もあるやつばかりなんだ。

 

 

「リアスはどうだ?」

 

「グレモリー?そりゃ弄り甲斐のある面白い奴ってのは認めるけどなぁ」

 

「コテツにはまだ早かったか」

 

「早い遅いの問題じゃないと思うんだけど」

 

 

恋人なんて言われてもイマイチ、ピンと来ないんだよな。

まだ友達と遊んでた方が楽しいし。

 

 

ガチャッ

 

 

「コテツ。おっとライザー君もいたのか」

 

「親父、どうしたんだよ」

 

「どうしたんです、親父さん」

 

 

突然入ってきたのは親父だった。

そのまま部屋に入るとテレビの前を陣取る。

 

 

「今日はこれを買って来たんだ」

 

 

そう言って取り出したのは確か今日発売の野球ゲーム。

本当に野球好きだな親父は。

 

 

「見ろライザー君。これはなプレイヤーが監督や選手として体験できるんだ」

 

「マジッスか!もちろんそのチームは・・・」

 

「あぁ、駒王フェニックスに決まっているじゃないか!」

 

 

訂正、本当に野球好きだな親父とライザーさんは。

あっという間に食いついたライザーさんとはしゃぐ親父。

俺も野球は好きだけど実際にやるのが楽しいってだけで見るのはそこまで好きじゃないな。

 

 

「帰りが遅いと思ったらソレ買ってたのかよ」

 

「そうだ。売り切れ寸前で何とか買ったんだ」

 

「親父さん、これ俺もやってもいいですか?」

 

「もちろんだとも。ただ私のセーブデータは消さないようにしてくれよ」

 

「っつうか何で俺の部屋なんだよ。ゲーム機持っていけばいいじゃん」

 

 

これでお袋まで入ってきたら怒られるのは俺なんだぜ?

 

 

ガチャッ!

 

 

「あんた達、もう遅いんだからさっさと寝なさい!虎徹もお父さんやライザー君の都合を考えなさい!」

 

「「は、はい・・・」」

 

「ほら見ろ」

 

 

お袋に怒られて自らの部屋に戻っていく親父とライザーさん。

お袋も帰っていき俺一人となった部屋で俺は立ち上がりテレビの前に行く。

 

 

「さて、ゲームでもするか」

 

 

親父が置いていった新作の野球ゲームを始めたのだった。

これ買おうかどうか悩んでたんだよな。

 

 

 

 

 




原作キャラ以外は格闘ゲームのキャラという妙な縛りをしていますが、
北斗の拳やペルソナ4など原作が漫画やRPGと言った格闘ゲームは含まれませんのでご注意を。


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