超次元ゲイムネプテューヌ 夢のヒーローを目指して 作:ホタチ丸
なんとこの作品UA6000を突破いたしました!
これも皆さんのおかげです!ありがとうございます!
…って、はじまり方が昨日と同じなんですけど?!
今回はルウィー編の日本一視点となっておりますが、ぶっちゃけルウィー編ってロムちゃんラムちゃん視点でかなり補強されててあまり使うところがありませんでした
それでも いいよ! って方は楽しんでいってくださいね!
それでは、 ヒーロー宣言(ルウィー編) はじまります
……1つ、人の世の生き血をすすり。
……2つ、不埒な悪行三昧。
……3つ、……?
あれ? なんだっけ?
……え、何を言ってるのかって?
最近、時代劇を見てかっこいいと思ったんだ。
やっぱり、最後に正義が勝つ! ってところがいいよね!
……え? 作品によるの?
そうなんだ。
ところで、何で今回はアタシなの?
アタシてっきりコンパの出番だと思ってたんだけど……
……本編で出会いのシーンがカットされたりしてたから?
そう言えばそうだよね。
アタシと夢人っていつの間にか一緒にいたからね。
やっぱり、ヒーローの出会いのシーンは外せないよね!
それじゃ、早速いってみよう!
ヒーロー宣言 ルウィー編 始めるよ!
* * *
アタシはゲイムギョウ界のヒーロー、日本一。
アタシはゲイムギョウ界を支配しようとしている犯罪組織マジェコンヌと日々戦い続ける孤高のヒーローだった。
3年前、女神様達がマジェコンヌにやられたって言う噂が広がり始めた。
それに伴ってモンスターが活発になり、街や人を襲い始めたんだ。
アタシは街や人を助けるためモンスターと戦い続けていた。
……けれども、アタシ一人では限界があった。
アタシは1人でもゲイムギョウ界を救う気持ちでいた。
それでも現状はプラネテューヌの周辺でモンスターを退治することしかできないでいた。
そして、アタシは今日もギルドのイワからクエストを受ける。
「イワー! 今日もクエスト受けにきたよ!」
「……ったく、少しは声抑えろよ」
アタシがイワに呼びかけると、イワは鬱陶しそうに手を振りながら応えた。
「こっちはただでさえ寝不足で辛いんだからよ」
イワがあくびをしながら応えた。
「……寝不足って、そんな仕事もないでしょうよ?」
そうだ。
最近プラネテューヌのシェアは多くなってきた。
理由としては、プラネテューヌの女神候補生が頑張っているかららしい。
……噂でしかないが、勇者なる存在もいるらしい。
アタシはその噂を聞いて興奮した。
だって、女神様と勇者が協力してゲイムギョウ界を救うために行動しているなんてアタシが好きな物語のようだった。
……女神様を救う勇者。
うん! まさにヒーローって感じだよね!
そんな存在が噂されるようになってからプラネテューヌでのクエストは減ってきたんだ。
街にいる皆が女神様と勇者に期待しているから、国のシェアエナジーが高まってモンスターも落ち着いてきたからだ。
……だからこそ、イワが寝不足になってまでする仕事が気になった。
「それがよ……イストワ―ル様から直接依頼された仕事をしてたんだよ」
イストワ―ル様が!?
プラネテューヌの教祖であるイストワ―ル様。
アタシのような教会にあまり関係していない人物でも知っている名前だ。
史書イストワ―ルとか、全知全能の神様とも呼ばれているらしい。
そんなイストワ―ル様がどうして?
「何でもプラネテューヌの女神候補生の嬢ちゃんが『宝玉』って言うアイテムを欲しいらしくてな、それの調査をしてたんだよ」
女神様が!?
アタシは興奮を抑えられず、イワに詰め寄った。
「そ、それで、女神様はどこにいるの!?」
「うおっ!? 嬢ちゃん達ならバーチャフォレストの奥地に向かったけど……」
「ありがとう!」
アタシはそれだけ聞くと、ギルドから飛び出した。
女神様が近くにいる!
アタシは女神様の正義を信じている。
マジェコンヌのような悪い奴らと戦う正義のヒロイン。
アタシの理想のヒーローの姿だ!
だったら
アタシのやることは1つだ!
「女神様を助ける! それが……」
アタシの正義だ!
* * *
バーチャフォレスト奥地で、アタシは女神様達を見つけた。
しかし、女神様達はマジェコンヌと戦闘中でボロボロだった。
……女神のピンチを救う!
それがアタシの正義だ!
アタシは通信販売で購入したリーンボックス製の演出用のスモークを準備してから叫んだ。
「待てぇい!!」
「な!? どこだ? どこに居る!?」
マジェコンヌの奴がアタシを探してきょろきょろし始めた。
……よし、まずは練習通り。
「いた! テメェは一体誰だ!?」
マジェコンヌの奴がアタシを見つけて指さした。
アタシはとある正義の味方の変身ポーズをとりながら名乗りを上げる。
「……荒廃したゲイムギョウ界を救うために青い彗星と共にヒーロー颯爽登場!」
女神様達もアタシの名乗りに注目している。
テンション上がってきた!
「悪逆非道を働くマジェコンヌを蹴って、蹴って、もひとつおまけに蹴り飛ばす!」
アタシはわざと蹴るという単語を連呼した。
ふふふ、実はアタシにはプリニーガン連続切りという奥の手があるんだ。
それを隠すためわざと蹴ると言う単語を連呼した。
必殺技ってかっこいいもんね!
「……そう、私が噂の正義の味方!日本一とは私のことだ!!」
名乗り終えると同時に、アタシは隠し持っていたスモークのスイッチを入れた。
……決まった!
練習通り、いやそれ以上の出来だ!
アタシのヒーロー伝説がここから始まるんだ!
アタシがそんな風に余韻に浸っているとマジェコンヌの奴が言った。
「……お前、バカだろ?」
……ば、バカ!?
アタシは真面目だよ!?
「何だよ! そのダサイ格好、ヒーローなんて時代遅れなんだよ!」
何てこというんだ!
このヒーロースーツの素晴らしさがわからないのか!?
「ヒーローは時代遅れなんかじゃないよ! ヒーローはいつだって最先端の正義の味方なんだから!」
アタシはマジェコンヌの奴の言葉が許せなかった。
アタシの理想をバカにするな!
「ヒーローは絶対に負けないだよ! 喰らえ! 必殺の……!?」
……この時、アタシは油断していた。
まさか後ろから攻撃してくるとは……
「そ、そんにゃ……ひきょうょ……」
「バーカじゃねぇの? 悪党が卑怯なのは当然だろ」
卑怯よ!?
ヒーローの変身シーンや名乗りの直後は攻撃しちゃいけないという暗黙の了解を知らないのか!?
それでも悪党なのか!?
アタシは動かない体をどうにかして動かそうとした。
……しかし、体の自由は聞かずに地面に転がり続けるだけだった。
せっかく、女神様を助けに来たのに……
アタシが唇を噛んで悔しがっていると、女神様の仲間の1人が魔法を使った。
え?
今魔法を使ったらアタシにも……
「ラ・デルフェス!」
ちょ!? ちょっと待っ……
……アタシのヒーロー伝説はここから始まった。
* * *
アタシは魔法を喰らった後、気絶してしまっていた。
まったく!
せっかく助けに来た味方を巻き込んで攻撃するなんて!
許さないんだから!
……結局、ケーキで許しちゃったんだけどね。
その後、アタシは女神様、ネプギア達と一緒に旅をすることになったの。
アタシが自分の腕に自信があることが伝わったみたいで嬉しかったなあ……
ラステイションへ向かったアタシは、ついに勇者と出会うことができた!
この人が勇者!
確かに、勇者らしい特徴を持っている。
「アタシはゲイムギョウ界のヒーロー、日本一だよ」
アタシは勇者に自己紹介を特別にポーズ付きでした。
「そうか、俺は……」
「これから一緒にゲイムギョウ界を平和にするために頑張ろう! フェル!」
……なんか隣のさえない男が言おうとしていたけど、アタシは構わず勇者であるフェルの手を取って言った。
「へ?」
フェルは顔をきょとんとさせて、頭の上についてる耳をぴくっとさせていた。
……なんか可愛い。
「……って待てよ!? 俺じゃなくてフェルかよ!?」
……そう言えば、隣の男って誰だろ?
ダンジョンの清掃員かな?
「え、えっと……ボクは勇者じゃないんですけど……」
フェルが困惑した顔で言った。
……何て謙虚なんだ!
「何言ってるの!」
フェルが勇者じゃなかったら誰が勇者なんだ!
「人とモンスターの力……つまり、光と闇の力を同時に使えるフェルが勇者じゃないわけないじゃない!」
そう!
勇者とは時に闇の力も使える存在だ!
「こ、これは魔物使いの能力で……」
「謙遜はしないでいいよ! これからは同じヒーローとしてがんばってマジェコンヌを倒そうね!」
アタシはフェルの手をブンブンと振りながら言った。
「……あ、あの日本一さん」
後ろからネプギアが声をかけてきた。
……何だろう?
「えっと、勇者さまはフェル君じゃなくて……」
ネプギアは気まずそうに隣のさえない男に視線を向けた。
アタシも視線を向けた。
……そこには地面に座って「の」の字を書いているさえない男がいた。
「そっちの夢人さんなんですけど……」
……え?
そっちのさえない男が勇者!?
アタシが驚いていると、勇者、夢人はブツブツとつぶやいていた。
「……いいですよーっだ、どうせ俺は勇者らしくないですから……」
どんよりとした雰囲気を出しながらいじけていた。
……本当に勇者なの?
* * *
そんな本当に勇者なのかどうかわからない夢人とフェルもアタシ達と合流してルウィーに着いたんだけど、ルウィーではすぐにトラブルに巻き込まれちゃった。
ルウィーの女神候補生達がけんかしたのだ。
しかも、片方が一方的に怒りをぶつけていた。
……理由は片方が女神様が捕まっていることを知らなかったからだ。
アタシ達は2人のけんかを止めるべきだったかもしれないけど、できなかった。
2人の大事な問題にいきなり他人のアタシ達が入っていてはいけない。
そう感じたんだ。
いきなり前途多難だなあ……
* * *
翌日
アタシ達は教会に向かった。
ゲイムキャラについてはもちろん、2人のことが心配だったから……
1人は教会の入り口で会ったけど、逃げられちゃった。
夢人がそれを追って行ったんだけど。
大丈夫かなあ……
アタシ達が教会に入ると、目の下に黒い隈を造った教祖のミナがいた。
「……こんな状態で申し訳ございません、わたしがルウィーの教祖の西沢ミナと申します」
そう言って、ミナはアタシ達に頭を下げた。
「……その、ロムちゃんはどうしてますか?」
ネプギアは恐る恐るミナに尋ねた。
ミナはネプギアの質問に驚いた顔をしていた。
「ロムをご存じなんですか?」
「はい、実は昨日……」
ネプギアは昨日の出来事をミナに話した。
ミナは聞いて顔を俯かせながら言った。
「……そうですか、だから昨日ロムがあんなことを」
ミナの目から涙があふれてきた。
「……わたしがロムにウソをつかずにいれば……ラムも傷つけることがなかったのに……」
ミナは両手で顔を隠すように指で目をこする。
「み、ミナさん!?」
コンパは慌ててハンカチを片手にミナに近づいた。
「……ありがとうございます」
ミナはコンパからハンカチを受け取った。
「……ロムちゃんと話をさせてもらえませんか?」
ネプギアはミナにそう言った。
ネプギアの顔には何かの決意が見えた。
「……はい、同じ女神候補生のあなたならロムも話を聞いてくれるかもしれません」
ミナはそう言ってネプギアに頭を下げた。
「ロムを、あの子をよろしくお願いします」
「はい、任せてください」
ネプギアの顔には優しさがあふれていたように見えた。
……その後、アタシ達はゲイムキャラについてミナに聞いた。
何でもルウィーのゲイムキャラは重要な役目があるため動けず、力も貸せそうにないらしい。
アタシ達はミナが絶対にゲイムキャラの居場所を教えてくれないとわかると自分達で探すことを決めた。
だから、ルウィー周辺の地理を教えてもらうため奥の部屋で地図を見ていた。
……それにしても夢人。
誘拐犯に間違われるなんて……
何やってるのよ……
* * *
マジェコンヌの下っ端によってゲイムキャラが壊されてしまった。
そのせいでキラーマシンとか言うメチャクチャ強そうなモンスターが復活しちゃって大変だった。
アタシはゲイムキャラを錬金術師であるがすとなら直せるかと思い、がすとを探した。
確か今朝はあそこにいたはず!
アタシは街の商店街を走ってがすとを探した。
……見つけた!
アタシががすとを見つけると、がすともアタシの姿を確認したらしくこちらを見つめた。
「がすと!」
「どうしたんですの? なにかほしい商品でも……」
がすとが商品を出そうとポケットに手を入れている。
「聞きたいことがあるんだ!」
「……なんですの」
がすとはアタシが真剣なことに気付いたのか、真剣な顔で応えてくれた。
「錬金術で壊れたディスクって直せる?」
アタシの質問にがすとは目をつぶりながら応える。
「……実物をみてみないとわからないです」
アタシはがすとの言葉に希望を見出した。
……これでゲイムキャラが直るかもしれない!
「アタシについて来て!」
アタシががすとに手を伸ばして言うと、がすともアタシの手を強く握って応えた。
「わかったですの!」
* * *
がすとがゲイムキャラを直せるとわかると、アタシ達はすぐにダンジョンに必要なアイテムを探しに向かった。
まずは『レアメタル』。
ルウィー国際展示場東館にいるモンスターが持つらしい。
アタシ達は出てくるモンスターを避けながら、目的のモンスターを探した。
「あのモンスターですの!」
がすとが貝殻のようなモンスターを指さした。
「時間が惜しいですから、一気に行きます!」
ネプギアは『変身』してモンスターに攻撃した。
……アタシも負けてられない!
アタシはプリニーガンを握りしめてモンスターを攻撃した。
「暗黒剣Xの字斬り!」
アタシが連続で切りかかると、モンスターは消滅した。
「ありました!」
コンパがモンスターが消えた位置にあった『レアメタル』を抱えて言った。
「……これで後は、ブロックダンジョンの『データニウム』ね」
アイエフがそう言うと、アタシ達は顔を引き締めた。
ブロックダンジョンにはキラーマシンがいる。
……それでも
アタシ達は負けない!
アタシ達は正義のヒーローで、ルウィーを救うんだ!
* * *
ブロックダンジョンに辿り着いたアタシ達は驚いた。
夢人がキラーマシンにやられそうになっていたのだ。
夢人はキラーマシンの攻撃で絶対安静の状態だったのに……
フェルが急いで夢人をキラーマシンの攻撃から救った。
アタシはその隙に、がすとと一緒にキラーマシンを攻撃した。
……やっぱり、固い!
アタシの攻撃が全然効いていない。
ネプギアの全力の攻撃でもキラーマシンはびくともしなかった。
アタシは夢人の勇者の力にかけてみることを提案した。
がすとから買ったB.H.C.があれば、夢人が勇者の力を使えるようになると思ったからだ。
……アタシの予想通り、夢人は勇者の力を使えた。
その夢人の姿はすっごくかっこよかった!
今までアタシは夢人に対して、さえない男としか思っていなかったけど……
あんなに強かったなんて思わなかった!
……これはあれかな
みんなのピンチに勇者の力が覚醒したということなのかな?
それとも、今まで力を蓄えていたのかも……
そう考えると、急に夢人が勇者に見えてきた!
そうか!
夢人はこういうシチュエーションじゃないと力が出ないだね!
だって、今すっごく生き生きしているように感じるもん!
これぞ、まさに勇者ってね!
アタシもうかうかしてられないな!
* * *
その後、アタシ達の前に出てきたマジェコンヌのマジックも夢人とネプギアによってやっつけた。
そして、アタシ達はゲイムキャラを直すことに成功した。
がすとがゲイムキャラを直す際に力を2つにわけることに成功したことで、アタシ達はゲイムキャラの力『ホワイトディスク』を手に入れることができた。
夢人も氷の魔法が使えるようになって、ますます勇者らしくなった。
残るゲイムキャラはリーンボックスにいるらしい。
きっとリーンボックスも一筋縄にはいかないだろう。
……それでも、アタシ達はゲイムギョウ界を救うために戦う!
だって、それがアタシ達の正義だから!
……
終わった?
うーん、慣れないことして疲れたよ。
アタシはやっぱり体動かしてた方が好きだな。
夢人もこれから一緒に修業しない?
……ほらほら、逃げないの。
一緒に修業して、ヒーロー同士の結束を深めるわよ!
だって
アタシ達がゲイムギョウ界のヒーローなんだから!
はい、これで本当にルウィー編はグランドフィナーレ!
というより、本当におまけも三本目になると書くことがなくなりますよ
次からはリーンボックス編に入りますが、導入話は今日中にあげられるよう努力したしますので、お楽しみに!
というより、本当に驚いたんだよ!
いきなりUAが伸びたり、お気に入りが増えたりして!
本当、皆さんありがとうございます!
それでは、次回からの新章も楽しんでもらえるよう頑張りますよ!
それでは、次回 「呉越同舟? リーンボックス」 をお楽しみに!