機動戦士ガンダムSEED 永遠に飛翔する螺旋の翼   作:ファルクラム

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PHASE-09「深淵に芽吹く」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 5つの砲が閃光を放つ度、大気が鋭く切り裂かれる。

 

 赤茶けた大地の上を8枚の蒼翼が霞めるように疾走し、旋風を巻き起こす。

 

 頭を上げ、急激に上昇すると同時に5つの砲門を展開、放たれた閃光が敵機を渦の中に絡め取っていく。

 

 北米に来てからの出撃は、これで10度目になる。

 

 セレスティの扱いにほぼ慣れて来たヒカルは、大和から先行する形で突出すると、補給線襲撃を行っている北米解放軍の部隊に先制攻撃を仕掛ける形で襲い掛かっていた。

 

 北米解放軍は旧大西洋連邦製の機体を多数所持しており、それらの武力を背景にモントリオール政府軍や、それを支援するザフト軍を相手に互角以上の戦いを続けている。その規模は一国家の軍隊を遥かにしのぐほどである。

 

 北米統一戦線の攻撃によってジュノー基地が壊滅した事を知った彼等は、大陸北部の補給線を叩く事で、基地再建作業を妨害する作戦を実行したのである。

 

 壊滅したとは言え、ジュノー基地は共和連合軍の拠点であり、いまだに多くの兵士が駐留している。ならば、共和連合軍には彼等を支援する義務が生じる事になる。つまり、共和連合側の事情としては、ジュノーを放棄する訳に行かず、尚も維持し続ける必要があるのだ。そしてその為には、基地機能の再建は急務である。

 

 解放軍の作戦は、共和連合のウィークポイントを的確に突いてきた物だった。

 

 問題は補給ルートだが、ハワイが壊滅して輸送隊の中継基地としては機能せず、更に言えば宇宙空間から物資を揚陸するのもコストがかかる。となれば、ジュノーに対する補給ルートは必然的にモントリオールから陸路を使った、長距離輸送1本に限られる事になる。

 

 そこまで判れば、襲撃するのは簡単だった。

 

 北米解放軍は、小規模な高速部隊を複数用意してモントリオールとジュノーを繋ぐライン上に配置、共和連合軍の補給線を徹底的に襲撃、壊滅させていった。

 

 このまま行けば、ジュノー基地が干上がるのも時間の問題だろう。

 

 誰もがそう思い始めた頃、状況を一気に覆すような事態が起こった。

 

 北米統一戦線追撃の為にジュノーに駐留していた大和以下のオーブ軍部隊が、補給路の護衛に投入されたのである。

 

 大和とその艦載機であるセレスティ、リアディス・アイン、ドライの3機は、解放軍の襲撃部隊を次々と捕捉し、これを撃破していった。

 

 ハンターキラー作戦と呼ばれるこの戦法は、通商破壊戦対策に有効な戦法である。本来なら守るべき補給部隊を囮に使って敵を引き寄せ、その上で強力な護衛部隊で撃破する物である。

 

 この作戦が功を奏し、北米解放軍の部隊の多くが撃破されていた。

 

 今も、セレスティ1機を相手に、複数の解放軍機が撃破されている。

 

 地上にはヒカルが撃破した機体の残骸が、多数転がって煙を上げているのが見える。

 

 対してセレスティは全くの無傷。それだけでも、両者の戦力差は明らかである。

 

 だが多くの味方を撃破されながら、尚も解放軍側は攻撃をやめようとしない。

 

 ウィンダム5機が、上空を舞うセレスティに対して盛んにビームライフルによる応戦を行ってくる。

 

 吹き上がるように飛来するビームの軌跡。

 

 その様子を、ヒカルは冷ややかに見つめつつ余裕の動きで回避する。どうやら解放軍機は損傷のせいで照準器に狂いが生じているらしく、殆どの攻撃が微妙に逸れる形で放たれている。

 

 どうあっても、彼等に勝ち目など無い。

 

 しかし、それでも解放軍兵士達は攻撃をやめようとはしなかった。

 

「上等だッ」

 

 低い声で、ヒカルは呟く。

 

 元より、こいつらを見逃す気なんて毛頭無い。全て、叩き潰すのみである。

 

 同時に、ヒカルは動いた。

 

 双眸は眼下のウィンダムを睨みつける。

 

 飛んでくる火線を、急降下しながら回避。

 

 セレスティは地上へ落着する直前で8枚の翼を広げて制動、同時に水平飛行に移りながらスラスターを全開にして距離を詰める。

 

 解放軍兵士達は、急激すぎるセレスティの動きに対応する事ができない。

 

 低空を飛翔しながら、ヒカルはセレスティに腰に装備したビームサーベルを抜き放った。

 

 迫る両者。

 

 ウィンダムからの攻撃は、高機動で接近するセレスティを捉える事すらできないでいる。

 

 急速に、視界の中でウィンダムの姿が拡大していく。

 

 その姿が、

 

 ヒカルには一瞬、スパイラルデスティニーと重なって見えた。

 

「クッ」

 

 僅かに、舌打ちを漏らすヒカル。

 

 こうして戦っていればいつか、自分はレミル(レミリア)と対峙する日が来るかもしれない。そうなった時、果たして自分は(かのじょ)に銃口を向ける事ができるか?

 

 駆け抜ける一瞬、セレスティの剣がウィンダムを斬り裂く。

 

 実戦投入から20年経過したウィンダムだが、外見こそ建造当時とあまり変わらないが、エンジン等の内部機構は最新の物に替わり、ほぼ新型と変わらない性能を有している。

 

 本来であるなら、たとえ相手が新型であっても、そうそう苦戦するような存在ではない。

 

 しかしセレスティは建造当初よりも性能が大幅にダウンしているとは言え、共和連合が開発した期待の新型機である。ウィンダムの最新型と比しても、その性能が上回っているのは言うまでもない。

 

 セレスティの剣に斬り裂かれ、爆散するウィンダム。

 

 残った4機のウィンダムは、仲間の機体が上げる炎を背景にして、セレスティに対し砲撃を浴びせてくる。

 

 尚もあきらめない姿勢は見事と言うべきだろうか?

 

 もっとも、反政府勢力は捕縛されれば、殆ど一方的な裁判に掛けられた後、処刑されると事になる。それを考えれば、大人しく投降するよりも一縷の望みを賭けて抵抗した方が得策と考えているのかもしれないが。

 

 ウィンダムから放たれる攻撃を、ヒカルは空中でシールドを翳しながら防御、体勢を立て直すまでの時間を稼ぐ。

 

 それを好機と見たのだろう。ウィンダム達は更に攻撃の手を強めようとした。

 

 次の瞬間、横合いからビームによる攻撃を受け、1機のウィンダムが吹き飛ばされた。

 

 目を転じれば、水平スタビライザーの翼端にスラスターを装備した青い機体が、真っ直ぐこちらに向かってくるのが見える。

 

 それを見て、ヒカルは微笑を浮かべた。

 

「リィス姉、遅い!!」

《アンタが速く行きすぎなのよ!!》

 

 ヒカルの不満の声に対して、リィスはピシャリとした声で言い返した。自分達を置いて先行した弟に対して

 

 ウィンダムに対して、手にしたライフルで攻撃を浴びせるリィスのリアディス・アイン。

 

 そして更に後方からは、カノンの駆るリアディス・ドライも続行してきた。こちらは高機動型装備のアインと違い、かなりの重装備である。

 

 ファランクス・ストライカーと呼ばれるこの装備は、両肩にビームガトリングを装備し、腰にはビームキャノン、肩の張り出しと脚部にミサイルランチャーを装備した砲撃戦形態の機体である。

 

「行っけェェェ!!」

 

 カノンの叫びと共に、一斉攻撃を開始するリアディス・ドライ。

 

 その圧倒的な攻撃力を前に、ウィンダムは一方的に押されていく。

 

 そこへ更に、セレスティとリアディス・アインの攻撃も加わり、火力の密度は更に増していく。

 

 最早反撃どころではなくなったウィンダム。

 

 その隙を逃さず、ヒカルが動いた。

 

「これで!!」

 

 セレスティの持つ全ての砲を展開、フルバーストモードへと移行する。

 

 その様子を、ウィンダムのパイロット達も気付いていたが、最早どうにもならなかった。

 

 5つの砲口から、閃光が迸る。

 

 その光の中で、ウィンダムは次々と討ち抜かれて爆散していった。

 

 

 

 

 

 大和へ帰還したヒカルは、セレスティをメンテナンスベッドに固定すると、その足でロッカールームへと向かう。

 

 ふらふらと、体が揺れているのを感じる。それを見たクルーが、不審な目をヒカルに向けて行くが、それに構う余裕すら、今のヒカルには無かった。

 

 足取りが妙に重く感じる。

 

 撃っても撃っても、次々とわいてくる解放軍部隊。

 

 その全てを殲滅し帰還する度に、ヒカルはいつものように、己の内から湧き上がるどうしようもない不快感に苛まれる。

 

 敵わないと判っていても、降伏勧告に従わない彼等の存在は、ヒカルの精神を容赦なく締め上げ、削り取っていた。

 

 それに、言うまでもなくレミル(レミリア)の事もある。

 

 もしレミル(レミリア)ともう一度対峙した時、果たして自分が(かのじょ)を撃つ事ができるのかどうか? その問いに対して、ヒカル自身が未だに答えを出せていない事も大きかった。

 

 己の内に矛盾を抱えたまま、それでも戦い続けなくてはならない現実が、ヒカルの心を常に抉り続けているのだった。

 

 着替えを終えたヒカルは、その足で自室へと向かう。

 

 食堂に行って食事をしても良かったのだが、今は何を食べても胃が受け付けない気がした。

 

 自室に着くと壁に備えた高感度通信型のラジオを掛け、そのままベッドの上に倒れるようにして横になった。

 

 高ぶった神経を宥めるようにして、両目を閉じる。

 

「・・・・・・あいつら、いったい何なんだよ」

 

 テロリストの思考回路を、正直ヒカルは掴みかねていた。

 

 確かに北米解放軍は強大な敵だ。一息に壊滅に追い込むのは難しいかもしれない。

 

 しかし、それでも、こんな抵抗がいつまでも続く筈が無い。現に北米での戦いは5年以上にわたって続けられているが、北米解放軍は未だに南部に押し込まれたまま、それ以上北へは一歩も進めないでいる。

 

 彼等の闘争には、終わりなど無いのではなかろうか?

 

 解放軍相手に戦い始めて、ヒカルが感じた事はそれだった。

 

 ならばどうするのか? 彼等はどこを目指して進んでいるのか?

 

 ただ闇雲に戦っているだけなのだとしたら、それは単なる無軌道な破壊と言う事になる。それが敵国の領土で行うならば、立派な戦略の一環として見る事も出来るのだが、戦場となっているのは彼等の国土である。つまり、破壊の結果失われる物も、彼等の「財産」と言う事になる。

 

 いくら考えても、答は出ない。

 

 無論、ヒカルの中には、テロリストに対する憎しみは存在している。

 

 かつて、大切な妹の命を奪って行ったテロリスト。

 

 彼等の存在を許すつもりは、ヒカルには無い。当然、彼等と戦う際に手心を加える気も無かった。

 

 だが、彼等を許さないと言う事は、すなわちレミル(レミリア)と対峙した時、(かのじょ)に対しても銃口を向けなくてはいけないと言う事になる。

 

 レミル(レミリア)は良いのに、解放軍はダメ、と言うのはあまりに理屈に合わないだろう。

 

「クソッ」

 

 悪態を吐きながら、ヒカルはゴロっと寝返りをうつ。

 

 北米解放軍と本格的に戦端を開いてから、ヒカルの中にある矛盾はさらに大きくなろうとしている。

 

 妹の命を奪ったテロは許せない。

 

 しかし、レミル(レミリア)の事はまだ、心の中では信じたいと思っている。

 

 その真っ向から反発しあう思いを抱えたまま、ヒカルは目を閉じる。

 

 点けたラジオからは、ヘルガ・キャンベルの歌声が聞こえてくる。

 

 最近になってデビューした、プラント所属の新人歌手であり、最近のヒカルのお気に入りでもあった。

 

 「プラントの女帝」と言う異名で呼ばれる大物歌手の娘であり、今後の躍進が期待されている。

 

 ヘルガの澄んだ歌声を聞きながら、ヒカルの意識はゆっくりと眠りへと落ちて行った。

 

 

 

 

 

 ヒカルの変化には、周囲の人間も既に気付き始めていた。

 

 ヒカルと同じく艦に帰還したカノンとリィスは、着替えを終えると、その足で食堂へと向かった。

 

 ハンターキラー作戦が開始してから、正式に隊員登録されたカノンだったが、彼女はヒカルほどには状況を悲観的に捉えていないようで、取りあえず食欲も普段通りにある。

 

 彼女生来の明るい性格が功を奏しているようで、現状におけるストレスは見られない。

 

 案外、この職業に向いているのはヒカルよりも、むしろカノンの方であるのかもしれない。今も、カウンターから運んできたカレーライスをうまそうにパクついていた。

 

 一方のリィスはと言えば、こちらは子供の頃から戦場にあるせいか、既に戦争についてある程度の割り切りを見せている。

 

 どうにもならない事はどうにもならない。ならば「自分」と言う核をしっかり保ちながら、歩き続けるしかない。それが、リィスが自分なりに長い戦場生活で培ったスタンスだった。

 

 こうして、既に環境への順応を始めている女2人だったが、当然の事ながら、それを他人にまで強要する事はできない。

 

「やっぱり、レミルの事が大きかったんだね」

「ああ、例の、士官学校の同期の子だよね」

 

 皿の中のサラダを突きながら、リィスはカノンの発言に反応する。

 

 リィスはレミル(レミリア)の事を、実はよく知らない。と言うより会った事すら無い。ヒカルはほとんど話してくれないので、カノンから伝え聞く程度の情報しか無いからだ。

 

 しかし、士官学校の中でヒカル達と最も親しかった友人であると言う事くらいは分かっていた。

 

「カノンも仲良かったんだよね?」

「うん、まあね。けど、あたしよりも、どちらかと言えばやっぱりヒカルの方が仲良かったと思う」

 

 何と言うか、2人の事を傍で見てきたカノンの目から見て、ヒカルとレミル(レミリア)の仲の良さは屈指の物だった事が分かる。ヒカルとは幼馴染の関係にあるカノンですら、2人の間に割って入るのが手まら割れる事が合ったほどである。

 

 と、

 

 そこで何やら、リィスは深刻な顔をしてカノンに顔を近づけた。

 

「あのさ、カノン。一つ確認するけど、その、レミルって子は男の子だよね?」

「うん、そだよ。それが?」

 

 あっけらかんと尋ね返すカノン。

 

 レミルが、実はレミリアと言う名前の女の子である事は、殆どの人間に知られていない。当然、カノンもヒカルも、全く気付いていなかった。

 

 その事を聞き、リィスは更に顔を近づけてくる。

 

「じゃ、じゃあ、一つ聞きたいんだけど・・・・・・」

「ちょ、リィちゃん、顔、近い近い」

 

 グイグイと近付いてくるリィスを、カノンは辟易した調子で押し戻そうとしている。

 

 しかし、そんなカノンの様子に構わず、リィスは真剣な表情で話を続ける。

 

「まさかと思うけど、ヒカルの奴・・・・・・」

「いや、だから近いって」

 

 腕力ではリィスに敵わず、カノンは徐々に椅子からずり落ちそうになっている。

 

「そっちのケがある訳じゃ、ないよね?」

「・・・・・・・・・・・・へ?」

 

 あまりにも予想の斜め上を行く話に、思わず動きを止めて目を丸くするカノン。

 

 要するにリィスは、ヒカルと「レミル」が「男同士の禁断の関係」になっているのではなにのか? と危惧しているのだ。

 

 本来なら「まさか」と一笑に付す所である。しかし、当のリィスはと言えば、真剣そのものの表情で詰め寄って来ていた。

 

「た、たぶん、大丈夫、なんじゃないかな?」

 

 真実の確認しようがないカノンとしては、そのように答えるしかない。実際の話、2人が「そういう関係」だったとしても、レミル(レミリア)の性別の事を考えれば、別段何の問題もないのだが。

 

「そう、なら、良いんだけど」

 

 カノンの話を聞いて、ようやく安心したようにリィスは離れた。

 

「何て言うかさ、お姉さん的には心配なんだよね。ほら、私は軍の仕事で忙しかったから、ヒカルとは最近、殆ど会ってなかったし。その間に性格が歪んじゃったりしたらどうしよう、とかさ」

「いやいやいや、無い無い無い」

 

 リィスの心配を笑い飛ばすように、カノンが手をパタパタと振る。

 

 士官学校の様子を思い起こしてみても、ヒカルは女子とも普通に話していたし、特に浮ついた感じもしなかった。何より、2人が何らかの関係になっていたとしたら、一緒にいたカノンが気付かない筈が無かった。よって、リィスの心配は杞憂だろう。

 

 と、

 

「いずれにしても、早いうちに何とかした方が良いだろうな」

 

 いきなり横合いから声をかけられ、カノンとリィスは振り返る。

 

「うわッ 艦長だ」

「いつからいたんですか?」

 

 ギョッとして調子の女2人の反応を無視して、いつの間にか彼女達の隣のテーブルに座っていたシュウジは、ラーメンをすすりながら言った。

 

「パイロットのメンタル管理は、艦の命運にも直結する重大事だ。何とかしてやりたいのだが、どうした物かな?」

 

 問いかけるようなシュウジの言葉に、誰も応える事ができない。

 

 事は心の問題である。簡単に踏み込んで良い事ではないし、下手な手出しは却って藪蛇になりかねない。

 

 一番いいのは、ヒカルが自ら答えを出して乗り越える事なのだが。

 

 しかし妹のルーチェを殺したテロリストを憎む気持ちと、一番の親友がテロリストだったと言う事実を前に、僅か16歳の少年が、そうそう割り切って考える事ができるはずも無かった。

 

 そこで、

 

 ふとカノンは、全く場違いな事ながら、ある考えに至って動きを止めた。

 

 ヒカルは、勿論男である。

 

 そしてレミル(レミリア)も男である(と思われている)。

 

 性別が同じ2人であるから、2人が友達以上の関係になる事などあり得ないと考えていた。

 

 しかし、思い起こしてみればレミル(レミリア)は、女子と見紛わんばかりに美しい容姿をしていた。

 

 そのレミル(レミリア)の容姿が、万が一、ヒカルの好みにドストライクだったとしたら?

 

 先程、リィスが口にした阿呆らしい妄想も、現実性を帯びてくる。

 

「・・・・・・・・・・・・まさかね・・・まさか・・・・・・アハハハハハハ」

 

 妙に乾いた笑い声を上げるカノン。

 

 本当に「まさか」と思いたいところである。

 

 しかし、

 

 一度浮かんでしまった疑惑は、そう簡単には消えてくれそうになかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 宇宙空間を航行する金属のクジラの群れは、音も無く粛々と進んで行く。

 

 周囲を威圧するように進む船の群れの周りでは、その1000分の1以下の質量をもつ小型のモビルスーツが多数飛び交っているのが見える。

 

 CE93の現在になっても、ザフト軍はヤキン・ドゥーエ戦役で主力であった、ナスカ級高速戦艦やローラシア級戦闘母艦を艦隊の中核に据え、運用を行っている。

 

 その理由としては、ザフト軍の主力はあくまでモビルスーツであり、戦艦、特に量産を前提にした艦に関しては、実用性を重視した物で充分である、と言う認識がある為である。

 

 勿論、見た目はそれほど変わらずとも、内部の機構には最新の物が取り入れられ、速力、攻撃力等の性能は向上している。以前はクルー達に不評だった居住性も、若干ではあるが解消されていた。

 

 しかし、その中でも目を引くのは、中央を航行している3隻の箱型の巨艦だろう。

 

 長方形の船体の各所にハッチが設けられ、周囲には若干の武装も見られる。

 

 武装的には貧弱な印象があるその艦は、しかし大きさ的にはナスカ級戦艦の3倍近いボリュームがあり、下部には多数の降下揚陸ポットが牽引されていた。ちょうど、何かの生物が腹の下に無数の卵を抱えているような印象を受ける。

 

 この艦はカーディナル戦役終結後にザフト軍が建造した降下揚陸母艦で、多数の揚陸ポットを運ぶ事ができる。言わば強襲揚陸母艦の宇宙版である。

 

 艦隊は、この降下揚陸母艦を中心に据えて構成されている。

 

 彼等は今、地球へと向かって航行している、

 

 とは言え、実際に艦隊が地球に降下するのではない。そもそも、ナスカ級やローラシア級に大気圏突入する能力は無い。

 

 今回の目的は、降下揚陸部隊の護衛である。

 

 ジュノー基地が壊滅した関係で、北米統一戦線への押さえが弱くなっている。その為、北米北部へ増援部隊を送る事が目的である。

 

 今回増援として送る戦力なら、寡兵の北米統一戦線など一息の内に打ち破れるだろうと思われた。

 

 粛々と進んで行く艦隊。

 

 間もなく、降下予定ポイントまで達しようとした。

 

 その時、

 

 前路警戒に当たっていたゲルググ数機が、突如、縦横の軌跡を描いて飛来した複数の閃光に貫かれ、一瞬の内に爆炎を上げて吹き飛ばされていった。

 

 一瞬にして、動揺がザフト艦隊に蔓延する。

 

 その中で、奇襲をかけた機体が、彼等の前に立ちはだかるようにして悠々と、深紅の炎の翼を広げて見せた。

 

「ここから先には行かせない。絶対に!!」

 

 スパイラルデスティニーのコックピットで、レミリアは迫るザフト艦隊を威嚇するように叫び声をあげる。

 

 ザフトの増援部隊に対する対応を協議する上で、結局代替案が見つからなかった北米統一戦線は、「スパイラルデスティニー単独による、ザフト増援部隊迎撃案」を採用。シャトルを用いて、レミリアとスパイラルデスティニーを宇宙に送り込んだ。

 

 その際、当然と言うべきかイリアは猛然と反対した。大切な妹を1人で危険な宇宙に行かせるなどもっての外だと、彼女は考えたのだ。

 

 しかし、結局代替案は見つからず、レミリアの宇宙行きは確定した。

 

 ただちに反撃を開始するザフト軍。

 

 モビルスーツ隊は接近しながら携行火器を放ち、艦隊からも支援砲撃が行われる。

 

 しかし、レミリアはそれらの攻撃を全て回避、変わりに両手のビームライフルと背部の3連装バラエーナ砲を展開して砲撃を仕掛ける。

 

 たちまちの内に、迎撃に付こうとしていたザフト軍機多数が、直撃を受けて吹き飛ばされる。

 

 更にレミリアは、8基のアサルトドラグーンを引き寄せると、自機の周辺に取り囲むようにして配置。更に、スパイラルデスティニーの固有武装であるビームライフル、3連装バラエーナ砲、クスィフィアス改連装レールガンを展開する。

 

「行けッ!!」

 

 短い叫びと共に、解き放たれる52連装フルバースト。

 

 圧倒的な火力は、一瞬にして展開するザフト軍を壊滅させるのに十分だった。

 

 爆炎を横目に見ながら、スパイラルデスティニーは駆け抜ける。

 

 レミリアの瞳は、既に彼等に向いていない。

 

 目指すは、中央に位置する揚陸母艦。あれさえ潰す事ができれば、仲間を守れるのだ。

 

 艦隊から撃ち上げられる対空砲を高速ですり抜け、邪魔になる艦に砲撃を浴びせて撃破。更に前へ、奥へと進む。

 

 こいつらを行かせる訳にはいかない。

 

 レミリアの脳裏にクルトの、アステルの、イリアの、そして仲間たちみんなの顔が浮かぶ。

 

 彼等を守る為に、彼等が守りたいと思う北米を守る為に。

 

 一瞬、

 

 レミリアの脳裏に、なぜかヒカルの顔が浮かんだ。

 

 少年の笑った顔、怒った顔、楽しそうな顔。それらによって、レミリアの脳裏が埋め尽くされる。

 

「ッ!?」

 

 歯を食いしばって、その顔を打ち消す。

 

 今は余計な事を考えるな。ただ、仲間達の為に敵を倒す事だけを考えればいい。

 

 接近してきたザクを、とっさに抜き放ったアクィラビームサーベルで胴切りにして撃墜、更に、別のグフに対しては左掌のパルマ・フィオキーナを起動して、コックピットを握りつぶす。

 

 集中する火線。

 

 それらを、虚像を用いた分身で攪乱して回避。吹き上がる閃光を尻目に速度を上げる。

 

 ただ1機。

 

 支援する味方の無い単独での戦いは、ただそれだけでレミリアの神経を容赦なく削り取る。

 

 向かってくる敵の数を数えるだけで発狂しそうである。

 

 それでも進む。前へ。

 

「・・・・・・・・・・・・もっと」

 

 少女を突き動かしている者はただ一つ。仲間達を思う心に他ならない。

 

「・・・・・・・・・・・・もっと」

 

 自分が姉を、友達を、仲間を守る。

 

 その想いだけで、レミリアは前へと進む。

 

「もっと・・・・・・もっと強く、だァ!!」

 

 叫ぶレミリア。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その脳裏で、SEEDが弾ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 クリアになる視界。

 

 倍加する感覚。

 

 あらゆる事象が、今のレミリアには停止して見える。

 

 砲撃をすり抜け、邪魔する機体を斬り飛ばし、戦艦を吹き飛ばしながら前へと進むレミリア。

 

 そしてついに、

 

 螺旋する運命の名を冠した機体は、ザフト軍艦隊の護衛を突破、中枢へと踊り込んだ。

 

 目の前にあるのは、3隻の強襲降下母艦。これらが搭載する戦力が地上に降りれば、その時点で北米統一戦線は死命を制される事になる。

 

 だから、

 

「やらせないッ 絶対に!!」

 

 8基のアサルトドラグーンを射出するレミリア。

 

 大きくターンして目標へと向かうドラグーンを見送りながら、レミリアは両手に持ったライフルを連結。ロングライフルモードにして構える。

 

 解き放たれる、大口径の閃光。同時に、猟犬の如く散って行ったアサルトドラグーンも、各5門の砲で砲撃を浴びせる。

 

 降下母艦の方でも、自前の対空火器を撃ち上げてスパイラルデスティニーを迎撃しようとするが、そんな物はレミリアにとって蟷螂の斧でしかない。

 

 貧弱な攻撃を全て回避、砲撃を続行する。

 

 こうなると、戦艦に比べて攻防性能が劣る降下母艦は無力に等しい。

 

 一撃で貧弱な装甲が破壊され、粒子が艦内を席巻する。

 

 艦体下部に牽引した揚陸用ポットにも、アサルトドラグーンの砲撃が浴びせられ、次々と弾けるように撃破されていく。

 

 容赦はしない。こいつらを少しでも逃せば、いずれ再び自分達の前へ立ち塞がる事になる。

 

 だからこそ、ここで叩き潰すのみだった。それも、徹底的に。

 

 1隻の降下母艦が、スパイラルデスティニーの砲撃をまともに浴びて吹き飛ぶ。

 

 内部から弾けるように破壊された母艦は、内部の弾薬庫を直撃された様子である。

 

 更に、別の1隻はアサルトドラグーンの集中攻撃を受け、下部の揚陸ポットが激しく炎上している。

 

 更に、最後の1隻。

 

 これさえ撃破すれば、敵の戦力は壊滅するはず。

 

 そう考えたレミリアは、そちらの方向へスパイラルデスティニーを向けた。

 

 その時だった。

 

 突如、強烈な閃光がスパイラルデスティニーの進路を遮るように放たれ、レミリアは攻撃を断念して後退せざるを得なくなった。

 

「何がッ!?」

 

 機体の体勢を立て直しながら、アサルトドラグーンを引き戻して翼のカバー部にマウント。同時にレミリアはビームが飛来した方向を振り仰ぐ。

 

 そこには、スパイラルデスティニーを標的と見定め、編隊を組んで飛翔してくる4基のモビルスーツがいた。

 

 全体的にザクに似たフォルムをした機体だが、ザクよりもややずんぐりしたような印象がある。どこか、鎧を着た人間のような印象がある。

 

 先頭の隊長機と思われる機体はスラッシュ・ウィザードを装備、他の3機の内、2機はブレイズウィザードを、残る1機はガナーウィザードを装備している。

 

「ザフトの新型ッ もう実戦投入されてたの!?」

 

 叫び声をあげながら、レミリアはスパイラルデスティニーを振り返らせる。

 

 それに合わせるように、4機のザフト機も速度を上げてきた。

 

 ZGMF-2000「ハウンドドーガ」

 

 ザフト軍が推進した「ニュージェネレーションシリーズ」と呼ばれる主力機動兵器開発計画の一環として作り出された機体で、ザク、ドム、グフ、ゲルググと言った機体の後継機として期待されている。

 

 その性能はザフトの設計らしく手堅い物で、「重装甲、大出力」というシンプルなコンセプトを基本とし、武装に関しては伝統のウィザードシステムを取り入れる事で強化を図っている。

 

「あれがハワイで奪われた機体か」

 

 先頭を進む隊長は、迎撃態勢を取るスパイラルデスティニーを見据えて呟く。

 

 ルイン・シェフィールドと言う名の隊長は、周囲の惨状を見回しながら、スッと目を細める。

 

 いかにもベテランパイロットらしく、取り乱すような真似はしない。しかし、怒りに震える瞳は、真っ直ぐにスパイラルデスティニーに向けられる。

 

 ルインは本来、降下揚陸部隊の護衛任務にあったわけではなく。たまたま反政府勢力制圧任務を終えて帰投する途中に、艦隊が襲撃を受けたと言う急報を受け、部隊を引き連れて駆け付けたのである。

 

 しかし一歩遅く艦隊は壊滅し、揚陸部隊も三分の二が破壊されてしまっていた。

 

 自分達がもっと早く到着していたら、と思わないでもない。

 

 しかしこうなった以上、後悔ばかりをしていても始まらない。せめて敵を倒し、散って行った同胞たちへの手向けとしなくてはいけなかった。

 

「ディジー、ジェイク、ノルト。散開しつつ攻撃を開始しろ。油断するんじゃないぞ!!」

《《《了解!!》》》

 

 年若い兵士達の元気な声を聞きながら、ルインはフッと笑みを浮かべる。

 

 かつては新米の兵士として戦っていた自分が、今はこうして隊長として、かつての上官の子供達を率いて戦っている。

 

 全く持って、人生とは先が読めず、そして面白い物だった。

 

 

 

 

 

 ルインからの命令を受け、ディジー・ジュールは青く塗装した自機の速度を上げて、スパイラルデスティニーへと向かっていく。

 

 そのすぐ隣には、同様にブレイズ・ウィザードを装備した黒いハウンドドーガが続く。

 

《なあ、ディジー。ちょっとばかり賭けでもしないか?》

「はあ? こんな時に何言ってるのよ!?」

 

 緊張感を欠いた同僚の発言に、思わずディジーは眉を顰める。いったい、今から戦闘を始めようとしている時に、何を寝言みたいな事を言っているのか?

 

 しかし、ジェイク・エルスマンは、そんなディジーの反応を楽しむようにして続ける。

 

《俺が奴を仕留めたらデート1回でどうだ?》

「お断りよ」

 

 けんもほろろ、とはこういう事を言うのだろう。ディジーはジェイクの言葉を一言の下に切って捨てる。

 

 ジェイクとは長い付き合いだが、彼のこういうところは子供の頃から全く変わっていない。まったくガキのままなのだ。幼馴染としては、少しは緊張感を持ってほしかった。

 

 と、

 

《2人とも、無駄口はそこまでです。来ますよ!!》

 

 後方から生真面目な声でくぎを刺される。

 

 ガナーウィザード装備のハウンドドーガを操るノルト・アマルフィは、ディジーやジェイクよりも1歳下になる。しかし、温厚な性格ゆえか、2人が諍いを起こした際には仲裁役に回る事が多かった。

 

 ディジーとジェイクとノルト。

 

 全くキャラクターが違う3人だが、これで妙にウマが合い、戦闘中は高度な連繋を見せるのだから、世の中色々と判らなかった。

 

 しかし、ノルトの言うとおりだった。

 

 視線の先では、全武装を展開して砲撃体勢に入っているスパイラルデスティニーの姿があった。

 

「散開!!」

 

 叫ぶディジー。

 

 スパイラルデスティニーがフルバースト射撃を敢行するのは、それと同時だった。

 

 吹き荒れる強烈な閃光の嵐。

 

 しかし、ディジーの判断が一瞬速かったおかげで、3人は砲撃の有効範囲から逃れる事に成功した。

 

 目を剥いたのは、レミリアである。

 

「外した!?」

 

 まさか、と思った。

 

 先制の砲撃で敵を一網打尽にしようと考えていたレミリアは、初手から計算が狂った事になる。

 

 その動揺を見透かしたかのように、ディジー機とジェイク機が距離を詰めてくる。

 

「そら、墜ちろッ!!」

 

 ファイアビー誘導ミサイルを一斉発射するジェイク。

 

 飛んでくるミサイルをライフルで迎撃していると、今度はビームトマホークを翳したディジー機が突っ込んで来た。

 

「貰った!!」

 

 振りかざされるビームの斧。

 

 しかし、刃が届く前に、レミリアは体勢を入れ替えて、腰の連装レールガンを跳ね上げる。

 

 放たれる4発の砲弾。

 

 その攻撃を、ディジーは辛うじてシールドで防御する。

 

 しかし、

 

「この、威力は!?」

 

 思わず、息を詰まらせるディジー。

 

 彼女のハウンドドーガは、レールガンの直撃を受けて大きく吹き飛ばされた。

 

 更に追撃を掛けようと、レミリアはビームライフルの照準をディジー機へと向ける。

 

 しかし、

 

「やらせませんよ!!」

 

 ノルトの叫びと共に、彼のハウンドドーガが持つオルトロス長射程ビーム砲が火を噴く。

 

 並みのビーム兵器を上回る攻撃を前にして、レミリアはとっさに翼を羽ばたかせてその場から回避する。

 

 そこへ、ジェイク機が突撃銃を放ちながら距離を詰めてくる。

 

「ッ 邪魔を!!」

 

 ジェイクの攻撃をシールドで受け流して回避するレミリア。

 

 しかし、その間にディジーは体勢を立て直してしまった。

 

 更に、

 

《遠距離から徹底的に攻撃を仕掛けろ。不用意に近付くな!!》

 

 それまで状況を見守っていたルインも攻撃に加わり、3人にそう指示を飛ばす。

 

 相手の戦闘力を前に、不用意な接近戦は却って命取りになる。それよりも、遠距離から徹底的に削って行く事にしたのだ。

 

 ルインの命令に従い、ディジーとジェイク、そしてルインは突撃銃を放ち、ノルトはオルトロスを撃ち放つ。

 

 その連続攻撃を前に、さしものレミリアも反撃のタイミングがつかめず、回避に専念するしかない。

 

 しかし、同時にレミリアは、これ以上戦闘を続ける事への無意味さも感じていた。

 

 元々レミリアは、ザフト軍の揚陸作戦を阻止する為にここに来た。

 

 チラッと艦隊の方へと目を向ければ、ザフト艦隊は沈んだ艦のクルーを救助するのに躍起になっている。あの様子では、降下揚陸作戦を行うどころの騒ぎではないだろう。

 

 レミリアがここに来た目的は、ほぼ達成されたとみて間違いない。ならば、これ以上乱痴気騒ぎに付き合う言われはなかった。

 

「悪いけど!!」

 

 レミリアはスパイラルデスティニーのスラスターを全開。ディジー機に狙いを定めて急接近する。

 

「こいつッ 来るなら!!」

 

 対して、突撃銃とファイアビー誘導ミサイルで応戦するディジー。

 

 しかし、その攻撃も、紅炎翼を羽ばたかせて急接近してくるスパイラルデスティニーを捉える事はできない。

 

 抜き打ちのように、ミストルティン対艦刀を抜き放つレミリア。

 

「通らせてもらうよ!!」

 

 言い放つと同時に、斬り上げるように一閃するレミリア。

 

 その一撃で、ディジーのハウンドドーガは、左肩を付け根から斬り飛ばされてバランスを崩す。

 

「クッ!?」

 

 コックピット内で呻き声を漏らすディジー。

 

 その隙にレミリアは、彼女の機体を蹴り飛ばして包囲網を脱する。

 

 ジェイクとノルトのハウンドドーガが、尚も背後から攻撃を仕掛けて来るが、フルスロットルまで加速したスパイラルデスティニーを捉える事はできない。

 

 その間にレミリアは、離脱コースに向けて一散に駆け抜けて行った。

 

 

 

 

 

PHASE-09「深淵に芽吹く」      終わり

 




《人物設定》

ルイン・シェフィールド
コーディネイター
35歳      男

乗機:ハウンドドーガ

備考
ザフト軍シェフィールド隊隊長。かつてはジュール隊の新人パイロットであったが、今では一方面軍の隊長を任されるまでになっている。大人らしく落ち着いた性格であり、実績と経験を積み、ザフト軍内でも有数な実戦的指揮官となっている。





ディジー・ジュール
コーディネイター
16歳     女

乗機:ハウンド・ドーガ

備考
イザーク・ジュールの娘。父親に似て気まじめな性格の委員長タイプ。ジェイクとは幼馴染だが、そのいい加減な性格には毎度振り回されており、気苦労が絶えない。





ジェイク・エルスマン
コーディネイター
16歳     男

乗機:ハウンド・ドーガ

備考
ディアッカ・エルスマンの息子。やや女好きで軽い性格。一見すると不真面目に見えるが、父親譲りで要領が良く、何でもそつなくこなす天才肌。





ノルト・アマルフィ
コーディネイター
15歳     男

乗機:ハウンド・ドーガ

備考
音楽業界で最高峰とも言われるピアニストを父に持つ少年。性格は温厚で控えめ。アクの強いメンバーに振り回されがちだが、生来マイペースな面がある為、割とそつなく仲介役をこなす事が多い。





《機体設定》

ハウンドドーガ

武装
ビーム突撃銃×1
ビームトマホーク×1
ハンドグレネード×6
アンチビームシールド×1
各種ウィザード、シルエット

備考
ニューミレニアムシリーズの後継である「ニュージェネレーションシリーズ」の一環として、ザフト軍が実戦配備した機動兵器。ザフトの設計らしく、手堅く、大出力高機動が売りの機体。

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