異世界?での改変生活   作:松竹

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・今回は初めての戦闘回です。といっても強敵とガチでやり合う様な話じゃないので少し無双っぽい感じかもしれませんが私なりにオリ主が強すぎないようにバランスは取ったつもりです。毎回の事ながら一応あとがきに補足は入れておきます。

・上手く戦闘の感じがだせてるか解りませんが今の私ではこれくらいが精一杯なのでそこら辺はご了承下さい。

・いつもの事ですが細かな原作との違いなどについては流してください


オスティア防衛戦

SIDE アリカ  <オスティア市街>

 

 

 

 

魔法世界最古の歴史を誇る王都オスティア

 

その美しい街も現在魔法世界全土を覆う戦火に巻き込まれていた

 

オスティア市街に展開するウェスペルタティアの兵士達は現在街に降り注ぐヘラス帝国軍からの砲撃の対応に追われていた。

 

「障壁展開!!一射たりとも我等の後ろに通すな!!」

 

「「「了解!!」」」

 

自ら全軍の指揮を執り兵達と共に戦場に立つアリカの声に周りの兵士達が応える。数百を越える魔法の雨。ただの一般人なら一撃で殺しかねないそれを全力で防ぎ続ける

 

「クッ障壁持ちません!!」

 

「弱音を吐くな!!」

 

思わず上がった兵の弱音を別の声が叱咤する

 

「忘れるな!!我等の後ろには数万の力なき民達がいるのじゃ!!ウェスペルタティア兵の誇りにかけて死守して見せよ!!」

 

既に疲労のピークに達して士気の落ちかけていた兵士達は王でありながらオスティア防衛の最前線に立つアリカの声で再び持ち直す。

 

幾度と無く街に降り注ぐ砲撃の雨は本来なら数で圧倒的に劣る兵士達に防ぎきれるものじゃない。実際オスティアの外縁付近は既に壊滅的な状況であり街にもかなりの被害が出ている。にもかかわらず未だに市民達へ人的被害が出ていないのには勿論理由がある。

 

アリカは帝国のオスティア進軍が確認された段階で住民の避難を指示した。オスティアの外へ避難できるものは急いで街を離れたが当然市民全員に避難先の当てがあるはずも無く数万の民が街へ取り残された。そうした行き場の無い住民達は全て王宮へ集められた。

 

現状この国にはオスティア全域を守るだけの戦力が無い。そこでアリカは王宮を中心とした半径2キロ圏内に全ての住民を集めそれ以外を放棄した。そして軍による攻撃を捨て全戦力を防御に回す事で既に一時間近くの間ヘラス軍の攻撃を防ぎ続けていた。

 

本来ならどれだけ防御が硬かろうと攻撃してこない軍など何の脅威にもならない。それだけなら帝国軍の集中砲火で既にアリカ達は敗北していただろう。

 

「帝国の攻勢も弱まりつつある!!総員あと少しじゃ!!何としても守りぬけ!!」

 

「「「了解!!」」」

 

アリカの叱咤とそれに応える兵士達の頭上。オスティア上空から街を襲う帝国軍の砲撃の雨に対抗するもう一つの光の雨。時に帝国軍の砲撃を打ち落とし相殺する光の雨は開戦直後から降り注ぎ帝国軍をその場に釘付けにする。戦艦が動く気配を見せれば即座に大魔法によって撃墜。既に四隻撃ち落としそれ以外の艦も主砲を潰されている。

 

戦艦十隻を要する数千規模のヘラスの軍勢を圧し留めるほどの規模で放たれ続ける<魔法の射手>の雨と戦艦を撃墜した大魔法による一撃がたった一人の魔法使いによって為されていると知ればヘラス帝国の兵士達は驚愕しただろう。

 

そして劣勢状態の戦況を変えようと動き出した敵艦隊を再び雷の嵐が引き裂いた

 

「やった!!」

 

「これで七隻だ!!」

 

「ざまあみやがれ!!」

 

今の一撃でさらに三隻。開戦直後は物量に圧されていたが既に半数以上の戦艦が落ちた。このまま行けば勝てる!兵達がそう思うのも仕方が無いだろう。この場で冷静に戦況を見極めているのは全軍を指揮しているアリカと部隊長クラスの人間だけだろう。

 

その喜びに冷や水を浴びせるように戦場に5つの巨大な魔方陣が展開される

 

「何だあれは・・・」

 

「転送魔法だ!!」

 

「そんな!!」

 

悲鳴の様な兵達の声を聞きながら表面上は冷静さを保ちながらアリカ自身内心歯噛みしてしまう

 

「くっ・・・ここで出してきおったか」

 

魔方陣から呼び出される強大な存在を感じながら背後に視線をやる。その先にあるのは王宮内でも一際背の高い尖塔。そこで戦っている自身の騎士に命運を託す

 

「頼んだぞサイよ。そう長くは持たぬ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

SIDE  サイ  オスティア王宮内 尖塔 最上階

 

 

 

 

 

 

「ったく!いい加減に諦めろ!!」

 

苛立ちの声とともに放たれるのは一人前の魔法使いならば誰でも使える下位魔法<魔法の射手>。しかし撃ちだす量が尋常じゃなかった。並みの魔法使いなら数発、一流と呼べるものなら数十を一度に撃ちだす魔法だがこの場で放たれているのは百を超える。とは言えそれだけならばけして不可能じゃない。それなりの魔力と技術があればその程度なら可能な者は決して少なくないだろう。

 

真に驚異的なのはその速度。無詠唱で放たれる<魔法の射手>は撃ちだされた瞬間再び発動し放たれる。その発動速度は秒を切る。つまり彼は秒間数百という驚異的な量と速度の<魔法の射手>を撃ち続けていることになる。

 

「魔力はまだ持つけどいい加減ウザイな」

 

以前までオスティア防衛の切り札としてアスナが囚われていた塔

 

その最上階でサイは魔法を撃ち続ける。今回の戦いにおけるオスティア側の攻撃の全てを一人で受け持ち開戦から約一時間、休む事無く<魔法の射手>を放ち続け、時に戦艦すら撃ち落とす規模の大魔法を使いながら未だほとんど疲労の影を見せない。

 

本来個人の魔力量でこれほど長時間の間魔法を行使し続けるなど不可能だろう。たとえナギ=スプリングフィールドであっても一切休む事無くこれだけの規模と速度で魔法を放ち続ければ10分と持たずに魔力切れになる。それを可能としているのが連環剄気功を応用した魔力の超回復と世界最高峰の魔力運用技術。

 

この世界に生まれてから15年、魔法球を利用する事で数十年もの時間毎日休む事無く磨き続けてきたサイの魔力運用技術はすでに世界最高と言って良いレベルにまで高められている。その技術によって効率化された魔法は極限まで魔力の消費を減らし、秒間数百発の<魔法の射手>の連続発動という不可能を可能にしている。

 

そして連環剄気功を応用した異常なまでの魔力回復速度。魔法を使うそばから大気中の魔力を取り込み回復させるその様は一種の永久機関とすら言える。実際世界に満ちる魔力が無くなりでもしない限りサイの魔力が切れる事は無い。この二つの力によってサイはオスティアに侵攻しているヘラス帝国の軍勢を圧し留めていた。

 

 

サイが放つ<魔法の射手>の一発一発は大した威力でも無い。精々岩を削る程度であり一般兵でも十分に防げる。しかしそれが十発なら?百発ならどうだろう。たとえ一撃の威力が低かろうと文字通り雨の様に降り注げばそれは恐るべき死の雨となり相手を削り殺す。

 

たとえばナギ=スプリングフィールドならばそれらを力ずくで薙ぎ払いサイの懐まで飛び込めるしジャック=ラカンであればその程度の魔法など万単位で撃ち込まれようと傷一つ付かない。今のサイの実力はそれら世界最強と言える実力者には及ばないだろう。しかし一定以上の実力を持たない者達が彼の弾幕を越える事は不可能だ。

 

この戦場でサイの弾幕を越えられる可能性を持つものは二つだけ。一つは強力な魔力障壁を持つヘラス帝国が誇る戦艦。その艦隊が再び動く気配を見せる。降り注ぐ魔法を弾き、無駄な抵抗を続ける者達を蹂躙せんとその身を前へと進める。<魔法の射手>では戦艦は落とせない。開戦直後に<雷の暴風>で主砲を撃ち抜いたせいで障壁もより強固になっている。ならばより強力な力でそれを撃ち抜くしかない。

 

 

「仕方ないな。そう何度も使いたく無いんだけど・・・」

 

右手で<魔法の射手>を撃ちつつ左手で腰のポーチを探り何かを取り出す

 

見た目はただの宝石。しかし見るものが見ればその蒼い石に内包された強大な魔力に気付くだろう。これこそサイの切り札の一つ。十年以上の研究のすえ完成させた魔力を取り込み蓄積する魔石。サイはこれを使うことで足りない火力を補う。

 

「<術式起動>」

 

魔石を持った左手に魔力を送る。送り込まれた魔力は魔石に刻まれた術式を起動させ普段暴発を防ぐためにかかっている封印術を解く

 

「これで・・・落ちろぉ!!」

 

気合と共に撃ち出された魔法は見た目はただの<魔法の射手>。しかしその真価は着弾と同時に現れる

 

「<雷帝招来>!!」

 

最後の<起動鍵>とともに石に秘められた魔力が開放される。その威力は<千の雷>に匹敵するだろう。開放された魔力は雷の嵐となって荒れ狂い魔法障壁を紙のように引き裂く。戦場を切り裂く雷光は着弾した戦艦のみならず周囲の艦すら巻き込み爆散させた。

 

「これで七隻。アッチも後が無いだろうしそろそろ出してくるか・・・」

 

その言葉に応える様に転送魔法の発動を感じ取る

 

「やっとお出ましか・・・鬼神兵!」

 

戦場に展開する5つの魔方陣。そこから現れるのはサイの弾幕を越えられるもう一つの戦力。ヘラス帝国の切り札。強大な魔力をその身に秘めた五体の鬼神達。

 

「まずは一発!!」

 

右手の魔法を維持しつつ再び左手から魔法を放つ。放つ魔法は<雷の暴風>。逆巻く竜巻に雷を乗せて放ち敵を打ち抜く中位魔法。<魔法の射手>に並ぶサイの魔法戦における主戦力だ。鬼神兵の正確な強さが解らないので最悪魔石を使っても倒せないかもしれない。なら一当てしてみて相手の戦力を測る。火力不足を自覚しているサイの魔法だが<雷の暴風>なら小山程度は簡単にえぐる。しかし・・・

 

「やっぱり効果無しか」

 

サイの放った<雷の暴風>は鬼神兵に傷一つ付ける事ができなかった。予想はしてたがかすり傷一つ付かないとすると防御力は少なくとも戦艦以上だろう。

 

「敵は全部で五体。今の感じなら魔石を使えば倒せるだろうけど・・・余り使うと後々詰むかも」

 

基本的に使い捨ての魔石は数に限りがあるし現状新たに補充できる当ても無い。(正確にはケルベラス渓谷に行けば魔石は補充できるがアリカ達から長期間離れるのは拙いので無理)この戦いはこれから始まるだろう<完全なる世界>との戦いの前哨戦に過ぎない。一体に付き1つ使うと既に3つ消費しているので全部で8つ。戦艦もまだ残ってるし流石に使いすぎだろう。ここはもう一枚の切り札で一気に殲滅する。・・・と言いたいんだがその為には撃ち続けている<魔法の射手>を一旦止めないといけない。その場合強まるだろうヘラスの攻勢をアリカ達に凌げるかどうか・・・

 

先ほど<雷の暴風>を凌いだ鬼神兵が此方に顔を向ける。効果は無かったがどうやら敵と認識されたらしい。その口内に膨大な魔力が集中する。

 

「ッ!!ヤバイ!!」

 

そして放たれた極大の一撃。その威力は恐らく大魔法に匹敵する。アリカ達の障壁で防げるものじゃない!!

 

「<術式起動>!!」

 

魔石を取り出し即座に封印を解く。今は出し惜しみしている場合じゃない!最悪一撃で全て薙ぎ払われる!

 

「間・に・あ・・・え?」

 

ギリギリのタイミング。サイの魔法発動速度を持ってして間に合うかどうかは五分五分。自身に可能な最高速で魔法を放ち鬼神兵の強大な魔力砲を迎撃するつもりだった。サイが魔石を放つ直前、魔力砲がアリカ達の障壁を貫く間際、サイの居る尖塔の遥か後方から放たれたその一撃は鬼神兵の魔力砲を正面から撃ち砕き、その身に風穴を空け、その後方に位置していた戦艦すら撃墜した。

 

「なんだそりゃ・・・」

 

しばし呆然とする。思わず<魔法の射手>の制御をミスりかけた。鬼神兵の砲撃はかなりの威力だった。あれだけの魔力量ならその破壊力は大魔法クラス。それを一瞬で撃ち砕き鬼神兵本体すら貫いた。戦艦撃墜のオマケ付きで。

 

「しかも今のは・・・」

 

魔石を使えば同じ事はできると思う。しかしサイの見間違えで無いのなら今の一撃は自身もよく使う魔法。つい先ほど使用し傷一つ付けられ無かった魔法。風の中位魔法<雷の暴風>。もっともその威力は桁違いだが・・・

 

「どういう威力だよ・・・」

 

魔法というのは使い手によって威力が変わる。その威力は基本的に魔力量に依存する。たとえば10の魔力を込めた<魔法の射手>と20の魔力を込めた<魔法の射手>を正面から撃ち合った場合ほぼ確実に20の魔力を込めた方が勝つ。

 

なぜほぼかというとある程度なら技術でその差を埋められるからだ。簡単に例えるなら同じ質量の水と氷があるとする。同じ速度でぶつけられた場合どちらが痛いだろう?確実に氷の方が痛い。要するに魔法を構成する魔力の密度を高めれば少ない魔力量でも威力を高める事ができるわけだ。サイはそうすることで少ない魔力量で出来る限り威力を高めている。とは言え余りに差があり過ぎれば大して意味は無い。同じ量の水と氷なら氷の方が痛くてもその10倍、100倍の量なら全部押し流して水が勝つだろう。

 

サイの魔法は基本的に発動速度を優先しているのでその分威力は殺されている。だから先ほど使った<雷の暴風>が出力限界と言う訳じゃ無いがどんなに威力を高めても精々倍程度。鬼神兵に傷を負わすくらいはできたかもしれないがあんな馬鹿げた威力はどうやっても出せない。

 

「たかが<雷の暴風>にあんなアホみたいな魔力を込められるのは・・・」

 

 

 

そしてついに現れる。

 

 

 

短身痩躯にローブを纏いその手に持つのは魔法使いを示す杖。ツンツン跳ねた赤毛といまだ幼さを残す非常に整った顔立ち。しかしその顔に浮かぶ不敵な表情は少年特有の頼りなさや可愛らしさとは対極にある。何より彼から発される圧倒的な魔力の気配は戦場において並ぶ者なき絶対強者の証。

 

 

 

「<千の呪文の男> ナギ=スプリングフィールド参上!!」

 

 

 

 

 

 

 

SIDE  ???  オスティア近郊

 

 

 

 

開戦から一時間ほど経った頃、戦場から数km離れた森の中に王都オスティアの命運をかけた戦へ介入せんとする人影があった。

 

 

「チッもう始まってやがる」

 

赤毛の少年が毒吐けば

 

「なかなか善戦している様ですね」

 

それに答えるのは常に微笑を絶やさぬ青年

 

「うむ。じゃが急いだ方が良さそうじゃのぅ」

 

どこか老成した雰囲気を漂わせる少年の言葉に

 

「行こう。無辜の民を救わねば!」

 

生真面目そうな青年が答える

 

 

「いくぜ!!」

 

赤毛の少年の言葉を合図に一騎当千の力を秘めた四つの人影が動き出す

 

「ナギ!余り一人で先に行くな!」

 

「うっせ!詠春!もう戦は始まってんだろうが!!」

 

「フフ・・・止しなさい詠春。ナギ(バカ)には言うだけ無駄ですよ?」

 

「全く。相変わらず緊張感の無い奴らじゃのぅ」

 

 

 

彼らこそ<紅き翼>。すでに幾多の戦場で多大な戦果を挙げている連合最強の英雄達。

 

神鳴流剣士  青山 詠春

 

希少な重力魔法の使い手  アルビレオ=イマ

 

数百年の時を生きる魔法使い  ゼクト

 

 

そして曲者揃いの彼らを率いるのは・・・

 

 

弱冠14歳にしてすでに世界最強  

 

 

<千の呪文の男>  ナギ=スプリングフィールド

 

 

 

木々の合間を縫い走る。それぞれが世界トップクラスの実力者達。風の如きその疾走はあっと言う間に戦場までの距離を詰める。

 

戦場まであと僅かという所で空に巨大な魔方陣が展開した

 

「あれは・・・鬼神兵ですか」

 

「関係ねーよ。何が相手だろうが全部まとめてブッ飛ばす!!」

 

アルの言葉にそう答えたナギは杖に乗り空へと飛び上がった。

 

「いっくぜぇ・・・オラァ!!」

 

空へ上がるのと同時にその手に収束した強大な魔力を解き放つ

 

一瞬で限界まで高められ放たれた圧倒的な魔法の一撃は王宮の尖塔をかすめ、今にも街を破壊せんとする鬼神兵の砲撃ごとその巨体を貫いた。

 

 

「<千の呪文の男> ナギ=スプリングフィールド参上!!」

 

 

王都オスティアの上空。颯爽と戦場に現れたナギは高々と名乗りを挙げた

 

 

 

 

     

 

 

SIDE サイ  オスティア王宮内 尖塔

 

 

 

ツンツンはねた赤毛を風になびかせたナギが目の前に飛んでいる。

そういえば原作だとナギとアスナが初めて会ったのがオスティア防衛の時だっけ?最近は原作では~ってのは当てにし過ぎない様にしてたしあんまり期待してなかったんだけど今回は助かったな。

 

「ギリギリだったな。怪我はねぇかよアンタ」

 

「あ~おかげさまで」

 

ナギが話しかけてくる。どうやらサイだと気付いて無いようだ。まぁ仕方ないのかも知れない。今の自分はどう見ても20代半ばほど。それを見て自分と1歳しか違わないはずの幼馴染とは思わないだろう。

 

「あとはオレ達に任せときな!」

 

ん~どうするか。一応立場的に勝手に自分の仕事は放り出せないんだが。ナギならあれ位の数なら蹴散らせるだろうし他の<紅き翼>も来てるみたいだし別にいいかね?・・・ん?いつの間にか帝国軍からの攻撃が止んでないか?鬼神兵も残り一体に・・・ってうわ~今のすげぇなマジで。最後の一体が真っ二つに。よくあの巨体を両断できるな。多分詠春か?神鳴流っぱねぇ・・・

 

「・・・そうだな。なら頼めるか?」

 

俺達も今まで必死に戦ってたのに<紅き翼>が来た途端に鎧袖一触ですか・・・。なんか必死こいてた自分達がアホらしく感じるほどの理不尽な強さだな。

 

「ああ!アンタは安心して休んでろよ」

 

「じゃあオレはみんなの所に行くから。後は宜しくな」

 

「おう!また後でな!」

 

ナギの声を背に塔から飛び降りる

 

あ~急にドッと疲れた。もう大丈夫みたいだしとりあえずアリカの所にでも行くか。<紅き翼>のこと報告しないと。その後は負傷者の救助にでも回ろうかね。

 

 




補足

・サイの強さについて

前回のあとがきにも書きましたがサイの強さは一応最強クラスだと思ってください。ナギ、ラカンなどには勝てませんがそれ以外になら互角に近い戦いができる程度です。なので並クラスの相手なら無双できます。

・サイの戦闘スタイル

スピード重視のスタイルなので基本的に詠唱はしません。<千の雷>クラスの魔法を使おうと思ったら必要ですがサイの魔力量だと魔力の消費はでかいけど威力はイマイチで使い勝手が悪いので使いません。その辺りは魔石で補います。

・魔石について

かなり前の話なので覚えてない方も居るかもしれませんが3話あたりに書いてあります。覚えてない方はそちらで確認を。魔石を使った魔法については原作ネギま!の<闇の魔法>使用中ネギが使う詠唱を真似ています(完全に同じにするのもあれだし・・・と思いわざと少し変えてます。別に間違えた訳じゃないですよ?)

・連環剄気功について

以前書きましたがとある作品に出て来る流派です。ですがこの作品では名前だけ同じ別の物だと考えてください。詳しくは以前補足に書いたのでそちらで。

一つだけ言うなら天才と凡才が同じ事をしても凡才が勝つのは難しいですよね?ならそれを補うプラスアルファが必要だと思います。要するに他の天才と同じ様な力の使い方をしても勝てないと思うという事です。

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