超次元ゲイムネプテューヌ 夢のヒーローを目指して 作:ホタチ丸
ここまでグダグダになってしまって申し訳ございません
本当、なんでこんな長くなったのか…
それでは ニート、勇者?に就職 はじまります
ネプギアの部屋に突如として現れた古の女神の時代からある伝説の『シェアクリスタル』。
それが突如、光り輝き人型になった。
その光の中から現れたのは現在就職活動中であった自宅警備員(直訳するとニート)の青年、御波夢人。
彼の運命やいかに!?
* * *
「……まずは、ここゲイムギョウ界って何なんですか? 俺って地球の日本ってところに住んでいたはずなんですけど」
夢人はずっと疑問に思っていたことを尋ねた。
「そうですね、夢人さんにとってこの世界は異世界と思って頂ければよいですよ」
「い、異世界!?」
突拍子もないことに驚く。
「……そうですね、まずはゲイムギョウ界についてと今のゲイムギョウ界の状況を説明いたしましょう」
イストワ―ルは説明を始めようとした。
「ちょ、ちょっと待ってくれ!」
夢人はそれに待ったをかけた。
「何でしょうか? 疑問ならその都度お答えしますよ?」
イストワ―ルは小首をかしげながら尋ねた。
「……何か重要っぽいからメモか何かないかな」
夢人はメモを要求した。
* * *
それから、イストワ―ルは夢人にゲイムギョウ界についてと現在の状況について説明をした。
「……だいたい分かりました」
夢人はメモを取っていたペンを置き、イストワ―ルへと向き直った。
「そうですか、理解していただいてありがとうございます」
「つまり、ゲイムギョウ界は現在『札束なんてトイレットペーパーにすらならないぜ、ヒャッハ―!』状態なんですよね」
ドヤ顔で理解したことを伝えた。
「……えっと……そうなんでしょうか?」
その返答にイストワ―ルは思わず聞き返してしまった。
「そんな核爆発が起こった世界じゃないわよ!!」
混乱してしまったイストワ―ルに代わってアイエフが夢人に突っ込みを入れる。
「何……だと……」
完全に理解したと思っていた夢人は呆然とつぶやいた。
「……まったく、話しを脱線させるんじゃないわよ」
アイエフは呆れてため息をついた。
「……今のゲイムギョウ界はマジェコンヌによってとりあえず滅茶苦茶な状態……これならどうだ!」
夢人はアイエフを指さしながらそう言った。
「……ええ、そうよ……わかってるならいいのよ」
アイエフはその行動を見ながら、付き合ってられないわね、とでもいいそうな感じで肩を落とした。
「でも、それと俺が勇者って呼ばれているのにどう関係があるんだよ?」
「勇者とは、夢人さんをここに召喚した『シェアクリスタル』の伝説によるものです」
「『シェアクリスタル』? 伝説?」
またもや新しいワードの登場に夢人はイストワ―ルに質問をする。
「このゲイムギョウ界には危機に陥った際に、この世界を救うための勇者の伝説があるのです」
「そうなんです。その伝説と一緒に残っていた『シェアクリスタル』が急に、ピカー! ってギアちゃんの部屋で光だしたのです! そして、そこには夢人さんの姿があったのです!」
イストワ―ルとコンパは夢人にそう答えた。
「……人違いってことないですか? 俺、ニートだし、全裸だし……」
夢人は2人のそんな様子に対して、うつむきながら応える。
すると
「そんなことありません!!」
今までアイエフ達の後ろで丸くなっていたネプギアが急に立ち上がって叫んだ。
「あなたは勇者さまで『シェアクリスタル』の力で召喚されたんです!! 絶対に間違いありません!!」
夢人はそんなに強く勇者であることを肯定されてしまい、ただ口を開けて呆然としてしまった。
そんな夢人の様子に気づいたのか、ネプギアは先ほどまでの勢いが消え去り、顔を赤く染めて恥ずかしさをごまかすように手を大きく振りだした。
「っ!? ご、ごめんなさい!! 私ったら生意気なこと言っちゃって!?」
「い、いや別に!? ちょっと驚いただけだから平気だって!?」
そんなネプギアの反応に夢人は慌ててしまう。
「……ごめんなさい、勇者さま……私はどうしても女神達を……お姉ちゃんを助けたいんです……」
ネプギアが言った言葉の意味がわからない夢人はアイエフに向き直り尋ねた。
「え? でも、さっきアイエフはネプギアも女神って……」
「正確には候補生なのよ……女神の妹として次の女神候補と言うわけ」
アイエフは夢人に簡単に説明した。
「……3年前……お姉ちゃんたちが赤い髪の女性にやられているのに……私は助けることができなかったんです……それでも、私はお姉ちゃんを助けたいんです!! お願いします、勇者さま!! 私に力を貸してください!!」
ネプギアはその場で体を90度に曲げてお願いした。
「ちょ!? ちょっと待ってくれ!? 俺もまだ、その勇者として何の力も持っていないただの一般人なんだよ!? いきなり助けを求められても……その困る……」
夢人は最後の言葉が自分で小さくなるのを感じながら応えた。
「……勇者としての力なら大丈夫ですよ、夢人さん」
イストワ―ルはネプギアと話していた夢人にそう言った。
「え? 大丈夫って……別に俺の体には何も変化がないんですけど……」
夢人はその言葉を聞いて体のあちこちを触りだす。
「夢人さんの体にはすでに一般人を超える、もしかすると女神を超える魔力が備わっています」
イストワ―ルはほほ笑みながら言う。
「へ? 魔力って?」
夢人は首をかしげながら聞いた。
「夢人さんが召喚された際、夢人さんの体の中に『シェアクリスタル』が入っていくのが見えました……つまり、夢人さんにはすでに『シェアクリスタル』が内蔵していた膨大な魔力が体の中にあるのです」
イストワ―ルは夢人を見ながらそう言った。
「なにそれこわい」
夢人はいつの間にか自分が改造手術を受けた後のような衝撃を受けた。
「……それに、『シェアクリスタル』は正しき心を持つ者にしか力を扱えません。今現在夢人さんが無事なことこそが夢人さんが正しい心を持っている証拠なのですよ」
「……もし正しき心を持っていなかったらどうなっていたんですか?」
「……」
イストワ―ルはただ笑顔を浮かべて夢人を見ているだけであった。
(怖くて聞けねぇ!)
「……まぁ、すぐに勇者として納得してもらわなくても大丈夫ですよ、むしろこちらの事情に勝手に巻き込んでしまい申し訳ありません」
イストワ―ルは申し訳なさそうに謝罪した。
「自覚はないのはそうですけど……そんなさっきからVIP待遇のように謝らないでくださいよ!? 逆にこっちが恐縮しちゃいます!?」
夢人はさっきから頭を下げられすぎてどうしていいのか分からなくなってきた。
「いーすんさん、夢人さんが困ってますよ」
そんな中、コンパは2人の間に入り仲裁をした。
「まず夢人さんには実際に世界について知ってもらうことから始めたらどうですか? いくら話を聞いていてもわからないこともありますし、それに今まで魔力について知らなかったのなら尚更自覚は持てないと思うのですよ」
コンパは夢人にゲイムギョウ界を実際に体感してもらうことを提案した。
「……確かに、その通りかもね……実際に役に立つかどうかもわからないだし……でも、そんな悠長なことでいいのかしら……」
アイエフはそう疑問に思った。
「……お姉ちゃんは助けたいですけど……確かに、勇者さまの意思を無視して力を貸してもらうのは違いますよね……」
ネプギアは俯きながらそうつぶやいた。
「先ほどは、本当に申し訳ありませんでした! 勇者さまのことを考えずに……私のわがままを言ってしまって……」
「大丈夫だよ、誰だって家族が大変な時に慌てないわけがないから……」
ネプギアが再び謝りだす前に、夢人はそれを止めた。
「……正直、まだ自分に何ができるかわからないけど……」
夢人は4人の顔を見ながらそう言った。
「女の子に期待されて、応えないのは男らしくないからね」
夢人はゆっくりと立ち上がりながら。
「これからよろしくお願いします!」
体を綺麗に90度に曲げてお辞儀した。
しかし、彼は忘れていた。
彼はまだ
「きゃぁぁぁ!!」
【全裸】であった。
夢人は顔を赤く染めたネプギアに再びビンタを食らったのだった。
これが物語の始まりであった。
はい、オッケー
という訳で、この作品のプロローグに当たる部分が終了いたしました
夢人君はまだ勇者じゃありませんから、?が付いています
これから勇者として成長してくれると作者は信じています
次回からは作者の自信のない戦闘描写やオリジナルキャラクターたちも登場いたしますので期待していただけると嬉しいです
っていうか、この話だけで3000字オーバーって…
そんなことは置いておいて次回は初クエストです
クエストの話自体は一つの話にまとめようと思いますので、次回からテンポ良く進めるといいなぁ…
では、次回 「初クエスト、不安の幕開け」 をお楽しみにしてください