超次元ゲイムネプテューヌ 夢のヒーローを目指して 作:ホタチ丸
と言っても、今回はプラネテューヌ編の総集編みたいなもんだから話は進まないよ
今回は最初から最後までネプギア視点で話が進みます
さっきから左手の手首が痛くなってきたのでさっさと本編はじめましょう
それでは 女神通信(ネプギア編) はじまります
えーっと、皆さんこんにちわ。
あれ? でも、この話を収録している時間帯って深夜だからこんばんわが正しいのかな?
でもでも、新聞配達の人とかはこの時間帯に起き始めるし、もしかして、おはようございますなのかも……
え? そんなことはどうでもいいから早く話を進めろって?
これって、リハーサルじゃないんですか!?
一発本番!? 取り直しなしなんですか!?
あわわわわ!!
それを早く行ってください!?
え? 時間がもったいないからどんどんいくって?
そんな!? まだ自己紹介もまだ終えていないんですよ!?
皆知っているからいいって、そんなのあんまりだよ!?
わかりましたよ!? 急いでやりますよ!?
それでは、女神通信 ネプギア編を始めます
* * *
3年前、私とお姉ちゃんたち女神達はゲイムギョウ界の平和を守るため、犯罪組織マジェコンヌを倒す依頼をいーすんさん、プラネテューヌの教祖であるイストワ―ルさんに依頼されました。
当時は、お姉ちゃんたちが力を合わせれば、できないことなんか何もないって思っていました。
しかし、現実は違いました……
女神の力の源であるシェアの大半をマジェコンヌに奪われていたことに私たちは気づくことができなかったのです。
そして、私達は思ったように力を発揮することができずに赤い髪の女性1人になすすべもなく倒されてしまったのです。
その3年後に、アイエフさんとコンパさんが『シェアクリスタル』の力で私を解放してくれるまでの記憶はありません。
ただ目覚めると、大きな黒い人型がアイエフさんと戦っていて、アイエフさんが大怪我をしていました。
私はアイエフさんとコンパさんを守るために、黒い人型へと戦いを挑みました。
結果は、戦う相手にもされずに一蹴されてしまいました。
そして、自分の力では私を助けてくれた2人すら守れない無力感に泣き出してしまいました。
その時、『シェアクリスタル』が光り輝き黒い人型の隙を造りました。
後から聞いた話では、この『シェアクリスタル』は古の女神の時代からある伝説のものであることを知りました。
そんなすごい伝説を持っている『シェアクリスタル』でも私を助けるためにしか力が無かったらしく、お姉ちゃん達を助けることができませんでした。
私は何としてもお姉ちゃんを助けようと暴れました。
しかし、私達にはお姉ちゃんたちを倒した赤い髪の女性はおろか、目の前の黒い人型すら倒すための力がありません。
私は泣きながらお姉ちゃんの名前を叫び続けました。
そんな私をアイエフさんとコンパさんは引っ張りながらギョウカイ墓場から逃げることしかできませんでした。
その内、私は泣き疲れて意識を失い、コンパさんに背負われてプラネテューヌに逃げ帰りました。
これが私達と犯罪組織マジェコンヌとの戦いの始まりでした。
* * *
ギョウカイ墓場から救出された私が目を覚まして初めて目にしたのは、慣れ親しんだ教会の自分の部屋でした。
最初はすべてが夢であって欲しかったです。
マジェコンヌなんていなくて、私とお姉ちゃんが、いーすんさんやアイエフさん、コンパさんを巻き込んで楽しく過ごす日々が続いていて欲しかったです。
部屋から出ると、お姉ちゃんが居て……
「今日はお寝坊さんだね、ネプギア」
って、私に笑いかけてくれるんじゃないかって……
でも、現実は辛いものでした。
私だけがギョウカイ墓場から逃げ出して、女神達は……お姉ちゃんたちは捕まったままでした。
それに、3年と言う月日が流れ、ゲイムギョウ界も私の楽しかった思い出の姿ではありませんでした。
各国はシェアの大半をマジェコンヌに奪われ、人々は女神が正しいとわかっていながら、マジェコンヌを崇拝している。
誰もが、女神に……私達に期待していないだと……
そう、私は錯覚していました。
* * *
私は救出されて目覚めてからも泣き続けました。
お姉ちゃんに会いたい。
私よりも小さい身長だけど、温かく私を包んでくれるその両手に抱かれたいと。
でも、それは叶うことはなく諦めるしかないと思っていた時でした。
それは弱気になっていた私にとって希望の光でした。
私の部屋に突如、私達を助けてれた『シェアクリスタル』が現れたのです。
そして、部屋に入って来たいーすんさんがこぼした言葉……
『勇者』
そんな存在なら、きっとゲイムギョウ界を救ってくれると信じて私は『シェアクリスタル』に手を伸ばしました。
「お願いします! お姉ちゃんを! この世界を救ってください! 勇者さま!!」
私は『シェアクリスタル』に向けて叫びました。
その願いが届いたかのように、光の中から人型のシルエットが浮かび上がってきました。
あの人が! 勇者さま!!
私は自分の願いが通じたのだと思い、しっかりとその人を見ようと近づきました。
しかし、光の中から出てきた勇者さま……
今は夢人さんと呼んでいる人は……
【全裸】でした。
私が恥ずかしさのあまり力いっぱいビンタしてもきっと間違いはなかったと思います。
* * *
それから、夢人さんにゲイムギョウ界を救ってもらうようにお願いしました。
いくら【全裸】だったとは言え、伝説の『シェアクリスタル』が召喚した勇者さまだ。
きっと、私達女神を超える力を持っているに違いないと思っていました。
その証拠に彼の中には私やお姉ちゃん以上の魔力を感じることができました。
きっと、これから勇者さまがゲイムギョウ界を救ってくれるんだと、私は勘違いしていたんです。
この考えのせいで、私はお姉ちゃんとの約束を守れない、悪い子になっていたんです。
* * *
バーチャフォレストで私のリハビリと夢人さんの勇者の力を確かめるためのクエストが始まりました。
クエストの内容はスライヌ退治と簡単な内容でした。
最もギルドの管理人であるイワさんのミスによってそれしかなかったんですが……
そして、実際に夢人さんの戦いを見て、私は悪い意味で驚きました。
子どもでさえ、スライヌ相手に逃げ出すことはしないのに、彼はスライヌの姿を見た瞬間、一目散に逃げ出そうとしたのです。
どうやら、彼は犬が苦手だったようです。
犬、可愛いと思うだけどなぁ……
そして、ついに覚悟を決めて魔法を使おうと夢人さんが手をスライヌに向けて伸ばしました。
しかし、いつまで経っても魔法は発動せず、彼はスライヌの群れに埋もれて気絶してしまいました。
その瞬間、私の中の勇者さまの理想の姿は崩れてしまいました。
* * *
その後、私達でスライヌを退治していったのですが、1匹逃がしてしまい、それを追いかけるために奥へと進んで行きました。
夢人さんはスライヌにやられたことで悔しそうにしていました。
当たり前だと思います。
スライヌなんて子どもでも勝てそうなイメージがありますものね。
私達は逃げたスライヌを発見することは成功したのですが、その1匹が仲間を呼び合体して大きくなってしまったのです!
私は初めてみる合体シーンに驚いていると、アイエフさんに『変身』をして倒すことを勧められました。
夢人さんの状態を見ても確かにすぐに倒してしまった方がいいと判断した私は女神の力を使ってすぐに退治しようと、一歩前に出て『変身』するための集中を始めた。
でも、私は『変身』することができませんでした。
皆は私が心に傷を負っているからだと思っていたようですけど、実際は違いました。
そのことに気づくのはもう少し後のことでした。
結局、合体したスライヌ、ビッグスライヌの目の前で無防備になった私を助けてくれたのは夢人さんでした。
そして、私に代わってビッグスライヌに立ち向かう姿を見た瞬間、私の中で再び夢人さんが勇者さまの姿に重なりました。
そんな感動も、彼がビッグスライヌに捕食されて消えてしまいましたが……
* * *
その夜、結局気絶した夢人さんを看護するために私は側に居ました。
私は、本当はわかっていたんです。
夢人さんがただの一般人だって……
そんな女神として守るべき人に……
なんの力も持っていない彼に勇者なんて重荷を背負わせてしまった。
少し話しただけでも彼が優しいのは分かった。
少しふざけたことはしても、私達が頼めばきっと一緒に戦ってくれると……
でも、私にはできない。
彼を戦わせることなんて……
女神の力を持つ私が……
私がやらなきゃいけないことに彼を巻き込めない!
そんなことを考えていると、彼が気絶から立ち直り、私に笑いかけた。
どうして?
どうして笑えるの!?
私はあなたに死ぬかもしれないことを頼んでいるのに!?
私にはもう女神の力も使えない。
そんなダメな私にどうして笑いかけるの!?
私は彼の笑顔を見ることが辛く、彼に叫んだ。
「なんで! なんで笑ってるんですか!? 私が!! 私が勇者としてあなたを呼んだばっかりに!! あの時! 一歩間違えれば、死んでいたんですよ!? なんで私に笑いかけるんですか!? なんで!! なんで……こんな私を助けようとしてくれるんですか!!」
叫び終えると、私を見る彼の視線が怖くなり彼の部屋から逃げ出した。
私は、悪い子だ……
* * *
それから私は誰にも頼らず1人でリハビリを続けた。
きっと誰もわかってくれない……
アイエフさんやコンパさん、いーすんさんも……
私はどうしても女神の力を取り戻さなきゃいけない。
そのための方法を相談してもきっと誰も私の悩みをわかってくれるはずがない。
だって、彼女達は私とは違う。
『変身』できない彼女達に私の気持ちなんてわかるはずがない!
私は1人、バーチャフォレストで女神の力を取り戻そうとしていた。
そんな時だった。
「今日こそ、お前を倒すぞ!」
そんな声が聞こえてきました。
私は急いで隠れました。
その声の主である夢人さんと会うのが怖かったから……
きっと、私は嫌われた。
こんな悪い子、誰も好きにならない……
私は隠れながら夢人さんの戦いを見続けた。
彼はバーチャフォレストに居る他のモンスター、ダイコンダ―、チューリップ、馬鳥には何とか勝つ程度まで成長していたのである。
私は驚いた。
いくら彼が毎日アイエフさんと先頭の訓練をしていたのは知っていたが、勝つとは思っていなかった。
でも、彼の勝ち方は私から見れば泥くさかった。
時に相手にかみつき、時に相手の目をつぶすために砂を投げつけた。
きっと、アイエフさんが居たら……
「真面目に戦いなさいよ!」
と、きっと怒るに違いないと思う戦い方でした。
いくつも傷を造って見ている私には辛かった。
でも、その姿から目が離せなかった。
彼が傷を造りながらも戦う姿に私は目を奪われてしまっていたのだ。
……あ、またスライヌにやられて気絶しちゃった。
そんな私は今日も気絶した彼に近づき、傷の治療を始めた。
* * *
いーすんさん達が女神達が残した資料にあった『ゲイムキャラ』と言う存在を見つけた。
私はその報告を聞いても何も感じなかった。
この時、私はもう何かに期待することができないでいたのだ。
勇者として召喚した夢人さんの姿がどうしても頭に浮かびあがってしまい、ゲイムキャラもきっと私たちの期待にこたえてはくれないだろうと思っていたのだ。
ゲイムキャラはバーチャフォレストの奥地に居るという情報を基に私達は出発した。
夢人さんとは直接顔を合わせたのは、部屋を飛び出して以来だ。
何を話していいのかわからず、アイエフさんやコンパさんにも迷惑を掛けてしまった。
でも、私は怖かった。
彼の視線が怖かった。
夢人さんはきっと私のことを恨んでいる。
彼から平穏な生活を送るはずだった時間を奪ったのだから。
私は彼から話しかけられたが、逃げることしかできなかった。
* * *
私達はそのまま進むと、ついにゲイムキャラを見つけることができた。
しかし、そのゲイムキャラを破壊しようとしていたマジェコンヌの下っ端の……
あれ? 名前ってなんだっけ?
と、とりあえず、下っ端さんと遭遇した。
私はどうしてこんなひどいことができるのかと下っ端さんに聞いた。
彼女は女神が……私なんかが何をしたって無駄だって……
私はもう何をしていいのかわからなくなって泣いてしまった。
そんな姿を見て夢人さんが下っ端さんに攻撃をするが、逆に返り討ちにあってしまった。
また、私のせいで夢人さんが傷ついてしまった。
私はもう、立ち上がることができない。
女神の力も……
ゲイムギョウ界を救って、お姉ちゃんと笑いあえる日々を送ることはもう無理なんだって諦めかけてた。
でも、そんな私の前で夢人さんは立ち上がった。
私はもう彼に戦ってほしくなかった。
もう傷つかないで!
もう……私の前から誰かが居なくなるなんて耐えられなかった。
それでも、彼は笑いながら私に軽くデコピンをして下っ端さんに戦いを挑んだ。
私のことを……彼を戦いに巻き込んだ世界を好きだと叫びながら……
私には、男の人の意地なんてわからない。
でも、彼の諦めない姿に私は目が離せなかった。
そして、私が初めて『変身』した時の……
お姉ちゃんとの大切な約束を思い出した。
私は、心のどこかで自分は何もできないと思っていたのだ。
でも、夢人さんで諦めないで辛い現実と向き合っていた。
私が諦めかけていたゲイムギョウ界を救うため……
私のお姉ちゃんを救うために傷つきながら戦っていた。
何をやっているんだ、私……
私の力は、何のためにあるんだ。
……お姉ちゃん、私見つけたよ。
私だけの力の理由。
私は、私の大好きな人達やゲイムギョウ界を守るために女神の力を使うよ。
きっと、お姉ちゃんの力の理由とは違うと思う。
でも、それでも、これが……
私が見つけた、女神の力の理由だって胸を張れる。
だって、私は1人じゃないから……
私の目の前には同じ思いをした大好きな人達がいるから……
私は、もう負けない!
負けたりなんかしない!!
* * *
その後、私は再び『変身』することができた。
《ライラック型》のお姉ちゃんとは違う白いプロセッサユニットを身にまとって私は自分の中に力があふれてくることを感じた。
温かい……
私の中に流れてくる力が私を勇気づけてくれる。
まだ、まだ諦めてない人たちがいる!
そのことを感じることできた。
負けてしまった女神を、私達を信じてくれている人たちがいる!
そんな人達の思いが、私の大好きなゲイムギョウ界を思っている人達の心の力が私の中に流れてくる。
負けない!
もう、諦めたりなんかしない!
私が、私の大好きな人達と一緒に必ずゲイムギョウ界を救って見せる!!
そんな力が、皆の思いが、マジェコンヌなんかに負けるわけがない!!
私はあふれる力のまま、下っ端さんをフォーミュラーエッジで倒すことができた。
私は、もう迷わない……
私を守ってくれると言った夢人さんや大好きな人達のために……
お姉ちゃん達とまた笑って過ごせるように……
夢人さんが私を守ってくれるのなら、私も夢人さんを守ります!
その決意を込めてこの言葉を贈りました。
「男の子を助けるのもいつだって女の子なんですよ」
私はきっと綺麗に笑えたと思います。
でも、どうして顔が赤いんですか? 夢人さん?
* * *
ふぅ、ようやく終わったよ……
これが私達とマジェコンヌの戦いの始まりでした。
辛く苦しい戦いが続いていくことはわかります。
それでも、私達はゲイムギョウ界を救うために戦います。
皆がマジェコンヌの支配ではなく、平和な世の中を望む心がある限り、私達女神は諦めません。
……
えっと、これでいいんでしょうか?
OK?
よかった……
それにしても途中の言葉が詰まった時に助けてくれてありがとうございました。
え? 詰まった箇所は後で編集でカットできる?
一発本番じゃなかったんですか?
それに、もしかして私の日記を読んだんですか!?
そのボードに書いた言葉、私が日記に書いた言葉のままでしたよ!?
偶然だって言うなら逃げないでくださいよ!?
待ってください! 夢人さん!
といったところで、
祝 プラネテューヌ編 完結!
いや、なんかもうこれを最終回で使ってもいいんじゃね?
と、何度も手首の痛みを抑え作ったかいがありますよ…
次回からはラステイション編となりますが、次の話ではゲイムキャラの話と旅立ちの話を入れたいと思っております故、皆様きっと大好きなあの子の登場も次の次ということになってしまいます…
でも、きっと彼女の登場シーンは多めにしようと思っておりますので、お楽しみに
ってか、今回と前回の文字数が前までの2倍になってしまった
読みづらかったらごめんなさい
次の更新は明日、てか今日の一度きりです!
さすがに平日に連続投稿するほど私の手首は丈夫ではないぞ!
それでは、次回 「いざ!ラステイション」 をお楽しみに
どこか昭和っぽいなこのサブタイも…