はいすくーるDxD 平穏(笑)な日常   作:鶏唐

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ifシリーズ~MUGENキャラで本編が進んでいたら~
三大勢力の会議編


「それではこれより、悪魔、天使、堕天使の会議を始めるぞ」

「うおおぉぉぉっ!あっちいぃぃぃぃっ!」(ミカエルその1)

「一番いい会議を頼む」(ミカエルその2)

「・・・天使ってのも俺が堕天して随分と変わったんだな」


ミカエルその1には動画を見て、原作再現し過ぎで爆笑しました。
しかし堕天使ってMUGENにはあまりいませんね。
これは原作縛りを解禁した場合、何処の勢力が勝つんでしょうかね?




第16話

「あー、眠い」

 

 

リーアランドで遊んだ翌日。

まだゴールデンウィークだって言うのに10時にお袋に起こされて外を歩いていた。

どうせなら昼まで寝ていたかったぜ。

おまけに俺におつかいを頼んできやがった。

どうせ飯を作るのはお袋なんだからお袋が買いに行けばいいのにな。

 

 

「あら、コテツさん。おはようございます」

 

「あん?おぉ、姫島。おっす」

 

「休日はお昼まで寝るのではありませんでしたの?」

 

「そうなんだけどよ。お袋に起こされてよ、しかも晩飯の買い物をしてこいだってさ。まだ朝だぜ?」

 

「あらあら、いいじゃありませんか。そのおかげで美味しいご飯を食べられるのですから」

 

「そんなの平日も一緒だろ。何で休日になると俺に買い物を頼むんだ」

 

「・・・なるほど。これがコテツさんのお母様が言っていた修行ですわね」

 

 

俺が愚痴を溢していると納得したような顔で頷く姫島。

修行?たかが晩飯のおつかいだぞ。

 

 

「ふふっ。コテツさんではなくコテツさんのお母様の修行ですわ」

 

「お袋の修行?そうか、俺を追い出して実は修行していたのか」

 

 

そういえば最近、俺を起こす時の力が強くなったような気がしたんだ。

何時か俺を張り手だけで倒す気じゃないだろうな。

 

 

「違いますわ。料理の修業ですのよ。それでコテツさん、何をお買いになられるんですの?」

 

「ん?頼まれてたメモはこれだな」

 

「これは・・・」

 

 

お袋に渡された買い物メモを姫島に渡してやる。

するとメモを見た途端に驚く。

 

 

「どうした?」

 

「・・・いえ、いつもこのようなメモですの?」

 

「あぁ、そうだぜ。今日は魚に野菜と適当な食材、だろ?」

 

「曖昧すぎますわ。よろしければご一緒しても?」

 

「別にいいけど、たかが買い物だぞ?」

 

「コテツさんのお買い物がきちんとできるか心配で・・・」

 

「俺は子供か!」

 

「あらあら、さすがに冗談ですわ。コテツさんがどう言ったものをお買いになるのか気になりますの」

 

 

何で買い物が気になるんだ。

所詮は晩飯の材料だぞ。

とは言え、特に断る理由も無い。

 

 

「別にいいけどよ。大して楽しくねぇぞ?」

 

「いえ、この1ヶ月で私はある事を学びましたの」

 

「ある事?」

 

「えぇ。コテツさんの傍にいれば楽しい事には事欠きませんわ」

 

「あーそーかい。それで姫島は何してたんだ?」

 

「そうでした、すっかり忘れてましたわ。実は家の神社で祀っている神様が家出しましたの」

 

「・・・はい?」

 

 

はて、俺の聞き間違いだろうか。

神様が家出?

 

 

「ですから、家の神社で祀っている神様が家出を・・・」

 

「いや、聞こえてる。そうか、聞き間違いじゃ無かったか」

 

 

待てよ、確か姫島神社で祀っている神様って・・

 

 

「白い蛇、だったっけ?」

 

「えぇ、そうですわ。昨日、書置きがありましたのよ」

 

 

何度か姫島神社の祭りでも白蛇の神輿とかを見た記憶があるな。

でも白蛇なんてあの神社で見た覚えが無いぞ。

 

 

「待て、蛇が書置きしていったのか?」

 

「えぇ。何でも嫌気が差したから出て行く、と」

 

 

いやいや、蛇が書置きするわけねぇだろ。

でもカンガルーや熊が闘うんだ。別に字を書いても不思議じゃなかったな。

 

 

「なら買い物ついでに探して見るか」

 

「そうしましょう。どうせ食事時になれば帰って来ますわよ。これで52回目ですもの」

 

 

そんなに頻繁に家出している蛇なのかよ。

飯になれば帰ってくるって、どれだけ自堕落してる蛇だ。

蛇なら自分で食事ぐらい調達しやがれ。

 

 

「母から聞いたのですが去年にも地球を破壊すると言って家出しましたの」

 

「白蛇が地球を破壊ねぇ」

 

「まぁ1週間で泣きながら家に戻ってきたそうですわ」

 

「根性ねぇな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぬおぉっ!拙者に任せて先に行くでござるーーっ!」

 

「わわわっ!は、半蔵様~!」

 

 

ピーーーーッ

 

 

『そこまでだ。半蔵、ティセ。上がってきてくれ』

 

 

ぬぅ、難しいでござるな。

今日は琢磨に頼まれて色々と実験に付き合っている最中でござる。

しかしあのホウオウと言うカラクリは尋常ではない強さでござるな。

拙者とティセ嬢の二人がかりでも相手にならぬとは。

 

 

「それではお茶にしますね。今日は半蔵様に頂いたドーナッツにしましょう」

 

「ひゃっほーでござる!」

 

 

さすがティセ嬢でござる。気配りについては右に出る者がおらんでござるよ。

そして"どーなっつ"を持ってきた拙者もさすがでござるな!

 

 

「半蔵。先ほどの実験で聞きたい事がある」

 

「何でござるか?」

 

「何故ホウオウキャノンをそんなもので対抗しようとしたんだ?」

 

「そんなものとは失敬な!れっきとした技でござるよ!」

 

 

琢磨め、何と言う事を言うでござるか!

これは拙者が里の忍から教わった由緒正しい技だと言うのに!

 

 

「いや、だが・・・下敷きだろう?」

 

「拙者の里にいる忍は、この下敷きで如何様な飛び道具も跳ね返すのでござるよ」

 

「俄かには信じがたい話だな」

 

「これぞ如月流忍法、流影陣でござる!」

 

「お前は伊賀の忍者だろう」

 

「人数が減っているが故に他流派の忍と住んでいるでござる」

 

 

現代では忍も働き辛いでござるからな。

拙者の里である伊賀の里には幾つもの流派の忍と修行したものでござる。

 

 

「しかしお前の父親はサラリーマンじゃなかったか?」

 

「うむ。父上は息子を立派な忍にする事を条件に忍を止めたでござる。とても勇気のいる事でござるよ」

 

「お前、それは売られたと言うんじゃ・・・いや、何でもない」

 

「?とにかく拙者は父上の分まで立派な忍になるでござる」

 

 

何故か琢磨が憐れみの視線で見ているのが気になるでござるが、拙者は細かい事は気にしない性分。

こうして琢磨の実験に付き合えば忍としての腕も磨かれるし琢磨も研究が捗る。

まさに一石二鳥でござるな!

 

 

「博士、半蔵様。お茶が入りました~」

 

「おぉ、待っていたでござる!」

 

「あぁ、ありがとうティセ・・・ん?何だこれは」

 

 

ティセ嬢が持ってきたお盆には紅茶と拙者の持ってきた"どーなっつ"。

そしておまけで付いて来た"どーなっつ"のたてがみをしたライオンのぬいぐるみがいたでござる。

 

 

「これは、ますこっとの"ぽん○らいおん”でござる」

 

「ふむ・・・・」

 

「博士?あの~、どうかされましたか?」

 

「いや、次の機体で使えそうな案が思い浮かんだだけだ」

 

 

あぐあぐ、何でござろうか?

"どーなっつ"を作ってくれる機体ならば拙者は大歓迎でござる。

 

 

ピンポーン

 

 

「ん、誰か来たようだな」

 

「では出てきます~」

 

「ぬぅ。しかし拙者の腕も中々上がらぬでござるな」

 

「そうなのか?僕から見れば十分に強い部類に入るぞ」

 

 

そうは言っても拙者の里では拙者よりも強い者ばかりでござるからな。

学園の方でも勝負はしてはおらぬが、実力者と分かる者が多数いるでござる。

 

 

「博士、半蔵様のお客さんです~」

 

「お邪魔します・・・半蔵ちゃん、そろそろ修行の時間よ」

 

「霞姉上!」

 

「姉上?お前一人っ子だろう」

 

「うむ、姉上は忍の里に住んでいて今は拙者の家に居候しているでござる」

 

「半蔵ちゃん・・・だから里の事は秘密なんだってば」

 

 

何とそうだったのでござるか。

しかしそれはおかしいでござるな。

 

 

「伯母上は別に構わないと言っていたでござるよ?」

 

「はぁ・・・半蔵様も何で言わないのかしら」

 

「待ってくれ。半蔵は二人いるのか?」

 

「うむ。まずは拙者の伯母上が服部半蔵鮎香(うるか)。そして拙者が服部半蔵保長(やすなが)でござる」

 

「代々、伊賀の忍の長は服部半蔵を名乗るんだけど、ね」

 

 

拙者の父上が継ぐはずだったのでござるが辞めたため、ややこしくなったでござる。

拙者が強くなるまでの間は伯母上が名乗っているでござる。

 

 

「込み入った事情がありそうだな。とにかく帰ったらどうだ半蔵」

 

「駄目でござる!まだ"どーなっつ"食べてないでござる!」

 

「もぅ半蔵ちゃん。お菓子は3時だけって言っているでしょ!」

 

「嫌でござる!この"くりーむどーなっつ"も拙者に食べて欲しいって言っているでござる!」

 

「うっ。お、美味しそう・・・」

 

 

霞姉上も甘いものに目が無いでござるからな。

はっ!これが伯母上の仰っていた甘計をめぐらす、と言うのでござるな。

 

 

「姦計だ、半蔵。そして意味が違う」

 

「琢磨、心を読まないで欲しいでござるよ」

 

「喋っていたぞ」

 

「そ、それでどうでござろう?霞姉上も一つ休憩すればいいでござるよ」

 

「そ、そうね。まだちょっとだけ時間はあるし。休憩していきましょう」

 

「・・・半蔵の言う忍の里にはケーキでも送り込めば全員懐柔できそうだな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「この、待ちなさい!」

 

「誰が待てと言われて待つかっ!」

 

「コテツさんが悪いからですわよ!」

 

 

商店街を俺と姫島は追われていた。

お団子にしたあのチャイナ娘、人の獲物を取ろうとしやがって。

 

 

「それは私が仁に料理を作るための鮭なんだからっ!」

 

 

ビュンッ

 

 

「どわっ!いーや俺が取るのがコンマ1秒速かったね!」

 

 

顔の真横を通過する鞄にビビりながらも反論する。

こっちはもう金も払ったんだから潔く諦めやがれってんだ。

 

 

「本当にコテツさんといると退屈しませんわね」

 

「姫島、こんな時に褒めるなよ」

 

「褒めていませんわ、呆れていますの」

 

 

ため息なんて吐き出した姫島を横目で見ながら逃げ切るためのルートを探す。

この角を右だな・・・ん?あの黒髪に刀を持って闘っているのは・・・しめた!

 

 

「ロック!邪魔するぜ!」

 

「ロックさん?失礼しますわね」

 

「え、虎徹と誰?それと僕は楓・・・」

 

「隙だらけだぞ!『そうるえっじ』は俺が貰う!」

 

 

ガギンッ

 

 

「だから僕の刀はソウルエッジじゃ無いんですってば!」

 

「待ちなさーーい!ちょっと!邪魔よっ!」

 

「うわっ!今度は誰ですか!?」

 

 

よし、これで少しは距離が開いたな。

さらばだロック。お前の名前は忘れないぞ。

 

 

「先ほどのロックさん、大丈夫かしら」

 

「大丈夫だろ。ほら急ぐぞ」

 

 

あの中華娘がチャンバラに絡まれている間に少しでも差を広げないとな。

お?今度は二階堂に知らないおっさんか。

 

 

「二階堂!追われているんだ。助けてくれ!」

 

「紅さん、助太刀願えますか?」

 

「八代に姫島?まぁいいわ、私にかかれば容易いわよ。大門もいいわね?」

 

「紅の学友だったな。いいだろう、手を貸そう」

 

「だから待ちなさいって言ってるでしょ!早くしないと仁が帰って来ちゃうんだから!」

 

「来やがった!頼んだぜ!」

 

「失礼しますわね」

 

 

二階堂なら得意のビリビリで足止めしてくれるだろう。

隣にいたデカイおっさんも何か強そうだしな。

 

 

「何だか掃除機みたいなおじ様でしたわね」

 

「そうか?どっちかって言うと山みたいな感じだったぞ」

 

 

姫島は随分と想像力が豊からしいな。

あの図体のでかいおっさんの何処が掃除機なんだよ。

 

 

「さぁ、ここからは私達が通さないわよ」

 

「なっ!貴方達はKOFの優勝チームだった・・・」

 

「ふむ、ワシらも有名になったものだな」

 

「ほぅ、これは中々面白そうな事になっとるのぅ」

 

「あ!おじいちゃん、どうしてここに?」

 

「今はどうでもよいわ。面白い奴らがおるでのう」

 

 

何か騒動が大きくなってきた気がするな。

こっそり後ろを見れば変な髪型の爺さんがいた。

そしてさらに近づいてくる人物、あれは草薙か?

 

 

「おいおい、紅にゴローちゃん。どうしたんだ?」

 

「京、いいところに。八代を追ってる連中よ」

 

「八代を?おい、テメェらオレのクラスメイトに何の用だ」

 

「そんなものは知らん。が、KOFの優勝者の実力、見せてもらうとしようか。ほれ、行くぞ。構えんか!」

 

「ちょ、ちょっと何で私までーー!」

 

 

・・・・よし、今のうちに逃げよう。

俺は姫島と顔を見合わせるとその場から立ち去った。

後ろからの闘いの音なんて俺は知らないったら知らないからな。

 

 

「コテツさん、何やらややこしくなっていませんこと?」

 

「あぁ。俺もそう思っていたところだ、けど俺のせいじゃないよな?」

 

「少なくとも騒動の原因はコテツさんですわよ」

 

「いいじゃないか皆が静かにしているより騒がしい方が楽しいだろ?」

 

「・・・それもそうですわね。・・・あら」

 

「おっと、どうした?」

 

 

突然足を止める姫島に俺も合わせて止まる。

幾つか角を曲がったからもう追ってはこれないだろう。

 

 

「いえ、あそこにいるのは・・・」

 

 

そう言って指差すのはこちらに歩いてきている一人の男だった。

白い髪に上半身裸で刺青?をしている。

そんな男がとぼとぼと、俯いた状態で歩いてきていた。

 

 

「オロチ様!探しましたのよ!」

 

「む・・おぉ!朱乃ではないか!ここは何処なのだ!」

 

「だからあれほど勝手に街を出歩かないでくださいと申したではありませんか」

 

「ふん。我は、おでんがいいと言うのに朱璃が肉じゃがと言うのが悪いのだ」

 

 

まさかこいつが白蛇様?

蛇じゃなくて人間じゃないか。

しかも家出の理由がしょうもない理由だな。

いや、待てよ。こいつ何処かで・・・

 

 

「それよりも朱乃。そこの人間は・・・む」

 

「あら、すみません。こちらは私の学友で・・・」

 

「八代虎徹!貴様性懲りも無く我の前に出てきたな!」

 

「おろちん!おろちんじゃないか!」

 

「あらら?」

 

 

これはまた随分と懐かしい顔に会ったもんだ。

 

 




今回は虎徹がやらかす回と半蔵の実家の事情でお送りしました。
さて、今回は何人知っているキャラがいますかね。


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