はいすくーるDxD 平穏(笑)な日常   作:鶏唐

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ifシリーズ~MUGENキャラで本編が進んでいたら~
今回から手持ちのMUGENを使ってランセレで選んだ二人でネタにします。
・上条当麻、斬魔狼牙

「よう当麻、飯は何にするんだ?」

「ん?上条さん今月は既にピンチ・・・水でも飲むか」

「・・・・・・・」

「どうしました虎徹さん」

「いや、何故だか栗とナスが食べたくなってきた」

「今は春ですよ?」



第27話

 

駒王中央小学校、駅前に位置するだけあってか生徒の数が多いな。

教室の窓から顔を出している生徒や見学している生徒が大勢いる。

っていうかこれ授業になってないよな?自習か、羨ましい。

しっかし、この学校・・・来た覚えがあるんだよな。

俺が通っていた小学校ってわけじゃ無いんだが何故だ?

 

 

 

「どうしたグレモリー?上なんて見上げて」

 

「・・・いえ、何でもないわ」

 

 

ここに来るまでの間、やたらと上空を見上げていたグレモリー。

カラスが飛んでいるぐらいで取り立てて珍しいものも無いけどな。

 

 

「ふむ、君がディズィーか・・・ティセ、反応はどうだ?」

 

「それが・・・ギアの反応がありません~」

 

「あの、どうかしましたか?」

 

「いや、何でもない。こちらが勝手に勘違いしただけのようだ」

 

 

相変わらずティセに支えられた琢磨がよく分からない話をしているな。

ティセの背丈が小さいんで、それに支えられている琢磨が格好悪くて笑えてくる。

 

 

「・・・何か言いたそうだな虎徹」

 

「はっはっは、格好悪くて笑えるな琢磨」

 

 

ぴきっ

 

 

「・・・そうか、そっちがその気なら・・・結城さん」

 

「どうしたの高藤君?」

 

「これを。例のモノだ」

 

「あ、用意できたんだ。ありがとう」

 

 

俺に何か毒舌でも吐くのかと思えば違ったようだ。

にやり、と笑うと結城に通信機のような機械を渡している。

そしてそれを嬉々として受け取る結城。

・・・何故だ?渡してはいけない奴に渡してはいけない物を渡してしまった気がするぞ。

 

 

「あら、何ですのコレ?」

 

「虎徹の位置を常に把握するためのGPS受信機だ」

 

「ちょっと待て、何でそんなものを渡していやがる!?」

 

「以前に結城さんと約束していてな。それにお前はいつどんなトラブルを起こすか分からん」

 

「面白そうですわね。私にも一つ頂けますか」

 

「そうね。私も頂こうかしら」

 

「ふむ、お安い御用だ。二人にも虎徹の分を渡そう」

 

 

姫島とグレモリーにまで俺のGPS受信機を渡しやがった。

こ、この野郎。さっきの笑みはそういう意味かよ。

 

 

「って言うか何で俺のだけなんだよ!?半蔵だっていいじゃねぇか!」

 

「虎徹と半蔵。トラブルが多いのは圧倒的にお前だからな」

 

「今更何を言っているのかしら」

 

「毎週、生徒指導室に連れていかかれるのはどちらか、考えるまでも無いですわね」

 

 

ぐぬぬぬ、事実だけに言い返せねぇ。

結城に姫島にグレモリー、3人が俺の四六時中監視をしていると思うとぞっとしないぜ。

 

 

「心配しなくても虎徹が騒動を起こさなければ使う機会は減っていく」

 

「さらっと難しいことを簡単に言うな」

 

「確かに騒動を起こさない八代君は想像できないもんね」

 

 

こいつら、事実だからって言いたい放題いいやがって。

な、なーに。要は俺がトラブルを起こさなければいいんだろ?

へっ、俺だって静かに過ごそうと思えばそれぐらい簡単にできるっての。

 

 

「虎徹さん」

 

「どうしたディズィー?」

 

「あの旗って何でしょう?」

 

「旗?」

 

 

ディズィーに呼ばれて指差している方を見る。

グラウンドには国旗と都道府県旗、後は校旗や市旗が掲げられている。

しかしその内の一つの旗が駒王フェニックスの旗になっていた。

 

 

「あれはこの町のプロ野球チームの旗だな」

 

「そうなんですか。私知りませんでした!あれ?どうしてプロ野球チームの旗が?」

 

「それは何でだろう・・・な?」

 

 

んん?待てよ?

そういえば昨日の放課後に何処かの学校に忍び込んで旗を入れ替えたような気が・・・

 

 

「いやー、ふしぎだなー。ほんとーになんでだろーな」

 

「どうしたんですか虎徹さん。汗が凄いですよ?」

 

「やー、熱いからな。そりゃ汗の一つや二つ、かくってもんだぜ」

 

「確かに、森の中に比べたらぽかぽかしてますよね」

 

「だろ!?いやー、本当に熱くて困ったな!」

 

 

よし、ディズィーは誤魔化せた!

後はこのまま知らないフリを突き通せば!

 

 

ガシッ

 

 

「八代君」

 

「コテツ」

 

「コテツさん」

 

 

で、ですよねー

 

 

「あわわ、だ、大丈夫でしょうか?」

 

「放っておけ、自業自得だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アテナッ!」

 

「任せてアスナっ!えーいっ!」

 

 

ばしんっ

 

 

「なんのっ!」

 

 

くっ、まさかこんな事になるなんて・・・

試合が開始してから10分、私達のチームは苦戦を強いられている。

ルールが変わったからとは言え、朱乃の試合を見て何とかなるかと思ったけど考えが甘かったみたい。

 

 

「アスナ、次が来るデス!」

 

「う、うんっ!」

 

 

相手コートに入らなければ対戦選手への攻撃を認める。

このルールを深く考えていなかったのがいけないみたい。

既に私達のチームは2人が倒されてしまい4人となっている。

私はフェルちゃんが守ってくれているから何とかなっているけど・・・

 

 

「ちゃんと守るんじゃぞ!イアリ、紅葉!」

 

「・・・分かった」

 

「はいはい。まったく実年齢を考えてよ・・・」

 

「失礼な、わしは17歳じゃぞ」

 

「げ、聞こえてた・・・」

 

「ほれ、お主も傭兵ならば働かんか」

 

「もう依頼料分は働いたと思うけど?」

 

 

あのコートの隅で休んでいる人。

あの人に私達のチームの2人が倒されてしまった。

色々な武器を投げて私達に攻撃して来るのはフェルちゃんがいなかったら私が一番危なかったよ。

 

 

「カッケー!半蔵、お前も出来ないのか!?・・・あれ?半蔵は何処行った?」

 

「そういえば見当たりませんわね。小猫ちゃんと祐斗君もいませんわ」

 

「あら、あっちにいるじゃない。何だか小学生と話しているようだけど・・・」

 

「お前ら、結城さんの応援をしたらどうだ」

 

 

うぅ、さっきの朱乃の試合もそうだけど野次なのか応援なのか分からないよ。

ともかくこっちは人数が少ないんだから頑張らないと。

相手は入学式や朝礼でも見た事がある3年の生徒会長、イングリッド先輩が指揮を執っているみたい。

 

 

「ほんまにこの学園は退屈しませんなぁ」

 

「こころ先輩、そんな暢気に言ってる場合じゃないですよ」

 

「そうは言いはりましてもアテナはん。面白いやないですかぁ」

 

「全く、こころには困ったものね」

 

「あはは、リン先輩は全く応えてないみたいですけど」

 

「当然じゃない。このリン・ベーカーがバレーボールで負けるなんてありえないわ!」

 

 

うーん、敵も味方も個性が強い人が多いなぁ。

って考えている傍からボールが来た!

 

 

「えいっ!」

 

「ナイスよアスナ、こころ!合わせなさい!」

 

「行きますえリンちゃん、えーい」

 

「どりゃーーっ!」

 

 

ずばーーーんっ

 

 

「イアリ、行ったよ!」

 

「ん・・・任せて」

 

 

リン先輩の気合の入ったスパイクだったけど対戦相手の子が何と足で蹴り上げた。

え、バレーって足を使ってもいいんだったっけ?

でも審判の人も何も言わないし・・・

 

 

「でかしたぞ、ほれ早く打ち上げんか!」

 

「分かってますよ、忍び使いが荒いなぁ・・・ほいっと、そしておまけに手裏剣!」

 

「これでどうじゃっ!」

 

 

上からのスパイクとネットの下を潜って巨大な手裏剣が飛んで来た。

わわっ、ま、まずいよこれはっ!?

 

 

「サイコボールッ!」

 

「ありがとアテナ!それっ!」

 

 

ばしぃっ

 

 

「くぅ、惜しいのぅ。これ紅葉、しっかり狙わんか」

 

「でかしたって言ったじゃないですか・・・」

 

 

巨大手裏剣をアテナの超能力で打ち落としてくれたおかげでボールを拾う事ができた。

あ、危なかったぁ・・・あんなのが当たったらタダじゃすまないよ。

 

 

「結城、もっと前に出ろよー」

 

「無茶言わないでよ!?」

 

 

他人事だと思って八代君ったら。

八代君の試合のとき、野次を飛ばしてやるんだから。

 

 

「アスナ、大丈夫デス?」

 

「うん、ありがとうフェルちゃん」

 

 

でもこれじゃあ、その内負けちゃう。

どうにかして現状を打破する方法を考えないと・・・

 

 

「・・・アスナ、ボクは一応不服デスガ、アスナの能力扱いになっているデスヨネ?」

 

「え?う、うん。そうみたいだけど?」

 

 

試合前にお互いが能力や武器を持っているかの確認が行われていた。

私は何故かフェルちゃんの召喚者として認められてしまっていたんだけど、それがどうかしたのかな?

 

 

ぴょんっ

 

 

「そこのオマエタチ、ちょっとの間アスナを頼むデス」

 

「フェルちゃん?」

 

「デス君どうしたの?」

 

「何をいきなり命令してるのよ、この黒いのは」

 

「はぁ、構いまへんけど」

 

 

私の肩から飛び降りたかと思うとフェルちゃんは相手コートへと入っていった。

確かに選手じゃないからルール上は問題ないんだろうけど何をするつもりなんだろう?

 

 

「何じゃ丸っこいの」

 

「・・・何か光ってる」

 

 

フェルちゃんの身体が黄色く光りだしてる。

そしてフェルちゃんの身体が一気に相手コートを埋め尽くす程の大きさになった。

 

 

「アスナを苛めるヤツはボクが許さないデス!」

 

「ちょっ!?」

 

「こ、転がってきおったぞ!?」

 

「よ、避けられない!?」

 

「こんなの相手じゃ依頼料の割りに合わないわよ!?」

 

 

どがーーーんっ!!

 

 

「勝者!魔界大帝フェルナンデス!」

 

「え、誰!?」

 

 

審判とは違う人が突然現れて勝者の名乗りを上げて去っていった。

あれ?これって私達の勝ちでいいんだよね?

何でフェルちゃんの勝ちになってるのかな・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おいおい、デス様すげーな」

 

「デス様も心なしかすっきりした様子でしたわね」

 

「いくら常識外とは言え、ここまでやっていいのかしら・・・」

 

 

転がっただけで相手チームがボーリングのピンみたいに倒れていったぞ。

後で審判に聞いたが対戦相手を全滅させたのは結城のチームが初らしい。

まぁ普通に考えれば人数が少なくなったところで点を取っていく方が楽だろうからな。

 

 

「さて、半蔵達はこの辺りにいたはずだが?」

 

「あ、あれじゃ無いですか?」

 

「ん?何やってんだあいつら」

 

 

試合前と同じように小学生と何かしているようだ。

近づいていくと話し声が聞こえてきた。

 

 

「見よ!これぞ分身の術でござる!」

 

「おぉ!凄いぞ!増えたぞ!格好いい!」

 

「フェイク・シルエット?それにしては触っても消えませんね・・・」

 

「この先を曲がったところにある喫茶店のバームクーヘンは絶品です」

 

「なるほど・・・今度4人で行ってみます、ありがとうございます」

 

「どうだ貴様、我が騎士とならんか」

 

「あはは。君がもう少し大きくなったら考えておくよ」

 

 

やけに意気投合してるな。

もしかして知り合いだったか?

 

 

「半蔵、木場に搭城も何やってんだ」

 

「殿!」

 

「殿?じゃあコイツがござるの言っていた殿様だな!」

 

「あん?おい半蔵、このチビッ子は何だ?」

 

「チビッ子じゃない!ボクはレヴィだっ!」

 

「貴様、塵芥の分際で殿を名乗るとはいい度胸だ」

 

 

水色の髪をしたアホっぽいチビッ子がぴょんぴょんと飛び跳ねながら絡んでくる。

そして銀髪の無駄に偉そうな態度のチビッ子まで絡んできやがった。

 

 

「二人ともそれくらいで。この子達が失礼しました」

 

「まぁ、別に気にしちゃいねーよ」

 

 

茶髪の礼儀正しいチビッ子が謝って来るが若干イラッと来ただけだし気にするまでもない。

っつーか本当に小学生かと思えるぐらい落ち着いたチビッ子だな。

 

 

「・・・で、もう一人のは何で隠れているんだ?」

 

 

最後の金髪のチビッ子は半蔵の分身の後ろに隠れていた。

人見知りでもするのか、それにしちゃ半蔵の分身の後ろに隠れる意味が分からないが。

・・・はっ!まさか俺の強いオーラを感じ取っているのか。

何て将来有望な子なんだ、この子はきっと将来大物になるぞ。

 

 

「半蔵は精神年齢は小学生だからな。懐かれ易いんだろう」

 

「そういう意味では虎徹も同類ではないかしら」

 

「何だと、グレモリーも似たようなもんだろうが」

 

「そうですわよリアス。五十歩百歩ですわよ」

 

「何でよっ!?」

 

 

これだからグレモリーを弄るのは止められないぜ。

っとと、そうじゃなくてだな。

 

 

「おい塵芥。貴様、我のユーリを見つめるとはいい度胸・・・」

 

 

ひょいっ

 

 

「さっきから小難しい言葉ばかり並べて中二病かチビッ子」

 

「こ、こら何をするっ!離さんかっ!」

 

 

小学生で中二病を患っているとは・・・

こうやって抱えている状態で足をバタバタさせている姿は小学生らしいと言うのにな。

さっきの子とは違ってこっちは将来残念な子になりそうだ。

 

 

「こらー!王様を放せ殿様ー!」

 

「ん?・・・わははは!返して欲しくばこの俺を倒してからにして・・・」

 

「とりゃーーっ!」

 

 

どがっ!

 

 

「ぐはっ!な、何てヤツだ。名乗りをする隙をついてくるとは」

 

「王様大丈夫!?」

 

「うむ、よくやったレヴィ。このままこの塵芥を滅するのだ!」

 

「うん、任せてよ!」

 

「そうはさせぬ!殿に仇名す者はこの半蔵が許さぬでござるよ!」

 

「むむむ、こいつは手強いぞ。でもボクは強いんだっ!」

 

 

半蔵とアホの子が向かい合って唸り声をあげている。

・・・おかしいな、急に小芝居が始まったぞ。

 

 

「何でこうなったんだ?」

 

「最初に始めたのは虎徹さんじゃないんですか?悪者っぽい言い方をしていたじゃないですか」

 

「いいか、ディズィー。魔王の名乗りを邪魔するようなヤツこそが悪者なんだ」

 

「え?」

 

「つまり寧ろ俺が勇者であっちが魔王ってことだな、うん」

 

「人質を取るのは勇者って言っていいの?」

 

「お、結城。試合お疲れさん」

 

 

帰ってくるなり突っ込みをする結城。

苦笑しながらも肩に乗っているデス様を撫でる。

 

 

「うん。フェルちゃんのおかげで勝った気がしないんだけどね」

 

「えっへんデス」

 

「なぁデス様。今度ボーリングに行こうぜ」

 

「ぼーりんぐ?どんなところデス?」

 

「うーん、さっきみたいに邪魔な奴らを倒すゲームをするところだ」

 

「それは楽しみデス!」

 

 

デス様を使えばストライクも簡単に取れそうだ。

 

 

「さて、そろそろ次の場所に向かいましょう。次はタクマだったわよね」

 

「あぁ、そうだな。半蔵、悪いが頼むぞ」

 

「任せるでござるよ」

 

「で、場所は何処だ?」

 

「ふむ。どうやら駒王学園のグラウンドのようだ」

 

 

逆戻りか。まぁ琢磨の試合が終われば昼飯だし丁度いいか。

ん?そういえば木場と搭城の二人はどうするんだろうか。

一般に開放しているとは言え、食堂って使えるのかね。

 

 

「まぁいいや、んじゃ行こうぜ」

 

 




小学生4人組み、出すつもりは無かったのですが、ジャンルが魔法対戦アクションとなっているので出しました。まぁ今後出番があるかは不明ですが。
原作キャラは出せませんし、あまり深く考えるのも面倒ですしね。




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