超次元ゲイムネプテューヌ 夢のヒーローを目指して   作:ホタチ丸

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はい、皆さんこんばんわ!
今夜は少し投稿が遅れてゴメンネ!
ちょっと構成を見直したらずいぶんと修正したい箇所が出てきちゃってさ
そんなわけで今回の話なんだけど…
サブタイの歌姫5pb.ちゃん本人は登場できませんでした…
だって、彼女はネプギア達側のほうが活躍させられそうに思っちゃったからさ
まあ、そんなわけで今回も楽しんで行ってね!
それでは、 容疑者は歌姫? はじまります


容疑者は歌姫?

 リーンボックスの歌姫、5pb.

 

 彼女はリーンボックスで活動を開始した新人音楽アーティストである。

 

 彼女は女神不在の現状を打破するために教祖である箱崎チカの推薦で一躍有名アーティストになった。

 

 彼女の歌声には不思議な力が宿っており、人々の心を穏やかにする。

 

 そのため、チカは彼女の歌を利用してリーンボックスの低下しているモラルを高めようと計画を立てた。

 

 計画は成功し、彼女の歌はリーンボックス中でミリオンヒットを記録した。

 

 彼女自身も歌で人々を救えるのならと、積極的にコンサートやライブ、テレビ出演などを行い、歌声を披露している。

 

 また、彼女の可憐な容姿と歌声から『リーンボックスの歌姫』と呼ばれている。

 

 

*     *     *

 

 

「……で、この人が犯人だと思ってるのか?」

 

 リーンボックス特命課事務所で夢人とリンダの2人は1枚の資料を読んでいた。

 

 夢人は読んでいた資料から目を外して、目の前にいるリンダに尋ねた。

 

「ああ、間違いなく一番怪しいのはこいつだ」

 

 リンダは夢人が持っていた資料を奪うと、夢人に資料を指さしながら見せる。

 

「ほら、ここ見てみろよ! こいつが発表した曲はミリオンヒットを記録してんだって!」

 

 興奮しているリンダに夢人が言う。

 

「……でも、この人には動機がないだろ? この人、5pb.さんにはわざわざリスクを背負ってまでこんなことする必要がないんじゃないのか?」

 

 夢人の言葉を聞いてリンダは資料を机に置いて言う。

 

「じゃあ何か? アタイの推理が外れてるってのか?」

 

「……そうは言ってないけどさ……どうしてもそう思えないんだよ」

 

 夢人は資料に載せられている5pb.の写真を見ながら言う。

 

「なんて言うか……この人、すっごく嬉しそうに歌ってるんだよな」

 

 夢人は資料を手にとって目を細めて見る。

 

「歌に対して真剣って雰囲気が写真でもわかる位に伝わってくるんだよ。そんな人が歌を利用して悪事を働いているなんて思えない」

 

 夢人の言葉を聞いて、リンダは夢人を睨みながら言う。

 

「へっ! これだから温室育ちのいい子ちゃんはいけねぇな」

 

 リンダはそう言って肩をすくめる。

 

「世の中、笑って悪いことする奴ばっかなんだよ! 嬉しそう? 真剣な雰囲気? ……んなもん、何の証明にもなんねぇンだよ!」

 

 リンダはそれだけ言うと、夢人に背を向けてしまう。

 

「……アタイはこいつがアタイらをはめた奴だと思ってる」

 

 リンダはそう言って事務所のドアに近づく。

 

「テメェが何を言おうが関係ねぇ……元々アタイらは敵同士、勝手にやらせてもらうぜ」

 

 リンダはそれだけ言うと、事務所から出て行った。

 

「……リンダ」

 

 夢人はリンダの後ろ姿を悲しそうに見つめてつぶやいた。

 

 

*     *     *

 

 

「ちっ!」

 

 アタイは近くの壁を蹴った。

 

 ったく、あの勇者気取りが……

 

 世の中のいいところしか知らねぇ様な奴が……

 

「アタイに綺麗事言うんじゃねぇ!」

 

 綺麗なことばっかじゃねぇンだよ!

 

 汚いことして……

 

 卑怯なことして……

 

 相手騙して……

 

 それで世の中回ってんだよ!

 

 何にも知らねぇ奴が知った風な口きくんじゃねぇ!

 

 

*     *     *

 

 

「考え事かしら?」

 

 夢人の隣に座っているケイブは尋ねた。

 

 2人は戦闘訓練を終えて、並んで座っていた。

 

「……わかりますか?」

 

「ええ、わかるわ……今日は動きがいつもより悪かったもの」

 

 ケイブは夢人にほほ笑みながら言う。

 

「私でよければ力になれるかもしれないわよ?」

 

 夢人はケイブの言葉を聞いて、上半身を倒して仰向けになった。

 

「……人を信じるって難しいって思ったんですよ」

 

 夢人は星が見える空を見上げて言う。

 

「私は今、ある2人が似ているように感じているんです」

 

 夢人は目を閉じて、2人の人物を想像した。

 

「2人は正反対に見えてどこか似ているんです……どっちも他人を信用していない……いや、自分がいいならそれでいいって考えている」

 

 夢人は目を開き、悲しそうに空を見上げた。

 

「きっと周りから差し伸べられている手は多いはずなのに……掴むのを恐れているように感じるんです」

 

 夢人は右手を上げて軽く握る。

 

「……手を伸ばせば掴めるはずなのに、アイツらの手は何も掴めていないんです」

 

 ケイブは夢人の右手を両手で優しく包む。

 

「……ありがとう、ユメ子」

 

 ケイブは夢人にほほ笑みながら言う。

 

「あの子のことを考えてくれて本当にありがとう」

 

「そんなことないです、私はただ……」

 

 夢人はケイブにほほ笑みながら言う。

 

「信じて欲しいんですよ……人の心ってやつを」

 

 

*     *     *

 

 

 翌日、リーンボックス特命課事務所

 

「「「コンサートの警備?」」」

 

「そうよ、今日の仕事は5pb.のコンサートの警備よ」

 

 ケイブは1枚の書類に目を落としながら説明する。

 

「彼女のコンサートは今のリーンボックスではとても意味のあるものだわ」

 

 ケイブは夢人達にほほ笑みながら言う。

 

「彼女の歌によってモラルの低下を防ぐだけでなく、シェアの獲得にも大きな影響があるのよ」

 

「どういう意味ですか?」

 

「彼女のスポンサーが教会なのは知っているわね?」

 

 その言葉に頷く夢人達。

 

「彼女のファンが増えることは、それだけ女神を信仰する人が増えると言うことに繋がるのよ」

 

「なるほど」

 

「ラステイションからの交通網が回復した今、今夜のコンサートは今までにない程の規模になる予定よ」

 

 ラステイションとリーンボックスを繋ぐ交通網は復旧した。

 

 ラステイションにあった旧型の船を修理して使用したらしい。

 

「だからこそ、私達特命課はこのコンサートを成功させなければいけないの」

 

 ケイブがそう言って夢人達の顔を1人ずつ見る。

 

「大変な仕事になるでしょうけど、絶対に成功させるわよ」

 

「「はい!」」

 

「……」

 

 夢人とワレチューは返事をするが、リンダは黙ったままであった。

 

「リン子? どうかしたの?」

 

 ケイブはリンダの様子を見て尋ねる。

 

「……いえ、何でもないです」

 

「……リン子」

 

 夢人はそんなリンダを心配そうに見つめる。

 

「何でもねぇよ……ちょっと、外の空気吸ってきます」

 

 リンダはそれだけ言うと、事務所から出て行った。

 

「……大丈夫かしら」

 

 ケイブはリンダの出て行ったドアを心配そうに見つめながら言った。

 

「……私達、行ってきます!」

 

「おいらもっちゅか!?」

 

 夢人はワレチューの腕を掴むと、リンダの後を追って事務所を出て行こうとする。

 

「ユメ子!」

 

 夢人はケイブの声を聞いて足を止めた。

 

 ケイブはそんな夢人に向かって言う。

 

「頼むわね」

 

「……任せてください!」

 

 夢人はケイブに笑って言った。

 

 

*     *     *

 

 

 その日、私は教会から外に出ようとした。

 

「待ちなさい! ナナハ!」

 

「なに、チカ?」

 

 私は振り返りながら尋ねる。

 

 チカは眉をひそめて言う。

 

「……せめてさんをつけなさいと、いつも言っているでしょ!」

 

 チカがそう言って私に怒鳴る。

 

 ……別にいいじゃん。

 

 そんなどうでもいいことなんて。

 

「それで何?」

 

 私はあくびをしながらチカに尋ねた。

 

 私は今からケイブの所に行くつもりだったのに……

 

「アンタに用がある人達が来ているのよ」

 

 ……私に用?

 

 そんな人がいるの?

 

 でも……

 

「面倒だから、いや」

 

 私はそう言って教会から出て行こうとした。

 

「待ちなさい!」

 

 チカが私の腕を掴んだ。

 

「アンタも女神候補生なんだから、わがまま言うんじゃないわよ!」

 

 チカが私に怒鳴りながら言う。

 

「別に好きでなってるわけじゃない」

 

 私はそう言って、チカの腕を振りほどいた。

 

「文句ならベールに言ってよ」

 

 ……そう、文句ならあの時、私を拾ったベールに言ってよ。

 

 私は好きで女神候補生をやってるわけじゃないんだから。

 

「そのベールお姉さまのことを知ってる相手が来ているのよ!」

 

 ベールを知ってる?

 

 私は少し興味がわいた。

 

「……え、えっと、あなたがリーンボックスの女神候補生ですか?」

 

 チカの後ろから淡い紫色の髪をした女が話しかけてきた。

 

「……誰?」

 

「私はプラネテューヌの女神候補生のネプギアです……えっと、あなたの名前は?」

 

 女、ネプギアは困ったように私に尋ねてきた。

 

「ナナハ」

 

「ナナハちゃんだね……私達、実はナナハちゃんにお願いしたいことがあるんだけど……」

 

「やだ」

 

 ネプギアが何か言っているけど、関係ない。

 

 私はネプギアの言葉を遮って、それだけ言うと外に行こうとした。

 

「……ちょっと待ちなさいよ!」

 

 今度はネプギアの後ろから黒い髪の女が話しかけてきた。

 

「アンタは自分の姉が心配じゃないの?」

 

 黒い髪の女は私を睨みながら言ってきた。

 

「……何怒ってるの?」

 

 私は黒い髪の女が怒っているのはわかる。

 

 ……でも、何で怒っているのかがわからない。

 

「アンタ、本気で言っているの!」

 

 黒い髪の女は私にどんどん近付いてくる。

 

「自分の姉が、家族が心配じゃないのかって言ってんのよ!」

 

 ……何だ、そんなことか。

 

「別に」

 

 私はそれだけ言って黒い髪の女から視線を外して、外へ行こうとした。

 

「待ちなさいよ!」

 

 また私の腕が掴まれた。

 

 今度は黒い髪の女が私の腕を掴みながら、私を睨んで言う。

 

「ふざけんじゃないわよ! アンタ!」

 

 ……なに怒ってるんだろう。

 

 私には理解できない。

 

 私は腕を振りほどいて言う。

 

「だって、ベールがやられたのはベールの勝手でしょ?」

 

 そう、ベールが帰ってこれないのはベールが弱かっただけなんだ。

 

「アンタ!」

 

「それに、別に本当の姉ってわけじゃないし」

 

「……え?」

 

 ネプギアが私の言葉に反応した。

 

「私はベールに拾われただけ……ただそれだけの存在だよ」

 

 ……そう、私はベールと家族でも何でもないんだから。

 

 彼女のことを心配する必要なんてないでしょ?

 

 

*     *     *

 

 

 アタイは街を歩きながら今日の仕事のことを考える。

 

 ……コンサートの警備

 

 しかも、おあつらえ向きにアタイ達をはめたと考えている5pb.のだ。

 

 ……これはチャンスだ。

 

 5pb.が犯人かどうかは今は関係ない。

 

 彼女のコンサートを妨害できれば、それだけマジェコンヌのシェアを獲得しやすい状況になる。

 

 そうなれば、きっとあの人は喜んでくれる。

 

「……マジック様」

 

 アタイはあの人の名前をつぶやいた。

 

 アタイはマジック様のためにマジェコンヌにいるんだ。

 

 だったら、ためらう必要はねぇ……

 

「……ぶっ壊してやる」

 

 アタイはにやりと笑って、どうやってコンサートを妨害してやろうかと考える。

 

「……あ」

 

 そんな考えをしていた時に、アタイはリーンボックスの女神候補生が歩いているのを見つけた。

 

 ……気にくわねぇ。

 

 アタイはアイツが気にくわねぇ。

 

 何もかも諦めてるように見えるアイツが気にくわねぇ。

 

「……何してんの?」

 

 アイツがアタイに声をかけてきた。

 

 ちっ!

 

「なにもしてねぇよ」

 

 アタイはアイツを睨みながら応える。

 

「……なに怒ってるの?」

 

 アイツは首をかしげながらアタイに聞いてきた。

 

 ……コイツは!

 

 アタイはそんなアイツの態度に怒りがわいてきた。

 

「怒ってねぇよ」

 

「怒ってるじゃん」

 

 アイツはそれでもアタイに言ってくる。

 

「怒ってねぇって言ってんだろ!」

 

 アタイはアイツに怒鳴る。

 

 それでもアイツは無表情のままで首をかしげていた。

 

「怒ってるじゃん、やっぱり」

 

 ……コイツは!

 

 アタイはアイツを殴ろうと右手に力を入れた。

 

 ……我慢する必要もねぇ!

 

 そうだ! こいつも敵なんだ!

 

 だったら……

 

 ここで殴っても問題ねぇ!

 

 アタイは思いっきり右腕を振りぬいた。

 

「……え?」

 

 アタイは目を疑った。

 

 ……なんで

 

 なんでお前が殴られてるんだよ。

 

「痛てて」

 

 ……勇者気取り!

 

 

*     *     *

 

 

 夢人はワレチューと共にリンダを探していた。

 

「おい、いたか?」

 

「どこにもいないっちゅ」

 

 ワレチューは夢人の頭の上に立って辺りを見回すが、リンダを見つけることができずにいた。

 

「ったく、仕方ない奴だな……」

 

「……聞きたいことがあるっちゅ」

 

 ワレチューは夢人の頭の上から飛び降りて尋ねる。

 

「……なんだ?」

 

「お前はどうしてまだおいら達と一緒にいるっちゅか?」

 

 ワレチューは夢人の目を見ながら尋ねる。

 

「ラステイションからはすでに女神候補生達がリーンボックスに来ているっちゅ」

 

 ワレチューの言っていることは真実だ。

 

 夢人はそれをワレチュー本人からすでに聞いていたのだ。

 

「なのに、何でおいら達と一緒にいるっちゅか? おいら達は敵同士っちゅ」

 

 ワレチューは右手を夢人へと向けながら言う。

 

「今までもおいら達はお前らの邪魔をしたり、お前の仲間の1人、魔物使いのフェンリルを殺したりもしたっちゅ……お前にとってそんな許せない存在であるおいら達と一緒にいる理由なんてどこにあるっちゅか?」

 

 夢人は目をつぶってワレチューの言葉を聞いていた。

 

「……おいら達は別にどう思われようが今更っちゅ……けどお前は違うっちゅ」

 

 ワレチューは真剣な表情のまま言葉を続ける。

 

「お前は勇者で正義の味方っちゅよ……そんなお前がおいら達といる必要なんて……」

 

「……なあ」

 

 夢人は目を開いてワレチューの言葉を遮った。

 

「それって必要なことか?」

 

 夢人はワレチューにほほ笑みながら言葉を続ける。

 

「正義の味方とか悪党とか、そんな肩書、本当に重要なことなのか? 俺なんて勇者の力もまともに使えない、お荷物勇者だ」

 

 夢人はワレチューの横に立って右手をワレチューの頭の上に置いた。

 

「……そんな何の力もない俺だけどな、1つだけ自信を持っていることがあるんだよ」

 

「……なんちゅか?」

 

 ワレチューは夢人を見上げて尋ねる。

 

「信じることさ」

 

 夢人は左手の親指で自分の胸を指さしながら言う。

 

「こんなちっぽけで何の力もない俺が自信を持っている唯一の力なんだ」

 

 夢人は空を見上げて言う。

 

「お前らと一緒にいたこの数日間……俺はお前らを信頼できると思った」

 

「……裏切られたらどうするっちゅか?」

 

 夢人は笑いながら応える。

 

「何度でも信じるさ……例え、何百何千と裏切られようと、信じる心だけは忘れない」

 

 ワレチューはそんな夢人を見てため息をついた。

 

「……お前はバカっちゅね」

 

「ひでえな」

 

 そう言って2人で笑いあった。

 

「……さて、さっさとリンダを探すぞ」

 

「そうっちゅね」

 

 2人は互いに顔を見合わせて笑った後、再び歩き出した。

 

「……ん? いたっちゅ!」

 

 ワレチューが右腕を指さしながら叫ぶ。

 

「あっちっちゅ!」

 

 ワレチューの指さした方向、そこにはリンダだけでなく、ナナハの姿もあった。

 

 ……しかし、様子がおかしい。

 

 リンダはいきなり右腕を振りかぶってナナハを殴ろうとしていた。

 

「やべっ!?」

 

 夢人は足を凍らせて滑ることで、リンダとナナハの間に滑り込むことには成功した。

 

 しかし、ナナハの代わりに夢人はリンダに殴られた。

 

「……え?」

 

 それはどちらの言葉なのかわからなかったが、声が聞こえた。

 

「痛てて」

 

 夢人は殴られた頬をさすりながら立ち上がる。

 

「……何やってるの?」

 

 ナナハは夢人を見て言う。

 

 しかし、その顔はいつもの無表情ではなかった。

 

 戸惑っている様子であった。

 

「何やってんだよ、テメェは!?」

 

 リンダは慌てて夢人に駆け寄りながら、自分が殴った頬に手を添える。

 

「大丈夫だって、知ってるだろ? 俺が丈夫なのは」

 

 夢人はリンダに笑いかけながら言う。

 

「んなことはどうでもいいんだよ!」

 

 リンダは夢人の言葉に頬を赤く染めながら叫ぶ。

 

「なんで庇ったりしてんだよ! あんな奴!」

 

 リンダはナナハを指さしながら言う。

 

 ナナハは夢人を見つめているだけで動かない。

 

 しかし、その顔はどこか悲しそうに見えた。

 

「理由がいるのか?」

 

 夢人は笑って言う。

 

「女の子を助けることと、仲間を助けること……どっちにも理由なんて必要ないさ」

 

 夢人の言葉を聞いたリンダとナナハは驚いた表情をした。

 

「バカじゃねぇのか! テメェは!」

 

 リンダは夢人の胸ぐらをつかんで叫ぶ。

 

「アタイはテメェらみたいなのが大っ嫌いなんだよ! なのに、ぬけぬけと仲間だぁ? ……ふざけてんじゃねぇ!」

 

 リンダは夢人を睨みながら叫び続ける。

 

「アタイらは敵同士だ! それが仲間だなんて綺麗事言ってんじゃねぇ!」

 

 夢人はリンダに胸ぐらを掴まれて叫ばれても、笑顔を崩さない。

 

「言えるさ……何度でもな」

 

 リンダはそれを聞いてさらに強く夢人を睨む。

 

「……っけ!」

 

 やがて、リンダは舌打ちをして夢人を解放した。

 

 夢人はそんなリンダに苦笑しながら服を整える。

 

「……ねえ」

 

 ナナハは夢人に近づいて声をかける。

 

「どうした?」

 

 夢人はナナハにほほ笑みながら言う。

 

「あなたはどうして……」

 

「いました!」

 

 ナナハが言葉を続けようとするが、後ろからやって来た人物たちによって遮られてしまう。

 

「ナナハちゃん! 話しを聞いてください!」

 

 ナナハを追って来たネプギアがナナハに声をかけたのだ。




という訳で、今回はおしまい!
なんかちょっと微妙なところで区切っちゃったような気がするでしょ?
でも、リーンボックス編で私が書きたいことって後2、3話ぐらいで収まるのよ
それに恒例の女神通信の2本とライブイベントだけの1話をあげてリーンボックス編は終了の予定なんです
だから、今回はここで区切らせてもらいますね
続きは明日投稿する予定ですけど、今日よりは早く投稿できるようにするから楽しみにしておいてくださいね
それでは、 次回 「貫く信念」 をお楽しみに!

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