真・恋姫†無双 仲帝国の挑戦 〜漢の名門劉家当主の三国時代〜   作:ヨシフおじさん

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04話:黎明

               

 ここは荊州、襄陽。

 

 荊州の州治が置かれている大都市であると共に、中央の権力闘争を嫌った多くの亡命知識人が集まる文化の街である。

 

 その中の一角に優雅なつくりの建物があった。道教思想にある、神仙の住む神秘的な世界を再現したかのような庭園に、瑠璃瓦でできた屋根を備えた華麗な宮殿。この地を治める州牧、劉表の宮殿であり、この中華の大地に残された数少ない、知識人の楽園でもあった。

 

 しかしその楽園も、先ほど袁術の使者からもたらされた一つの手紙によって、完全にパニック状態になっていた。

 

 

 

    ――荊州における不当な弾圧を止めさせるために、

       我々はあらゆる選択肢を検討し、それを実行に移す用意ある――     

 

 

 

 袁術の使者から渡された手紙にはこのようなことが書かれていた。

 

 もともと荊州一帯は古くから土地が肥えており、地方豪族が割拠していたため、中央から派遣された劉表に従うことを良しとしない者も多かった。しかし、劉表は荊北の大豪族であった蔡瑁らの協力を得てそのほとんどを抑え込むことに成功した。

 

 しかし、これを快く思わない者がいた。荊州全土の支配をもくろむ、南陽の袁術である。 だが劉表はれっきとした州牧であり、正当な理由なしに攻撃すれば袁家の名声は大きく傷つく。よって袁術は配下の幕僚、楊弘の提案に従って武器を反対派に横流しすることで反乱を起こさせ、介入する機会を窺っていたのである。

 

 

 

「すでに県境には孫堅率いる軍勢と袁術軍が展開している模様!各地の豪族もこれに呼応して兵をあげています!」

 

 ゆえに袁術が南陽を占領したあたりから、その援助を受けた地方豪族の動きが活発になり始めていた。そしてここに来て、ついに反劉表勢力が一斉に蜂起したのだった。恐らくは前南陽太守であった張咨の残党が殲滅されたことにより、袁術軍の支援を受けられると踏んだのだろう。当然、劉表はこれを叩き潰すべく兵を集めていたのだが、袁術軍がそれに待ったをかけたのである。

 

 

「これは、……事実上の宣戦布告ではないか!」

 

 劉表の部下の武将、王威が怒りもあらわに声を荒げる。

 

「何が『不当な弾圧』だ!根拠の無い言いがかりもいい加減にしろ!」

 

 他の家臣達も、顔を真っ赤にして吠える王威に次々に同意する。

 

「その通りだ!連中らだって、前南陽太守に与した人間を手当たり次第に粛清しておろうに!自分のことを棚に上げて他人のことばかり口出ししおって!」

 

「だいたい、噂によれば不穏分子に武器を横流ししたのは袁術軍自身だという話はないか!

 

「劉表様、これは我々への挑戦です!このまま黙って奴らの好きにさせるのですか!」

 

 その言葉に、それまで発言を控えていた男が反応する。

 

 

 

「まあ、みんな落ち着いて。冷静にならないと、思わぬところで足元を掬われるかもしれないよ?それに真実はどうあれ、現実は何も変わらない。反乱のどさくさに紛れて袁術軍が荊州に攻めてきた、という現実はね。

 今の私達に必要なのは現状の把握と対策方法じゃないかな?」

 

 身の丈8尺あまりの長身に、柔らかな物腰。そして優雅な微笑みを浮かべたこの紳士的な人物こそが、荊州の州牧を務める劉表である。

 突然の危機にもかかわらず、いつもの仕事をこなす時と()()()()変わらぬ主君の様子に、エキサイトしていた家臣達も冷静さを取り戻す。

 

 

 

「敵の数はどれぐらい居るんだい?」

 

「はい、斥候からの情報によりますと、こちらに展開している袁術軍は合計で5万ほどです。うち、客将である孫家の軍は1万ほどかと。」

 

 家臣達に緊張が走る。まだ袁術軍はこちらの領土に侵入しておらず、急いで兵を集めれば対処できない数ではない。同数程度ならこちらも揃えることはできる。だが、袁術軍が反乱を起こした豪族たちと組むことになれば……

 

「そうか……。じゃあ、豪族たちの反応は?」

 

「今のところ、蜂起に参加したのは2割ほどですが、豪族の半数はまだ日和見を決め込んでいるようです。武装蜂起は主に南部を中心に発生しており、中部は沈黙、北部はこちらに従う意思を見せています。」

 

「なるほど。」

 

 部下の報告を聞いた劉表は目を瞑り、黙り込む。その頭脳を最大限に回転させ、これから考えられるいくつものシナリオを想定し、それに対する対応をシミュレートする。時間、兵力、資金、位置関係、戦後の対外交渉まで考えを巡らせて自身にとって最善の策を講じる。

 

 部下達は沈黙を保ったまま、思考に沈んでいる劉表を見守っている。基本的に誰にでも柔和な態度を崩さない劉表だが、だからといって家臣に侮られることは無い。むしろ深く尊敬されていると言えよう。彼と議論を交わした者は、例外なく己の未熟さを知ることになるからだ。どんなに思考を凝らしても、彼らの主君は常にその一歩先を行く。

 

 ならば軍議において、彼らが深く考える必要はない。考えたところで劉表の明晰な頭脳には遠く及ばない。ゆえに思考は劉表の役目であり、彼の部下は十分な情報を劉表に提供し、命じられた役目をこなせば良い。それが最も効率の良い方法であり、彼らにとっての劉表への忠誠の証なのだから。

 

 

 

「……彼らと、連絡を取ることはできるかい?」

 

「連絡、ですか……?」

 

 劉表に質問された家臣の一人が、怪訝な表情を浮かべる。

 

 

「り、劉表様!もしや袁術に……!」

 

「ああ、それは大丈夫。別に降伏を決めた訳じゃないよ。」

 

 穏やかに笑って、部下の不安をやんわりと否定する劉表。いつもと変わらぬ笑顔を見て、家臣達もようやく安心する。なぜなら彼らの主君は、今まで()()()()()()()()()()()()()()()からだ。

 

「……ただ、私たちと同様に袁術陣営も一枚岩じゃない。だから――」

 

 虚構でも無く、真実でも無い笑み。感情があるはずなのに、何の気持ちも感じ取れない声色。

 劉景升――皇族の血を引く荊州の主は、ゆっくりと口を開く。

 

「――もしかしたら、と思ってね。」

 

 

 

 

 

 3日後、劉表は袁術への宣戦布告を正式に発表した。更に袁術軍の行動は紛れも無い侵略行為であり、自身に非協力的な豪族もその協力者と見なす旨の声明文を荊州全土に向けて発した。

 

 すなわち、 『荊州のどの豪族も今、決断を下すべきである。

          我々の側につくか、侵略者の側につくか、2つに1つだ。』 と。

 

 

 

 

 

 ◇◆◇

 

 

 

 

 

 袁術軍補給拠点。

 

 将軍の一人である陳紀は、忌々しげに舌打ちした。

 袁術軍の枢要を占める将軍たちの中にあって、陳紀は数少ない騎兵部隊を率いる将軍であった。袁術への高い忠誠心と、軍記に厳しいことで知られ、彼の率いる騎兵部隊は袁術軍の最精鋭として、これまで一目置かれていた。だが、その影響力もかつてと比べれば明らかに低下していた。

 

 陳紀は袁術麾下の中では最古参の武将のひとりであり、豪族たちを中心とした保守派の中心人物でもある。袁術軍の実質的な司令官として軍を統御しているが、今やその立場すら危うい状況に置かれていた。

 

 もともと彼が高い影響力を保有していた理由は、広い視野で先を見通せる人材が他にいないという単純な理由からだった。軍のトップである張勲は言うに及ばず、もうひとりの古参の将軍、紀霊も計画を練るタイプの指揮官というよりは陣頭指揮を好み、殺戮への渇望を優先するような人物だった。

 

 

 しかし、南陽占領以後、若手や新参者の活躍が目立つようになってきた。孫堅や魯粛、劉勲などがそのいい例であろう。中でも孫堅の武勲は枚挙に暇がなく、この戦に勝利すれば陳紀にとって代わり、袁術軍の主力となることは容易に想像できた。そしてそれは陳紀を始めとした古参の将軍にとって、到底認められるものではない。

 

 

 

 一方で、商人を後ろ盾にした劉勲などはその資金力を生かして露骨に自身の権力拡大を優先している。

 魯粛はまだマシな部類だが、彼女にしても忠誠心というよりは、自身の才能を発揮できる場所を求めて袁家に仕えている、といった印象を受ける。

 

 

 

「どいつもこいつも自分のことばかり……!」

 

 陳紀は一度忠誠を誓った主君に全てを捧げる事を誉れとするような、古風な男でもあった。それゆえ、現在の袁家の内情に我慢が出来なかったのだ。だからこそ、この戦いで戦功をあげて自身の発言力を取り戻す必要があった。そのためには、孫家に活躍してもらっては困る。

 

 

「まずは南陽から近い新野城を落とすことで、そこを荊州統一の拠点とする。その際、孫堅には先陣を務めてもらおう。奴を囮にして拠点に籠っている劉表軍を引きずりだして攻撃させ、その背後を我々が突く。」

 

 陳紀は孫堅を嫌っていたが、その実力を見誤るほど愚かではない。むしろ、一人の将としては高く評価していた。だからこそ、孫堅が自軍を上回る敵と戦ってもそう簡単に負けることは無いだろうと踏んでいた。そして互いが消耗した頃を見計らって袁術軍の主力が劉表軍を背後から攻撃すれば、戦場での勝利のみならず、孫堅の力も削ぎ落せる。まさに、一石二鳥の作戦だった。

 

 

 

 ――だが、孫堅に単独行動させたことを、彼は後に悔やむことになる。

 

 

 

 

 

 ◇◆◇

 

 

 

 

 

「はぁ……。」

 

「どうした、文台どの。ため息なんぞ吐いて。」

 

 人目もはばからず、大きなため息をつく孫堅。彼女にしては珍しく似合わない行動だ。黄蓋の知る孫堅は常に冷静沈着であり、指揮官としての責務を優先して自分の感情を表に出すことはあまり無かったはずだ。長年孫堅に仕えてきた黄蓋はいつになく覇気のない主を見て、その原因に思い当たることは無いか記憶を探り出す。

 

「やはり、娘たちとのことを気にしているのか?」

 

「……まあ、そうだな。」

 

 黄蓋の言葉に、孫堅はどこか歯切れの悪い返事を返した。

 

 現在、孫堅は 不当な弾圧(・ ・ ・ ・ ・)を止めさせるため、荊州の地を 解放(・ ・)すべく袁術軍と行動を共にしていた。だが彼女の娘たち、中でも孫権は最後までこれに反対した。

 今回の一件はどう見ても、袁術軍に非がある。確かに劉表に従順でない豪族が弾圧されているのは事実であるが、だからといって荊州の不穏分子に武器を横流しした挙句、挑発を繰り返し、反乱を扇動した袁術軍の行動が正当化できるわけではない。

 

 こんなことに付き合っていたら民の心は孫家から離れていってしまう。それゆえ、孫権はこの出兵に最後まで反対したのだった。

 

 

「……蓮華だけじゃなく、雪蓮や冥琳まで反対したのには流石に予想外だった。」

 

 孫堅とて本意ではない。こんな茶番に付き合えば、名声に傷が付くことは分かっていた。しかし、だからといって袁術の要求を断れるわけでもない。

 

 特に今回は実態はどうあれ表向き『弾圧によって苦しんでいる同志たちを保護せずに見捨てるわけにはいかない。』との大義名分がある。その上、散々袁術軍が挑発したとはいえ、先に宣戦布告をしてきたのは劉表の方だった。いかなる理由があろうと、先に我慢できなくなって手をあげた方が悪なのだ。

 

 ゆえに、どうせ断れないのならこの戦いで戦功をあげて袁術軍内部での発言力を増やそう、ということで参戦したのだ。娘たちにもそう言ったのだが、まだ経験の浅い孫権は納得できず、孫策と周瑜までもが反対したのだ。彼女たちの場合、全面的に反対したわけでは無く、積極的に戦功を立てるより、せいぜい袁術軍に難癖をつけられない程度の派兵に留めて兵力の温存を図るべき、という意見だった。

 

 

 さらに孫策に限って言えば、口には出さなかったものの、彼女の勘が危険を告げていた。

 彼女の勘が驚異的な的中率を誇るのは孫家では周知の事実であったが、所詮はただの勘である。孫策もそのような根拠のない理由で反対するわけにもいかず、結局は母の意見に従ったのであった。

 ――もっとも、当の母親には気づかれていたようだが。

 

 

「雪蓮の勘に頼る癖が直ってなにより……と言いたい所だが、昔からなぜか雪蓮の勘はよく当たる。案外、後で叱られるのは私の方かもしれないな。」

 

「何じゃ、とっくに気が付いておったのか?。伯符どのが勘で反対していた事に。」

 

 黄蓋の言葉を受けて、孫堅は苦笑を浮かべる。

 

「私だって一応は母親だからな。雪蓮の様子がいつもと違うことぐらいすぐに気づくさ。」

 

 あまり母親らしいことはしてやれなかったがな、と呟く孫堅の表情はどこか寂しげだったが、すぐに表情を切り替えていつもの武人の表情に戻る。だが、その瞳には普段と違う、緊張した光が宿っていた。

 

 

「祭、少し付き合ってくれないか?大事な話がある。」

 

 そう言って孫堅は自分の天幕へ向かう。黄蓋も無言で頷くと、その後に続いた。

 

 

 

 

 

 孫堅からすべてを聞き終えた後、黄蓋は愕然とした。

 

「それは本当なのじゃな、文台どの?」

 

「ああ、間違いない。」

 

 向かいに座っている孫堅は、はっきりと肯定の意を示した。まっすぐに自分を見つめる主君の眼を見れば、その言葉が嘘偽りのないものだと分かる。だが、――いや、だからこそ黄蓋は驚きを隠せなかった。

 

「それが本当なら――」

 

 本当なら、自分達は今、相当な綱渡りをしていることになる。そう言いかけて、黄蓋は口を噤んだ。

 いつ何時、崩れてもおかしくない均衡状態。しかしその危ない橋を渡るだけの価値がある、と孫堅は言っている。

 黄蓋は険しい表情で、もう一度主君に尋ねる。

 

「劉表からの使者、じゃと?」

 

「そうだ。」

 

 孫堅はためらうことなく即答した。その口調には一点の迷いも見られない。

 

「江夏太守の黄祖という男が劉表の親書を持ってきた。彼にも直接話を聞いたが、そう悪い話ではない。」

 

 孫堅は落ち着いた口調で続ける。

 

「敵が敵なだけに、この戦いには袁術軍の主要な将軍のほぼ全てが参加している。軍部としても、最近低下傾向にある影響力を取り戻すためには、負けられない戦いなのだろう。」

 

 最近の袁家では、商人を中心とした勢力が急速に力を付けてきており、軍部と対立ているのは周知の事実だ。基本的に軍は戦争がなければ仕事にならず、戦争があると商人は仕事が出来ない。力をつけた商人達が、軍部と敵対するのは必然といえよう。

 

 

「権力闘争云々を抜きにしても、劉表は今までに戦ってきた敵とは比べ物にならないぐらい強大な相手だ。決して楽な戦いにはなるまい。だが、見方を変えれば、袁術軍の主な将軍をまとめて始末する絶好の機会だ。」

 

「その点で我らと劉表の狙いは一致している。そう言いたいのじゃな?」

 

「ああ。この戦いで袁術軍の主要将軍が全滅すれば、必然的に袁家は軍事的に我ら孫呉に頼らざるを得ないだろう。南陽には紀霊がいるはずだが、あれに政治的な野心は無い。」

 

「それで、具体的にはどうするつもりじゃ?」

 

 

 孫堅は軽く息を吸い込み、劉表からの提案を伝える。

 

 今回、袁術軍の総司令官である陳紀は孫家を囮にして劉表軍に攻撃させ、その背後を突くつもりである事は明白だった。そこで、まずは偽情報を流すことによって、劉表軍が孫堅軍と戦っているものと思い込ませる。あとは無傷の劉表軍を、先に袁術軍の本隊にぶつければよい。袁術軍にとっては完全な奇襲になるはずだ。

 

 袁術軍は劉表軍に比べれば数は多いものの、それは孫堅の軍を数に含めた場合であり、彼女の軍を除けば兵力差はほぼ互角となる。であれば、奇襲を受けた袁術軍が不利である事は一目瞭然であった。

 

 

 一方で孫堅は劉表との密約に従い、攻撃を控える代わりに新野城を明け渡してもらう。さらに、劉表軍のふりをした一部の部隊が袁術軍の補給拠点を攻撃する。補給拠点を失えば袁術軍の士気はさらに下がり、劉表軍の勝利をはより確実なものとなる。

 

 また、孫堅にとっても、退却をするための絶好の口実にもなりうる。劉表も豪族の反乱がある以上、無理な追撃は行なわずに、国内の足場固めに入る。

 

 

 成功すれば、袁術軍の主要将軍を一網打尽にできるばかりか、孫堅は無傷で拠点占領という戦功を挙げられ、補給拠点の喪失を理由に兵を失うことなく南陽へ帰還できるのだ。

 

 

 

「……こんな話は絶対に雪蓮や蓮華、シャオには聞かせられないな。あの子たちがここに居ないのは、結果的によかったのかもしれない。」

 

 全てを言い終えると、孫堅は疲れた様子で自嘲気味に笑う。

 

「はぁ……まったく、文台どのも素直じゃないのう。そんなに娘たちのことが大事なら普段からもっと優しくすればよいものを。」

 

 黄蓋は元気づけるように、孫堅の肩を親しげに叩く。今、間違いなく孫堅はこれからのことに対する重圧を感じている。一歩間違えれば、孫堅の命は無い。そんな彼女に気を使っての行動だった。

 

 

「……ありがとう、祭。少し、気が楽になった気がする。」

 

 長年自分に付き添ってくれた大事な部下であり、友でもある黄蓋の気遣いに感謝すると、孫堅は立ち上がる。

 

 

「そろそろ出発だ。わざわざ州牧さまに招待状を書いてもらったからには、宴に遅れるわけにもいくまい」

             

              




 順番を間違えたので修正。

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