超次元ゲイムネプテューヌ 夢のヒーローを目指して   作:ホタチ丸

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はい皆さん、こんばんわ!
遅れた分を取り戻すため、執筆していたら出来上がったのでさっそくあげさせていただきます!
それでは、 風林火山 はじまります


風林火山

「女神が1人増えたか……いいぞ! もっと楽しませてもらうぜえええ!!」

 

 ジャッジはそう言って夢人達に向かって跳び上がると、ポールアックスを両手で振り回してから振り下ろした。

 

 夢人は左側へ、ネプギアとナナハはジャッジの右側に跳んでポールアックスの一撃を避けた

 

「ネプギア、私の動きについてこれる?」

 

「うん、行けるよ」

 

 ナナハはネプギアの言葉を聞いて嬉しそうにほほ笑む。

 

「遅れないでね!」

 

 ナナハはそう言うと、まっすぐにジャッジに向かって飛ぶ。

 

「正面からか……面白い! 受けて立つ!」

 

 ジャッジは自分に向かって飛んで来るナナハを見て体を捻りながらポールアックスを横に大きく振りかぶる。

 

「もらったあああ!!」

 

 ジャッジは勢いに任せてナナハを横からポールアックスで斬り裂こうとした。

 

 しかし、ポールアックスの攻撃を受けたナナハは緑色の風になって消えてしまった。

 

「何っ!? どこだ!? どこに行った!?」

 

 目の前で消えたナナハをジャッジは慌てて探す為に首を激しく動かす。

 

「ファントムダイブ……後ろだよ!」

 

 ナナハはジャッジの後ろに回り込むと、風の魔法を解いて姿を現した。

 

 ナナハは撫子の先端に風の魔法を集めて巨大なペンチのような形を造りジャッジを挟んだ。

 

「な、離せえええ!?」

 

 ジャッジは風のペンチの拘束から抜け出そうとするが、ナナハはジャッジを持ち上げて宙に浮かせた。

 

「ネプギア!」

 

「はい!」

 

 ナナハの声に反応して、ネプギアは素早くジャッジに近づき、M.P.B.L.をジャッジの胴体に突きつけた。

 

「ゼロ距離M.P.B.L.……最大開放!!」

 

「ぐっ、ぐおおおおおおおお!?」

 

 ネプギアのM.P.B.L.から放たれた強烈なビームによって、ジャッジは風のペンチの拘束が外れて上空に吹き飛ばされてしまった。

 

「ナナハちゃん!」

 

「わかってる!」

 

 ネプギアとナナハは吹き飛んで宙に浮くジャッジに向かって飛ぶ。

 

 ネプギアはM.P.B.L.に光の刃を、ナナハは撫子に風の刃を纏わせて高速でジャッジの後ろに回り込んだ。

 

「フォーミュラー……」

 

「トルネード……」

 

「「エッジ!!」」

 

 ネプギアがジャッジの背中に取り付けられていた左側の翼を、ナナハが右側の翼をそれぞれ斬り落とす。

 

「があああっ!? オレの翼を!? よくもやってくれたなあああ!」

 

 ジャッジは背中から地面に落ちると、すぐに立ち上がりネプギア達を睨みつけた。

 

「いいの?」

 

「私達ばかりに構っていていいんですか?」

 

 ネプギアとナナハはジャッジに睨まれていても余裕そうにほほ笑む。

 

「なにっ?」

 

 ジャッジはそんな2人の態度に疑問を持った。

 

 ……ジャッジは見逃していた。

 

 自分に近づく夢人の存在を。

 

 夢人はジャッジがネプギア達に気を取られている隙に、ジャッジの懐に潜り込んだ。

 

「斬り裂け! アイス・エッジ・ソード!」

 

「なっ!? 勇者だとおおお!?」

 

 ジャッジは自分の懐で夢人が氷の刃を造り上げた時に、ようやく夢人の存在に気付けた。

 

夢人はそんなジャッジの驚愕の声を無視して、ジャッジの右側の角に向かって氷の刃を振り上げる。

 

「叩き斬る!!」

 

「がああああああっ!?」

 

 夢人の氷の刃はジャッジの右側の角を斬り裂いた。

 

 右側の角が斬り裂かれたことにより、頭部が再び青白い稲妻に包まれた。ジャッジは痛みのあまり、ポールアックスを手放して両手で苦しそうに頭を押さえて後ろに下がってしまう。

 

「俺もいることを忘れんなよ」

 

 夢人は両手で頭を押さえているためにがら空きになったジャッジの胴体に風の魔法を纏った右拳を突き出した。

 

「ブラストインパクト!!」

 

「ぐわああああああっ!?」

 

 ジャッジは夢人の拳から放たれた風の圧力によって体をくの字に曲げて吹き飛んだ。

 

「……っ、ちょっと失敗したか」

 

 夢人自身も風の勢いに押されて後ろに下がってしまったが、両足でしっかりと地面に立っていた。

 

 しかし、すぐに顔を歪めて左肩を押さえて膝をついた。

 

「夢人さん!? 左肩が!?」

 

「……左腕は動かないな」

 

 激しく動いた夢人はナナハに貫かれた左肩から血が再び流れ出していた。

 

 夢人は何とか左腕を動かそうとするが、指先が少し動くだけであった。

 

「後は、私達に任せてください」

 

「夢人は休んでて」

 

 ネプギアとナナハはジャッジが吹き飛ばされた方向を睨みながら言った。

 

「許さん……許さんぞおおお!!」

 

 ジャッジが両腕を振り上げながら叫ぶ。

 

「ここまでコケにされたのは初めてだ……貴様らは必ず殺してやる!!」

 

「私達は絶対に負けません!」

 

「私達の輝きはあなたなんかに絶対に負けない!」

 

 ネプギア達はそう言ってジャッジに向かって飛んでいく。

 

 夢人は悔しそうに右手で地面を叩いた。

 

「くそっ! 左腕さえ動けば!」

 

 夢人は忌々しそうに動かない左腕を見て言った。

 

「テメェは下がってろって言われただろうが、とっとと腕出しやがれ」

 

「リンダ?」

 

 夢人の後ろからリンダが包帯を持って近づいてきた。

 

 リンダは夢人が戸惑っている間に、勝手に夢人の上着を脱がせて左肩の包帯を交換し始めた。

 

「こりゃ、傷が広がってやがるな……ちょっと痛むが我慢しろよ」

 

「っ、わかってるっての」

 

 夢人は包帯を強く巻かれる痛みで顔を歪めるが、リンダの治療を受け続ける。

 

「……っし、包帯はこれでいいだろう。さて、勇者気取り」

 

「何だよ?」

 

「テメェはまだ戦うつもりか?」

 

 リンダが夢人を真剣な表情で見つめながら尋ねる。

 

「こんだけ重症なら奥でガタガタ震えていても誰も責めはしないぜ?どうす……」

 

「戦うさ」

 

「るって、最後まで話を聞きやがれ!?」

 

 夢人はリンダの言葉を途中で遮って上着を着なおすと、ネプギア達が戦っている場所を見て言う。

 

「一緒に戦うって決めたんだ……俺だけ途中リタイアなんてしないさ」

 

「……そうかよ」

 

 リンダはそんな夢人の言葉を聞いて苦笑しながら夢人の背中を叩いた。

 

「じゃあ、ボロボロになって来いよ! 腕が使えないなら足使ってでも戦って来い!」

 

「……足?」

 

 夢人はリンダの言葉を聞いて呆然とつぶやいた。

 

 自分の足、ジャッジの頭を見て夢人は何かを思いついたように笑った。

 

「そっか! 足だ!」

 

「ど、どうしたってんだよ?」

 

「ありがとう、リンダ! お前の言葉のおかげだ!」

 

「よ、よくわからないんだが……」

 

 リンダは急に自分に礼を言う夢人を見て困惑する。

 

 夢人はそんなリンダに向かって右手の親指を上げてほほ笑む。

 

「見てろよ! 俺の魔法を!」

 

 夢人はそう言うと、ジャッジと戦っているネプギア達に向かって走り出した。

 

 

*     *     *

 

 

「があああああっ!! どうした! もう終わりか!」

 

 ……正直、ジャッジ・ザ・ハードのタフさには驚いている。

 

 私とネプギア、それに夢人の攻撃で鎧はもうボロボロなはずなのに、最初よりも厄介になっている。

 

 どう表現したらいいのかわからないけど、生き生きしてきてる?

 

 口元は最初よりも獰猛につり上がって、目も輝きが増している。

 

 ……コイツは私達との戦いを楽しんでいる。

 

 自分が傷つくことも恐れずに私達に攻撃を仕掛けてくる。

 

「ハア、ハア……ネプギア、まだ大丈夫?」

 

「……大丈夫だよ。ナナハちゃんこそ大丈夫?」

 

 ネプギアは呼吸こそ乱れていないが、額に汗が浮かんでいる。

 

 ……私達はどんどん疲労していくのに、ジャッジ・ザ・ハードは逆に勢いを増していく。

 

 このままじゃ先にこっちが倒れてしまう。

 

 でも、コイツに勝つ為の方法が思いつかない。

 

 私の全力の攻撃はネプギアの全力よりも劣る。

 

 コイツはネプギアの全力の攻撃を至近距離で受けても平気そうだった。

 

 一体どうすればいいの……

 

「ネプギア! ナナハ!」

 

 私達の後ろから夢人が走って近づいてきた。

 

「一瞬でいい……俺がアイツの懐に飛び込める隙を造ってくれ」

 

 夢人は真剣な表情で私達に言った。

 

 ……何かあるみたいだね。

 

 夢人は諦めていない。

 

 目を見てすぐにわかった。

 

「わかりました。任せてください」

 

「大丈夫、任せて」

 

 ……さっきまで疲れていたのがウソのようだった。

 

 私もネプギアもほほ笑みながら夢人に応えた。

 

 夢人の強い輝きが私達にまた力を与えてくれた。

 

 そんな風に感じる。

 

 ……なら、私達は夢人がもっと強く輝けるように道を造るだけだ!

 

 私達に見せて

 

 あなたが強く輝く姿を…

 

 ジャッジ・ザ・ハードに勝利する為に

 

 

*     *     *

 

 

「いつまでも喋ってんじゃねえええ!!」

 

 ジャッジは夢人達がいつまで経っても自分に攻撃してこないことに苛つき、両手を地面に強く叩きつけて叫んだ。

 

「来ないなら……こっちから行くぜえええ!!」

 

 ジャッジは大きく右腕を振りかぶりながら夢人達へと駆け出した。

 

「ネプギアは右! 私は左から行くよ!」

 

「わかった!」

 

 ジャッジが近づいてきているのを見て、ネプギアとナナハはジャッジに向かって飛翔する。

 

 ネプギアはジャッジの右側、ナナハは左側に向かって飛んだ。

 

「まずは、お前からだあああ!!」

 

 ジャッジは振りかぶっている右腕をそのまま左側にいるナナハに向かって勢いよく突き出す。

 

「ファントムダイブ」

 

 ナナハは風の分身を造って、自身はまた姿を消した。

 

「またそれかあああ! 今度はだまされんぞおおお!!」

 

 ジャッジはそう言って、風の分身を右腕でかき消すと、すぐに後ろを振り向いた。

 

 しかし、そこにはネプギアが自分に向けてM.P.B.L.を構えている姿しかなかった。

 

「もう一度M.P.B.L.のフルバースト、これでどうです!」

 

「残念だったね、今度は正面だったよ……エアストーム!」

 

 ジャッジは正面からビーム、背後から風の竜巻を喰らった。

 

「ぐわあああああああああっ!?」

 

 ジャッジは苦しそうに悲鳴を上げる。

 

 2人の攻撃が終わると、ジャッジの胴体の正面は黒く焦げ付き、翼があった背後は螺旋状の傷跡ができていた。肩の関節からは白い煙が噴きあがっていた。

 

 ジャッジは肩膝をついてネプギアを見上げて睨みつける。

 

「まだだ! まだ終わっちゃいないぞ!」

 

「今です! 夢人さん!」

 

「行って夢人!」

 

「おう! 任せろ!」

 

 夢人はネプギアとナナハの言葉を聞くと同時にジャッジの懐に潜り込むために走り出した。

 

「勇者あああ!!」

 

 ジャッジは夢人が近づいてくるのを見て、左腕を振り上げて夢人を潰そうとする。

 

「潰されてたまるか!」

 

 夢人は自分の真上から落とされてくる左腕を前転することで回避する。

 

 前転したまま立ち上がらず、自分の両足を曲げたままジャッジの顔に向けた。

 

「スパイラルトルネード!」

 

 夢人は風の魔法を使って浮き上がり、ジャッジの顎に向かって両足を伸ばした。

 

「がっ!?」

 

 夢人はジャッジの顎から両足を離さずに竜巻を造り上げて渦の回転と同じように上空へと昇っていく。

 

「離れろおおお!?」

 

 ジャッジは自分の顎から夢人の両足を外そうとするが、渦の回転に脳が揺らされてうまく外せずにいた。

 

 やがて、渦の真上に夢人とジャッジは放り出された。

 

 ジャッジの顔に夢人がドロップキックを喰らわせているような態勢であった。

 

「バカめ! このまま地面にぶつけてやる!」

 

 ジャッジはにやりと笑いながら夢人へと両手を伸ばそうとした。

 

「フリーズ・ロック!」

 

 夢人は自分に近づいてくる両手を気にせずに、足を氷の魔法を使って凍りつかせる。

 

「なっ!? 止め……」

 

 足を凍りつかせるということは、ジャッジの頭も凍りつかせることになる。

 

 ジャッジは最後まで言葉を続けることができず、顔を氷漬けになってしまった。

 

 ジャッジの顔が凍りつき重くなったことで、横向きになっていた2人の態勢は傾き始め、ジャッジが下、夢人が上という形になっていた。

 

「イグニッション!」

 

 夢人はジャッジが完全に頭から地面に落ちる形になったことを確認すると、足の氷を解いてすぐに火の魔法を使った。

 

 火の魔法を使ったことで、夢人とジャッジの落下速度は更に加速する。

 

「ぬおおおおおおっ!? 熱い!? 熱いぞおおお!?」

 

 夢人の燃えている足の炎がジャッジの顔にも燃え移り、ジャッジは苦しそうに悲鳴を上げる。

 

 充分に加速がついたと判断した夢人は火の魔法を解いて、地面から土の魔法を使い石柱を勢いよく伸ばし始めた。

 

 加速のついたジャッジの体と地面から勢いよく伸びる石柱が空中で激突する。

 

「ぐおおおおおっ!?」

 

 石柱はジャッジの頭とぶつかり、最後に残っていた真ん中の角も衝撃で砕けてしまった。

 

「メテオストライク」

 

 夢人はそうつぶやくと、ジャッジの体から跳び下りた。

 

「これが失敗魔法の連携技……名付けて風林火山!」

 

 夢人が土の魔法を使うのをやめたことにより石柱が消えて、ジャッジは地面にそのまま落ちた。

 

 地面に落ちたジャッジはぴくりとも動かず、四肢を投げ出し目の輝きも消えて沈黙する。

 

「……あ、ぐっ」

 

「夢人さん!」

 

「夢人!」

 

 地面に着地した夢人であったが、うまく足に力が入らずに足をもつれさせて倒れそうになった。

 

 そんな夢人をネプギアとナナハが慌てて支える。

 

 夢人は2人の肩に腕を回すことで何とか立つことができた。

 

「ありがとう、2人とも」

 

「いえ、お疲れ様です」

 

「うん、かっこよかったよ」

 

 3人が互いにほほ笑んでいると、ジャッジの胴体が開き、鎧からジャッジ本人が出てきた。

 

「くそっ! もう動かなくなりやがって!」

 

 ジャッジは額から血を流し、左腕は間接とは逆方向に折れ曲がっていた。

 

 鎧から出たジャッジは鎧を蹴飛ばすと、すぐに笑いながら夢人達に近づこうとゆっくりと歩き始めた。

 

「期待以上だ……オレの飢えも少しは満たされたぞ」

 

「まだやる気かよ…っ!?」

 

「ダメです!?」

 

「無理しないで!?」

 

 ジャッジが近づいてくるのを見て、夢人は2人を庇うように前に出ようとしたが、うまく立つことができず2人に後ろから支えられた。

 

「だが、もっとだ……もっと、もっと、もっと、もっと! オレを満たしてくれえええ!!」

 

 ジャッジは笑いながら叫んだ。

 

 ジャッジは右腕を振りかぶって夢人達に向かって走り出そうとした。

 

「そこまでだ」

 

 振りかぶったジャッジの右腕を掴む人物がいた。

 

「……オレの邪魔をする気か? マジック!」

 

 ジャッジの右腕を掴んだ人物は突如現れたマジックであった。

 

 ジャッジはマジックを睨みながら叫ぶ。

 

 マジックは目を細めながらジャッジを見て言う。

 

「ああ、その通りだ……今ここで貴様に潰れてもらうと困るのでな」

 

「それはオレが負けるってことか? アアッ!」

 

 ジャッジは自分を侮辱されたと思い、掴まれている右腕を払ってマジックから距離をとる。

 

「事実負けているであろう……自慢の鎧もボロボロではないか」

 

 マジックはスクラップになったジャッジの鎧を横目に見ながら薄く笑った。

 

「貴様!! いくら貴様でも許さんぞおおお!!」

 

 ジャッジはマジックの言葉を聞いて、怒りの顔を歪めながら右腕を振りかぶってマジックを殴ろうとする。

 

 マジックは自身に迫ってくるジャッジの右拳を左手で軽く受け止めて言う。

 

「慌てるな……今度はもっといい場を用意してやる……もっと思う存分に戦える場をな」

 

「……本当か?」

 

 ジャッジは眉をひそめながらマジックに尋ねた。

 

「ああ、もちろんだ……その時は他の女神候補生とも戦わせてやる……お前の渇きを癒してくれるさ」

 

「そうか……なら、仕方ねえな」

 

 ジャッジはマジックの言葉を聞くと、口角をつり上げて笑う。

 

 マジックもそんなジャッジの様子を見て満足そうに頷くと、夢人達へと視線を向けた。

 

「見せてもらったぞ、勇者の力をな……本当に少しはマシになったようだな」

 

「勇者の力なんかじゃねえよ」

 

 夢人はマジックを睨みながら言う。

 

「あれは俺の特訓に付き合ってくれた仲間達との絆の力だ! 勇者の力なんかじゃない、弱い人間の力だ!」

 

「……なるほど、絆の力……そして、弱い人間の力か」

 

 マジックは傷跡の残っている右腕を見てほほ笑みながら言う。

 

「貴様がいつまでそれを貫けるのかを楽しみにしていよう」

 

「……どういう意味だ」

 

「言葉通りさ……精々あがいてみせるんだな」

 

 マジックはそう言うと、ジャッジを掴んで飛び上がった。

 

「次に戦うときまでに、もっとオレを楽しませられるように強くなっておけ! 勇者! そして、女神候補生ども!」

 

 ジャッジは夢人達にそう叫び、マジックは無言のままジャッジが開けた天井の穴から飛び去ってしまった。

 

 マジックとジャッジがいなくなったことを確認すると、ネプギアとナナハは『変身』を解いた。

 

「何とか無事にすんだね」

 

「うん、私もナナハちゃんも夢人さんも……あれ?」

 

「……すう……すう……」

 

 夢人は2人に支えられたまま眠っていた。

 

「……お疲れ様です、夢人さん」

 

「……頑張ったもんね」

 

 ネプギアとナナハはほほ笑みながら夢人をゆっくりと地面に降ろした。

 

 夢人の頭が地面に当たらないようにネプギアは自分の膝を枕にした。

 

「あなたの強さ、見せてもらいました……本当にありがとうございます」

 

 ネプギアはほほ笑みながら夢人の頭をなでる。

 

「……ねえ、ネプギア」

 

「なに?」

 

 ナナハはほほ笑んで言う。

 

「ありがとう、私が悪魔じゃないって信じてくれて……そして」

 

 ナナハは寝ている夢人の頬を優しくなでながら言う。

 

「これからも同じ女神候補生として、一緒に輝こうね」




という訳で、今回は以上!
ようやく夢人君の決め技になるのかな?失敗魔法の連携が出せました!
技の名前は基になった技をリスペクトしてつけさせていただきました。
さて、次回はライブイベント!
加えて、ナナハちゃんとのイベントを用意しております!
もしかすると、長くなり分割するかもしれませんが、楽しみにしておいてくださいね!
それでは、 「輝くステージ」 をお楽しみに!

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