はいすくーるDxD 平穏(笑)な日常   作:鶏唐

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あけましておめでとうございます。

実家に帰ったのはいいんですがネット環境が無いので
ほとんど寝て過ごしていました。

1/7 ルビの振りを修正しました。


第13話

「琢磨、手を抜くなよ?」

 

「勿論だ。あらゆる手段を使ってでも勝ちに行かせてもらう」

 

「お前が言うと本当に何でもしそうだな・・・」

 

 

各ブロックに分かれてレースを行うと言う事で俺と琢磨は一緒にいた。

しかし色んな奴がいるんだな。

特に目が付くのは仮面を被った奴だな。何処の秘境から来たんだ。

 

 

「とは言え、他にも懸念事項があるがな」

 

「懸念事項?」

 

「あぁ、結城さんのストーカーの件を覚えているか?」

 

「・・・・えーとアレだろ、"すどう"とか言うやつだっけ?」

 

「"すごう"だ。須郷伸之。レクト・プログレスのフルダイブ研究部門の主任だ。結城さんの父親からは信頼されていて、婚約者だそうだ」

 

「・・・お前、本当どこからそんな情報入手してんだ」

 

「それは気にするな。話はここからだ」

 

 

いや、そりゃ気になるだろう。

しっかし結城に婚約者がいたとはな。

その割には結城からは聞いた事が無いな。

 

 

「須郷の自宅のPCをハッキングしたところ今日、結城さんがリーアランドに来る事を知っていた」

 

「へぇ、まだ何処かで監視してたって事か」

 

「しかも今回は本人が来るらしいぞ」

 

「なるほどな、そこで捕まえてやろうってわけか」

 

「あぁ。既にティセが須郷の自宅に向かって証拠を押さえている頃だ」

 

 

じゃあ後は須郷って奴を探すだけだな。

それで琢磨は練習中も何か弄ってたのか。

 

 

「とは言え、油断できる相手じゃないのが何人かいるぞ」

 

「プロのレーサーでもいたか?」

 

「いや、エントリーされている大道寺きら。彼女は僅か10歳にしてエーテル伝導体の母と呼ばれるほどの天才だ」

 

「えーてる・・・何だそりゃ」

 

「虎徹には縁の無い発明をしたと覚えておけ」

 

「おーけー。で、何でそんな天才児がエントリーしてるんだよ」

 

「僕が知るわけないだろう。ともかく彼女もシステムにハッキングして色々と細工をしている事は間違いない」

 

 

うーん、よく分からないが要は琢磨と同じタイプの人間って事だな。

本当、変な奴がいるもんだ。

 

 

「あー、ちょっといいか。お前さん、高藤琢磨だろ?」

 

「ん?このおっさんと知り合いか琢磨?」

 

「おいおい、お兄さんだお兄さん」

 

「貴方は・・・ムツキ大佐?」

 

 

突然変な奴が話しかけてきたかと思うとどうやら琢磨の知り合いだったようだ。

ベルト何個巻いてんだこの人。

 

 

「やっぱ俺の事は知っているか」

 

「えぇ、ココノエ博士から色々と。しかし何故日本に?」

 

「なに、お忍びって奴だ。可愛い子が一杯でいいなココは」

 

「で、誰だコイツ?」

 

「おっと悪いな少年。カグラ・ムツキだ。階層都市から遊びに来たんだ」

 

 

階層都市?俺は思わずある方角へと目を向ける。

さすがに見えないか。

何十年も前に日本近海に作られた階層都市。

ニュースでも情報はほとんど入ってこないな。

 

 

「俺は八代虎徹。なぁ階層都市ってどんなとこなんだ?簡単な事しか知らないんだけど」

 

「そうだな。面倒な場所だよ。別の都市に行くには魔操船って言う飛行船でしか移動できないしな」

 

 

そりゃまた面倒な場所だな。

階層都市っていうぐらいなんだからエレベーターかと思ってたぜ。

 

 

「ほら、あそこの女の子達が俺の勇姿を見たいって言うからさ」

 

 

言われた方向を見ると女子大生か?5,6人がこちらに向けて手を振ったりしているのが見えた。

大佐って言ってたよな?軍人はナンパも仕事なんだろうか。

 

 

「それで僕に何の用ですか?」

 

「あぁ、博士には俺が日本にいる事を黙っててくれないか?」

 

「はぁ・・・別に構いませんが僕が黙っていても」

 

「後、俺を探してる奴がいたら知らないフリを頼んだぜ。じゃあな」

 

 

言いたい事を言うだけ言って琢磨の話を遮って女子大生の方へと向かうムツキさん。

結局何がしたかったんだあの人は。

 

 

「全く・・・どうして僕の知り合いは人の話を聞かない人ばかりなんだろうか」

 

「おい、どうしてそこで俺を見る」

 

「虎徹もその一人だからに決まっているだろう?」

 

「そこで不思議そうにするな!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くそっ、どうなってるんだ!」

 

 

俺はもうすぐ始まるレースのためゴーカートの傍にいる。

しかし憤りは留まることを知らなかった。

 

 

「どうして俺のコースにはおっぱいの大きい女の子がいないんだ!」

 

 

さっきはあんなに素晴らしいおっぱいの女性がいたって言うのに!

出場者はほとんどが男ばかりで唯一の女の子と言えば小学生だ。

 

 

「お、お兄ちゃん。あの人・・・」

 

「しっ、スグ。関わっちゃ駄目だ」

 

 

応援に来ているんだろうか俺よりも年下ながらも素晴らしい発育のいい娘も兄だろう人物に邪魔されて拝めない。

元浜と松田は参加すらしていないし、俺に注目している人と言えば・・・

 

 

「ふっ、赤龍帝。君の力楽しみにしているよ」

 

『ヴァーリ。まだ彼奴は目覚めていないぞ』

 

「赤龍帝は自らの力を倍化する。つまりはこのレースでスピードを倍化するということだ。ならば僕も参戦し・・・」

 

『はぁ、聞いていないな』

 

 

一人でブツブツと俺に向かっている残念なイケメンぐらいだ。

せきりゅーてー、とか俺のことを言っているが何だ?妄想の事を俺に押し付けてくるな。

押し付けるならさっきの八代先輩と一緒にいた赤髪の美人さんのおっぱいにしてくれ。

 

 

「そういえば八代先輩がいるんだよな・・・いや、高藤先輩に服部先輩もか」

 

 

俺が通っていた中学校の先輩達。

トラブルメーカーとしても有名で3日に1回は必ず騒動を巻き起こしていた記憶がある。

つまりは男の顔なんて覚えていない俺が覚えるぐらいに騒ぎを起こしていたって事だ。

 

 

「って事は結城先輩もいるかな?」

 

 

あのトラブルメーカーな先輩達と一緒にいた結城明日奈先輩。

当然、元浜や松田と一緒に着替えを覗こうと何度もチャンスを伺ったが結果は惨敗だった。

 

 

「あ、ちょっといいかな」

 

 

何がいけなかったんだろうか・・

更衣室の傍にたどり着くまでは上手く言っていたはずだ

 

 

「あのー、もしもーし」

 

 

だが何故あのタイミングで落とし穴だったり先生に見つかったりするんだ!

後一歩!後一歩でそこには桃源郷が広がっていたはずなんだ!

 

 

「どうしましたのアスナ?」

 

「八代君達の居場所を聞こうとしたんだけど・・・聞こえてないみたい」

 

「ニンゲンは皆、変な奴ばっかりデスネ」

 

「あら、あちらにコテツさんとタクマさんがいますわよ」

 

 

くぅっ、今思い出すだけで悔しさが沸き起こってくる。

 

 

「見ろ、あの赤龍帝の顔を白龍皇との因縁の闘いに燃えているだろう」

 

『いや、そんな表情にはとてもじゃないが見えないぞヴァーリ』

 

 

・・・・あれ?今誰か俺に声をかけなかったか?

それも、とびきりの美少女達が。

 

 

「兄ちゃん、さっきから何しとるんや?」

 

「あんたじゃねぇっ!」

 

「うおっ!」

 

「あ、すんません」

 

 

関西弁の男に話しかけられて思わず怒鳴ってしまう。

落ち着け、クールになれ一誠。

あれから覗きのテクニックを元浜と松田、3人で磨いていったはずだ。

大丈夫、昔の俺じゃない。俺は成長しているんだ。

 

 

「ふぅ、えーっとどちら様でしたっけ?」

 

「わいも同じレースに参加する最強の虎ってとこや」

 

「はぁ、それはどうも」

 

「よぅ!あんた達も参加者だよな!俺は一文字伐!よろしくな!」

 

 

こりゃまた随分と暑苦しい奴が来たな。

あぁっ!八代先輩のとこに結城先輩と・・・な、何だあのおっぱいは!

くぅっ!何で俺のところには暑苦しい野郎と関西弁を喋る外国人と残念なイケメンなんだよっ!

 

 

「さぁ俺を楽しませてくれ赤龍帝!」

 

『だから・・・はぁ、もう好きにしろ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『さぁ、優勝は一体誰が手にするのか!リーアグランプリ開催ですっ!』

 

 

実況の声を俺はゴーカートに乗り聞いていた。

ヘルメットを被り今か今かと待っている。

俺のスタート位置は後方、タクマは先頭だ。

 

 

『今回は参加者が多かったため4ブロックに分けて同時に行います。またアイテムの中には別ブロックを邪魔するアイテムも入っています』

 

 

それじゃあ1位を取っていても油断はできないな。

逆に言えば1位でも他のブロックを邪魔できて優勝も狙いやすくなるって事か。

 

 

『また、各選手の検討振りが分かるようにヘルメット内にマイクが内蔵されており選手視点のカメラもあります』

 

 

おぉ、マジか。下手な事言えないじゃないか。

 

 

『殿ーーっ!拙者頑張るでござるよーっ!』

 

『コテツ!私が絶対に勝つわよ!』

 

『ふふっ、お姉さんが優勝をもらっちゃうわよ』

 

 

・・・・見知った連中が真っ先に喋るなよ。

半蔵にグレモリーに先輩だな。全く恥ずかしい奴らめ。

 

 

「よし、別ブロックを邪魔するアイテムを取ったらあいつらを真っ先に狙おう」

 

『聞こえてるわよコテツ!』

 

『さぁ、選手達も盛り上がっています!それでは間も無くスタートです!』

 

 

なんてこった。早速喋ってしまったじゃないか。

まぁいいや。こうなったら思いっきり楽しまなくちゃな!

 

 

『3』

 

 

カウントが始まったな。

やっぱりスタートダッシュが肝心だ。

それぞれがエンジン音を響かせて集中する。

 

 

『2』

 

 

ただでさえ後方からのスタートだ。

まずは前に出てアイテムで後方を邪魔しつつ別ブロック狙いで行くか?

 

 

『1』

 

 

でも後方の方がいいアイテムは出やすいよな?

うーん、どっちも捨てがたい。

えーい考えるのは止めだ!

 

 

『スタート!』

 

「先手必勝に決まってるだろう!」

 

『行くぞ赤龍帝!白龍皇の光翼(ディバイン・ディバイディング)の力をとくと見ろ!Dvid・・・」

 

『ウララララ!』

 

『何!?ぐはぁっ!?』

 

『おーっとCブロックのヴァーリ選手!アステカ選手のゴーカートから飛び上がっての体当たりを避けきれずに吹き飛んだー!!』

 

 

・・・え?

仮面の人が突如俺の目の前を横切ったかと思うと銀髪の男がコース外に吹き飛んでいった。

おかげでスタート出遅れちまったじゃないか。

 

 

『さぁ波乱のスタートとなりました。先頭はAブロック、ティナ選手。Bブロック、木場選手。Cブロック、キリト選手。Dブロック、スーラ選手です』

 

『さぁこのまま突っ切るわよー!』

 

『ははは、風だ!僕は今、風になっている!』

 

『何か他のブロック、テンション高いなぁ』

 

『おらおら!どけどけ!』

 

 

木場の奴、本当に人格変わってるぞ。

まぁいい。今は自分のことだな。

さて、ハテナのパネルを踏んでアイテムをゲット!

赤い甲羅か、それならカーブ手前を狙って・・・

 

 

「早速前の奴、当たれ!」

 

『甘いで!龍撃閃!』

 

「はぁっ!?そんなの有りかよ!?」

 

『はっはっは悪いのぅ兄ちゃん!』

 

 

カーブを曲がる反動で足を出したかと思うと飛び道具を撃って甲羅を弾きやがった。

って今度は後ろから青いトゲの甲羅!?

 

 

「うお、危ねっ!」

 

 

何とか避ける。確か青い甲羅は1位に当たるんだったな。

って事は今の1位は・・・

 

 

『よっしゃー1位!このまま俺がモテモテだー・・・どわぁっ!?』

 

『おーっとCブロックの兵藤一誠選手、キリト選手を抜いた途端に青甲羅の餌食に!』

 

 

ちっ、あのキリトとか言う奴。練習のときに見た上手い奴か。

って事はわざと抜かせたな。

 

 

『あーっとBブロックの服部半蔵選手、姫島朱乃選手の投げたバナナの皮を踏んでスピンーっ!』

 

『ぬおおぉっ!姫島嬢ーーー!』

 

『あらあらごめんなさいねハンゾーさん』

 

 

くっ、半蔵も梃子摺ってるみたいだな。

けど勝負は始まったばかりだ。

 

 

『きゃーーっ!小猫ちゃーん!?』

 

『ごめんなさい明日奈先輩。でも勝負は非情なんです』

 

『Dブロックの結城明日奈選手、搭城小猫選手の甲羅を受けてスピンッ!』

 

 

ゴロゴロドガーーーンッ!

 

 

「どわっ!こ、今度は何だぁっ!?」

 

 

突然の轟音と共に車体がスピンを始める。

こ、これは・・・雷か!?

 

 

『何とAブロックのライザー選手、全ブロック対象の雷でトップに躍り出たー!』

 

『いよっし!このまま優勝だっ!』

 

『くっ、ライザー卑怯よ!』

 

 

ライザーさん、初めてなのにアイテムの引きが随分といいな。

えーい、だがまだこれから・・・

 

 

ゴロゴロドガーーーンッ!

 

 

「またかーーっ!」

 

『今度はDブロックのハヤト選手が雷を引き当てたーっ!』

 

『遊びでやってんじゃねぇんだぜ!』

 

 

さ、さすがに人数が多いと邪魔するアイテムを引く奴も多いな。

これはアイテム勝負になりそうだぜ。

 

 

ゴロゴロドガーーーンッ!

 

 

『今度はCブロックの高藤琢磨選手だーっ!』

 

「うがーっ!進まねーじゃねーか!」

 

 

い、一周が遠い・・・

これ、ゴールできるのか?

 




ifシリーズ~MUGENキャラで本編が進んでいたら~
英雄派の日常

「レッツパーリィ!!」(六刀流武将)

「親方様ーーーっ!」(二槍流武将)

「ふん、雑種。我に芸を見せてみよ」(慢心王)

「汝のカルマ救い難し」(Foo♪)

「曹操、お腹が空きました」(腹ペコ王)

「これが・・・アーサー王、だと?」(腹ペコ王の末裔)

「・・・え、これを俺がまとめるのか?」(英雄派リーダー)


どうみても無理です。本当にありがとうございました。

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