ハドラー子育て日記   作:ウジョー

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泣く子と地頭にゃ勝てんわ

・・・ダイの目が覚めたのだが・・・

 

 

 

《いっ!痛ーーい!!  いったたた!》

 

「なんだ! どうした!ダイ!?」

 

ダイの目が開くと 同時に火がついたように 泣きだし 痛がりだした

 

『ダイ どうしたんですか?!』

 

聖母竜も心配したのか 駆け寄って ダイに声をかけるが ダイは泣き止まず 

オレは無様にも慌てた

 

「むう とりあえず回復魔法か?! いや暖めるべきか いっそ冷やすか?!」

 

『わかりません』

 

えーい 役にたたん! だが どうしていいのかオレにもわからん・・・ 

ヌウ、こういうのは ダイが赤子のとき以来だ

とりあえず指でもなめ・・・って 噛み付きが!! 歯が!!! ミミックかおまえは!!

危うくダイを落としそうになったがどうにか耐えた・・・

 

ヒィーーーン!

 

おお 紋章が光った バランか?!

 

『【慌てるな 原因はわかっている まずは落ち着け】ですか、頼りになります』

 

やるな バラン 流石父親! しかしオレまで動揺してはいかんな 落ち着かねば

 

「フム・・・ で、バラン ダイの身に何がおきたんだ?」

 

『【成長痛と筋肉痛だな】・・・?なんですか それ』

 

成長・・・痛? 筋肉、痛? なんだ聞きなれない言葉だな

 

ヒィーン ヒィーーーン

 

『【体が大きくなることによって 間接などの痛みを伴うのが成長痛 

運動により筋肉が一度破壊され より強くなるときに痛みを伴うのが筋肉痛だ 

どちらも人間にとっては健康的で普通なことだ】 そうです』

 

不便だな人間というのも

 

「で、どうすれば治るのだ?」

 

・・・・ヒィン

 

『【・・・人間にとって成長する上でつきものだからな 個人差はあるがどうしようもない

せめて ダイをしっかり抱いていろ 落としたら・・・わかるな・・・】 あの私までこわいのですが』

 

本当に不便だな 人間の体・・・ 生まれた時は 本当に何もできない上に手がかかる赤子

その上大きくなるのも 強くなるのもこれほどの痛みを伴うとは・・・

 

紋章を通じてバランがにらんでいるようだ もしや・・・こいつも動揺しているのか?

っと またダイがオレの指をかじりだした、結構痛いが こいつの痛みほどではないのだろう

好きにさせてやった

 

しばらくは そんな状態だったが ようやく落ち着いたのだろう おとなしくなったが

動くとまだ体が 痛むようで オレの腕の中でじっとしている

 

「ダイ 今日のところは このままじっとしていろ 

そうだな話でもしていれば気も紛れるだろう」

 

こんな状態ではあるが ダイにオレが死んだ後の話をするよう促した

 

《うん わかった ええ、と何から 話そう?》

 

「そうだな まずアバンがなぜあの時、バーンパレスに現われたのかから 聞かせてくれ」

 

《うん、アバン先生の話によると・・・》

 

ダイの話に耳を傾け 頭をそっとなでてみる 熱はないようだ 本当に体がただ痛むだけなのか

他に異常がないとすれば せめて痛みだけでもどうにかしてやりたいが そんな魔法は知らん

 

《・・・へへっ》

 

「どうした 痛むか?」

 

《ううん ・・・ハドラーじいちゃん もうちょっとなでて はなしてるあいだも・・・》

 

「いいだろう」

 

聖母竜が なにかいいたそうにこちらをみているが とりあえず放っておくことにした。

 




成長痛、あれで寝てるところ目が覚めるのはきつかった・・・ もうずいぶん前のことですが 筋肉痛はいまだ逃れられない厄介者、でもそれだけ強くなってることの証拠みたいに感じるのでないのももの足りない気がするジレンマ
なんだか急に寒くなってまいりましたが 皆様お体お大事に

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