はいすくーるDxD 平穏(笑)な日常   作:鶏唐

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最近、携帯をついにスマートフォンに変えました。
表示がスマートフォンに連動して回転するのが邪魔で仕方ないです。

私が慣れてないだけですかね?


2/9 誤記修正


第11話

「虎徹!早く起きなさい!」

 

 

バサッ

 

 

「うぅ、まだ寝かせてくれよお袋」

 

「何言ってるの、もう学校に行く時間でしょう!ほら、半蔵君も迎えに来てるわよ!」

 

 

布団ごと取り上げられて俺は泣く泣く起きる。

やべぇ、もうこんな時間かよ。

昨日はライザーさんと深夜にプロレスを見てたから寝るのが遅かったからなぁ。

しかしグリフォンマスクVSザンギエフは熱い試合だった・・・

 

 

「ほら早く制服に着替えなさい」

 

「朝飯は・・・食ってる時間ねぇな」

 

 

制服をベッドに投げてお袋は部屋から出て行く。

時間は・・・走らないと間に合わないな。

俺は手早く着替えて鞄を持って1階に下りる。

 

 

「殿、おはようでござる」

 

「おっす、悪いな。もう少し待っててくれ」

 

 

玄関前で待っている半蔵に言って洗面所で支度を整える。

丁度、支度を終えたところでライザーさんがやってきた。

やはり眠たそうにしている事からお袋に同じように起こされたんだな。

 

 

「ふわぁ。よぅコテツ、おはようさん」

 

「おはようライザーさん。じゃあ俺行って来るわ」

 

「あぁ、気をつけてなー」

 

 

眠たそうなライザーさんに挨拶をして玄関に向かう。

しかしライザーさんって昼間何してんだろうか。

大学に通ってるわけでもないし・・・ニート?

 

 

「殿、走れば間に合うでござる!」

 

「よし行くぜ半蔵!」

 

「承知!」

 

 

同時に走り出すが半蔵は走るのが尋常じゃない速さだ。

俺と一歩後ろを歩いているって事は抑えてくれているんだろう。

さすがに俺一人だけ遅刻ってのも嫌だから助かる。

 

 

「また夜遅くまで起きていたでござるか?」

 

「あぁ、どうしても、見たい、番組が、あったからな」

 

「ぬぅ、拙者は耐えられんでござるよ。9時には瞼が落ちてしまうでござる」

 

 

走りながらなので途切れ途切れに返すが半蔵は余裕そうだ。

しかし9時って相変わらず早寝早起きだな。

確か4時には起きているんだったっけ?

 

 

「子供より、早く、寝すぎ、だろっ」

 

「里の者も同じでござるよ」

 

「年寄りかっ!」

 

 

半蔵の故郷がどんなところか逆に気になるぞ。

以前に聞いた時は忍者の隠れ里らしいけど・・・半蔵、そういうの言ってもいいのか?

 

 

「殿、ここまで来れば歩いても間に合うでござる」

 

「そ、そうか」

 

 

全力疾走しただけあって何とか間に合うらしい。

息を整えながら他の生徒達が歩いてるのを見て安心した。

 

 

「はぁはぁ・・・朝から全力疾走はつらいぜ」

 

「殿の場合、朝餉も抜いている故に無理も無いでござる」

 

 

やがて校門に差し掛かったところで見覚えのある奴が校門前に立っていた。

あれは・・・同じクラスの双葉か。

 

 

「あ、おはよう。八代君、服部君」

 

「おはようさん」

 

「おはようでござる」

 

「何で双葉が校門前に立ってるんだ?」

 

「何でって、朝の挨拶運動だよ。私、風紀委員だから」

 

 

双葉が風紀委員?

・・・何故だろう、突っ込まなきゃいけないのに突っ込めない、このもどかしさは。

だが半蔵は特に気にしてない様子だし俺がおかしいのか?

 

 

「そ、そうか。頑張ってくれ」

 

「?うん、もう少しでチャイムが鳴るから遅刻しないようにね」

 

「では失礼するでござる」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お昼休みになりましたけれど、今日のコテツさんは様子がおかしいですわね。

朝も学校に来るのが遅刻ギリギリでしたし、授業中や休憩時間も何かに耐えているようでしたわ。

 

 

「うー、半蔵。昼はまだか」

 

「もう昼でござるよ殿」

 

「あー、ようやくかー」

 

 

何よりも元気が無いのが丸分かりですわ。

一体どうしたのでしょうか?

 

 

「コテツさん、調子がよくなさそうですが何かありましたの?」

 

「おー姫島かー・・・・実はな」

 

 

ぐうぅっ

 

 

「なるほどお腹が空いているのですね」

 

「朝は殿が寝坊だった故、急いだのでござるがお昼ご飯を忘れたようなのでござるよ」

 

「でしたら購買か食堂ですの?」

 

「いや・・・財布も忘れた」

 

 

あらあら、それは確かに困りますわね。

 

 

「うぅ、半蔵。俺はもう駄目だ」

 

「殿!何を弱気な!しっかりするでござる!」

 

「俺が死んだら故郷に残してきた妻と息子に父は偉大だったと伝えてく・・・れ」

 

 

ガクリ

 

 

「と、殿ーーーーっ!」

 

 

突然寸劇を始めるお二人、いえハンゾーさんは本気みたいですわ。

その元気があるならまだ大丈夫でしょう。

 

 

「何やってるの?」

 

「ハンゾーから悲壮が漂ってるのだけど?」

 

「忍者がうるさいデス」

 

「また虎徹が何か馬鹿をやって半蔵が乗せられたのだろう」

 

 

皆さんもやって来ましたわね。

そしてさすがタクマさん、よく分かっていますわ。

 

 

「なー、デス様ー」

 

「何デスか」

 

「デス様って美味そうだよな」

 

「デス!?」

 

「なるほど、食用としてどうか調べる必要があるな。仕方ない、僕も手を貸そう」

 

「全然仕方なさそうじゃないデス!」

 

「コテツさんは朝急いでいてお弁当もお財布も忘れたそうですわ」

 

「そういうことね」

 

「大丈夫だよ八代君」

 

 

何やらアスナさんに案があるようです。

あら?手に持っているのは重箱?それもかなり大きめですわね。

コテツさんもそれに気が付いたのか机に突っ伏していた状態から起き上がりました。

 

 

「そうか!今日は試食の日か!」

 

「おぉ、結城嬢は命の恩人でござる!」

 

「試食の日?」

 

 

首を傾げる私とリアスにタクマさんが説明して下さいました。

アスナさんの料理上達の為に月に一度お弁当を作って来てくださると。

確かにコテツさんはお母様の料理を毎日食べている事から舌は肥えているはず。

それにしても先ほどのコテツさんの泣きそうなお顔を見ていると胸が高ぶってしまいますわ。

これが以前にコテツさんの仰っていた弄り甲斐のある、と言う事なのでしょうか?

 

 

「よし、今食おう!すぐ食おう!骨まで食おう!」

 

「軟骨は入ってないよ?」

 

「それなら教室で食べるとしようか。結城さん、ご馳走になる」

 

「拙者も昼食は持ってきたでござるが、ありがたく頂戴するでござるよ」

 

「うん、よかったらリアスに朱乃も食べて感想を聞かせてね」

 

「それなら頂こうかしら」

 

「そうですわね、私も頂きますわ」

 

「アスナの料理は美味しいデスからボクも食べるデス」

 

 

重箱の蓋を開けると色とりどりのおかずが詰まっています。

見た目としても美味しそうですわ。

 

 

「あぐあぐあぐあぐ」

 

「はぐはぐはぐはぐ」

 

「・・・・・・・・」

 

「ど、どうかな?」

 

 

一心不乱に食べるコテツさんとハンゾーさん。

静かに食べるタクマさんと対極的な様子ですわね。

コテツさんはお腹が空いているので仕方ないにしてもハンゾーさんはお行儀が悪いですわよ

 

 

「美味でござる!」

 

「あぁ、先月よりまた腕を上げたみたいだな」

 

「美味しいですわよ」

 

「本当、ここまで美味しいなんて・・・」

 

「この肉が美味しいデス」

 

「ありがとう皆。えっと、八代君はどうかな?」

 

「もぐもぐ。んんっ?・・・このかぼちゃの煮付け、家の煮付けと近い味だ」

 

「本当!?」

 

「あぁ、結構いけるぞ」

 

 

アスナさんの喜びようからして賛辞のようですわね。

確かにコテツさんのお母様のお料理は大変素晴らしいものばかりですわ。

その味に近づけたと言うのですから同じく習っている身からすればアスナさんの腕は相当なレベルとなっているのでしょう。

 

 

「細かい事に気づきそうにないコテツがどうして料理の味が分かるデス?」

 

「いや、俺も細かい事は分からねぇよ。ただ何となくの判断だ」

 

「僕は食事は栄養が補給できれば何でも構わない」

 

「拙者は洋菓子があれば生きていけるでござる」

 

「あはは、でもねフェルちゃん。八代君の判断は厳しいし高藤君や服部君のように美味しいって言ってくれるのも嬉しいんだよ」

 

 

その気持ちはとても分かりますわ。

美味しいと言って頂けると作った甲斐があると言う物。

逆に指摘を受けたとしてもそれを次の上達する手段とできますもの。

 

 

「・・・・ねぇ、3人とも。よかったら私のも食べてみない?」

 

「あら、いい案ですわ。どうぞ、私のも召し上がってくださいな」

 

「んじゃ遠慮なく」

 

 

リアスと私のお弁当も評価してもらう事にしましょう。

迷い無くリアスの卵焼きと私の肉団子を取って味わうコテツさん。

 

 

「・・・グレモリーのはイマイチ、姫島のは微妙」

 

「厳しいわね」

 

「もっと精進しますわ」

 

「ふむ、僕は十分美味しいと思うがな」

 

「拙者達の舌が馬鹿になったのでござろうか?」

 

 

これは・・・予想以上に厳しいですわ。

またコテツさんのお母様にご指導して頂きましょう。

 

 

「・・・いいわ、その挑戦受けようじゃない」

 

「あん?」

 

「リアス?」

 

 

ガタッ

 

 

「いつか絶対に美味しいって言わせてみせるわ!」

 

 

どうやら負けず嫌いのリアスに火をつけてしまったみたいですわね。

コテツさん、こうなったリアスは手強いですわよ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

腹も膨れたし午後の授業も乗り切るぜ。

体育なので俺達男子は別室で体操服に着替えてグラウンドに向かっていた。

女子は体育館でバレーボールだっけ?何で俺達だけグラウンドを走らなければならないんだ。

 

 

「殿、今日も走るのでござろうか?」

 

「いや、でも今日は隣のクラスと合同だろ?さすがに無いだろ」

 

「となると、これが初めてになるな」

 

「何がだ?」

 

「隣のクラスにいる男子生徒だ」

 

 

あぁ、そういえばそうだな。

たまーに移動教室で男子生徒をちらっと見かけることはあっても直接話す機会って無いな。

 

 

「隣のクラスは二人程、男子がいるらしいでござる」

 

「へぇ、どんな奴だろうな」

 

 

靴を履き替えてグラウンドに出てみると黒髪と金髪、二人の男子生徒がいた。

あいつらか、とりあえず話しかけてみるか。

黒髪は刀を持ってることからして剣士?

最近は闘うのに武器を使う人も増えてきたもんな。

 

 

「よぅ。合同体育で一緒だよな?俺は八代虎徹、よろしくな」

 

「あぁよろしくな。俺はロック・ハワード。ロックって呼んでくれ」

 

「僕は御名方楓。僕も名前で構わないよ」

 

 

何か似てないような似てるような二人だな。

半蔵と琢磨も自己紹介をしたところで体育の教師がやってきた。

 

 

「俺が最強の格闘王、KENJIだ!もう一度やるか」

 

「何言ってんすか先生」

 

「まだ何もしてないでござるよ」

 

「ならばかかってこい!」

 

「会話になってないな」

 

 

やっぱりよく分からない先生だ。

ロックと楓も困惑してるしな。

 

 

「それより先生。走る以外の事しましょうよ」

 

「八代、それなら私に勝てたら考えてやろう」

 

「え?いやいや、俺は無理だって」

 

 

普段から格闘王とか言ってるし身体つきからして強そうなのは分かる。

特に鍛えてもない俺が相手になるわけ・・・

 

 

「はっ!そうだ。3対1ならどうだ」

 

「拙者とこちらの2名でござるな」

 

「おいおい、俺達もカウントしているのか?」

 

「僕も?」

 

「仕方ないな。僕も虎徹も闘えない。半蔵は辛うじて闘えるが普段から闘っているわけではないからな」

 

「いいだろう、かかってこい!」

 

 

どうやら空手先生はやる気のようだ。

ロックと楓も渋々と向かい合う。

 

 

「では殿、頑張るでござる」

 

「おう頼んだぜ半蔵」

 

「程ほどにな」

 

 

問題はロックや楓がどの程度闘えるのか、だな。

お、空手先生が飛び上がったぞ。

 

 

「満月斬!」

 

「何か飛んで来たでござる!」

 

「それならこっちも!烈風拳!」

 

 

おぉ、ロックも飛び道具を出せるのか。

俺も春日野とかに習ってるけどさっぱり出せないんだよな。

今度コツを聞いてみよう。

 

 

「もらったでござる!」

 

「昇竜脚!」

 

 

半蔵が飛び掛ったけど駄目か。

いや、まだ一人いたな。

 

 

ガシッ

 

 

「えっ?」

 

「ウルトラバックドロップ!」

 

 

楓をがっしりと掴むとそのまま投げやがった。

空手使えよ。

 

 

「どうした!もっとかかって来い」

 

「ぬぅ、名前の癖に空手を使わないでござるな」

 

「飛び道具に突進に投げ技。俺の知ってる空手じゃないぞ」

 

「いや、そもそも先生の武術は何なんだろう?格闘王とは言ってるけど・・・」

 

「ふっ、この技で数々のテコンドー使いを倒してきたものだ」

 

「範囲狭いなおい!テコンドーだけかよ!」

 

 

その後も勝負を挑む3人だったが勝てずに終わってしまった。

結局、俺達はグラウンドを走るだけで授業が終わってしまったのだった。

ちくしょう、次は別の手を考えてやる。

 

「排氣撃!」

 

「何でジャンプしたのに下段なんだよ!」

 

 

 




ifシリーズ~MUGENキャラで本作が進んでいたら~


「赤龍帝がこんな奴とはな期待外れだ」

「では一緒に踊ってもらおうか」

「誰だ?」

「行くぞ己のターン!」

「え?ま、待って何で俺も!?白龍皇はあっち・・ぶべら!?」

「破滅のブラストスクリーム!」

「「ぎゃーーーっ!」」

「大喝采!」


味方だからこそ安心できません。

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