ログ・ホライズン ~わっちはお狐様でありんす~   作:誤字脱字

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見切り発車です
作者は原作を読みながら執筆しているので過去の事とかは無知です

もし彼女がいたのならこうして〈茶会〉はスタートしたのかな?って思って書きました
原作を読んで行くうちに、本当かどうか判明したらそれはそれで新しく書きたいと思います

なので時と場合によっては削除も考えてします


EX : 出会い

正直、どうでもよかった・・・

もとから気休め程度で始めたゲームだもの・・・

廻りがどう騒ごうが私には関係ないわ・・・・・

他者とは違う、奇行に走っている、本来の役目を全うしていない・・・

 

・・・他人と同じで何が楽しいのかしら?

・・・・人は他者と違うだけで差別の対象になる

・・・・・それだけではない

・・・・・・・もとより他者と違った【個】はさらなる孤立を作り上げる

 

 

・・・・・【妖怪達の宴】

・・・・・まさに私を道化にするモノであったわ

・・・・・チートやルール破り、違反

・ ・・・・批評が批評を呼び私を落としていく

・・・・気休めにもならなくなった

・・・・楽しめなくもなった

・・・もうどうでもよくなった

 

 

 

 

そんな時かしら?彼女とであったのは・・・・・

 

 

 

 

 

ログホライズン~わっちがお狐様でありんす~

 

番外   出会いそして始まり

 

 

 

 

「ねぇ!貴女が『九尾のくずのは』?」

「・・・礼儀がなっていないわね、人に名前を尋ねる時は自分から名乗るものよ?」

 

私が拠点として活動する〈アキバ〉の町―――その東端の一角あるNPCが経営するカフェ・・・

私はやる事もやる気も起きないまま、ただ〈飲酒〉と言うアクションを使い暇潰していたのだが・・・・この礼儀のなってない〈冒険者〉が、私の暇潰しを潰してしまったわ・・・

 

「そうだったね!私はカナミ!よろしくね!」

「そう、カナミね・・・もういいわ、消えてちょうだい。」

「〈妖怪達の宴〉を制覇したんだよね!難しかったよね!」

「・・・貴女、人の話を訊いていたかしら?」

 

カンフーっぽい上着、太腿部分が太いズボン、ゲートル、長槍、三度笠、チャイナ三つ編みというチャイニーズ系を思わせる童顔のカナミと言う女は髪を左右に揺らしながら質問を繰り出してきたのだ

どうせ、この女も私に媚を売って〈妖怪達の宴〉でのお零れを貰おうと言う魂胆だと思い、跳ね返そうとしても返ってくる言葉はなく、ただ永遠に質問を繰り出すだけ・・・いい加減にしてほしいわ

 

 

「でもアレって運営のミスだよね!ソロだと対策無しで行くと直ぐ死んじゃうようになっているんだもん♪」

「・・・じゃぁ、貴女はどんな対策をしたのかしら?ご教授してほしいわ」

 

彼女の質問から彼女も〈妖怪達の宴〉に参加していた事がわかった・・・いい加減、質問ばかりされてウンザリしていた所だし今度は此方から質問をしてみる事にしたのだ

 

「正面突破!全てを蹴散らしていったよ!」

「・・・仲間は?」

「え?一人だよ」

 

言葉が出なかった

正面突破?・・・出来ない事はないけど、大規模戦闘において数とは大きな戦力であり、個人の力など微々たるものでしかない。

しかし彼女は、あの餌に群がるアリの様な妖怪達の中を一騎駆けしたというのだ

 

この時、始めて彼女に興味が向いた

 

 

カナミ LV80 メイン職業は〈盗剣士〉 所属ギルドは無し、か・・・

装備している武器は・・・槍

 

高速度戦闘での一騎駆けでそのままゴールって言うパターンかしら?

 

「・・・避ける戦闘は避ける。貴女が言う正面突破ではないわ」

「私に向かって来た敵は全て倒したよ?」

「・・・本当?」

「うん!敵を倒しながら進んでいたらクリアしてた♪」

 

屈託の無い笑顔・・・どうやら本当らしいわね

あの〈妖怪達の宴〉は運営のミスのバグクエストと呼ばれているけど攻略できない事はない・・・

ただ、ハズレと言われる強敵モンスターとの戦闘を避けて倒せる敵だけ倒せばいい、それだけ・・・

 

・・・まぁ、ハズレモンスターが9割9分を占めていたから運営のミスと言えばミスなのだけど・・・

その中をクジに関係なく倒していった彼女は・・・・廃人プレイヤーなのでしょうね

 

――――ピン♪

 

彼女に対する評価を纏めていたら軽い音と共に〈カナミ〉の文字がウィンドとして開かれた

 

「フレンド申請したから♪」

「・・・・勝手なのね」

「そうだ!これから旅にいかない?友好を深めようじゃないか♪」

「・・・人の都合を考えないのかしら?」

「華厳の滝を見に行こう♪」

「〈アキバ〉から華厳の滝まで150キロ近くはあるのよ?いくら〈ハーフガイア・プロジェクト〉で、距離が半分だとしても今から行く距離ではないわ」

「さぁーて!行こうか、クーちゃん!」

「話を聞きなさい、バカナミ!」

 

 

これが私と〈放蕩者の茶会〉リーダー・カナミとの出会い出会った・・・

 

 

 

「クーちゃん、今度のイベント聞いた?〈守護者の矛盾〉!おもしろそうだよね!」

「・・・参加する気、カナミ?」

「今からワクワクだよ」

「・・・相変わらずね、話を聞かないのね、放蕩者」

 

時は早い物で、あの放蕩者のカナミとの出会いから半年が立った・・・この半年、本当に彼女には振り回された

 

出会った時でさえ、夜中の2時だと言うのにアキバから75キロも離れた華厳の滝まで歩いていくわ、鳴門海峡の渦潮が見たいやら京都で紅葉狩りをしたい等と我が儘を言って連れ回れたわ

 

この世界で唯一の安らぎの場であったこのカフェも今ではカナミとの話し合いをする場になってしまった・・・本当にカナミとつるむ様になってから退屈、はしない

 

「・・・まぁいいわ、〈守護者の矛盾〉だったかしら?・・・今回はやめておきなさい」

「え~!なんで?あの時みたいに私たちなら余裕だよ!」

「・・・〈妖怪達の宴〉戦闘回避は出来たけど、今回の〈守護者の矛盾〉は絶対戦闘が条件なの。〈盗剣士〉と〈妖術師〉だけでは手に余るクエストなのよ」

「私とクーちゃんが友情パワーで「そんなモノ有ったかしら?」 ・・・」

 

あっさりと言い返され、口を尖らせていじけるカナミを放置して林檎酒に口をつけた・・・

 

〈守護者の矛盾〉

聖域の守護者と言われるガーティアンは自身が聖域に悪影響を与えている事に気づかず、百年の時を守り続けた。百年の時が聖域を変化させモンスターが増殖、聖域を住処に悪事を働きだし回りの町が被害にあっている。〈冒険者〉は町を救い、原因たるガーディアンを撃破するべし!・・・・だったかしら

 

・・・予想される敵は、ガーディアンの亜種、そしてアンデットと魔獣ぐらい。後者二つなら私と彼女で十分だけど、ガーディアンが問題ね。

 

聖域と言われる場所が百年で変化するとは難しい、なら考えられるのはガーディアンが複数いること

回復をアイテムに頼った私とカナミの戦闘では耐久性の高いガーディアンとの戦闘は困難、ね

 

ふっと目線をカナミに向けるとニヤニヤとしながらこちらを眺めている彼女がいる

 

・・・・どうやら私はこの半年間で随分と甘くなったようだ

 

 

「・・・〈守護者の矛盾〉、ランクは〈レイド〉。最低でも回復系職業を2人は必要だわ」

「O~K~♪流石くーちゃん、愛してる~!」

「・・・いいから行きなさい、私は此処で待っているから」

 

シッシっと手で払いながらカナミを追っ払ったが、カナミは彼女の仕草を不快には思わずに笑顔でパーティーを組んでくれるであろう〈冒険者〉を探しに駆けていったのであった

 

 

「・・・まったく、世話がかかるわね」

 

 

 

 

 

「あ、エアーズロックを見に行こうよ!」

「また唐突だな、しかしオセアニアサーバーまでの遠征か・・・」

「不服か、KR?なら付いて来なくてもいいでしょう。どうです、お嬢様?」

「だめッしょ?みんなで行った方が楽しいよ!」

「カナミ嬢の言う通りですにゃ、旅は道連れ世は情けですにゃ」

「さすがご隠居!いい事言うね~」

「・・・・その段取りは誰が組むのかしら?」

「クーちゃん、任せた!」

 

いつものカフェの4人掛けの席において私とカナミはもちろん、上から裾がぼろぼろになった豪華なローブを纏うKR、カナミのメイドらしく後で控える秧鶏、猫人族のにゃん太、同じ狐尾族のナズナ・・・・

 

いつだろうか?

カナミと行動を共にするに連れて、こんな無茶振りをされるようになったのは・・・

しかも人数が増えてるし・・・

 

この4人は半年前にカナミが連れてきたメンバーなのだが・・・一人たりとも回復系職業ではない

私は回復系職業をつれて来いっと言った筈なのに、このありさま

ナズナは回復系職業だって?運に任せたヒーラーなどヒーラーとは言わないわ

・・・カナミ曰く「攻撃は最大の防御なり」だそうだ・・・作戦を考えるこちらの身にもなってほしい

しかも〈守護者の矛盾〉を最速タイムでクリアしたのが、なおさら悪い・・・調子に乗ったカナミは〈守護者の矛盾〉をループし始めたのだ

 

普通なら1回クリアすれば満足するのだが・・・このバカナミは、この4人との友好を深めたいと暴言を吐き3回も周ることになった

 

放蕩者・・・自分の思うままに振る舞うことであり、やるべきことをやらず自分のやりたい放題。まさにカナミの為にあるような言葉だと思っていたが、私の認識は甘かった

類は共を呼ぶ・・・カナミを筆頭に、この4人も放蕩者であった

 

「でも、このメンバーで行動する事おおいね~、いっその事、このメンツでギルド組む?」

 

ナズナがほざく・・・勘弁してほしいわ

ただえさえ、手の負えないメンバーのまとめ役になっている私よ?これ以上、負担を増やさないでほしいわ

 

「にゃにゃにゃ、吾が輩は既に所属ギルドがありますから遠慮させてもらいますにゃ」

 

にゃん太が言う・・・勘弁してほしいわ

だだえさえ、手の負えないメンバーの常識人であるにゃん太が入らないとなると私は過労死するわよ?

 

にゃん太の言葉にナズナは笑いながら「こっちにくれば?」などとほざいている

ギルドねぇ・・・私も御免したいわ

一つの枠組みに縛られるのは好きじゃないわ

 

しかし、私の考えとは裏腹にカナミが珍しく面白く・・・そして愉快な言葉を口にした

 

「え?別にギルドなんか作らなくても良いでしょ?集まりたい人だけあつまれば?」

「・・・え?」

 

誰が漏らした驚きの言葉かは忘れたが、私と猫は笑っていたのはたしかだ

 

「他のギルドの人と冒険しちゃいけない訳でもないし、そんな堅苦しいことしなくてもいいでしょ」

「ふふふ・・・」

 

思わず笑いが口から出てしまった

 

「放蕩者・・・まさにカナミを表す言葉、ね」

「一つに留まらず、ただ冒険を楽しむ集団。実にカナミ嬢らしい言葉ですにゃ」

「そうかな?でもいいでしょ!」

 

にゃん太が笑い、ナズナが苦笑いしながら「カナミにはかなわないぇ」と頬をかく・・・

確かにこの環境はギルドでは出せない居心地の良さだ・・・

 

「ならこの集団に名前を付けたらどうだ?」

「名前?」

「ギルドに囚われない自由な集団、〈エルダー・テイル〉において始めての試みだ」

 

KRが言うように今まで〈エルダーテイル〉において、こんな枠外れな集団はいないだろう

だからこそ・・・おもしろいわ

 

「へぇ・・・面白いね!ならクーちゃんがいつも私に言う・・・ほんとうもの?」

「放蕩者ね・・・自己中心的な我が儘な人。まさにカナミね」

「私、そこまで酷くないよ。じゃぁそれで!」

「なにが「じゃぁ」なのよ?しかも捻りがないわ。没」

「・・・英語にしてみればよろしいのでは、お嬢様?」

「放蕩者?・・・えっと、debaucheeだっけ?」

「あら?カナミにしては上出来ね」

「デボーチェリ、かぁ~。いいねぇ!これでまた、くずのはと〈茶会〉ができるわ」

「〈茶会〉?・・・貴女、寝落ちするじゃない。一人〈茶会〉の席に残される私の身にもなってほしいものだわ」

 

ナズナは私とよく〈茶会〉と言う名の愚痴の言い合いをするけど、リアルで飲酒して寝落ちするのが困りものよね

 

「〈茶会〉・・・ティーパーティー。うん!名前は〈放蕩者の茶会〉で決定!」

「・・・私とナズナの〈茶会〉は愚痴を言っているだけよ?」

「しかし我々は今、こうして〈茶会〉を共にしていますにゃ、これはこれで運命を感じますにゃ」

 

手で顎を擦りながら物言うにゃん太・・・似合いすぎて余計にイラつくわね

 

「と言う訳で〈放蕩者の茶会〉の第一歩として富士山に登ります!クーちゃん後はよろしく!」

「エアーズ・ロックはどうした?」

「富士山の頂上で日の出を拝みたいじゃない?あと面白そうな人も何人か連れて行くからよろしくね!」

「いつのまに増やしたのよ・・・で人数は?」

「シロエって子と直継、あとは月音とタイガー丸。それに「もういいわ、適当に考えとくわ」流石だね!クーちゃん」

 

・・・せめて、さっきあげた人の中に私の変わりになってくれるがいる事を願うわ

 

 

こうして私たち〈放蕩者の茶会〉と言う集団はスタートを切ったのであった

 

 

「第1回!始まりはいつも突然に~私と放蕩者~」著作者:くずのは

より抜粋・・・・

 

 

 

 

 

「うにゃ~バックナンバーは黒歴史でありんすな~」

 

〈ログ・ホライズン〉本拠地3階にある木陰が日差しを遮り、心地よい風が吹きぬけるテラスにて林檎酒を片手に、彼女は悶えていた

 

「しっかし~カナミンの紹介でありんすからまともな人はきんしないと思いんしたが、シロエェがきんしてまことよかったでありんすね~」

 

しみじみと呟く彼女の独り言はザワザワと揺れる木々だけが答えてくれた・・・

 

「たまには過去を振り返ってみるもんでなんし、また気が向いたら呼んでみんすか~」

 

心地よい日差しが彼女に睡魔として呼び声を掛けていく・・・

 

「わっちはもうダメでありんすな~・・・また、あいんしょう、くずのは?・・・zzz」

 

 

彼女が過去を振り返るのは、また今度になるのであろう・・・それまでおやすみなさい

 




どうでしょう?

〈茶会〉初期メンバーを勝手に決めると言う暴虐。。。

みなさんの反応しだいで、また彼女がバックナンバーを開くかもしれません

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