機動戦士ガンダムSEED 永遠に飛翔する螺旋の翼   作:ファルクラム

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PHASE-11「熾烈の砲火」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一同をブリーフィングルームへと集めたシュウジは、パネルに北米大陸の地図を呼び出すと説明に入った。

 

 この場にいるのは、他にリィス、ヒカル、カノンの3人。つい先日、ジュノー基地への帰還を目指して針路を北に取っていた大和が突如、大きく南に舵を切ったのは、新たな作戦を発動する為だった。

 

 突然、予定の無い事態に放り込まれ、パイロット3人の表情も険しい。

 

 しかし、状況はそれだけひっ迫しているとも言えた。

 

「当初、我々は敵の襲撃部隊を殲滅した後、ジュノー基地への帰還を目指す予定だったが、聊か事情が変わってしまった」

 

 出だしにそう言いながらシュウジは、パネルの中にある地図の一部を拡大投影して指し示す。

 

 その地図上に一点だけ、点滅する光が燈っているのが見える。ロッキー山脈の東側に位置するその場所には、「デンヴァー」と言う地名が振られていた。

 

「このデンヴァーと言う地名の場所には、かつて近隣で最大規模を誇る都市が存在した。しかし知っての通り、CE78に起こった北米同時多発核攻撃の際に、同都市もエンドレスの攻撃を受けて壊滅。以後しばらくの間は無人の状態が続いていたが、ここ最近になって、少数の住民が寄り合って、集落を形成していた」

 

 カーディナル戦役の後も、北米には多くの人々が住んでいた。しかしエンドレスが行った核攻撃のせいで政治、流通、経済、情報は壊滅し、地方は愚か都市部にまで物資が行き渡らない場所が増えて行った。

 

 その結果、多数の餓死者が出る事態になったのである。

 

 かつては地球圏最大の国家を名実共に謳われ、飛ぶ鳥を落とす勢いだった大西洋連邦が、何とも惨めな話だった。

 

 そんな中、どうにか辛うじて「人が暮らせるレベル」にまで生活水準を復活させる事に成功させた人々は、比較的機能が残存しているかつての大都市跡に寄り集まり、部落を形成する事で共同生活を送っていた。

 

「そのデンヴァー部落が、北米解放軍の襲撃を受けた」

 

 シュウジの説明に、一同の間で緊張が走った。

 

 そのような部落を、なぜ北米解放軍が狙っていると言うのか?

 

 現在、北米にはモントリオール政府、北米統一戦線、北米解放軍の他にろくな武装勢力は存在しない。当然、襲われた部落の側も、戦力と呼べる物は持っていないはず。解放軍の襲撃を受けたりしたらひとたまりもないだろう。だが逆を言えば、そのような非武装の部落を解放軍が襲う意図が理解できなかった。

 

 しかし襲撃が事実であるなら、捨て置く事もできなかった。

 

「じゃあ、あたし達は、その救援に行くのが目的ですか?」

 

 手を上げて質問するカノンに、シュウジは頷きを持って応じる。

 

「そうだ・・・・・・と言いたいところなんだが」

 

 言い淀むシュウジ。その表情には、どこか難しい問題に挑む研究の徒のような印象が受ける。

 

 シュウジには今回の救援要請が、どこかタイミングが良すぎるような気がしているのだ。

 

 大和が補給線襲撃部隊に対する攻撃を終え、帰還しようとした矢先を狙ったかのような救援要請。まるで、こちらが帰還に動くタイミングを見ていたかのようである。

 

 端的に言えば、罠の可能性がある。

 

 大和がデンヴァーの救援に動けば、敵が巡らした罠の中にみすみす飛び込んで行く事になりかねない。少数の戦力しか動かせない現状、それは危険な賭けだった。

 

 それに、小規模とは言え、既に数度の戦闘を経験して、物資の積載も乏しくなりつつある。ジュノー基地への補給路確保が完了した以上、これ以上大和が戦場に留まる必要性も無いのだが。

 

 現在、オーブ本国から送られる予定の増援部隊が、大和との合流を目指している。せめてそれと合流できれば、より作戦の成功度は上がるのだが。

 

 しかし北米解放軍は、過去に何度も無抵抗の住民を虐殺した記録がある。今回の作戦行動がどのような目的の下で行われているのかはわからないが、デンヴァーからの救援要請がブラフであると確認できない以上、最悪のケースは想定しておいてしかるべきだった。

 

「あの」

 

 それまで黙っていたヒカルが手を上げて発言した為、シュウジは思考を止めて顔を上げた。

 

「デンヴァーには、どれくらいの人が住んでいるんですか?」

「正確な所は判らないが、1000人ちょっと、てところらしい。多いようにも聞こえるかもしれないが、最盛期には200万以上の人間が住んでいたらしいからな。これでもかなり減った方だろう」

 

 それがどうかしたか? と尋ねるシュウジに答えず、ヒカルは瞳を細めるようにして鋭い眼差しを作る。

 

「ヒカル?」

 

 尋ねるように声を掛けるリィスにも応えず、顔を上げると、ヒカルはシュウジを真っ直ぐに見た。

 

「やりましょう、艦長」

 

 迷いの無い声で告げる。

 

 自分達の助けを必要としている人達が少しでもいるのなら、行く事を躊躇うべきではない。ヒカルの幼さの残る瞳は、そのように語っていた。

 

 

 

 

 

「ヒカル、ちょっと待ちなさい」

 

 会議が終わって部屋を出て行こうとするヒカルを、リィスは慌てて追いかけて引き留めた。

 

 作戦は結局、ヒカルの一言がきっかけで可決され、大和はデンヴァー救援の為に赴く事となった。

 

 作戦としてはまず、足の速いセレスティとリアディス2機が先行する形でデンヴァーに赴き、そして戦場上空の制空権確保を行う手はずになっている。小回りが利きやすい機動兵器をまず繰り出し、その上で罠の有無を確認しようと言うのがシュウジの考えだった。

 

 少数戦力での出撃だが、機動力の高さを活かせれば、今のヒカル達なら、たとえ敵が大軍であっても充分に戦う事ができるだろう。と判断された上での作戦である。

 

 しかし、作戦以前にリィスには心配な事があった。

 

 このところのヒカルは、どこか様子がおかしい。1人でいる時も誰かがそばにいる時も、どこか上の空のような印象がある。

 

 何かを考えているかのようにぼうっとしているかと思えば、戦闘時になればリィスも驚くぐらいに苛烈な活躍ぶりを見せる。

 

 なにやらリィスの知らないところで、ヒカルの二面性が発言したような印象さえあった。

 

 それが、レミルと言う親友に関する事だと言う事は、リィスにも判っている。それに、死んだルーチェの事もあるだろう。

 

 レミル(レミリア)の事も、妹の事も引きずったままの状態では、ヒカルは自身の感情に足を引っ張られて自滅してしまう事になりかねない。姉として、何としてもヒカルをそのような目に合わせる訳にはいかなかった。

 

「ヒカル、あんたはまだ、ルゥの事、引きずってるんだね」

 

 「ルゥ」と言うのは、ヒカルとリィスの妹、ルーチェの愛称である。

 

 父、キラに似て、ややくすんだ茶色の髪をした少女の姿は、今はもう、ヒカル達の記憶の中にしか存在しない幻となってしまっていた。

 

「あれはあんたのせいじゃないって、何度も言ってるはずでしょ。それを・・・・・・」

「そうじゃない」

 

 言い募るリィスに対して、ヒカルは低い声で否定の言葉を継げた。

 

「そうじゃないんだ、リィス(ねえ)

「ヒカル?」

「あの時・・・・・・・・・・・・」

 

 ヒカルは自分の掌を、憎しみをぶつけるようにして睨みつける。

 

 今も残るルーチェの手の感触は、ヒカルの心を縛り、今尚苛み続けているのだ。

 

「あの時、俺が手を離しさせしなければ、ルゥは・・・・・・・・・・・・」

 

 妹を失った悲しみ。兄として、彼女を守ってやれなかった苦しみが、今もヒカルの心を縛り続けている。

 

 そこに来てレミル(レミリア)の存在も加わり、ヒカルの心は押し潰されそうなくらいになっている事は容易に想像できた。

 

「俺はただ、テロが許せないだけだよ。テロで犠牲になっている人がいるなら、できるだけ助けてやりたい。それだけだよ、リィス姉」

 

 ヒカルは再び踵を返すと、そのまま部屋を出て行く。

 

 後には、掛ける言葉も見つからずに立ち尽くす、リィスの姿があるだけだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 見上げれば、蒼翼を広げたF装備のセレスティと、それに追随するリアディス・アインの青い姿が見える。

 

 飛行能力が無いリアディス・ドライは、ホバー走行を駆使して地上から追走している形である。

 

 作戦通り、大和に先行する形でデンヴァーへと向かっている。予定では、間も無く作戦区域に入る筈だった。

 

 それにしても、

 

「何だかなあ・・・・・・」

 

 コックピットの中で、カノンはぼやくような呟きを漏らす。

 

 リィスの心配はもっともだと思う。彼女は姉として、ヒカルの精神状態が不安定なままである事を危惧しているのだ。

 

 その点に関しては、カノンも想いを共有するところである。

 

 士官学校にいた頃に比べて明らかに口数が減り、人との交流も避け気味になったヒカルの事は、カノンも心配していた事である。

 

 何か、レミル(レミリア)の事を吹っ切れるような出来事が、あればいいのだが、とも思う。

 

 しかし、現状では殆ど何も思いつかなかった。

 

 とにかく今は、ヒカルから目を離さないようにするしかない。僅かな変化も見逃さず、何かあればフォローしてあげよう。

 

 カノンがそんな事を考えている内に、センサーは人工の構造物が進行方向に立ち並んでいる事を探知して告げてくる。どうやら、目的地であるデンヴァーが近付きつつあるようだ。

 

 パネルに拡大投影すると、廃墟と化した巨大ビル群が半ば以上朽ちた姿をさらしているのが映し出される。

 

 かつて華やかな文化が存在し、多くの人々が住んでいた筈の街は、既に風化が始まった太古の遺跡の如き様相を見せている。

 

 かつての栄華が大きかっただけに、その退廃振りには哀愁が漂っているのが分かる。

 

 だが、今はその事を気にしている時ではない。既にここは戦場、それも敵地なのだから。

 

 カノンがそう考えて、気を引き締め直した。

 

 その時だった。

 

 突如、街中で爆炎が上がったかと思うと、こちらに向かって飛翔してくる複数の物体をセンサーが感知した。

 

「砲撃ッ よけて、ヒカルッ リィちゃん!!」

 

 言いながら、カノンもリアディスに回避行動を取らせるべく操縦桿を操る。

 

 ホバー走行しながら、地面を滑るように回避しにかかるリアディス。

 

 そこへ、次々と砲弾が飛来して地面に落着。爆発と同時に砂塵を巻き上げていく。

 

 一方、上空を飛んでいたセレスティとリアディス・アインも、機体を翻して回避行動を取っているのが見える。

 

 やはり事前に予測したとおり、今回の事は北米解放軍の罠だったらしい。どうやら彼等は廃墟と化したデンヴァーの街中に身を隠し、カノン達が近付いて来るのを待ち構えていたのだ。

 

 更に飛んでくる砲弾。どうやら、相当な数の敵が廃墟の中に潜んでいるらしく、砲弾は雨霰と振ってくる。

 

 これでは、攻撃を回避するのが精いっぱいで、反撃に転じる事ができない。どうにか突破口を開かないと。

 

 そう思った時、

 

《俺が!!》

 

 鋭い、ヒカルの声が響き渡る。

 

 同時にセレスティは砲撃を回避しながら上昇、マルチロックオンを起動して全武装を展開する。

 

 バラエーナ・プラズマ収束砲、クスィフィアス・レールガン、ビームライフルを構えるセレスティ。

 

「なら、こっちも!!」

 

 負けてられないとばかりにカノンも、ビームライフル、ビームキャノン、ガトリング、ミサイルランチャーを展開してセレスティに追随する。

 

 2機のモビルスーツから、砲撃が一斉に放たれる。

 

 向かってきたミサイルは、その一撃を浴びて見事に全て消し飛んだ。

 

 一瞬、デンヴァーからの砲撃が止む。

 

 その隙を突く形で、今度はリィスが動いた。

 

 イエーガー・ストライカーの全スラスターを全開まで上げて突撃。向かってくる火線をすり抜けるようにして、敵陣へと斬り込んだ。

 

 接近すると、物陰に隠れるようにして砲門を向けてくる敵の姿が見えてくる。

 

 潜んでいる解放軍の戦力は、やはりグロリアスとウィンダムを主力としているようだ。それぞれ、物陰に隠れながら、接近しようとするリアディスに攻撃を仕掛けている。

 

 しかし、

 

「当たらない!!」

 

 無数とも言える攻撃をすり抜け、リィスはライフルを振るう。

 

 空中からの正確な射撃の前に、たちまち数機の機体が物陰の中で直撃を受けて爆発した。

 

 解放軍部隊から放たれる攻撃は、上空を自由に飛び回るリアディスを捉えられないのに対して、隙を見て放たれるリィスの攻撃は的確に、物陰に隠れて身動きが取りにくい解放軍の機体を排除していく。

 

 解放軍部隊は物陰に隠れる事で、防御力を上げる事を狙ったのだろうが、その事が却って裏目に出ている感がある。

 

 一方的な状況に業を煮やしたのだろう。焦れたように物陰から飛び出してくる機体もある。

 

 しかし次の瞬間、

 

 8枚の蒼翼が、高速で舞い降りた。

 

 駆け抜けると同時に、腰からビームサーベルを抜き放つセレスティ。

 

 一閃された光刃は、グロリアスのボディを斬り捨てて爆砕する。

 

 慌てたように放たれる砲火。

 

 しかし、それらをヒカルは冷静に見据え、的確に翼とスラスターを操って回避していく。

 

 逆に、セレスティの放つビームライフルが、近付こうとする解放軍の機体のエンジン部分を捉え、撃破する光景があちこちで展開される。

 

「これは・・・・・・・・・・・・」

 

 敵機を次々と撃破していく様に、思わずリィスも見惚れて声を漏らした。

 

 姉としての視点を差し引いても、ヒカルの成長速度には目を見張るものがある。

 

 ついこの間まで、士官学校の学生だったとは思えない程、ヒカルはセレスティの操縦に習熟していた。

 

 これが実戦を経験する、と言う事なのだろう。リィス自身にも覚えがある事である。シュウジがヒカルをセレスティの専属パイロットにすると言い出した時には猛反対したリィスだが、今となってはシュウジの判断は正しかったと言わざるを得なかった。

 

 その時、デンヴァーの街の中で、巨大な爆炎が躍るのが見えた。

 

 カノンのリアディス・ドライが、解放軍の陣地目がけて、搭載したミサイルを一斉発射したのだ。

 

 着弾の衝撃で、廃墟全体が崩壊を起こすのではないかと思える程の爆発がまき散らされる。

 

 その攻撃に巻き込まれ、解放軍部隊も吹き飛ばされていく光景が見えた。

 

 少数ながら、圧倒的な攻撃力で解放軍部隊相手に戦いを有利に展開するヒカル達。

 

 このまま、敵を押し込む事ができるか?

 

 そう思い始めた時だった。

 

 「それ」が、現れたのは。

 

 突如、コックピット内にけたたましく鳴り響くロックオン警報に、思わずヒカルは息を呑んだ。

 

 次いで撃ち上げられた激しい砲撃が、空中にあるセレスティを絡め取るように迫ってくる。

 

「ッ!?」

 

 驚愕の為に、短く息を吐くヒカル。

 

 一瞬早く、その攻撃に気付いたヒカルは、とっさに翼を翻して回避。同時に、カメラを砲撃が飛来した方向へと向ける。

 

 立ち上る煙が齎すベール。

 

 その遮る視界が晴れた特、赤いカラーが特徴の機体が、そこに存在した。

 

 肩から突き出した長大な砲身や、胸部の砲門、両手にも大型の砲を備えている。更に肩部と腰裏に、張り出した装甲も見られる。

 

 禍々しいまでに過剰な火力を施した機体は、ヒカル達を威圧するように、その場に鎮座していた。

 

 GAT-X135「クリムゾンカラミティ」

 

 かつて地球連合軍が戦線投入したカラミティの発展型となる機体である。同機の特徴であった砲撃戦能力は更に徹底的に強化され、フリーダム級をも凌駕する超火力型の機体に仕上がっていた。

 

 スラスターを吹かし飛び上がると、一気に距離を詰めてくるクリムゾンカラミティ。

 

 同時に、肩と腰部から大型アサルトドラグーン・ユニット「グレムリン」4基を射出。内部搭載の小型アサルトドラグーンを展開して一斉砲撃を浴びせてくる。

 

 グレムリンは大型のデバイスに12門の砲を備え、更に小型デバイス8基を分離稼働させる事ができる。

 

 カラミティ本体が持つ火力と統合すると、実に86門の一斉砲撃が可能となる。

 

 その圧倒的な火力は、あのスパイラルデスティニーをも上回る程だった。

 

「こんな機体を隠していたのかよ!?」

 

 クリムゾンカラミティから放たれる嵐のような攻撃を回避しながら、ヒカルは吐き捨てるように呟く。

 

 隙を見て反撃しようとライフルを構えるが、その時には複数のドラグーンが攻撃位置に着いている為に、断念して回避と防御に専念せざるを得なくなる。

 

 セレスティがどうにか射程外に逃れ反撃を行おうとすると、それを見透かしたようにドラグーンが先回りしてくる。

 

 素早く、かつ隙のない攻撃である。

 

 アサルトドラグーンの技術自体は、既に珍しくも無い一般的な武装であると言える。

 

 そもそも「大気圏内において使用可能なドラグーン」と言う発想自体は、20年前のユニウス戦役の時代には既に存在していた。しかし、小型且つ高性能な姿勢制御スラスターや、OS、コントロール関係の問題が山積していた事で、なかなか実用化には至らなかった。

 

 更に、長く続いた戦乱が、却って開発にブレーキを掛けていた感がある。

 

 戦場における兵器の有用性は、まず第一に「兵の蛮用に耐えうる」事である。性能が良くても信頼性の低い新兵器よりも、性能が低くても信頼性の高い旧式兵器の方が兵士達には好まれる物である。その観点から言えば、「信頼性の低い新兵器」であるアサルトドラグーンは長らく開発促進されなかった事も頷ける。

 

 しかし、カーディナル戦役の終結により軍縮が進む中、「性能の低い機体を多数保有するよりも、1機の機体により高い戦闘力を付加する」と言う思想が強まり、開発が促進、実用に至った訳である。

 

 クリムゾンカラミティが搭載するグレムリンは正に、そのアサルトドラグーンの運用をより高度化した物であると言えた。

 

「このッ こいつら!!」

 

 自分にまとわりつくように群がってくるドラグーンを、悪態を吐きながら迎撃を行うヒカル。セレスティの全砲門を展開して向かってくるドラグーンの迎撃を行う。

 

 5つの砲門から、迸る閃光。

 

 放たれた砲撃が、包囲体勢に入っていた複数のドラグーンを一斉に吹き飛ばした。

 

 一時的に、セレスティに対する攻撃が密度を薄くする。

 

 しかし、それも一瞬の事だった。

 

 何にしろ数が多すぎる。1機のドラグーンを撃墜すれば、その爆炎の陰からまた別のデバイスが飛び出して来て包囲網を再構築してしまう有様である。

 

 カラミティが姿を現すまで戦闘を優位に進めていたヒカル達だったが、今や攻守は完全に逆転していた。

 

 リィスのアインとカノンのドライも、向かってくるドラグーンの砲撃をかわすが手一杯で、とてもヒカルを掩護する余裕はなかった。

 

 セレスティとアイン、ドライは、それぞれドラグーンに追い立てられ徐々に距離を引き離されていく。

 

 このままでは分断され、相互支援を行う事も出来ない状態に陥ってしまうだろう。

 

 そこへ更に、生き残っていた解放軍部隊も攻撃に加わってくる。

 

 先程のヒカル達の攻撃でかなりの数の機体が破壊されたようだが、それでもまだ充分な戦力を残してたらしい。次々と廃墟の物陰から姿を現し、攻撃に加わるのが見える。

 

 これこそが、解放軍の罠だったのだ。

 

 解放軍はデンヴァー基地を襲撃すると見せかけて、大和をおびき出し、新型機を含む部隊で待ち伏せを行ったのだ。

 

 罠がある事は予め予期していたヒカル達であるから、ある意味で予定調和と言うべきだろうが、1機のモビルスーツに自分達3人が圧倒されるのは完全に予想外だった

 

「クソッ!!」

 

 ヒカルは悪態を吐くと、スロットルを全開にして急降下する。

 

 空間を交錯するように迸ったドラグーンからの攻撃を頭上にやり過ごすと、スラスターの角度を調整し、低空を這うようにして飛翔する。

 

 この状況でいちいちドラグーンを相手にするのは、効率が悪いどころの騒ぎではない。それよりも、カラミティ本体を攻撃する事で攻撃を鈍らせる事を期待した方が良い。

 

 そこまで一瞬で計算したヒカルは、一気にカラミティとの距離を詰めに掛かる。同時にビームライフルを牽制の為に撃ち放ち、カラミティに動きを封じに掛かった。

 

 対抗するように、クリムゾンカラミティも機体に装備した全砲門を開いて応戦。セレスティの接近を阻もうとしてくる。

 

 肩部のビーム砲や胸部の複列位相砲、更に、手に装備したビームバズーカにシールドに備えた砲まで総動員してセレスティに砲撃を浴びせてくる。

 

 真正面から放たれる強烈な砲撃が、容赦なくセレスティに襲い来る。

 

 これには、流石のヒカルも敵わない。接近を断念すると、シールドを掲げて攻撃を防ぎつつ後退するしかなかった。

 

 リィスとカノンも、どうにかドラグーンの嵐をすり抜けて攻撃を浴びせているが、クリムゾンカラミティのパイロットはかなりのレベルが高いらしく、2機の攻撃を次々とすり抜け、ドラグーンによる包囲を狭めてくる。

 

 これでは勝負にならない。

 

 セレスティにもアサルトドラグーンの装備案が出てはいるが、まだ実用段階に入ってない。そもそも仮に装備しても、これ程の規模の火力にはならない。そう言う意味で、クリムゾンカラミティの性能と、それを自在に操る事の出来る敵パイロットの存在は脅威であると言えた。

 

 何とか、打開策を考えださねば。

 

 焦慮の中で、そう考えた時、リィスのリアディアス・アインに、大和からレーザー通信が入電した。

 

「・・・・・・これは・・・・・・しまったッ」

 

 電文を読んで、リィスは思わず臍を噛む。

 

 大和が襲撃を受けている。どうやらヒカル達を追う形でデンヴァーへ進撃する途中、戦艦を含む部隊に横合いから奇襲を受けたらしい

 

 解放軍の作戦は、初めから2段構えだったのだ。

 

 初めにデンヴァーに機動兵器を引き付け、その間に大和を別働隊が襲撃する。こちらは完全に、その罠にはまってしまっていた。

 

 閉じた罠の中で、更に激しく攻撃を仕掛けてくるクリムゾンカラミティ。

 

 焦慮がピークにまで湧き上がる。このままでは自分達が撃墜されるか、大和を撃沈されるか、最悪の二者択一しかない。

 

 母艦を失えば、仮に機動兵器が無事でも意味はない。補給ができずに立ち枯れになるばかりである。

 

 苦悩の末、リィスは決断した。

 

「ヒカル、あんたは大和に戻って!!」

《リィス姉!?》

 

 驚いた声を上げるヒカル。この状況で、自分だけ戻れと言うのは、ヒカルにとっては理不尽のように思えたのだ。

 

「命令よ!!」

 

 断固として有無を言わせない口調でリィスは告げる。

 

「ここは、あたしとカノンで抑えるからッ 3人で戻るよりも、セレスティ1機の方が身軽に動けるでしょ!!」

《ッ・・・・・・・・・・・・》

 

 リィスの言葉に、ヒカルは反論する事が出来ずに唇を噛む。

 

 立場上、リィスはヒカルの姉であると同時に上官でもある。その命令は絶対だった。

 

 そこへ、ファランクスストライカーをパージして身軽になったカノンも通信を入れて来る。

 

《ヒカル、ここはあたしとリィちゃんで何とか持たせるから。ヒカルは大和の方をお願い!!》

《カノン・・・・・・・・・・・・》

 

 ヒカルの顔に苦渋が満ちる。

 

 確かに、ここで戦っても、状況は良くはならない。ならば、この中で最も高い機動力を持つセレスティが大和の援護の為に戻った方が得策だろう。

 

《判った。2人とも、大和を援護したら戻ってくるから、それまで頑張ってくれよ!!》

 

 言い放つと同時に、ヒカルはセレスティの蒼翼を翻す。

 

 不安はある。しかし今は、リィスの判断に従うのが最善だろう。ならばヒカルにできる事は、2人を信じて任せる事だけだった。

 

 グレムリン数機が追撃を仕掛けて来るが、それらをビームサーベルで斬り捨てると、スラスターを全開にして飛び去っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 大和は対空砲火を振り上げて敵機の接近を拒む。

 

 時折、着弾の衝撃が巨大な船体を襲うが、分厚い装甲は揺らぐ事無く全てを受け止める。

 

 今のところ、大和の装甲は敵の攻撃を完璧に受け止め、損害を軽微の内に納めている。

 

 しかし、包囲網は狭まり、四方八方から攻撃を受けている状況である。いつまで持ちこたえる事ができるか予断は許されない。

 

 北米解放軍を指揮するオーギュスト・ヴィランは、補給線襲撃部隊が次々と撃破された時点で、この作戦の実施を視野に入れていた。

 

 現在、北米で積極的に活動している共和連合軍部隊は大和のみである。他の部隊、特にモントリオール政府軍や、駐留ザフトの主力部隊は北米北部の拠点にあって防備を固めている為、滅多な事で出張ってくる事は無い。

 

 そして、唯一の機動戦力というべき大和も、艦載戦力が少数である事は既に分かっている。

 

 ならば、そこを突けばいい。

 

 囮を用いて機動戦力を引き離し、その隙に母艦を攻撃する。多くの物量を有する側としては、堅実な戦法であると言えるだろう。

 

 地上に展開したドッペルホルン装備のグロリアスが、全速で回避運動を行う大和に対して砲撃を加え、上空からは対艦ミサイル装備のレイダー部隊が迫る。

 

 空と陸からの挟撃に、大和の艦橋は対応に追われる。

 

「新たな敵、航空部隊。南東方向より急速接近。レイダー10機!!」

「地上の敵部隊、攻撃を行いつつ後退。後続隊と入れ替える模様!!」

 

 オペレーターからの報告を聞きながら、艦長席のシュウジは身じろぎせず、作戦を組み立てる。

 

 敵の罠に飛び込んだ上で、これを撃破する。ここまでは、そもそも予定通りの行動である。

 

 では、ここからどう巻き返すかが問題となる。

 

「ヒビキ一尉たちから連絡は!?」

「はいッ 今、入電しましたッ セレスティをこちらに戻すとの事です!!」

 

 オペレーターの通信を受けて、シュウジは頭の中で素早く計算する。

 

 現在の大和の位置から計算すると、セレスティが仮に全速力で戻ってくるとして、合流するまで10分強。それまでの間、敵の攻撃から持ち堪える必要がある訳だ。

 

 その時、正面に陣取ったレイダー部隊が、大和めがけて接近してくるのが見えた。どうやら、このまま対艦攻撃に移行するつもりのようだ。

 

 シュウジの判断は素早かった。

 

「主砲2番、並びに前部副砲照準。目標、正面の敵部隊。砲撃用意!!」

 

 指示に従い、第2砲塔と前部副砲が旋回、合計6門の砲を前方へと向ける。

 

「撃てェ!!」

 

 放たれる閃光は、一撃で複数の機体を直撃して吹き飛ばす。

 

 残った機体も、大和の砲撃力に恐れをなしたように、次々と翼を翻して退避していく。

 

 放たれたミサイルもロックが甘く、ある物はコントロールを失って明後日の方向へ飛んでいき、また他のミサイルも対空砲にて撃ち落とす。

 

 砲撃力の高さにより、一時的に優位に立つ大和。

 

 しかし、尚も湧き出るように迫ってくる解放軍部隊の砲火は、弱まる気配を見せなかった。

 

 そして、

 

「6時の方向、大型の熱源接近ッ 戦艦クラスです!!」

 

 悲鳴じみたオペレーターの声に弾かれるように、顔を上げるシュウジ。

 

 モニターには確かに大和に艦首を向けて、真っ直ぐに向かってくる大型の戦艦の姿がある。

 

 飛行型の戦艦であるのは一目瞭然だが、船体には大口径砲を多数装備し、砲撃戦において強大な威力を発揮するであろう事は一目瞭然だった。

 

 戦艦ジェネラル・マッカーサー

 

 かつて地球軍が宇宙での運用を考慮して建造した、ガーティ・ルー級戦艦を地上でも運用可能なように改装を施した艦である。

 

 大和は現在、マッカーサーに向けて艦尾を向ける格好になっている。このままでは第3砲塔と後部副砲しか使用する事ができない。

 

「艦首回頭、機関最大にしつつ取り舵一杯!! 第3砲塔は直ちに砲撃を開始。当たらなくても良いから応戦しろ!!」

 

 矢継ぎ早に放たれるシュウジの指示を受けて、応戦を開始する大和。

 

 その間にもマッカーサーは、大和の後方に占位しつつ砲撃を浴びせてくる。

 

 互いに旋回を繰り返しながら、2隻の戦艦は大口径の主砲を放ち続ける。

 

 しかし、立ち上がりを制されたせいで、大和の不利は否めない。

 

 次第に照準が正確になる敵戦艦からの砲撃を前に、大和は徐々に追い詰められつつあった。

 

 

 

 

 その頃、大和への帰還を目指すヒカルは、推進剤とバッテリーの消費量も考えずスラスター全開でひた走っていた。

 

 とにかく急ぐ必要がある。いかに大和が攻防において最強クラスの戦艦であっても、敵から集中砲火を喰らったのではそうそう持ち堪えられる物ではない。

 

 ヒカルの意志を受け、全速力で飛翔するセレスティ。

 

 既に行程の半分は走破した。間も無く戦闘の状況もリアルタイムで観測できるはず。

 

 そう思った時だった。

 

 突如、セレスティの進路を遮るようにして閃光が飛来した。

 

「なッ!?」

 

 驚愕と共に振り返る視線の先。

 

 そこには、セレスティ目指して真っ直ぐに向かってくる2機のモビルスーツの姿がある。

 

「予定通りだな。やはり来たか《羽根付き》!!」

 

 オーギュストはコックピットの中で、歓喜に満ちた叫びを上げる。

 

 作戦は最初から、三段構えだった。

 

 モビルスーツをデンヴァーに誘い出し、その間に戦艦を含む部隊で母艦を襲う。そうすれば敵は機動兵器を、それも一番足の速い機体を戻そうとするだろう。そこを叩くのだ。

 

 「羽根付き」

 

 それは最近になって、解放軍の前線兵士の間で呼ばれるようになったセレスティの通称である。

 

 命名基準は見た通り、象徴とも言うべき背中の4対8枚の蒼翼を基にしたのだが、同時にその名前は解放軍の恐怖として蔓延しつつあった。

 

 襲撃部隊をいくつも叩き潰したセレスティの事は、もはや解放軍内でも無視できない存在となりつつある。

 

 だから潰す。今日ここで、確実に。

 

「ジーナ、右からまわり込め。俺は左から挟み込む!!」

《了解!!》

 

 オーギュストとジーナが操る機体は、上空で警戒する態勢を取るセレスティを、挟み込むようにして動く。

 

 オーギュストが駆る機体はGAT-X371「ゲルプレイダー」

 

 空戦型の機体であるレイダーの後継機で、同機の欠点であった接近戦能力を上昇させた機体である。

 

 一方のジーナの機体はGAT-X253「ヴェールフォビドゥン」

 

 こちらもフォビドゥンの後継機であり、ミラージュコロイドを使用した各種の戦術を得意としている。

 

 セレスティを目指して、機体を急上昇させるオーギュスト。

 

 同時にゲルプレイダーは両腕のビームガンと肩のビームキャノンを展開、セレスティに砲撃を仕掛けてくる。

 

「喰らえ、羽根付き!!」

 

 放たれるビーム砲。

 

 それをヒカルは、機体を急降下させて回避する。

 

「こいつッ!! 急いでるってのに!!」

 

 悪態を吐きながら、地面すれすれまで降下しながら体勢を立て直すヒカル。そこで、ビームライフルを構えて、ゲルプレイダーへ向けて放つ。

 

 大気を斬り裂いて飛翔するビームの閃光。

 

 しかし、その攻撃がゲルプレイダーを捉える事は無かった。

 

 その前に立ちはだかったジーナのヴェールフォビドゥンが、機体両脇に張り出したゲシュマイディッヒパンツァーを展開。偏向機能を利用してセレスティの攻撃を逸らしてしまった。

 

 その光景に、ヒカルは思わず息を呑む。まさか、そのような形で攻撃を防がれるとは思っていなかったのだ。

 

 一瞬、空中で動きを止めたセレスティ。

 

 そこへ、ゲルプレイダーとヴェールフォビドゥンは同時攻撃を仕掛けてくる。

 

「奴に息を吐かせるな、ジーナ!!」

《了解ッ 判ってるわ!!》

 

 通常の攻撃に加え、フォビドゥン級機動兵器特有の「曲がる」ビーム攻撃は、ヒカルの想定外の攻撃となって、ジリジリと追い詰めてくる。

 

「クソッ 何とか反撃しないと!!」

 

 呟きながら、ヒカルの目はバッテリーメーターに向けられる。

 

 既に残量は3割を切ろうとしている。このままでは、ヒカルのジリ貧は目に見えていた。

 

 どうにかしてこの場を振り切り、大和の救援に行きたいところなのだが、まとわりつく2機のせいで、それも許されない状況である。

 

 そして、ヒカルが一瞬気を逸らした隙を、オーギュストは見逃さなかった。

 

「そらッ これでどうだ!!」

 

 2基の鉄球、ミョルニルを両手で振り回すと、時間差をつけてセレスティに向けて投げつける。

 

「ッ!?」

 

 その動きに、一瞬ヒカルの反応が遅れる。

 

 それでも、辛うじて1発は、翼を翻して回避する事に成功した。

 

 しかし、もう一発を回避する事はできなかった。

 

 飛んできた鉄球に対して、辛うじてシールドを翳して防御するも、それだけでは何の意味も無い。

 

 PS装甲でも防ぐ事ができない衝撃で、大きく吹き飛ばされるセレスティ。

 

「ウワァァァァァァァァァァァァ!?」

 

 そのまま地面へと叩き付けられる。

 

 コックピットの中で、ヒカルの意識も一瞬吹き飛び、僅かな間、操縦不能になる。

 

 そこへ、ヴェールフォビドゥンが好機とばかりに接近してきた。

 

「これでトドメよ!!」

 

 レールガンと誘導砲を展開して構えるジーナ。

 

 それに対して、地面に倒れ伏したヒカルには最早、回避する事も防御する事も出来ない。

 

 フォビドゥンから砲撃が放たれる。

 

 これで終わりか?

 

 そう思った次の瞬間。

 

 射線上に割り込んで来た機体が、セレスティに向けて放たれた攻撃を、シールドで受け止めて見せた。

 

「なっ!?」

 

 驚くジーナ。

 

 その機体はセレスティを守るように立ちはだかると、腰から2本の対艦刀を抜き放ち、威嚇するように掲げて見せる。

 

 そのコックピットの中で、パイロットは不敵な笑みと共に名乗りを上げた。

 

「こちらオーブ軍、フリューゲル・ヴィント所属、ミシェル・フラガ二尉。これより、掩護する!!」

 

 

 

 

 

PHASE-11「熾烈の砲火」      終わり

 




機体設定

GAT-X135「クリムゾンカラミティ」

武装
グレムリン分離型アサルトドラグーン×2
トーデスブロック改ビームバスーカ×1
シュラーク連装高エネルギー砲×2
複列位相砲スキュラ×1
ケーファーツヴァイ×1
ビームサーベル×2

備考
カラミティの後継機。Nジャマーキャンセラーと核エンジンを搭載し、事実上、無限に起動する事ができる。カラミティのコンセプトである火力は徹底的に強化され、特に分離型のアサルトドラグーンであるグレムリンは、12門の砲を備えた大型ドラグーン1機と、小型ドラグーン8基によって1ユニットを構成し、全力展開すると80門と言う、過剰としか言いようがない火力を実現した。





GAT-X253「ヴェールフォビドゥン」

武装
フレスベルク誘導砲×1
ニーズヘグ重刎首鎌×1
エクツァーン・レールガン×2
ビームキャノン×2
イーゲルシュテルン×2
ゲシュマイディッヒパンツァー×2

パイロット:ジーナ・エイフラム

備考
フォビドゥンの後継機となる機体。Nジャマーキャンセラーを搭載する事で、稼働時間はほぼ無限と言って良くなった。本来のコンセプトであるミラージュコロイドを利用した戦術を得意とし、分身、視覚攪乱、ビーム偏向等、各種トリッキーな戦術が可能となった。





GAT-X371「ゲルプレイダー」

武装
ツォーン・エネルギー砲×1
破砕球ミョルニル×2
シュベルトゲベール対艦刀×2
ビームガン×2
ビームキャノン×2
ビームシールド×2
ビームクロー×2

パイロット:オーギュスト・ヴィラン

備考
レイダーの後継機。他の2機同様、Nジャマーキャンセラーと核エンジンを搭載している。レイダーの特性である機動性を徹底的に強化。更に同機の欠点であった接近戦能力を向上させている。





ジェネラル・マッカーサー

武装
225ミリ高エネルギー連装砲ゴッドフリート×10
レールキャノン・バリアント×2
10連装ミサイル発射管×6
イーゲルシュテルン自動対空防御システム×24

備考
かつて地球軍が建造したガーティ・ルー級戦艦を地上でも運用可能なように改装した戦艦。ただし、かつてのガーティ・ルーはミラージュコロイドを使用した特殊作戦艦としての色合いが強かったが、ミラージュコロイドの地上での運用が効率が悪い事を考慮してオミット、代わりに火力を最大限強化した。

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