超次元ゲイムネプテューヌ 夢のヒーローを目指して 作:ホタチ丸
今日は昨日よりも早く投稿できたよ!
って書いてて思ったんだけどさ
ここの視点でコンパってミスキャストかもとか思った
理由は読んでもらえばわかると思うけど…
それでは、 看護日誌(リーンボックス編) はじまります
ど、どうもです。
わたしの名前はコンパって言います。
プラネテューヌで看護師のお仕事をしていたです。
今は女神様達を助けるための旅をしているです。
……え? 皆知ってるですか?
で、でも、こういう場合は最初の挨拶ってとっても大事だと思うです。
……皆してないんですか!?
う、うぅ……
やっぱり、わたし1人じゃダメですよぉ……
……そ、そうですね!
皆見てるですから、わたしも頑張りますです!
それで今回は、わたし達がリーンボックス編で夢人さんと離れていた間に何をしているのかの話です。
……ギアちゃん達には本当に申し訳ないことをしたです。
それでは、 看護日誌 リーンボックス編 始まるですよ。
* * *
夢人さんが1人だけリーンボックス行きの船に乗ってしまった後でした。
「何やってるのよ! アイツは本当に!」
あいちゃんが腕を組んで怒って言いました。
「はあ、はあ、ほ、本当ですの」
がすとちゃんは息が切れていて呼吸を整えながら言いました。
「……夢人さん、平気でしょうか」
ギアちゃんが出発してしまった船を見ながら言います。
「大丈夫じゃないの? 夢人って結構丈夫だし、何かあっても平気だって」
日本一さんが笑ってギアちゃんに言います。
……そうです
実は、夢人さんって結構丈夫なんですよね。
ルウィーでキラーマシンの攻撃を受けて絶対安静と言われていたのに、わたし達と一緒に帰ってきたら元気になっていました。
「……ボクは別の意味で心配なんだけど」
「……どういう意味ですか?」
わたしは首をかしげながら不安そうなフェル君に尋ねます。
「お兄さんってトラブルによく巻き込まれるじゃないですか……今回も何か事件に巻き込まれるんじゃないかって」
……確かにそうです。
ラステイションではユニちゃん。
ルウィーではロムちゃんとラムちゃん。
どちらでも大きなトラブルに巻き込まれたです。
……もしかすると。
「リーンボックスの女神候補生とトラブルになってしまうかもです」
わたしはもう見えなくなってしまった船の方を見ながら思いました。
……怪我だけはしないでほしいです。
夢人さんが怪我すると、ギアちゃんだけでなく、わたし達皆心配するですよ。
……フェル君の予想が当たったのはこの夜でした。
* * *
《ゲイムギョウ界アワーズより、臨時ニュースをお伝えします》
「ん? 何かしら?」
わたし達は船に乗れなかったので、1度ラステイションの街で宿泊することにしたです。
そして、明日のことを話しあうために1つの部屋に集まってテレビをつけていたです。
すると、急に臨時ニュースが流れてきたです。
「いったい何なんでしょうね?」
ギアちゃんがテレビを見ながら首をかしげて言います。
「……いやな予感しかしない」
フェル君が顔を青くしてテレビを見ながら言います。
《本日、リーンボックスに到着した船が爆破される事件が発生しました》
「え、ええー!? ウソ!?」
日本一さんがニュースの内容に驚いて大きな声をあげます。
「そ、そんな!? じゃあ、夢人さんは!?」
ギアちゃんも顔を青くして口に手を当てて今にも倒れそうです。
「ぎ、ギアちゃん!? しっかりするです!?」
「お、落ちつくですの!?」
わたしとがすとがすとちゃんでギアちゃんを支えます。
……でも、本当に夢人さんが心配です。
「……しっ! 静かに、まだ何か言ってるわ」
あいちゃんが右手の人差し指を唇にあててわたし達に言います。
……そ、そうです! まだ夢人さんが怪我したわけではありません!
希望を忘れちゃいけないです!
わたし達は黙ってテレビから流れるニュースを聞きます。
すると、わたし達が心配していた人の写真が写りました。
……え? どうしてですか?
《目撃者の発言によりますと、犯人は写真にありますように、この3人の模様》
……わたし達はただ呆然とテレビの画面を見つめるしかありませんでした。
ただわたし達の気持ちは1つになったと思うです。
『はあああああああああああああ!?』
夢人さんが大変なことになってるです!?
* * *
「船が出せないってどういうことよ!?」
わたし達は翌日急いで港に向かいました。
理由はもちろん、夢人さんが心配だったからです。
わたし達は犯人だと思っていませんが、どうしても夢人さん本人に早く会わなきゃいけないです!
……でも、無理でした。
あいちゃんが係員さんに怒鳴りながら尋ねます。
「どうして船が出せないのよ!!」
そうです。
リーンボックス行きの船が全部欠航になっていたです。
昨日までは普通にあったんですが……
「実は、今航行が可能な船舶がないんです……ですから、現在リーンボックスへの船が出せないんです」
船がないですか!?
わたし達は早くリーンボックスに行かなきゃいけないのに!?
「ど、どうにかならないですか!? 私達、早くリーンボックスに向かわなきゃいけないんです!?」
「そ、そんなことを言われても…」
係員さんも涙を浮かべて懇願するギアちゃんに困った顔で対応しています。
「ギアお姉さん、1度落ちついてよ」
フェル君がギアちゃんを落ち着かせようとします。
「で、でも!?」
ギアちゃんはそれでも落ち着かずに心配そうに俯いてしまいます。
「……夢人さん」
ギアちゃんが胸の前で手を組んでつぶやきました。
……うぅぅ、ギアちゃんそこまで夢人さんのことを。
「……他に船はないんですの?」
がすとちゃんが係員さんに尋ねた。
「……ちょっと待っていてくれないか」
係員さんはそう言うと、どこかへ行ってしまいました。
「……もしかすると大丈夫かもしれないね」
日本一さんが言うようにまだ希望が残っていそうです。
「……ちょっとよろしいでしょうか?」
わたし達は後ろから声をかけられたです。
わたし達が振り向くと、スーツ姿の女性とカメラやマイクを持った人達がいたです。
「……何よ、こっちは今立てこんでるのよ」
「私達、ゲイムギョウ界アワーズの者です」
ゲイムギョウ界アワーズって昨日のニュースの関係者ですか!?
「あなた達が犯人の1人だと思われる男性と行動を共にしていたという情報があったので、できれば情報の提供にご協力いただけないでしょうか?」
ギアちゃんはその言葉を聞いて勢いよく顔をあげて言います。
「夢人さんは犯人ではありません! 何かの間違いです!」
ギアちゃんが涙目で女性を睨みながら言います。
「夢人さんは絶対にそんなことをしません! だから……」
ギアちゃんは言葉の途中で泣き崩れて膝をついてしまいました。
「ギアお姉ちゃん!?」
「ネプギア!?」
フェル君と日本一さんがギアちゃんを支えますが、泣きずれてしまっているギアちゃんはただ俯いているだけでした。
「……だから……そんなこと言わないでください」
ギアちゃんは涙を流しながら言います。
……うぅぅ、わたしも泣けてきたですぅ。
「……すいません、無神経なことを言ってしまって」
女性や後ろの人達が申し訳なさそうに言います。
「私達はこれで失礼させて……」
「ちょっと待ってくれるかしら」
女性が立ち去ろうとした時にあいちゃんが呼びとめました。
……何を言う気ですか?
わたしは首をかしげてあいちゃんを見つめました。
あいちゃんは目をつぶりながら言います。
「いいわよ、情報提供でも何でもしてあげるわ」
「アイエフさん!?」
俯いていたギアちゃんは勢いよく顔を上げて、あいちゃんを涙の跡が残っている顔で睨みながら言います。
「何でですか!?」
あいちゃんはギアちゃんの言葉を無視して女性に言います。
「私達が知ってる情報は渡すわ……代わりにお願いがあるの」
あいちゃんは目を開いて女性に言いました。
「私達がインタビューを受ける様子を必ずリーンボックス中に流してちょうだい」
えっ?
それってどういう意味ですか?
「それはもちろんですけど……」
女性がギアちゃんを見ながら言います。
ギアちゃんは無言であいちゃんと女性を睨んでいます。
……ど、どうすればいいですか!?
「ちょっと時間をください……すぐに済みますから」
あいちゃんは女性に苦笑しながら言うと、ギアちゃんに近づいて行きます。
「ネプギア」
「……どういうつもりですか? いくらアイエフさんでも許しませんよ」
あいちゃんはギアちゃんに睨まれても表情を変えずに言います。
「まずは確認だけど、ネプギアは犯人が夢人じゃないと思っているのよね?」
「もちろんです!」
あいちゃんの言葉にギアちゃんが大きな声で応えました。
「でもね、ネプギア……犯人は夢人よ」
ギアちゃんはあいちゃんの言葉に驚いて目を見開きました。
その表情はひどく傷ついていました。
……あいちゃん!!
わたしもあいちゃんに近づいて文句を言おうとしました。
……いくらあいちゃんでもそれはないです!
夢人さんは確かにおかしな行動を取る人ですけど、船の爆破なんてする人ではありません!
わたしがあいちゃんに近づこうとした時に、フェル君がわたしの手を掴みました。
「待って、コン姉さん」
……フェル君!?
まさかフェル君も夢人さんが犯人だと思ってるんですか!?
「……ここはあいお姉さんに任せましょう」
フェル君はそう言うと、あいちゃん達の方を向いた。
……そうでした。
今のわたし達は信じるだけです。
「よーく思いだしてご覧なさい……あなたにも心当たりがあるでしょ?」
「心当たりなんて……っ!?」
あいちゃんの言葉にギアちゃんが反論しようとしたが、途中で何か思い出したようだ。
「……その様子だと気付いたようね」
あいちゃんが苦笑しながらギアちゃんに言います。
「これは夢人の黒歴史の仕業なのよ」
……っ!?
ま、まさか、夢人さんの黒歴史が!?
「そ、そんなこと……」
ギアちゃんが顔を青くして体を震わせます。
「きっと夢人は船の中でB.H.C.を使わなきゃいけない状況になったのよ……覚えてるでしょ? 一緒に写っていた下っ端とネズミの姿を」
そうです!
下っ端さんとネズミさんも一緒に指名手配されてました。
「きっと夢人はアイツらと戦うためにB.H.C.を使った……でもね」
あいちゃんが悲しそうに言う。
「その時の黒歴史があんな事件を引き起こしたのよ……ネプギアも見たでしょ? アイツがB.H.C.を使うと性格が変貌したのを」
そうだったです!
あれを使った夢人さんはまるで別人のような性格になったです!
「……じゃ、じゃあ、どうして逃げたんですか?」
ギアちゃんが泣きながらあいちゃんに言います。
「……きっとね、自分の犯行だと認めたくなかったのよ」
あいちゃんは右手で顔を覆って言います。
目の端には光るものが見えました。
「だからネプギア、私達は夢人に言うしかできないのよ」
あいちゃんが体を震わせながら言います。
「ちゃんと罪を償って自首してくださいってね」
……そうですね。
悪いことしたらちゃんと認めないといけないです。
ギアちゃんは俯きながら小さくつぶやいた。
「……わかりました」
……ギアちゃん。
わたしも泣いてしまいそうですぅ……
「……あいお姉さんって結構演技派だなぁ」
フェル君が呆れながらあいちゃんを見ています。
「……そうなると、がすとも間接的に犯罪者にならない?」
「……まずいですの」
わたしの後ろで日本一さんとがすとちゃんがそんなことを言っていました。
……そうなるんでしょうか?
「ネプギア、辛いだろうけど……頑張りましょう、夢人を更生させるためにも」
「……はい!」
あいちゃんがギアちゃんを抱きしめて言いました。
ギアちゃんはあいちゃんの胸に顔を押し付けて声もかすれていました。
……でも、あいちゃん。
何でにやりと笑っているですか?
そう言えば、今朝わたしの目薬を貸したですけど……
……まさかですよね?
* * *
その後、わたし達は女性のインタビューを受けました。
受けたのはあいちゃんとフェル君、それにギアちゃんです。
ギアちゃんは泣くのを必死に我慢してカメラに向かってお願いしていました。
……見ててちょっとうるっと来たです。
「着いた! 船は……って、げっ!?」
わたし達の後ろから誰かが走ってきました。
「ネプギア!?」
わたし達が後ろを振り向くと、そこにはユニちゃんがわたし達を指さしていました。
「……ユニちゃん」
ギアちゃんは瞳に涙を浮かべながらユニちゃんを見ました。
「って、どうしたのよ!? 一体何があったの!?」
ユニちゃんはギアちゃんが泣いているのを見て、慌ててポケットからハンカチを取り出してギアちゃんに近づいて行きます。
「ほら、これで顔を拭きなさいよ……で、どうしたのよ?」
ユニちゃんがギアちゃんの涙を拭きとると、ギアちゃんに優しく尋ねました。
「……夢人さんが……犯罪者で……私……どうしていいんだか」
ギアちゃんはまた瞳に涙をためながらユニちゃんに応えます。
「ちょっと!? 落ち着きなさいよ!?」
ユニちゃんは慌ててギアちゃんを慰めようとします。
「早く早く! ロムちゃん、こっちだ……って、げっ!?」
「ま、待って……あっ!」
ユニちゃんの後ろから今度はロムちゃんとラムちゃんが来ました。
「ネプギア!? ……って、何で泣いてるのよ!?」
「ネプギアちゃん……どこか痛いの?」
ロムちゃんとラムちゃんもギアちゃんが泣いているのを見て慌ててギアちゃんに駆け寄っていきます。
「……ロムちゃん……ラムちゃん」
ギアちゃんは2人の姿を確認しても泣き続けました。
「どうしたのよ!? 何で泣いているのよ!?」
「ネプギアちゃん、泣きやんで(うるっ)」
ロムちゃんとラムちゃんもギアちゃんを心配して声をかけています。
「……実は」
ギアちゃんはユニちゃん達にさっきあいちゃんがした話をしました。
「……何なのよ、それ!? そんな変なクスリのせいで夢人が犯罪者になったわけなの!?」
「……うん」
ユニちゃんの言葉にギアちゃんが悲しそうに頷きました。
「……夢人お兄ちゃん、悪いことして逃げたの?」
「……確かに、あの夢人は夢人じゃないみたいだったもんね」
ロムちゃんとラムちゃんは悲しそうな顔で俯いてしまった。
「……だから、私達で夢人さんにしっかりと自分の罪を償ってもらないといけないんだよ」
ギアちゃんが悲しそうに言います。
「いくらクスリのせいで暴走したと言っても、悪いことしたことに変わりはないんだから」
「ネプギア……」
ユニちゃんがギアちゃんの肩に両手を置いて言います。
「わかったわ、夢人をちゃんと更生させましょう!」
ユニちゃんの言葉にロムちゃんとラムちゃんも真剣な表情で頷きながら言います。
「悪いことしたら、謝らなきゃダメ……夢人お兄ちゃんに注意する」
「そうよ! ちゃんと反省させなきゃダメよ!」
ギアちゃんは3人の言葉を聞いて涙を流しながら両手で口を覆って言います。
「ユニちゃん、ロムちゃん、ラムちゃん……ありがとう!」
ギアちゃんがそう言うと、3人はほほ笑んで頷きました。
……ところであいちゃん?
どうしてそんなに冷や汗を流しているですか?
「……まずいわね」
何がそんなにまずいんですか?
* * *
ユニちゃん達と合流してすぐに係員さんが帰ってきました。
何でも故障してた船ならどうにか運航できるらしい。
わたし達は船の修理を手伝うために、船の部品を集めました。
さすがに部品を集めるのには時間がかかり、遅くなってしまいました。
でも、わたし達は直した船ですぐにリーンボックスに向かいました。
「ここがリーンボックス」
ギアちゃんが悲しそうに街を見回しながら言います。
「……ここに夢人さんが」
あいちゃんは先頭に立って歩き始めました。
「まずは教会に行くわよ」
わたし達はただ頷いてあいちゃんについて行きました。
……でも、ギアちゃん達女神候補生の皆さんは街を悲しそうにきょろきょろと見回していました。
* * *
教会に着いたわたし達は教祖の箱崎チカさんと話して、リーンボックスの女神候補生のナナハちゃんを紹介してもらったんですけど……
「何よ、アイツ!」
ナナハちゃんの態度にユニちゃんが怒ってしまいました。
「……ナナハちゃん」
ギアちゃんも悲しそうにナナハちゃんが出ていった方を向いてつぶやきます。
やがて、ギアちゃんは何かを決意したのか真剣な表情をしてわたし達に向かって言います。
「私、ナナハちゃんを追いかけます!」
ギアちゃんはそう言うと、教会を飛び出して行きました。
「待ちなさいよ!? アタシも行くわ!」
「わたしも」
「もちろんわたしも!」
ユニちゃん達も慌ててギアちゃんの後を追って行きました。
「……まったく、あの子達は」
あいちゃんは左手で額を抑えながら言います。
「私達も追うわよ! ……っと、その前に」
あいちゃんが追いかけようとしましたが、何かを思い出したかのように1枚の紙を取りだしました。
「これは……っ!?」
あいちゃんはチカさんに紙を渡しました。
チカさんは紙を読んでいくうちに驚いたように目を見開きました。
「……ラステイションで教祖のケイからもらったものなの……リーンボックスなら実現可能でしょ?」
あいちゃんがチカさんにほほ笑みながら言います。
「……あの教祖、こんなものを企画していたなんて」
チカさんは右手でこめかみを押さえながら言います。
「でも、これは確かにベールお姉さまを助けるために使えるかもしれないわ」
チカさんは顔を引き締めてわたし達に言います。
「これはもらっておくわ……そして、必ずあなた達にこれを届けられるようにして見せるわ」
「ありがとう……じゃあ、皆行くわよ!」
そう言って、あいちゃんは教会を飛び出しました。
……でも、ケイさんからもらった紙。
一体何が書いてあったんでしょう?
* * *
わたし達がギアちゃんに追いついたら、そこには夢人さんや下っ端さん、ネズミさんもいたです。
そして、夢人さんがNギアを泣きながらあいちゃんに投げて駆けだしてしまいました。
「夢人さん!? 待って!?」
ギアちゃんが急いで夢人さんを追おうとします。
「……ん? 待ちなさい、ネプギア!」
あいちゃんがNギアの画面を見て、慌ててギアちゃんを呼びとめます。
「どうしてですか!?」
ギアちゃんが涙目であいちゃんを睨みながら尋ねます。
「これを見なさい!」
あいちゃんはギアちゃんにNギアの画面を見せました。
そこには、【真犯人は俺達を犯人扱いした目撃者】、【船には爆薬が積み込まれている】、【5pb.さんのコンサートを守れ】と書かれていました。
「これは……!? どういうことですか!?」
ギアちゃんが慌ててあいちゃんに尋ねます。
あいちゃんは右手の人差指で右頬を掻きながら気まずそうに言います。
「……えっとね、実はウソなのよ」
『えっ?』
あいちゃんの言葉にギアちゃん達は驚いた。
「夢人が犯人って言うのが、ウソなのよ」
『え、ええーっ!?』
あいちゃんの言葉にギアちゃん達が声をそろえて叫んだ。
「ど、どういうことですか!?」
ギアちゃんが目を白黒させながらあいちゃんに尋ねます。
「アンタも最初言ってたでしょ? 夢人が犯人じゃないって、私も同じよ……でもね」
あいちゃんが真剣な表情でギアちゃんに言います。
「この事件は明らかに夢人、ひいては女神の力を落とすために計画されたのよ」
ど、どういう意味でしょう?
「私達がリーンボックスに行けなくなれば、ゲイムキャラの協力を得ることができなくなる……犯人はそう考えたんだわ」
あいちゃんがNギアの画面を見ながら言う。
「でも、犯人は夢人が船に滑り込んだことで予定を変えたのよ……夢人を犯罪者に仕立て上げようとね」
そ、そんな!?
じゃあ、やっぱり夢人さんは無実なんですね!?
「そんな犯人の近くで孤立している夢人を守るには、指名手配のままにしておかなきゃいけなかったの」
た、確かに……
指名手配になっていれば、警備隊の人とかに追われはします。
ですが、逆に犯人は夢人さんに危害を与えにくい状況になるです!
さすがあいちゃんです!
「じゃ、じゃあ! どうして教えてくれなかったんですか!?」
「アンタはウソをつくのが苦手でしょ? 敵を欺くならまずは味方からってね……これも夢人のためよ、理解して」
ギアちゃんはその言葉を聞いて納得したようで頷いて言いました。
「……わかりました、じゃあ、今度は私達が夢人さんを助ける番ですね」
ギアちゃんは真剣な表情で言いました。
「必ず真犯人を捕まえて見せます!」
ギアちゃんの言葉にユニちゃん達も真剣な表情のまま頷きました。
……そうです!
わたし達で夢人さんを助けましょう!
「……何とかごまかせたかしら?」
……何か言いましたか、あいちゃん?
* * *
その後は、夢人さんから渡されたNギアの通りに行動しました。
わたしとあいちゃんが真犯人の逮捕のために警備隊の人達と一緒にユピテルって言う音楽アーティストの事務所を押さえました。
ロムちゃんとラムちゃんは得意の魔法で船の爆薬を凍らせることに成功しました。
残りのギアちゃん達は5pb.さんのコンサートを特命課のケイブさんと一緒に守りました。
……見事にリーンボックスの危機を救ったわけです。
もちろん、わたし達は夢人さんを疑ったことを謝りました。
夢人さんは笑ってわたし達を許してくれました。
ありがとうございます。
ゲイムキャラさんもチカさんの協力ですぐに力を貸してくれたので、ついにわたし達の旅も終りです。
わたし達は5pb.さんを連れて1度プラネテューヌに帰りました。
すべてのゲイムキャラさんの協力を得ても、夢人さんの勇者の力が扱えなかったので調べるためです。
……ねぷねぷ。
あともう少しだけ待っていてください。
わたし達が必ず助け出してあげるです。
そしたら皆でまた楽しく過ごしましょう。
もうすぐ行きますから。
…………
え、えっと、終わったですか?
…よかったです。
緊張して話したこともあまり覚えていないですよ。
……えっ? 夢人さん? どこ行くですか?
あいちゃんの所?
ど、どうしてですか?
……だ、ダメですよ!?
喧嘩なんかしたら絶対に!?
いくらわたしが治してあげるからといっても限度があるです!
そんなことで怪我をしてほしくないです!
……もちろん、無茶もしちゃダメですよ?
夢人さんはいつも無茶してますからね。
治せる怪我ならわたしが必ず治して見せるです。
いつも頑張っている夢人さんですから。
ギアちゃん達を悲しませないようにしてくださいね。
という訳で、今回はここまで!
なんかアイエフが使いやすいね
こういう場面だと一番冷静に行動できそうだし、いろいろと考えを出せるからさ
…今回実は導入話でアイエフを辱めた夢人をアイエフが懲らしめるためにわざとネプギア達に嘘を吹き込んだって言う設定があるんだよね
もっともらしいことを言ってネプギア達を納得させたアイエフがにやりと笑って夢人が困る姿を見るっていうのも考えたんだよ
…でも、コンパだと無理だ!
コンパが優しすぎるからそこら辺を出せずに終わってしまった
…さて、次からはいよいよ四天王編に入るわけですが
四天王編からは勇者の力についても徐々に発揮されていく予定なので楽しみにしておいてくださいね!
それでは、 次回 「それゆけ! ゆうしゃくん」 をお楽しみに!
…別に変換ミスという訳じゃないよ?