ソードアート・オンライン ~逆位置の死神~   作:静波

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斬【Zan】様、鏡秋雪様、感想ありがとうございます!m(_ _)m

お気に入り数、620件越え……皆様、本当に、ありがとうございます……(つ_T)

SAOの二次創作が増えてきて、読まれなくなる日が来るかもしれないと思うと戦々恐々とする所半分、自分の知らないSAO作品に出合える楽しさ半分が同居するという……書き手になったが故のジレンマがありますが……w
それもまた楽しいですね!(>_<)
今後も楽しんで読み、そして書き続けていきたいと思います。
お付き合いいただければ幸いです!m(_ _)m


第七幕・頽れる心身

 

「何で……何でこんなことに……」

 

 辺りはすっかり暗くなり、夜の帳がアインクラッド全体を包んでから、既に2時間以上が経過している。

 そんな中、私の前を歩く彼の呟きは、辛うじて私の耳に届いた。

 

「ってか……何でこんな目に……」

 

 彼――ヴィシャスさんは、見た目上はHPゲージも満タンで、装備も至って正常だ。

 それどころか、彼が今背負っている大型の槍は、他では見たことのない特殊な意匠を施された、一見するだけでレア物だと分かる一品だった。

 

 それこそが、彼が欲してやまなかった《黄昏の逢瀬》クエストの報酬武器だった。

 ヴィシャスさんは、苦労の果てに、ついに念願の槍を――名を《黄龍偃月刀(おうりゅうえんげつとう)》というらしい、要求筋力値が高い重槍を――手に入れたのだ。

 

 だというのに、ヴィシャスさんの歩く姿は疲労感に満ち溢れている。

 

「……セイさん」

「はい?」

 

 唐突に呼ばれ、私は思わず足を止めた。

 私の歩みが止まったのに気が付いたヴィシャスさんも、歩みを止めて体ごと私に振り向いた。

 

「何でこんなことになったんすかね……」

 

 そう呟いた彼の顔には、途方もない疲労感とともに、ある種の絶望も見て取れた。

 まあ、単に周りの街灯に照らされた彼の顔が、そう見えただけかもしれないが、事情を知っているので間違いないだろう。

 

「そう……ですね……まあ……自業自得と言うしかないかも知れませんね」

 

 身も蓋もない私の回答に、ヴィシャスさんはついに膝から頽れ、両手を地面について項垂れてしまった。

 その姿を見て、私は苦笑を浮かべるしかなかった。

 

 慰めるのもお門違いだし、そもそも彼自身が招いた事態であることに違いないのだ。

 私は、ヴィシャスさんになんと声を掛けて良いのか迷いながら、事の顛末を思い返した。

 

 

 

 

 

 

 

「何でっすか?! 何でなんすか?! 何でこうなるんすかぁぁぁぁぁ!!」

 

 クエストを終えた直後、悲鳴に近い叫びを上げたのはヴィシャスさんだった。

 

 《巨聖花》の広場にヴィシャスさんの叫びが響き、周囲にいた人たちからの視線が彼に突き刺さる。

 デートスポットでもあるこんな場所で、そんな叫び声を上げれば、それは睨まれても当然だろう。

 

 とはいえ、当の本人はそんなことを気にしている余裕も無く、頭を抱えているので、その視線に気が付かない。

 

 ――クエストの結論だけで言えば、私の読みは正しかったと言える。

 

 マーチがルイさんの元に駆け寄り、ルイさんを抱きしめた段階で、ボス役だった旦那さんNPCの動きは止まり、HPゲージがディセーブル――《無効化された》状態に戻ったのだ。

 クエストのイベントがどのような進行だったのかは、クエストの受注者であり不倫の相手役となったヴィシャスさん、不倫をした妻役のルイさん、不倫をされた旦那役のマーチという3人にしか分からなかったようで、パーティーに参加したのに仲間外れにされたと、アロマさんは大いに拗ねていた。

 

 ちなみに、マーチはルイさんを全力で抱きしめて、私の進言通り、何か決め台詞を言ったらしいが、実はそれがクエストには必要が無かったと分かったらしく――

 

「セイド……てめぇ……謀ったな?」

 

 ――と、人聞きの悪い文句を付けるばかりで、どんな台詞を口にしたのかは教えて貰えなかった。

 後でからかう材料にしたいと思っていたのに、《聞き耳》を使い損ねたのは残念でならない。

 

 何はともあれ。

 

 クエストはこれにて見事クリアとなり、クエスト報酬もヴィシャスさんの読み通り、旦那さんNPCの使っていた高級感溢れる豪奢な両手槍だった――のだが。

 ここで、ヴィシャスさんの思惑とは違うことが起こった。

 

 クエスト報酬を受け渡されたのが、何と、一度も戦闘を行わず、パーティーに参加もしておらず、ルイさんを抱きしめただけのマーチだったのだ。

 まあ、旦那さんNPCの思考を素直に考えればそうなるのも頷けるが、クエスト受注者本人には何もアイテムなし、というのも酷いクエストだと思った。

 

 なんにせよ、その事実を突き付けられたヴィシャスさんの第一声が、先の悲鳴だった。

 

「ハハハ! 何か、よく分からんが、残念だったな!」

 

 ヴィシャスさんの打ちひしがれる姿を尻目に、嬉々としているのはマーチだ。

 ルイさんへのストーカー行為に対して、かなりのストレスを溜め込んでいたマーチは、ここぞとばかりにヴィシャスさんをいじめる気だろう。

 

「マーチ。クエスト開始前に言いましたよね?」

 

 弱い者いじめは見るに堪えないので、助け舟を出すことにした。

 

「ん? 何の話だ?」

「クエスト報酬であるその槍は、ヴィシャスさんに譲る約束です。いじめずに渡してあげて下さい」

 

 私の言葉に、ヴィシャスさんが縋るような視線を向けているのに気が付いた。

 

(……いや、別にヴィシャスさんのために言ってるわけではないんですが……まあ、良いとしましょう)

 

 私としては、単にイジメが嫌いなだけで、それ以上でもそれ以下でもないのだ。

 

「ったく、わーってるよ。ちゃんと渡すさ。但し――」

 

 私の指摘に、マーチは槍を前に突き出し、しかしヴィシャスさんに渡す直前で、但しと言って引っ込めた。

 

「――俺とのデュエルが終わったらな」

 

 マーチはここで、ヴィシャスさんとのデュエルの約束を持ち出してきた。

 

「お前が勝ったら即座に渡してやる。だがもし、お前が勝てない場合は……そうだな、10戦したら渡してやるよ」

 

 マーチは口元だけが笑っていて、目は完全に本気だった。

 今の発言は、裏を返せば『ヴィシャスさんに10回勝つ』と宣言していることにもなる。

 

「よ、よかったっす……デュエル、謹んでお受けするっす! 悪いっすけど、1戦で終わらせるっすよ!」

 

 マーチが槍を渡してくれるつもりでいることが分かったことで、ヴィシャスさんは本気で安堵したようだ。

 それを見ていた私は、心中で合掌するしかなかった。

 

(まあ、頑張って下さい。多分、10敗確定でしょうが)

 

 正直な話、マーチにデュエルで勝てるプレイヤーは、SAO全体から探しても片手で数えられる程度だと、私は本気で思っている。

 その片手の人数に、ヴィシャスさんは入らないだろう。

 

 私の心中など露知らず、ヴィシャスさんとマーチは早速、間合いを取って相対している。

 

「んじゃ、初撃決着で行くぜ」

「うっす! よろしくお願いするっす!」

 

 マーチからヴィシャスさんにデュエル申請が送られ、すぐに了承されて、2人の間でカウントダウンが開始される。

 

 普段なら、このような人目に付きやすい場所でデュエルなどしないマーチだが、今は、一刻も早くヴィシャスさんに灸を据えたい一心なのだろう。

 その表情は、既に笑顔では無く、とても無表情だった。

 力むのでもなく、油断するのでもなく、ごくごく自然体で立ち、左腰に()いた太刀は鞘に収められたままで、両の手は刀に添えることすらせず、だらりと垂れ下げているだけだ。

 これが、本気でデュエルする時のマーチの立ち姿だ。

 

 おそらく、ヴィシャスさんならこの時点で、マーチの攻撃方法は分かるだろう。

 

 ――すなわち、マーチが《居合い》を狙っている、と。

 

 そして、それ故に、ヴィシャスさんは勝てない。

 カウントダウンに合わせて、ヴィシャスさんは背負っていた偃月刀を、ルイさんの時と同じく上段に構えた。

 

「アロマさん、よく見ておくといいですよ。今回は、マーチの本気が見られるはずです」

 

 以前、マーチの本気を知らないと言っていたアロマさんには、一応伝えておく。

 

「ぉ、マジでマジで?! よっしゃ、しっかり見せてもらお!」

 

 すると、戦闘に関しては人一倍興味を持つアロマさんらしく、マーチに意識を集中させたようだ。

 

「ふふ。マーチん~、ロマたんも見てるから~、しっかりね~」

 

 ルイさんの声援を受け、しかしマーチにしては珍しく無反応だった。

 

「……あれは……入ってますね……」

「だねぇ~、もう何言っても聞こえないね~」

 

 マーチの集中力は、今や周囲の雑音を完全に遮断している。

 今マーチに聞こえるのは、ヴィシャスさんの発する音だけだろう。

 

 カウントダウンが進み、デュエル開始まで残り5秒――4――3――2――1――

 と、ここに来てヴィシャスさんは構えを一瞬で脇構えに切り替え、次の瞬間にはカウントがゼロになりデュエル開始となり――

 

「フッ」

 

 ――ヴィシャスさんから聞こえたのは小さな呼気と僅かばかりの踏込の音。

 しかし動きは驚異的な加速を見せ、ヴィシャスさんはマーチへと突進し――

 

 

 

 《WINNER/March TIME/00:01》というウィンドウが表示された。

 

 

 

 ――瞬間、ヴィシャスさんは何が起こったのか、全く理解できていなかったようだ。

 声を出すことすら忘れて《デュエル勝利者宣言メッセージ》を見つめ、その場を動いてすらいないマーチに数瞬の後には偃月刀が突き刺さるという姿勢で固まっている。

 

「へ?」

 

 間の抜けた声を漏らしたのは、アロマさんだった。

 

「ほれ、まず1戦終了だ。次始めるぞ。さっさと回復しな」

 

 呆けているヴィシャスさんに、マーチは微動だにせぬまま容赦のない一言を浴びせる。

 

 初撃決着のデュエルでマーチが勝ったのだから、ヴィシャスさんは強攻撃を1撃受けているはずだ。

 それを証明するように、彼のHPはしっかりと1割減っていた。

 

「な……なんすか……何が起こったっすか……」

「おい、早くしろよ。槍が欲しいんだろ?」

 

 酷く平坦なマーチの言葉に、ようやく現実に意識が戻ったヴィシャスさんだが、事態は全く把握できていないままのようだ。

 その状態であっても、回復ポーションを口にして、次のデュエルに備えてマーチとの間合いを取り直したのは、流石というべきだろう。

 

「ちょ! 何今の?! セイド、説明!」

 

 多分……いや、間違いなく今この場で1番騒がしいのはアロマさんだ。

 

「説明は、10戦終えてもアロマさんが分からないと言うのであれば、して差し上げます。とりあえず10戦終えるまでは黙って見てて下さい」

 

 私のこの台詞に、アロマさんは大いに敵愾心を刺激されたようだ。

 『セイドに説明されてなるものか』という気概が見えるかのように、アロマさんは押し黙ってデュエルに意識を集中させた。

 

(まあ、アロマさんなら、少なくとも5戦ほど見れば何が起こっているのか位は分かるでしょう)

 

 マーチのしていることはとても単純なのだ。

 但し、それが常識外の速度で繰り出されているだけで。

 

 と、デュエルのカウントダウンが始まった。

 

 ヴィシャスさんの表情には、正体不明の攻撃による恐怖が僅かばかり見て取れた。

 故に、慎重を期してか、ヴィシャスさんは中段の構えを取っていた。

 ある意味、基本に忠実で、攻防に長けた構えではある。

 

 しかし――

 

 カウントダウンがゼロになり、それでもヴィシャスさんは突っ込まなかった。

 相手の攻め手が分からない以上、受けてからの返しを狙うというのは当然の発想だろう。

 

 だが無情にも、先ほどと同じく、マーチの勝利を宣告するウィンドウが現れる。

 差があるとすれば、試合時間が2秒だったことと、マーチの立ち位置が開始時の場所かヴィシャスさんの目前近くにまで移動していたことくらいだ。

 

「――っ?!」

 

 ヴィシャスさんのHPだけで見れば、先ほどよりも圧倒的に多い、4割近いHPが減っていた。

 1撃を受けた箇所が赤い線として体に残るのだが、ヴィシャスさん本人には見えない位置――恐ろしいことに、首筋に赤い線が走っている。

 つまり、弱点へのクリティカルヒットとして判定され、HPが大きく削られたのだ。

 

「2戦目、終了。回復しな」

 

 マーチはそれだけ言い放ち、ヴィシャスさんに背を向けて立ち位置に戻りつつ、デュエル申請をヴィシャスさんに送りつけたようだ。

 ヴィシャスさんは、恐怖に打ち震えながらも、何とか回復ポーションを飲み、回復し終わると同時にデュエル申請を了承した。

 

 2人の間で、3度目のカウントダウンが始まる。

 

「分かっちゃいると思うが、俺は別に《剣技(ソードスキル)》を使ってるわけじゃねえ。クリティカルヒットしても死にはしねえだろうから、安心して切り刻まれろ」

「っ!? つ、次は……見極めてやるっす……」

 

 売り言葉に買い言葉で、ヴィシャスさんも何とか言葉を返したが、その表情にも声音にも全く余裕が無い。

 

 マーチは相変わらず自然体で立っているだけ。

 ヴィシャスさんは、今度は偃月刀を自身の体の右寄りに立てて構え、首への攻撃を防ぎつつマーチの攻撃の軌跡を今度こそ見極める姿勢を見せた。

 

 流石に、マーチが《居合い》による超高速の斬撃を繰り出していることは理解しているのだろう。

 だが、ヴィシャスさんはその時のマーチの動きが目で追えないのだ。

 私の隣で2人のデュエルを黙って見ているアロマさんも、おそらく同じだろう。

 

(しかし、それで防げるのなら、マーチはここまで強くありませんよ)

 

 やはり、ヴィシャスさんには心中で手を合わせてあげることしかできそうになかった。

 

 

 

 

 

 

 

 マーチの手加減の無さというか、本気の戦闘は久しぶりに見た。

 マーチが最も得意とする技は、今目の前で行われている通りの《居合い》だ。

 人によっては《抜刀術》と表現した方が理解しやすいかもしれない。

 

 曲刀の上位スキルとして手に入るエクストラスキルに類する《刀》スキルだが、曲刀を根気強く使い続けていれば入手できることが多く、エクストラスキルとしてはメジャーな部類だ。

 また、本来の《居合い》とは、座った状態からの抜刀が基本となるのだが、流石にゲームの世界では立った状態からの抜刀が、居合い系剣技の基本となっている。

 

 しかし、刀を使うプレイヤーでも、《剣技》だけを抜き出してみると、対人戦(デュエル)で居合い技を使うプレイヤーはかなり少ない。

 

 理由としては単純で、読まれやすいからだ。

 

 刀を鞘に収めたままデュエルに臨む時点で居合いを使うと相手に教えているのだから、相手は居合いの《剣技》にのみ狙いを絞り対応を考えればいい。

 また、多くの刀使いたちは、居合いを使う際に柄に手を置き、いつでも抜き打ちができるように身構えてしまうため、ますます受ける側に攻撃を予測させやすくしている。

 居合い系の《剣技》は、確かに全武器中最速を誇る技だが、それでも技を予測されているのでは防がれやすくなる。

 

 そういった点から、デュエルでの居合いはあまり見かけなくなったのだが、マーチの居合いは、通常のそれとは比べ物にならない。

 

 まずそもそも、柄に手を置かないし、体も構えない。

 ごく自然体でいるだけだし、放たれる1撃は《剣技》ではないので、ライトエフェクトすら伴わない。

 デュエルなのに、一切気負わない態勢で、一見隙だらけとしか見えない。

 

 のだが――

 その状態のマーチに近寄ると、いつの間にか斬られる、という状況が発生する。

 それが、マーチの本気の居合いの《技術》だ。

 

 システムに規定された技ではなく、その身1つで手に入れた技――マーチはこれを《無拍(むはく)》と呼んでいる。

 

 正直に言えば、私もマーチの右手がいつ刀を抜いたのか、見えた(ためし)はない。

 《警報(アラート)》スキルをもってしても、マーチ特有のシステム外スキルなだけあってか、《無拍》で斬られた後に攻撃予測線が見えるという、意味のない事態が発生したほどだ。

 

 先ほどまで普通に力なく垂れ下がっていた右手が、気が付くと柄のところにあり、その時には刀は納刀(のうとう)された後で、相手はすでに斬られている、というのが、マーチの居合いだ。

 

 《居合い》の斬撃だけならば《剣技》を用いることで似たことができるプレイヤーも存在するかもしれないが、こと抜き手の瞬間までの速度や体捌き、はては納刀までとなると、これはもうシステムにアシストされる類のものではない。

 つまり、全て個人の力量である。

 

 まったくもって、我が友マーチのことながら、驚異の一言に尽きる。

 

 

 

 

 

 

 

 ということで、マーチ対ヴィシャスさんのデュエルは、マーチの気が済むまでの10戦全て、ヴィシャスさんが切り刻まれるという結果を持って終了したのだった。

 

 ――ちなみに。

 

 マーチに全敗したヴィシャスさんは、マーチに対するトラウマとともにレア槍を手に入れたが、その後、アロマさんにもデュエルを挑まれ、これまた負けるという事態に遭遇した。

 

 アロマさんとヴィシャスさんのデュエルそのものは、マーチとのデュエル程の差は無かったものの、アロマさんの攻撃がヴィシャスさん自体を狙ったものではなく、何故か槍の破壊を狙ったものであったため、肝を冷やしたヴィシャスさんが反射的に槍を引っ込めてしまいアロマさんに1撃決められるという展開を3度繰り返して終了となった。

 

「まったく……話になんないね。武器なんて壊れる可能性が常にあるんだよ? それなのに武器を庇って負けてるようじゃ、何のために武器を使うのか分からないじゃん」

 

 と、皮肉ともいえるアロマさんの言葉に、ヴィシャスさんは返す言葉も無く地に崩れ落ちたのだ。

 

(普通、ここまで苦労して手に入れた武器を、手に入れたその場で破壊されかければ庇いたくなるとも思いますがね……アロマさんも鬼モードか……ヴィシャスさん、本当にご愁傷様です)

 

 思わず実際に合掌していた。

 

 

 

 ――余談ではあるが、このデュエルの間、ログさんは少し離れた位置で延々と素材収集に努めていたので、この騒ぎには関わってくることはなかった。

 この場で1番冷静に行動していたのは、ログさんなのかもしれない。

 

 

 


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