異世界?での改変生活   作:松竹

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色々オリジナルの捏造設定ですがそこは流してください


村での生活

 

 

オレは名前はサイ=ローウェル 山間の小さな村に住むごく普通の5歳児だ。

 

日本で大学生をやっていたはずがいつの間にかイギリスの山奥で赤ん坊になってた時は意味がわからなかった。最初は夢かと思ったが何時までたっても目が覚めないので諦めてサイとして生活している。

 

5年の間に分かった事はここがイギリスの山奥にある村だという事とどうやらここがオレの居た世界では無いという事だ。何故そんなことがわかるかと言うとこの世界には奴がいるからだ。オレの幼馴染であり親友?いや悪友でありライバル?的存在。未来の大英雄であり天下無敵のバカたるあの男

 

 

「みつけたぞ!きょうこそけっちゃくつけてやる」

 

 

そうナギ=スプリングフィールドがいるからだ

 

 

 

 

 

 

 

「また来たのか?ナギ」

 

「あたりまえだ!!きょうこそオマエをたおしてオレがこの村サイキョーだとしょうめいする!!」

 

「いやオレを倒しても最強にはならんと思うが?」

 

読んでいた魔法書を置きナギの方に振り返る。ナギは何故かオレをライバル視していて毎日のように絡んでくるのだ。

 

 

~回想~

 

 

オレが初めてナギ=スプリングフィールドに会ったのは1歳の頃だ。生まれたときから自我はあったがここが何処かわからないしまだ自分では動けないし1歳児が大人の様に振舞うのは不気味だしでとりあえずごく普通の赤ん坊を演じていたのだが、そんな時スプリングフィールドさん家のナギ坊やと出会ったのだ。ご近所さんのスプリングフィールド家に物凄い魔力を秘めた赤ん坊が生まれたというので両親に連れられて出産祝いに行ったのだがその時までオレは魔法の存在に気付いていなかった。オレより1年遅れで生まれたその赤ん坊を見たときオレは初めてここがネギま!の世界(もしくはそれに良く似た世界)だと気付いた。

 

まだあどけない赤ん坊だがうっすら生える髪は赤毛だしその寝顔もどこか生意気そうに見えなくも無い。何より名前がナギでスプリングフィールドでその子が絶大な魔力を持っているとくればもはや間違い無いだろう。その日は驚いて呆然としている内にいつの間にか家で寝ていて気が付けば朝になっていた。

 

数日間は衝撃の事実に混乱していたが落ち着いてよく考えれば別に悪い事でも無いと気付いた。これが夢か現実か今もよく分からないがここが本当にネギま!の世界なら大好きだったネギま!の世界に介入できると考えたのだ。勿論ネギま!の世界は死亡フラグ満載(まんさい)の世界だと知っているが(さいわ)い原作開始や大戦期まで時間はあるから今から鍛えて強くなればいいし、もし駄目でも魔法世界や麻帆良(まほら)に近付かなければ早々危険な目にも()わないだろうと思ったのだ。

 

 

その日からベッドの上で人知れず修行を開始したオレはまず気や魔力を感じる事から始めた。どうせ一人じゃまだ動けないし、杖も持ってないので他に出来ることが無かったのだ。

毎日朝から晩までひたすら気と魔力の感知を練習していたが全く感じる事ができず何度も諦めかけた。だがテンプレよろしく神に出会ってチート能力など貰った記憶も無いし、ナギやネギの様な主人公でも無いオレが原作に介入しようとするならこの程度で諦めるようじゃ話にならない。たとえオレに才能が無くとも自分から諦めることだけはしないと決意し努力し続けた。

 

大体1年ほど修行を続けてようやく魔力らしき物を感じる事が出来るようになった。魔法を使ってる時なら魔力を感じるんじゃないかと思い日常で魔法を使う(わず)かな機会を逃さず修行を続け(勿論それ以外の時もやってたいた)ようやく魔法が発動する時に何かが動くのを感じる様になった(因みに気の感知は全くできて無い)。最近はハイハイで動けるようになったので両親が魔法を使うときは近くに行って感知の練習をすることにした。

 

さらに時が経ち3歳になる頃には一人で出歩ける様になったので両親に強請(ねだ)って練習用の魔法の杖と魔法書を(もら)い村の外れで魔法の練習をする様になった。この頃には毎日続けている魔力感知の効果か人の持っている魔力量がなんとなく分かる様になった。あくまでこの村限定の数値だが大体村人の平均を50とすると両親が100、スタン爺さんが150、ナギが500となる。両親やスタン爺さんがかなりの魔力を持ってる事にも驚いたがナギの規格外さには正直驚きを通り越して呆れるほどだった。魔力は成長とともに増えるらしいので2歳でこれなら大戦期には凄まじい事になるだろう。そして肝心のオレだが20程しか魔力が無く正直かなり凹んだ。成長すれば増えるといっても元の器が小さいオレでは精々70~80程か良くて100に届くかどうかという所だろう。一般の魔法使いとしてなら悪くないかもしれないが原作の最強クラスの人外どもとやり合うには少々心もとない。

想像以上の暗い先行きに凹んだのは確かだがけして諦めないと決めた以上この程度で原作介入を止める気は無い。魔力は無いけど気はある(など)と考えるのは楽観過ぎるので期待しない。足りない物は他から持ってこればいいのだ。オレが尊敬するとある男も言っていた。収束し研ぎ澄ましてこその力だと。量が無いなら質で(おぎな)えばいいのだ。原作でナギは魔力量に物を言わせた力押しで戦っていた。息子のネギもその傾向があった。ならばオレは極限の魔力制御による一点突破で敵の急所を穿(うが)つ。

 

 

 

「火よ灯れ!」

 

ここ一年ほどはずっと練習用の初級魔法を使い魔法の質を上げれないかと試行錯誤(しこうさくご)を続けている。一応魔法の射手(サギタ・マギカ)位は使えるようになったが村外れとはいえそうそう戦闘用の魔法など使えないしオレの魔力量だとすぐにバテてしまい効率が悪いので消費の少ない魔法で訓練している。さらに精度の上がった感知能力で自分の魔力の使用量を一定に保ち、少ない魔力で威力を上げれるように魔法を使っていたが最近になってようやく成果がでてきた。以前と比べ明らかに火が大きくなっているがこのくらいで満足はできない。少しくらい質が上がった程度では圧倒的な物量には対抗できないのだ。火は温度が上がると色も変わる。今はまだ赤いが最低でもこの初級魔法で青い炎くらいは出せるようになりたい。

 

4歳になってから魔法の訓練に平行して体力作りも始めた。原作組は魔法だけでなく体術も優れていた。ナギ、エヴァ、フェイトなどは最強クラスの魔法使いだが同時に近接戦闘もできる。ならオレがどれだけ魔法のみを鍛えても接近されれば手も足も出ない。幼い内から筋力をつけ過ぎると成長が止まるらしいのでまずは土台を作ろうと体力作りから始めることにした。週刊日曜の某格闘マンガでも才能の無い少年がひたすら基礎を積み上げ数々の天才を倒してきたし、かの赤い弓兵は一流に届かぬ才能で伝説の英雄たちすらも打倒して見せた。彼らこそオレが目指すべき場所に立つ究極の二流と言えるだろう。

 

 

体力作りと魔法の訓練を続けて半年ほど過ぎた頃からナギがオレの周りに現れだした。他の子供と遊ばずいつも一人で居るオレに興味を持ったらしい(別にぼっちじゃない!)。ナギは3歳児にして既にチートの片鱗を見せていて自分より年上の子供たちをまとめる立派なガキ大将に成長していた。何度か遊びに誘われたが正直精神年齢が20を超えているので幼児と一緒に遊ぶ気になれないし、ナギのバカみたいな魔力を感じて自分の才能の無さに焦りを感じていた。正直訓練に集中したかったオレはナギを適当にあしらっていたが一週間ほど誘いを断り続けていたオレにナギがキレて飛び掛ってきたので返り討ちにしてやった。いくら将来の英雄とはいえ今はただ魔力がでかいだけの子供だ。3年間黙々と修行し続けたオレが負けるわけにはいかないのだ(3歳とは思えないほどキレのある攻撃に内心ヒヤヒヤしたが)。

 

次の日から毎日の様ににナギが挑んで来たのでその度にボコってやった。最近修行がマンネリになってると感じてたし軽く戦闘訓練も始めたいと思ってた所なので子供の喧嘩ではあるが丁度いいので利用させてもらった。チートスペックなナギは3歳とは思えないほど強かったので何度か負けそうになったが大人として(精神的には)の意地とプライドでなんとか勝ち続けてたらいつの間にかナギにライバル認定されていた。

 

 

~現在~

 

 

「さあ!しょうぶだ!!サイ」

 

「またやるのか?今日はこの魔法書を読みたいんだが」

 

「あたりまえだ!!かちにげはゆるさねぇ!!」

 

正直この間の誕生日に貰った魔法書の続きが読みたいので面倒なのだが……仕方ない

 

「いいよ。かかって来い!」

 

「きょうこそかつ!!」 

 


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