超次元ゲイムネプテューヌ 夢のヒーローを目指して   作:ホタチ丸

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はい、皆さんこんばんわ!
今回、あとがきにてちょっとしたお知らせを載せておりますので、あとがきまで読んでもらえると嬉しいです。
それでは、 犯罪神の秘密 はじまります


犯罪神の秘密

 リーンボックスの教会に着いたネプテューヌ達は、マジェコンヌを先頭にマジックが眠っている部屋に向かった。

 

 ただ部屋は全員が入れるほど広くないため、ネプテューヌ、ネプギア、ノワール、ユニの4人がマジェコンヌに同行し、他のメンバーは夢人とイストワ―ルが連れ去られたことを教祖であるチカに報告しにいっている。

 

 部屋の前まで来ると、マジェコンヌはノックもせずに扉を開けて中へと入っていく。

 

「な、何だ? マジェコンヌ、様にテメェらがどうしてここに?」

 

 部屋にいたリンダは予告もなしに来訪してきたネプテューヌ達に驚き、思わず座っていた椅子から立ち上がってしまう。

 

 しかし、マジェコンヌはリンダから指を指されているのも気にせずに、眠っているマジックの傍に寄るとその胸に手をかざし始めた。

 

 すると、マジックの胸から光る球体がマジェコンヌの手へと吸い寄せられるように浮き上がってきた。

 

 その球体が手のひらの高さまで上ってくると、マジェコンヌはそれを掴み、黙って事の推移を見ていたネプテューヌ達に振り返る。

 

「さて、これで用事は終わりだ。ギャザリング城に向かうぞ」

 

「って、待ってくださいよ!? 今マジック様に何をしたんですか!?」

 

「そ、そうだよ!? マジックの体からボワーッて浮き出てきたそれは何なの!?」

 

 何事もなかったように平然と言い放つマジェコンヌに、リンダとネプテューヌは慌てて詰め寄った。

 

 マジックの体から何かを抜き取ったみたいにしか見えなかったマジェコンヌの行動に固まってしまっていたが、我に返ると普通じゃありえない光景であったことを理解し、その真意を問いただそうとする。

 

 2人だけでなく、ネプギア達も詳しい説明を求めるように視線を向けると、マジェコンヌは肩をすくめてため息をつきながら口を開いた。

 

「ふぅ、これは犯罪神の封印を解くための鍵の1つだ」

 

「なーんだ、そっか……って、えええええ!? 犯罪神の封印を解くための鍵!?」

 

「何でそんなものを取りに来たのよ!? と言うより、犯罪神ってあなたのことじゃない!?」

 

 見えるように差し出された光る球体の正体に、ネプテューヌ達は驚愕の声を上げた。

 

 ノワールの疑問も当然であろう。

 

 マジェコンヌは自分のことを古の魔女であると同時に犯罪神とも言っていたのだ。

 

 しかし、現にマジェコンヌはネプテューヌ達の目の前におり、封印を解くための鍵など必要ないように思える。

 

「そ、そんなことより、そんなものを取り出してマジック様は本当に大丈夫なんですか!? トリック様から聞いたんですけど、それはマジック様達の生命線だって話じゃないですか!? そんなものを抜き取ったら……」

 

「安心しろ。もうこれはトリック同様、マジックにとっても不要なものだ。抜き取ったところで死にはしない」

 

「そ、そうなんですか……よかった」

 

 マジェコンヌの言葉を聞き、マジックの命に支障はないことがわかると、リンダはその場で力が抜けたようにへたり込んでしまう。

 

 そして、ゆっくりとマジックが眠っているベッドへと顔を向けて力なくほほ笑みながら安堵した。

 

「だったら、どうしてそんなものを?」

 

「この鍵自体に残っている私の力が必要なんでな……さて、では全員を表に集めろ。ここから一気にギャザリング城に行くぞ」

 

「一気にって、どう急いだとしても半日以上はかかるわよ?」

 

 リーンボックスからギャザリング城までは、元々居たプラネテューヌの教会からの距離と比べて、単純に2倍以上である。

 

 今でさえ、リーンボックスの教会に来るために時間をかなり使ってしまっている。

 

 しかも、ギャザリング城はプラネテューヌとルウィーの境界近くにある湖の真ん中に浮かぶ島にある古城だ。

 

 列車も近くを通らないため、飛ぶことができるネプテューヌ達はともかく、アイエフ達は徒歩で進まなくてはならない。

 

 そうなると、必然的に移動だけで無駄に時間を浪費してしまうだろう。

 

 ……だが、マジェコンヌはそんなユニの疑問を何でもない風に返す。

 

「問題ない。これを使えば、私の力でギャザリング城まで転移することができる……わかったら、教会の表に全員を集めておけ」

 

「あれ、どこに行くんですか?」

 

「ちょっとした野暮用を片付けに、な」

 

「……あ、行っちゃった」

 

 マジェコンヌは再度手に持つ球体をネプテューヌ達に見せると、その横を通り抜けて部屋から出ていこうとした。

 

 それを疑問に思ったネプギアが呼び止めるが、マジェコンヌは振り返ることなく部屋を後にした。

 

 詳しいことは何も言わずに出ていったマジェコンヌに不満を感じるネプテューヌは顔をしかめて文句を口にする。

 

「もー! 何考えてるんだか全然わかんないよ!」

 

「言っても仕方ないでしょ。今言ってた野暮用ってのも含めて、現地でいろいろと問い詰めるしかないわよ」

 

「でもでも、こうなんかスッキリしないから気になっちゃうんだよ」

 

「それは私も一緒よ……でもね、今は言われた通りブラン達を集めて、さっさとギャザリング城に向かった方がいいわ……あなたもついて来なさい」

 

「へ、アタイも?」

 

 不満を漏らすネプテューヌを、ノワールは呆れたように見ながら宥める。

 

 だが、その目を細めていることから、ノワールもマジェコンヌの行動に疑問を持っていることは明らかである。

 

 しかし、部屋から居なくなってしまったマジェコンヌに問うことができなくなった以上、指示された通りに全員を表に集めてギャザリング城に向かった方が建設的である。

 

 だからこそ、ノワールは話の流れについて来れずにいたリンダにも声をかけた。

 

 リンダはまさか自分が関係するとは思っていなかったため、目を大きく瞬かせて自分を指さしてノワールに確認を取りだす。

 

「ええ、あなたとトリックにも一緒に来て欲しいそうよ……って、トリックはどこにいるの?」

 

「そう言えば、リーンボックスにいるってロムちゃん達からは聞いてたんですけど」

 

「あ、その、トリック様は、その……」

 

 ノワールが首をかしげながらトリックの居場所を尋ねると、リンダは言い辛そうに目線を下げて顔をそむけ出した。

 

 トリックがリーンボックスにいることは、すでにブラン達から聞いていたネプギア達も揃ってリンダの態度に疑問を感じてしまう。

 

 何故居ることがわかっているのかと言うと、トリックの行動には制限がかけられているからである。

 

 いくら改心して味方になったと言っても、所詮は口だけでのことであり、未だに裏切るのではないかと強い疑念が残っている。

 

 リンダやワレチューのような構成員ではなく、幹部であったこともあり、トリックの行動範囲は教会の敷地内に限定されている。

 

 今回ルウィーからリーンボックスに来れたのはマジックのお見舞いと言う特例であり、移動する時は警備隊に拘束される形で国を渡ったのだ。

 

 だから、トリックは必ずリーンボックスの教会の敷地内にいるはずである。

 

 それなのにもかかわらず、リンダが言い淀んでいる姿に、もしや逃げ出したのかと表情を硬くし始めた時……

 

『おおう!! ロムにラム、がすと!! わざわざ吾輩に会うためにリーンボックスに!! 吾輩感動のあまり、我慢ができなくなってしまうぞ!!』

 

『ち、近寄らないでよ!? なんでアンタはあんなところをうろうろしていたのよ!?』

 

『決まっておるだろう? このリーンボックスの教会に、吾輩のまだ見ぬ幼女がおるかどうかを確かめていたのだ!! ……だが、この教会には幼女が1人もおらず、諦めかけていた。しかし、ここでまさか3人に会えるだなんて……やはり、吾輩の幼女は最高だ!!』

 

『あなたの物になった覚えはありませんですの!? 近づかないで欲しいですの!?』

 

『アククククク、嫌よ嫌よも好きの内……』

 

『いい加減にしやがれ、この変態が!!』

 

『がぶっ!?』

 

「……てな、ことで」

 

「いや、その……こっちこそごめんなさい」

 

 窓の外から聞こえてくる声に、全てを察することができたノワール達は申し訳なさそうにするリンダに同情してしまう。

 

 自分を憐れむ8つの眼差しを受け、リンダはさらに居た堪れない気持ちになってしまった。

 

 リンダの主観で、ただでさえしょうもない理由でトリックが教会の敷地内を散策していると言えなかったのに、それが本人の奇行によってばれてしまったのだ。

 

 そんな元上司を持つリンダにとって、未だに敵と認識しているネプテューヌ達から送られる謝罪は居心地の悪さを加速させてしまった。

 

「え、えっと、とりあえず、話は歩きながらしますから、一緒に行きましょう、ね?」

 

「……ああ」

 

 リンダは困ったように笑いながら差し出されるネプギアの手を握ると、力なく頷いて立ちあがった。

 

 その目にはうっすらと光る物が見えており、リンダはネプギアから聞かされる話に相槌を打ちながら引きずられるように部屋を後にするのであった。

 

 

*     *     *

 

 

「ふふーん、ふーん」

 

 一方、ギョウカイ墓場にそびえる黒い塔の最上階、エヴァが居る部屋にフィーナは上機嫌で入室した。

 

 軽くスキップをしており、その頬はだらしなく緩んでいる。

 

〔何やら機嫌が良さそうですね。今日はどうかしたのですか?〕

 

「うふふ、聞いて聞いて! 今日はついに父様をアイツから取り戻すことができたわ! それに……」

 

 入室すると同時に起動したエヴァの問う声に、フィーナはさらに機嫌を良くする。

 

 その顔は喜色満面の笑みを浮かべており、エヴァが尋ねるのを待っていたと言わんばかりに口を開くと、見せびらかすようにその手にゲハバーンを取りだした。

 

「見てよ、この剣! 『再誕』の女神の……いいえ、私の剣ゲハバーンよ! 父様とこれが手に入った今、ようやく私の望みが……」

 

〔本当にそうですか?〕

 

「……何ですって?」

 

 自慢するようにゲハバーンをかざしていたフィーナに、エヴァは静かに疑問を述べた。

 

 その一言を聞いたフィーナは先ほどまで浮かべていた笑みを全て消し去ると、睨むように眉を上げてエヴァを見つめた。

 

「耳がおかしくなったのかしら? もう1度言ってみなさい」

 

〔本当にあなたの望みが叶うのですかと聞いたのです〕

 

「……それはいったいどう言う意味かしら?」

 

 フィーナは確認するように尋ねるが、エヴァの答えは変わらない。

 

 冷静にその真意を問いただそうとするフィーナであったが、ゲハバーンを握る指に力がこもっており、怒りを堪えているのは一目瞭然である。

 

 それがわかっていても、エヴァは何ら変わりない調子で言葉を発する。

 

〔あなたの望みを叶えるために必要なものは、本当にすべて揃っているのですか?〕

 

「当たり前じゃない。私は父様とゲハバーンさえあれば、それで充分よ」

 

〔……そうですか。どうやら出過ぎた真似だったようですね〕

 

「……別に気にしてはないわ。でも、ちょっと冷めちゃった。父様に会ってくるわね」

 

 エヴァとの会話によって興奮が冷めてしまったフィーナは、つまらなそうに目を細めると踵を返して部屋から出ていこうとした。

 

 しかし、扉の前で突然立ち止まると、何かを思いだしたかようにやや上へと視線を向けて口を開いた。

 

「ああ、そうだったわ。ついでに、あなたへのプレゼントも連れてきといたわよ……どうするかはあなたに任せるわ。好きにしなさい」

 

〔それはありがとうございます。では、早速話をしてみようと思います〕

 

「そう」

 

 エヴァの答えに興味がないのか、フィーナは短く言葉を返して手をぷらぷらと振りながら部屋を後にした。

 

 1人になったエヴァは起動する際に相手と相対するために形成する代理の体、光を放つ球体の体を次第に霧散させていき、やがて部屋は元の暗闇に包まれていった。

 

 

*     *     *

 

 

「何故……何故ゲハバーンがない!?」

 

 レイヴィスは、以前来た時にあったはずの台座がなくなってしまったことに焦りの声を上げた。

 

 ……ブランによって折檻されていたトリックも連れてリーンボックスの教会の前で待っていたネプテューヌ達は、遅れてやってきたマジェコンヌの力によって一瞬のうちにギャザリング城へと転移した。

 

 転移する際に発生した靄に包まれるのを騒ぐ者もいたが、無事に全員が目的地へと移動することができた。

 

 その後、レイヴィスが先頭になり、隠し通路を通って不気味な光源が照らす広い空間へとやってきたのだが、そこにあるはずであったゲハバーンはなくなってしまっていた。

 

 ゲハバーンがないことに動揺しているレイヴィスの後ろで、広い空間を観察するように見まわしていたネプギアの体から急にアカリが姿を現した。

 

「……ねえ、ママ」

 

「どうしたの?」

 

「ここ、こわい」

 

 腕の中でうずくまるように震えながら自分を見上げてくるアカリに、ネプギアは目を見開いて驚いてしまう。

 

 自分もこの空間の不気味な雰囲気に多少恐怖を感じているが、アカリはそれ以上の何かを感じていることを理解したのである。

 

 ネプギアは顔を引き締めると、アカリの感じている恐怖を和らげるために強く抱きしめた。

 

 しかし、アカリの震えは一向に収まらず、ネプギアにしがみついて固く目を閉じてしまう。

 

(アカリちゃんは何に怯えているの?)

 

 理由もわからずに怖がるアカリに、ネプギアは顔をしかめながら部屋を見まわす。

 

 だが、疑問の答えになるものを見つけることができず、悔しく思いながらアカリを抱く力を強めることしかできない。

 

 そんな中、マジェコンヌはここに来た全員が部屋の中に入ったとわかると、斜め上へと顔を上げて声を張り上げた。

 

「見ているのだろう!! いい加減出て来い!!」

 

「え、何をして……」

 

『やれやれ、今日はまた大勢来たねぃ』

 

「ねぷっ!? なんか出てきた!?」

 

 突如として人型のシルエットが浮かび上がり、ネプテューヌ達は驚いてしまう。

 

 マジェコンヌはその人型の透明なシルエット、初代勇者であるシンを険しく睨みだす。

 

「貴様は今回のことを知っていたな?」

 

『はて、何のことでござんしょ? 俺は知っていることしか知らないぞ』

 

「とぼけるな!! 今代の勇者とイストワ―ルがフィーナに連れ去られたことだ!!」

 

 マジェコンヌの激昂している態度に、シンはふざけていた雰囲気を一変させ、意味ありげな様子を醸し出す。

 

『……正確にはフィーナが行動を起こすことは知っていたが、何をするのかはわからなかった……こう言えば、満足か?』

 

「白々しいことをよくもぬけぬけと言えたものだな」

 

『どう受け取るかはお前の勝手だ……ただ、俺にやましいところは1つもない』

 

「チッ、だったら1つだけ答えてもらうぞ」

 

 悪態をついても態度を変えないシンに、マジェコンヌは舌打ちをするととあることを尋ね出す。

 

「フィーナが行動を起こすことは計画通りだった、と言うわけだな?」

 

『……その通りだ』

 

「ならば、なぜそれを隠した!! 貴様はそれでも……」

 

『ストップだ。どうやらそっちの奴らは事情が呑み込めてないみたいだぞ』

 

 シンは声を荒げるマジェコンヌを手のひらを向けて押さえると、そのまま人差し指を固まっているネプテューヌ達へと向けた。

 

 マジェコンヌの激しい剣幕によって、会話に割り込むことができなかったネプテューヌ達はおそるおする口を開き、抱えていた疑問を尋ね出す。

 

「え、えっとさ、もしかして2人って知り合い?」

 

『イエスオフコース! ねぷねぷに10点追加!』

 

「やったー! ……って、わたしの名前知ってるの!? しかも、10点って何!?」

 

『アッハッハ、細かいことは気にするなって!』

 

「ぶーっ、真面目に聞いているんだから、ちゃんと答えてよ!!」

 

『それじゃ改めて、なんだいナス嫌いの女神様?』

 

「ねぷっ!? 今度はわたしの嫌いなものまで!? 個人情報が流出しちゃってるの!?」

 

「……ネプテューヌ、話が進まないからちょっと黙っててくれるかしら」

 

「わ、わたしのせいじゃないでしょ!?」

 

 シンにからかわれて騒ぎだすネプテューヌを見て、ノワールは頭痛を覚えた。

 

 ノワール以外も呆れを含んだ目でネプテューヌを見つめており、シンは笑いを堪えるように腹に手を当てて肩を震わせ始める。

 

『プッ、お前ら俺を笑わせるために来たのか?』

 

「そんなわけないでしょ!! 私達はあなたに用があってきたのよ!!」

 

『ほほう、女神様達が直々にどんなご用件でやってきたのかな?』

 

「……その前に1つ、はっきりさせたいことがあるわ」

 

「ええ、わたくしも……いいえ、多分全員が同じ気持ちですわ」

 

 ブランとベールがネプテューヌ達から一歩前に出ると、笑ってにやけている雰囲気を出しているシンに固い表情のまま質問する。

 

「あなたは何故そんなにマジェコンヌと親しそうなの?」

 

「それに、先ほどから出ている計画とはいったい何のことなんでしょうか?」

 

『おおっと! 意外と直球な感じで来たね! もう少し変化球で来ると思っていたよ』

 

「あなたのその態度を見ていたら、多少ストレート気味な方が話を早く進めそうだと思ったのよ」

 

「同感ですわ。話を脱線させるのは、ネプテューヌだけで充分ですわ」

 

「それ酷くない!?」

 

 わざとらしくオーバーアクションを取りながら驚くシンに、ブランとベールは澄ました態度で貫いた。

 

 相手のペースに乗せられないようにするためである。

 

 ……ただし、引き合いに出されたネプテューヌは2人の後ろで抗議の声を上げていた。

 

『オーケーオーケー! せっかく大人数でここまで来たんだし、質問には1つずつ答えていこう! ……ではまず、ブラニャンの質問からだな』

 

「……ブラニャン?」

 

「プッ、なんか猫みたいな名前でちょっと可愛いか……もがもが」

 

「はいはい、アンタは余計なことを言うんじゃないわよ」

 

 奇妙なあだ名で呼ばれたブランは眉をひそめて抗議の眼差しをシンにぶつけた。

 

 だが、シンはそれを余裕そうに受け流してしまう。

 

 しかし、シンの投げた言葉のボールを何故かネプテューヌがキャッチしてしまい、吹き出しながら会話に茶々を入れようとした。

 

 すんでの所で、アイエフがネプテューヌの口を塞いだことで会話の流れが遠ざかることは阻止することができた。

 

『おお、サンキューラブちゃん!』

 

「ちょ、ら……」

 

『さて、何で俺とマジェコンヌが親しそうなのか、だったな? ……答えは簡単だ! 俺達は共に犯罪神を作りだそうと計画した同士だからさ!』

 

『なっ!?』

 

 ブラン同様に変な呼ばれ方をしたアイエフが抗議の声を上げる前に、シンは質問の答えを言いきった。

 

 その答えに、マジェコンヌを除く全員の顔が驚愕に染まってしまう。

 

 シンが……伝説の通りなら女神の味方である初代勇者が犯罪神を作りだそうとしていたという言葉に……




という訳で、今回はここまで!
さて、前書きで言っていたお知らせなのですけど、実は現在とあるアンケートを実地しています。
詳しくは活動報告の方にある【第二回アンケート】をご覧いただきたいと思っております。
簡単に説明しますと、番外編で投稿する話を決めるためのアンケートです。
お暇な方は協力してくださると嬉しいです。
それでは、 次回 「存在理由」 をお楽しみに!

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