超次元ゲイムネプテューヌ 夢のヒーローを目指して 作:ホタチ丸
今回はまたキャラクター視点での話でネプギア達がラステイション編でなにをしていたかを書いたものです
ほぼ原作と同じ感じなのでオリジナル要素を入れるためにいろいろとネタを仕込みました
それも楽しんでもらえるとうれしいです
それでは、 報告メール(ラステイション編) はじまります
……なんで私がこんなところに居るのよ?
ここって女神や女神候補生用のスタジオよね?
え? ラステイションで何をしていたかを聞きたい?
……アンタねえ、それならネプギアに頼みなさいよ。
そうすれば、ネプギアは断りはしないし、アンタもそっちの方が嬉しいでしょ?
……え? ユニに脅された?
ご愁傷さまね、私には関係のないことだけど。
まあ、頼まれたからにはちゃんとやるわよ。
それじゃ、報告メール ラステイション編 始まります。
* * *
プラネテューヌでゲイムキャラの協力を得た私達は次の大陸ラステイションへ向かったわ。
ラステイションはプラネテューヌから直行便が出ており、交通の便が良かったから比較的すぐに辿り着くことができた。
……それにしても、アイツらは観光に来ているわけでもないのにはしゃいじゃって。
先が思いやられるわ。
ただでさえここの教会は黒い噂があるのだ。
……何でも、教祖がゲイムギョウ界を救うための計画を独自で進めているらしいのだが、それがどうにも怪しい。
私はどうしても教会へ行くことは避けたかったので、ネプギア達にギルドへ向かうことを提案した。
……正直に理由を話すと、彼女達は暴走して教祖に殴り込みをしかけてしまいそうで怖い。
結局、事情を話せず私の提案に賛成してもらえて申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
* * *
その後、私達はリビートリゾートにユニって子の護衛として同行したわ。
……結局、ユニはネプギアと話した後、泣きながらラステイションへ走って帰ってしまった。
ネプギア、アンタ、アイツ何言ったのよ?
それに、ユニが女神候補生なら協力してもらったらよかったじゃない。
そうネプギアに言うが、ネプギアは悲しそうな顔をしたまま言った。
「ダメなんですよ……今のユニちゃんじゃ、絶対に……」
正直、私には何でダメなのかがわからなかったが、同じ女神候補生であるネプギアは彼女に何かを感じたようだ。
ならば、それを信じよう。
彼女はプラネテューヌの一件以来、精神的にだいぶ成長したと思える。
……そのきっかけが夢人って言うのはしゃくではあるが。
その後、私達もラステイションへ帰ろうとした時、マジェコンヌの下っ端と遭遇した。
「げっ!? なんでお前らがここに!?」
それはこっちのセリフだ。
どうしてラステイションに居るんだと問い詰めたい。
しかし、下っ端はポケットからCDサイズのディスクを取り出して投げつけてきた。
ディスクは空中で強烈な光を放った。
すると、光の中からモンスターが出てきたのである。
私達が驚いている姿を見て笑う下っ端にいらっときたのは私だけじゃないはずだ。
結局、モンスター達も『変身』したネプギアに敵うわけがなく、あっさりとモンスターを倒したネプギアの一撃を受けて下っ端もダンジョンの外へと吹き飛ばされた。
……今のうちに捕まえておこうかしら。
そう考えた私は下っ端が吹き飛ばされた辺りを探すが、そこには誰の姿も確認することができなかった。
……逃げ足と体力の回復力は大したものね。
* * *
ラステイションに戻ってきた私達に夢人から連絡が届いた。
夢人はユニのことを放っておけず、走り去ったユニを追っていたのである。
こういうところだけ見ると、本当アイツにそっくりだわ。
……そして、夢人がユニの奴隷になったことを聞いて私は頭を抱えた。
アンタは勇者から何奴隷になっとんじゃ!
どうして奴隷になったかはともかく、アイツには『シェアクリスタル』に選ばれた自覚が無いのかもしれない。
アイツはあの『シェアクリスタル』を体内に持っているだけで特別な存在だ。
他の人達にとってはそんなことかと思うかもしれないが、アイツは体内の『シェアクリスタル』によって絶対にマジェコンヌに狙われる。
だからこそ、私は少しでもアイツが戦えるように戦闘のために必要な知識や技術を教えている。
それでも、アイツに才能がないのかまったく上達しない。
本当、どうしてあんな奴を選んだんですか?
* * *
次の日、私達は結局教会に行くことになった。
理由は、噂が事実だと発覚したからだ。
夢人が教祖から直接聞いたらしい。
そのことでネプギアも話しを聞きたいと私達を引きつれて教会へやってきた。
……ホント姉妹よね、そういうゴーイングマイウェイ的な考えと行動。
私が似ていないようで似ている姉妹のことを考えていると、ラステイションの教祖であるケイは私達に噂が事実だと肯定した。
こうもあっさり認められると、逆にすっきりするわ。
それでも、今の状況で1国のことだけを考えているケイにコンパは怒って言う。
「何でですか!? 今はみんなが力を合わせなきゃいけない時なのにどうして協力してくれないですか!?」
……コンパ、怒っているのはわかるから泣かないでよ。
アンタのそれは威嚇じゃなくて泣き脅しの類なのよ。
そんなコンパを見てケイは言う。
「君も夢人君と同じことを言うんだね……それでも僕の答えは変わらないよ」
ケイは苦笑していたが、その顔はどこか満足そうだった。
「じゃあ、どうすれば協力してくれますか?」
私は正直、ネプギアには教祖と交渉するのは無理だと思った。
それでも教会に来る時、ネプギアが「任せてください!」と言ったことを信じて見てるだけにした。
「……何でもすると言うのなら交渉に応じるよ」
ケイがにやりと笑いながら言う。
コイツ! 最初から私達を利用するつもりで!
私は文句を言ってやろうと前に出ようとするが、ネプギアによって止められてしまった。
「……何でもはしません、私達ができることはゲイムギョウ界のためになることだけです」
ネプギアが強気で言う。
「……それは僕の計画を手伝うという意味でもかい?」
ケイはそれを意外そうに聞きながら尋ねる。
「そうです」
ネプギア!?
「ギアちゃん!? どうしてですか!?」
コンパも慌ててネプギアに詰め寄る。
「……2人は反対のようだけど、どうするんだい?」
「私は協力できます」
アンタ何考えてんのよ!?
「どうして協力してくれるんだい? 僕は君の国であるプラネテューヌを敵と言っているんだ……なぜ敵を助けようとするんだい?」
そうよ! こいつが言っていることが、計画が実行されたら、ラステイションは他の3国の敵になる。
そんな相手をどうして手助けしようとするのよ!?
「私がプラネテューヌの女神候補生である前に……1人のゲイムギョウ界にいる女神候補生だからです」
ネプギアが言っている言葉の意味がわからなかった。
それはケイも同じようで小さく口を開けて呆然としていた。
「私が女神の力を使うのは、このゲイムギョウ界を守るためです……だから、その1国であるラステイションは敵ではありません」
ネプギアは自信を持って答えた。
そんなネプギアの様子を信じられないといった顔でケイが尋ねる。
「……正気かい? ラステイションがプラネテューヌを攻撃しても同じことが言えるのかい?」
意地の悪い質問だ。
そんなの敵になるに決まっている。
「はい、言えます」
それでもネプギアの考えはブレない。
「私は信じています……敵となることよりも一緒になって歩んでいくことを……」
ネプギアは左手を胸の前に持ってきて目をつぶりながら語る。
「私が女神の力を持っているのは争うためではありません……それに信じています」
「信じる? 誰を?」
ネプギアが言う人物がわからない。
「ユニちゃんと夢人さんです」
ネプギアは目を開いてほほ笑んでいた。
「……ユニと面識があったのかい? なら、どうしてそんなに信用できる? 今の彼女は……」
ケイはそう言いながらも辛そうに顔を伏せた。
ユニがいったいどうしたんだろうか?
そんなケイの言葉にもネプギアはほほ笑みながら答える。
「きっと大丈夫です……だって、夢人さんがついているんですから」
ネプギアは本当にアイツを信頼しているわね。
……まあ、それがアイツの望む感情でないことはわかるんだけどね。
「ずいぶんと彼を評価するね」
ケイもネプギアの答えを聞いて苦笑しながら聞いてきた。
そう言いながらもアンタも納得してるじゃない。
私がそう判断できるくらいケイの顔は優しさが見てとれた。
「はい、だって夢人さんは夢人さんですから」
ネプギア、それは答えになっているようで答えになっていないわよ。
まあ、アイツがどういう人間なのか知っている私達はそれでいいんだけどね。
……コンパまでそんなに何度も頷かなくてもいいのに。
「……君には負けたよ」
そう言いながら、ケイは机の引き出しから1枚の紙を取り出してネプギアに渡した。
「それに書かれていることが僕の考えていた計画の全貌さ……今となってはどうなってもいいと思っているから君達に渡しておくよ」
……なんてものを渡すのよ!
「そ、そんな物受け取れませんよ!? これはケイさんが……!」
ネプギアもさっきまでの態度が嘘のように慌てている。
こっちのネプギアのほうが落ち着くわ。
「いいんだよ……僕も賭けてみたくなったのさ、夢人君という勇者にね」
ケイは右目でウインクをしながら答えた。
……まったく、アンタの知らないところでまた期待されているわよ。
これは本格的に頑張るしかなさそうよ、夢人。
* * *
結局、私達はケイからあるアイテムを取ってくるように頼まれた。
理由はネプギアがタダで情報はもらえないと言ったからだ。
本当に真面目ね。
しかし、そのアイテムが問題だ。
『宝玉』と『結晶』。
どちらも希少価値が高く市場にはめったに出回らないアイテムのために私達に頼んだようだ。
……正直、ネプギアももっと器用に生きてほしいと思ってしまう。
そして、私達がラステイションのダンジョンを探索していると同じように探索している女性と出会った。
名前はファルコムというらしく、本来は連れがいるらしいのだが、今は席をはずしているらしい。
そのファルコムは何と『宝玉』を持っているモンスターに心当たりがあると言うことで情報を得ることができた。
何でもプラネテューヌのバーチャフォレストに居るモンスターらしい。
……そんなモンスターいたかしら?
もしかすると危険種の可能性もあるので私は2人に注意を促そうとした。
2人はニコニコとファルコムと談笑していた。
アンタら! こっちは真面目に考えてんのに何楽しく話してんのよ!
アタシは2人の頭をわしづかみにしながら怒った。
……この時、私は下っ端につけられているなんて知りもしなかった。
* * *
『宝玉』を求めてプラネテューヌに帰って来た私達だが、まずはファルコムの情報が正しいかどうかイストワ―ル様に尋ねてみた。
どうやらバーチャフォレスト奥地に居るエンシェントドラゴンが繁殖期になると安産祈願のために持っているらしい。
何とも人間臭いドラゴンどもだ。
しかも都合よく、今が繁殖期らしいので早速私達はバーチャフォレストの奥地に居るエンシェントドラゴンを探した。
……正直、繁殖期をなめていた。
繁殖期ということもあり、エンシェントドラゴンは皮膚がさらに固くなっていた。
私達の武器での攻撃がうまく通じず苦戦を強いられた。
何とかネプギアが『変身』することで倒すことができたが、私達はボロボロであった。
しかし、そんな私達の前に下っ端が現れた。
下っ端はモンスターディスクからM-3カスタムというモンスターを呼び出し、ネプギアを攻撃させた
『変身』したままであったネプギアにそんな攻撃なんか効かないと思っていた。
しかし、ネプギアはM-3カスタムから発射されたビームによって『変身』が解除されてしまった。
まずいわね……
私達はすでにボロボロの状態で、頼みの綱のネプギアが『変身』もできないとなると形勢は一気に不利になった。
しかし、そんな時にアイツが現れた。
「待てぇい!!」
「な!? どこだ? どこに居る!?」
突然響いてきた声に下っ端は辺りをきょろきょろと声の主を探しだす。
そして、段差がある場所の上に立っている人物を見つけた。
「いた! テメェは一体誰だ!?」
そこに居たのは青い髪をして頭にゴーグルをしており、赤いマフラーを巻いた黒いライダースーツの女性がいた。
……はて、どこかであったような。
そんなデジャヴ? に襲われていると、女性は名乗りを上げた。
「……荒廃したゲイムギョウ界を救うために青い彗星と共にヒーロー颯爽登場!」
女性は左手を真っ直ぐ右肩の方へと伸ばして右手は腰の位置に置き脇を守るようにしたポーズを取っていた。
いやな予感しかしない……
なぜか夢人の姿が頭の中に浮かんだ……
「悪逆非道を働くマジェコンヌを蹴って、蹴って、もひとつおまけに蹴り飛ばす!」
女性は左手をゆっくりと頭の前で回しながら言う。
「……そう、アタシが噂の正義の味方! 日本一とはアタシのことだ!!」
女性の左手が完全に左側にきた瞬間に、今度は右手を真っ直ぐ左肩へ伸ばして、左手を腰の位置に置く。
すると女性、日本一の背後で赤と青と黄色の煙が上がった。
あれって確かリーンボックス製のパーティーやライブ用のスモークだった気がするわ。
……っと、そんなこと考えている暇はなかった。
日本一の予想外の登場に場の雰囲気は固まってしまったが、いち早く復帰した私は近くのM-3カスタムに攻撃を加えた。
くっ! やっぱり固くなっているわね。
もしかすると、普通のM-3と同じ固さかと思って攻撃したが、そうそううまくはいかなかったらしい。
「……お前、バカだろ?」
下っ端はまだ日本一に気を取られている。
今がチャンスだ!
私はネプギアとコンパに作戦を説明して後ろに下がった。
さて、久しぶりだから準備に時間がかかるわ。
そんなことをしているとは気付いていない下っ端と日本一は言い争いを始めていた。
「何だよ! そのダサイ格好、ヒーローなんて時代遅れなんだよ!」
「ヒーローは時代遅れなんかじゃないよ! ヒーローはいつだって最先端の正義の味方なんだから!」
……言い争いの論点がずれていることをつっこうもうと思ったけど、そろそろ準備が終わるので諦めた。
「邪魔すんならテメェも一緒にやってやるよ!」
「ヒーローは絶対に負けないんだよ! 喰らえ! 必殺の……!?」
日本一が何やらポーズをとりながら下っ端に攻撃しようとした時、日本一の背後からM-3カスタムが攻撃してきた。
「そ、そんにゃ……ひきょうょ……」
日本一は呂律の回らない様子で話している。
どうやらあの攻撃には麻痺の追加効果があったらしい。
「バーカじゃねぇの? 悪党が卑怯なのは当然だろ」
下っ端も笑いながら言っている。
……正直、時間稼ぎをしてもらった手前、巻き込まないようにしようと思っていたが、無理だったようだ。
「さてと、残るはお前らを……」
「ラ・デルフェス!」
私は準備していた魔法を下っ端やモンスター達に向けて放つ。
もちろん夢人のように失敗などしない。
この魔法は攻撃範囲も広く使いやすいのが特徴だ。
それに加えてこの魔法にはいろいろと設定…げふんげふん、伝承が残されているのよ。
「卑怯だぞー!」
下っ端はそんなことを叫びながら魔法でM-3カスタムが爆発した衝撃で吹き飛ぶ。
「アンタが言うんじゃないわよ、まったく」
私は下っ端の言った言葉に頭が痛くなってこめかみを押さえた。
まったくもってアンタが言うなって話だ。
「……さて、帰るわよ皆」
そして、私は何事もなかったかのようにプラネテューヌに帰ろうとした。
「えっと、アイエフさん?」
ネプギアが恐る恐るといった感じで私に声を掛ける。
私は振り向きたくなかった。
「その、日本一さんも爆発の余波でボロボロに……」
私は後ろを振り返り確認すると、そこには火傷を負ってボロボロの日本一をコンパが治療している姿が見えた。
……関わり合いたくなかったんだけどな。
なんかトラブルメイカーっぽいし。
* * *
その後、日本一は私に詰め寄りながら怒りをあらわにしていた。
「もーう! せっかく助けに来た味方を巻き込んで攻撃する、普通!? おかげで怪我しちゃったじゃない!?」
大丈夫だろう。
別の時間軸ではパーティーメンバーに毎回モンスターと一緒に吹き飛ばされているなんちゃって勇者がいるんだから。
……何か変な電波を受信したけど、この手のタイプの怒りを鎮めるのは簡単だ。
「わかったわよ、何かおごるから……」
「じゃあ、今は甘いものが欲しいからおいしいケーキがいいな」
……ネプ子で経験済みだが、この手のタイプは本当に欲望に忠実だ。
真面目に考えることの多い私にとっては頭が痛くなることだが。
そして、日本一にケーキをおごった後、何と日本一が私達の旅に協力を申し込んできた。
……まあ、夢人よりは役立つと思い、同行を許可したが、早まった選択肢だったかもしれないと後悔しそうで怖い。
……イストワ―ル様、私にも胃薬をもらえないでしょうか?
これって水が必要ないタイプなんですね……
本当に苦労してらっしゃる。
* * *
『宝玉』を手に入れた私達は次のアイテムである『結晶』を手に入れるためにラステイションへと戻ろうと思ったが、どうやら機体トラブルの影響でしばらくラステイション行きは欠航らしい。
私達は急いでいるため、陸路を利用してラステイションへ向かうことにした。
この陸路も実は数年前に封鎖されていたものを特別な許可をもらい通っているのだ。
「……なぜかとても懐かしい雰囲気がしますです」
「……コンパもそう感じる?私もなのよ」
なぜか私とコンパはこの通路を知っているような気がした。
どうしてだろう?
そして、無事陸路を通り、ラステイションが目前と迫った時にコンパが急に林の奥へと走っていった。
「どうしたの?」
私はコンパに尋ねようと近づくと、コンパが普通より大きな黒いネズミを治療していた。
ネズミは体のあちこちを火傷しており、特に顔はまるで殴られたかのような痕がついていた。
……一瞬、夢人が拳を燃やしながら殴った場面が思い浮かんだがすぐに考えるのをやめた。
コンパがネズミの治療を終えるとネズミは気がついたようでコンパを見て興奮していた。
……身近に似たような反応をする人物がいる。
まさかと思うが……
「お、お名前はなんて言うんちゅか!?」
「わたしの名前はコンパですよ、ネズミさん」
「こんぱちゃん!? 何て可憐な名前なんちゅか!? これ以上にないって言う素晴らしい響っちゅ!」
ネズミは顔を赤くしながらそう言うと、コンパから急いで離れて走って行ってしまった。
おそらく照れから来る行動だろう。
どうして私の友達は変な奴に求愛されるのだろうか。
「どうしたんでしょうね?」
「うん、どうしたんだろう?」
「ネズミさん、顔赤かったですけど大丈夫なんでしょうか?」
……3人は鈍感だってことがよくわかったわ。
* * *
その後は大忙しだった。
私達は夢人がいるはずのギルドへと向かったのだが、入り口でとある少年とぶつかった。
その少年はネプギアの顔を見ると驚いた表情を造ってから走り去ってしまった。
そんな表情をされて黙って見ていられるはずがなく、私達は彼を追いかけてセプテントリゾートに来た。
そこでは、夢人やユニ、それにさっきの少年、フェルに加えてファルコムまでおり、下っ端とネズミと戦っていた。
私達が来た時にはすでに戦闘は終わっていたようで、ネズミがコンパに求愛すると言ったハプニングがあったが、コンパがあっさりと断ると逃げ出してしまった。
コンパに悪い虫がついたことが本当に頭痛いわね。
* * *
その後、ゲイムキャラからお礼を言われたが、最初に協力を断られそうになったことには驚いた。
しかし、ユニがゲイムキャラに向かって言った。
「……アンタの力なんかなくてもラステイションは平気よ。なんたってアタシが守っているんだから」
ユニはそう言ってからゲイムキャラに私達に協力するように要請した。
「女神不在の今、女神候補生であるアタシがお願いするわ……ネプギア達と協力してゲイムギョウ界を救うためにその力を使いなさい」
ユニのその言葉が決め手となり、ゲイムキャラは私達に協力してくれることになった。
その証である『ブラックディスク』と夢人が土の魔法を使えるようになったわ。
……でも、夢人。
アンタは本当に成長しないわね。
自分で造り出した岩で突き指するなんてアンタくらいよ。
* * *
こんなところかしら?
後は皆も知っての通り、私達は新しい仲間と一緒になってルウィーに向かったのよ。
そこでも予想を超える事態が起こったのだけれど……
それはまたの機会にしておくわ。
……
まあ、こんなもんよね。
……アンタが素直にお礼を言うなんて珍しいじゃない?
いつもそれぐらい謙虚でいた方がいいんじゃないのかしら?
ほめてない、ほめてない。
だから調子に乗らないのよ。
……まあ、そんなアンタだから私達も信頼できるのよ。
これからもよろしく頼むわね。
本当の勇者になれるように頑張りなさい、夢人。
という訳で、ラステイション編でのネプギア達がどうしていたかの話でした
ちょっとダイジェスト風になってしまったのはまじめに書きだすと、おそらくまた5話程度話になってしまいそうだったからです
という訳で、アイエフこと、アイちゃん視点でのお話でした
…というより、冒頭のセリフも伏線としていつか回収しなくちゃいけないので今からガクブルしてくるよ
あと、明日からルウィー編に入るわけですが、明日の投稿はいつもよりも早くなってしまいます
理由は、明日の夜にちょっと用事があってパソコンが使えないんですよ
だから、明日の投稿は遅くても20時に最低1話あげる予定です
もしできれば、明後日の朝にもう1話あげようと思いますけど、期待しないでくださいね
ルウィー編はラステイション編が重い雰囲気だったから明るい雰囲気で作りたいなと思います
…まあ、実際そうなるかわかりませんが
それでは、次回 「ルウィー、波乱の予兆」をお楽しみに!
ルウィー編では本来登場しない方が登場しますよ