超次元ゲイムネプテューヌ 夢のヒーローを目指して   作:ホタチ丸

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これからもこの作品をよろしくお願いします!
今回はがすと視点のトリック編
がすとを意識すると、難しかった
それでは、 錬金調合書(ルウィー編) はじまります


錬金調合書(ルウィー編)

 がすとですの。

 

 今回はがすとが担当するですの。

 

 夢人が双子の世話をしていた時に、がすと達が何をしていたかの話ですの。

 

 ……でも、がすと達は今回ほとんど何もしていないんですの。

 

 少し夢人に申し訳ないですの。

 

 それでは、 錬金調合書 ルウィー編 始めるですの。

 

 

*     *     *

 

 

 がすとと日本一は今、テレビ局にいるですの。

 

 理由は簡単ですの。

 

「……ねえ、本当にこっちの夢人でいいの? アタシはあのヒーローっぽい夢人の方がいいと思ったんだけど」

 

「大丈夫ですの、それにそっちの夢人ですと日本一とキャラクターがかぶってしまうですの」

 

 …そう、『それゆけ!ゆうしゃくん』の番組の打ち合わせをするためですの!

 

 ハードブレイカーと一緒に戦った時の映像を見て、テレビ局の人が夢人を主人公にした番組を造ると言うことで情報を募集していたですの。

 

 だから、がすとと日本一は2人でテレビ局に来ていたですの。

 

「確かにそうかも……それにキラーマシンと戦った時の夢人もかっこよかったし、いいのかな?」

 

「いいですの、それにヒーローも十人十色、いろいろなヒーローがいた方がいいですの」

 

 ……そうですの、この計画を実行するためには、絶対にあの夢人じゃなければいけませんの。

 

 実を言うと、ハードブレイカーの方が男らしくて人気らしいですの。

 

 それに対して夢人はさえない男という印象でしかないですの。

 

 それを払拭するための夢人があの夢人ですの!

 

 がすと達の知らない魔法でキラーマシンを倒したあの夢人こそ、今のゲイムギョウ界に明るいニュースをもたらしてくれるですの。

 

 女神不在の現状を打破するために、特別な力、勇者の力を使う夢人が必要ですの!

 

 ……まあ、本人は今頃スライヌにぼこられているですの。

 

 どうしてあんなモンスターにも勝てないんですの?

 

 ちょっと個人的に調べてみたくなったですの。

 

「あっ! ここだよ! 早速入ろう!」

 

「まずはノックをしてからですの」

 

 歩いていると、番組スタッフがいる部屋までたどり着いた様ですの。

 

 ……さて、それでは交渉開始ですの。

 

 この交渉次第はゲイムギョウ界全体を左右すると言っても過言ではないですの。

 

 ……そしてあわよくば、がすとの商品の宣伝にもなるですの!

 

 番組のスポンサーとしてがすとの名前を全国に知らしめてやるですの!

 

 そして、番組の関連商品をがすとが独占販売!

 

 夢が広がるですの!

 

 ……さあ、夢人はゲイムギョウ界とがすとのために働いてもらうですの!

 

 

*     *     *

 

 

 夢人がルウィーの双子の世話をしている間、がすと達はルウィーのシェアを回復させていたですの。

 

「……これでひとまず安心ですね」

 

「そうね、これだけ回復すれば小さいシェアクリスタルぐらいは造れるかもしれないわね」

 

 いくら目覚めたと言っても不安定なシェアエナジーではまた倒れてしまうかもしれませんの。

 

 だから、がすと達はルウィーのシェアを集めてシェアクリスタルを造るためにクエストをこなしていたですの。

 

「……ん?」

 

「どうしたんですか、いち姉さん?」

 

「いや、あっちに見慣れたものが見えた気がしたんだけど」

 

 日本一は裏路地を指さして首をかしげました。

 

「なんだか人も集まってるね」

 

 裏路地には人がどんどん集まって入っていきますの。

 

「行ってみましょう」

 

 がすと達は裏路地に入って行きました。

 

「はーい、押さないでほしいっちゅ! 全員分あるから慌てることないっちゅよ!」

 

 何やらネズミが集まって来た人達に配っていたですの。

 

「……ネズミさん、ですか?」

 

「アイツ、この間は夢人と一緒にいたから少しは改心したかと思ったんだけど」

 

 ……まったく呆れるですの。

 

「新型マジェコンの先行販売っちゅよ! みんな、1列に並んでほしいっちゅ!」

 

 新型マジェコン!?

 

 そんなものが配られていたんですの!?

 

「……ルウィーのシェアが低下した理由はこれね」

 

「早くやめさせましょう!」

 

 がすと達はネズミの後ろに回り込んで言ったですの。

 

「はいはーい! マジェコンの販売は中止よ!」

 

「そうです! 買っちゃダメです!」

 

 ネズミは体を一瞬震わせると、がすと達に向き直ったですの。

 

「こ、こんぱちゃん!? どうしてこんなところに!? ま、まさか、おいらに会いに来てくれたっちゅか!?」

 

 何を勘違いしたのか、ネズミは目をハートにして体をくねらせ始めたですの。

 

「感激っちゅ! そうだ! これを機にこんぱちゃんもマジェコンヌに……」

 

「ネズミさん」

 

 コンパはネズミの言葉を遮って、頬を膨らませ右手の人差指でネズミを指さして言ったですの。

 

「マジェコンは全部没収です! それに、わたしはマジェコンヌには入らないです!」

 

「そ、そんな……」

 

 ネズミは目に見えて落ち込み始めたですの。

 

「マジェコンなんか買っちゃダメだよ!」

 

「そうです! ゲームはちゃんと買って遊んでください!」

 

 ネプギア達が集まって来た人達にマジェコンを買わないように言ってるですの。

 

 すると、次第に集まって来た人達は帰って行ったですの。

 

「……あっ!? 帰らないでほしいっちゅ!? まだ全然ノルマを達成していないっちゅのに!?」

 

 落ち込んでいたネズミは集まって来た人達がいなくなったのに気付いて慌てて言ったですの。

 

「これ以上、マジェコンは販売させません! 全部壊しちゃいます!」

 

「そうそう! 全部壊しちゃうんだから!」

 

「ま、まずいっちゅ!? ここは逃げるっちゅ!」

 

「あっ!? 待て!」

 

 ネズミは慌ててマジェコンを入れていたカバンを持って逃げたですの。

 

「追いかけましょう!」

 

 絶対に逃がさないですの!

 

 

*     *     *

 

 

 がすと達はアイリス草原でネズミを追い詰めたですの。

 

「もう逃げられないですよ」

 

「……こうなったら戦うしかないっちゅか、こんぱちゃんはおいらに振り向いてくれないし……おいらは仕事に生きるっちゅ!」

 

 ネズミはがすと達に向かって駆け出してきたですの。

 

「ソウルズコンビネーション!」

 

「ぢゅっ!?」

 

 アイエフがネズミの顔を思いっきり、上空に打ち上げるように蹴りあげたですの。

 

「ちょっ!? いきなり……ぢゅぢゅっ!?」

 

「うるさいっ!」

 

 ネズミが何か言っているようですが、アイエフは容赦せずに連続で攻撃をくらわしていくですの。

 

 ネズミの顔が段々と腫れあがって行く様子がよくわかるのが、少し怖いですの。

 

「ぢゅっ!? ぢゅぢゅぢゅっ!? ……ぐふっ」

 

「いつまでも私の友達を変な目で見てんじゃないわよ!」

 

 最初の蹴りで上空に打ち上げられたネズミに休みなく蹴りを食らわせて、最後に地面にたたきつけたですの。

 

 ……見事な空中コンボだったですの

 

「……さすがにやり過ぎなんじゃ」

 

 ネプギアも苦笑しながら見ているですの。

 

 ……まあ、何はともあれ後することは1つですの!

 

「壊せ! 壊せ!」

 

 マジェコンを全部壊してストレス解消ですの!

 

 

*     *     *

 

 

「マジェコンも全部壊したことですし、後はシェアを回復させるだけですの」

 

 がすと達はルウィーの街に戻ってきて教会に向かって歩いていたですの。

 

 すると、突然近くから電子音が鳴り響いてきたですの。

 

「あっ、私だ……えっと、ミナさん?」

 

 ネプギアのNギアに通信が来たですの。

 

 でも、どうして教祖が連絡を?

 

〔皆さんに至急向かって欲しい場所があるんです!〕

 

 教祖は慌てて言うですの。

 

〔先ほどブロックダンジョンを警備していた者から連絡があったんです! ……キラーマシンが復活したと〕

 

「な、何ですって!?」

 

「そ、そんな!? どうして!?」

 

 キラーマシンが復活!?

 

 それは一大事ですの!?

 

〔幸い、一体だけが復活したようで、今アタリー湿原に向かっていると報告が来ています!〕

 

「わかりました! すぐに向かいます!」

 

 ネプギアは真剣な表情で頷いて応えたですの。

 

〔……それともう一つ連絡しなければいけないことが〕

 

 ……あれ?

 

 今度は申し訳なさそうにしているですの。

 

〔……実は先ほど、ルウィーの街中で変態達が争っていると報告があったんです〕

 

 変態!?

 

 そっちも大事ですの!?

 

〔実はその変態の1人が夢人さんだと……〕

 

「あのバカは、一体何やってるのよ!」

 

「……お兄さん」

 

「……それはさすがに」

 

 ……さすがにフォローできませんの。

 

〔しかも夢人さん達もアタリー湿原に向かっているらしいんです〕

 

 ……これはもう決まりですの。

 

 キラーマシンは夢人を狙っていたですの。

 

 きっと今回も勇者である夢人を狙ってアタリー湿原に向かっているですの。

 

〔キラーマシンと戦ったあなた達にしか頼めないんです。どうかよろしくお願いします!〕

 

「任せてください! 私達が必ずキラーマシンを倒します!」

 

 ……と言っても結局夢人の力に頼ることになりそうですの。

 

 今のところ、キラーマシンに有効な攻撃をすることができるのはB.H.C.を使った夢人しかいませんの。

 

 でも、そろそろ夢人の持っているB.H.C.もなくなりそうですの。

 

 ……そう言えば、あれから夢人はある程度クエストをこなしてお金もしっかり持っていますの。

 

 ちょっとくらい高い値段で売ってもばれないですの。

 

 

*     *     *

 

 

「げっ!? 何でお前らまでこんなところに来てんだよ!?」

 

 がすと達がアタリー湿原に着くと、下っ端がいたですの。

 

「……アンタだけ? 私達は変態とキラーマシンを倒しに来たの、そこどいてくれる?」

 

 アイエフが下っ端に対して高圧的に言ったですの。

 

 下っ端は眉をひそめて言ったですの。

 

「……キラーマシン? どういうことだよ?」

 

 ……どうやら知らないようですの。

 

「私達は夢人さんとロムちゃん、ラムちゃんを助けるために来たんです! そこを退いてください!」

 

 ネプギアが『変身』して下っ端にM.P.B.L.の切っ先を向けながら言ったですの。

 

「まっ、待て待て!? 変態には心当たりはあるけど、理由がわからずぼこられるのは勘弁だぞ!?」

 

 下っ端が冷や汗を流しながら後退していったですの。

 

「大体、アタイだって来たくて来たわけじゃ……」

 

「ん~? 何をしているんだ下っ端」

 

 下っ端の後ろから変な奴が来たですの。

 

「お、おう!? ここにも幼女が!? 吾輩、今日はついてるぞ!!」

 

 ……急に悪寒がしたですの!?

 

「……だが、今日はもう帰るぞ下っ端…勇者の力も見れたことだしな」

 

「夢人さんをどうしたんですか!?」

 

 ネプギアが変な奴を睨みながら尋ねたですの。

 

「何、ちょっと遊んでやっただけだ……しかし」

 

 変なやつは腹を抱えて笑いながら言ったですの。

 

「アクククククク、あーんな弱い奴が勇者だなんて本当に笑えたぞ!」

 

「……アンタ、夢人をどうしたのよ!」

 

 がすと達が変な奴を睨んでいると、変態は言ったですの。

 

「そう言えば、名乗っていなかったな……吾輩はトリック・ザ・ハード、マジェコンヌの幹部だ」

 

「……マジェコンヌの幹部」

 

 ……見た目とは違ってかなり強いってことですのね。

 

「勇者なら今頃、無様に転がっているのではないか? なんせ、吾輩の攻撃を何度も受けて立っているのもやっとの状態だったしな」

 

 ……コイツは!

 

「……夢人さんを……許さない!」

 

 ネプギアが手に持っているM.P.B.L.を強く握りしめてトリックに向けているですの。

 

 それを見てもトリックは笑いながら言ったですの。

 

「アクククククク、吾輩に構っている時間はあるのか? 勇者を放っておいて吾輩と戦ってみるか?」

 

「くっ!」

 

 ……コイツの言葉を信じる理由はありませんの。

 

 でも、夢人がどうなっているのかも気になるですの。

 

 それに夢人と一緒にいたロムとラムのことも気にかかるですの。

 

「アクククククク、それでは吾輩は帰らせてもらうぞ! いくぞ、下っ端」

 

「は、はい! トリック様!」

 

 ……がすと達はアタリー湿原から出ていくトリック達を見ていることしかできなかったですの。

 

 悔しいですの。

 

 

*     *     *

 

 

 がすと達が夢人を発見した時、夢人は水色とピンク色の混ざった髪の女性に抱きしめられていたですの。

 

「夢人さん!」

 

 ネプギアは慌てて夢人に駆け寄ったですの。

 

「夢人さん! 夢人さん! しっかりしてください!」

 

「落ちつきなさいよ!」

 

 アイエフが慌てているネプギアを押さえて言ったですの。

 

 夢人はただ眠っているだけですの。

 

 ……でも、どうしてそんなに慌てているですの?

 

「え、えっと、あなたは……っ!?」

 

 女性がいきなり光だすと、ロムとラムに分かれたですの!

 

「……あれ? 戻っちゃったの?」

 

「そうみたい」

 

 ロムとラム自身も顔を見合わせたりして不思議そうにしているですの。

 

「今はそれより夢人さんの治療が先です」

 

 コンパが夢人の治療をしながら言ったですの。

 

「……おっきな怪我は治した、と思う」

 

「うん、頭から血を流してたからちょっと血が足りてないのかも」

 

「……わかったです、ちょっと見てみるですね」

 

 コンパが夢人の脈を測ったり、頭に怪我が残っているかどうかを確認しているですの。

 

「やっぱり、血が足りないのかもしれませんね……今はゆっくり休ませるべきです」

 

 コンパの言葉でがすと達全員が安心したですの。

 

「よかった」

 

 ネプギアが瞳に涙を浮かべながら夢人の頬を触って言ったですの。

 

「どうしてこんなになるまで無茶を……」

 

「……えっ?」

 

「……ネプギアちゃん?」

 

 ネプギアの言葉にロムとラムが驚いて声をあげたですの。

 

「違うわよ。夢人はネプギアが思うより弱くないわよ」

 

「うん、夢人お兄ちゃんは強いよ?」

 

 ロムとラムの言葉にネプギアは首を振りながら応えたですの。

 

「違わないよ、だって、こんなに傷だらけになって……」

 

 ……ネプギア。

 

 それは違うですの。

 

 それじゃ、ネプギアはまるで…。

 

「はいはい! 話はここまで……今は夢人を連れて帰りましょう」

 

 アイエフの言葉でがすと達は教会に帰ることになったですの。

 

 ……でも、ネプギアの考え。

 

 いやな予感がしますの。

 

 

*     *     *

 

 

 アタリー湿原で破壊されたキラーマシンはルウィーの教会に回収されたですの。

 

 回収される前に少し調べさせて欲しかったですの。

 

 新しい商品のアイディアにつながるいいきっかけになったかもしれませんのに……

 

 そう言えば、夢人がおかしなことを言っていたですの。

 

 何でもB.H.C.の効果時間が短く感じたとか。

 

 そんなことあるわけないですの!

 

 がすとの商品に不良品はあり得ませんの!

 

 ……でも、少し気になるですの。

 

 勇者という特別な力を引き出すために夢人はB.H.C.を利用しているですの。

 

 まさか勇者の力のせいで効きづらくなっているのかもしれませんの。

 

 ちょっと時間が欲しいですの。

 

 これからマジェコンヌの幹部達と戦うためには夢人の勇者の力が絶対に必要ですの。

 

 そのためにも夢人には万全の状態で頑張ってもらうですの!

 

 ゲイムギョウ界の平和のため。

 

 ひいては、がすとの商品の売り上げアップのためにも。

 

 

 …………

 

 

 ようやく終わったですの。

 

 結構疲れたですの。

 

 ……そう言えばフェルは夢人がどこに行ったか知らないですの?

 

 実は試して欲しい商品があるですの。

 

 ……別に体に害はありませんの。

 

 夢人にとっても嬉しいはずですの。

 

 だって、これを使えば夢人は……

 

 とと、これは言わないでおくですの。

 

 夢人は貴重ながすとのお得意様の1人ですの。

 

 これからも宜しくお願いするですの!




という訳で、今回はここまで!
でも、本当にお気に入りが100人超えたんだ
この作品って原作と違う設定で話を作っているから読む人を選ぶと思っていたので、ちょっと信じられませんでした
でも、こんな作品でも楽しんでもらえているようでうれしいです!
さて、次回は新章のブレイブ編に突入します
四天王に手も足も出ずにやられた夢人君はブレイブとどう戦うのかを楽しみにしていてくださいね!
それでは、 次回 「果たし状」 をお楽しみに!

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