よく来てくれた。残念だが戦闘など初めからない。騙して悪いが導入なんでな、読んでもらおう。
戦闘は次回からになります。
「定例会いくぞ」
「・・・いきなりだな」
「誉めんなよ」
「・・・照れんなよ」
「君達ホント相性良いよね」
「「そうか?」」
「うん」
俺達が入学してから多分2週間程度たったと思う「曖昧すぎだろ」心読むな。
まあ学校の規則も覚えそれなりに実技(という名のサバゲ)をこなしていたある日俺は気付いた、まだ定例会に行っていない事に。
「すいません、定例会って何ですか?」
「ふむ・・・ヨモギは定例会のことを知らないのか?」
「・・・は、はい。知りません」
「えーと定例会ってのは「フィールド運営者や国単位で月に数回行われる公式戦の事、常に入場料金が必要なフィールドも定例会の時だけは入場無料になるから多くの人間が集まり交流戦の役目もある」・・・・・って事だ」
「へぇ~そうなんですか。公式試合は行った事ないので知りませんでした。でもどうしていきなり?」
「いや俺の知り合いに定例会に来ないかって誘われてさ」
「・・・・・予想外な顔の広さ」
それはどういう事だ凉、俺がぼっちだと言うのか。
「あれ?じゃあいつ定例会あるんですか?」
「えーっと・・・確か明日の午前6時に受付開始だったかな」
「・・・となると五時から五時半にはここを出なければ間に合わないか」
「ああ、だから今日の内に準備を済ませようと思ってる」
幸いにも今日と明日は学校も休みなので一日中装備の調達などに時間を費やすことも可能だ。食事なんかはノーカンだ、フルで言うとノーカウント。
「と、いうことで!」
「はい」
「・・・おう」
「二人とも今日は暇デスか!」
「特に用事はありませんよ」
「・・・上に同じ」
「よしじゃあ街いくぞ」
*
宮城県沖メガフロート都市部【商業地】
「へえー、こんなところがあるんですか」
「・・・初めて来た」
「言わなかったからな。ガンショップはあの店だ」
「「・・・大きい(ですね)」」
「そりゃあ学園島の店は全世界の企業の武器を販売してるからな、んじゃ行くか」
「・・・おう」
「大きいな~・・・」
基本的に学園島には世界最大級のガンショップがある。
銅鉄学園島もその例に漏れず大型店がある、置いてある銃も同名の銃がほぼ全企業分あるせいで普通のショップ以上に決めるまで時間がかかりやすいのだ。
大型ガンショップGuns Ammo。どうにも安直なネーミングだと思ってしまうが品揃えは半端じゃなく多い。
「さて、俺は銃買いに行って来るけどおまえらはどうする?」
「あ、じゃあ僕はM82のアタッチメントを買ってきます」
「わかった、涼はどうする?」
「・・・・zzZ」
「「・・・・・」」
こいつ・・・俺達が少し喋ってるうちにベンチ見つけて寝てやがる・・・。
「・・・ハァ、まあいいや。それじゃあ一緒にいくか?」
「あ、はい」
*
「・・・・おい恭平・・・それは・・・」
「ア、アハハ・・・」
涼が唖然しヨモギが苦笑している。今俺はアエロテクCSIR社製大口径狙撃ライフルNTWの20mm弾仕様『NTW-20』とヒトラーの電気ノコギリどころかチェーンソーだと言われている変体企業
因みにヨモギはスコープに取り付ける弾道計算コンピュータと防腐処理が施されているバイポッドを買ったようだ。たしかBORSって名前だったか。
俺がNTWを買ったのは今回の地形がとんでも無く広い草原という狙撃戦になりやすい場所で尚且つ陸上殲滅戦であるため何両か軽装甲車両を出してくるだろうという予測からだ、用意するに越したことはない。MG42は何か目に入ったから買った、浪漫って大事だよな。
「んで、お前は何か買わないのか?銃以外にも装備とか売ってるけど」
「・・・あぁ、俺は10式で行くからな」
あ、こいつ戦車から降りる気ないな。
・・・まあいい、とりあえず俺もヨモギも買う物は買ったし明日に備えるか。
*
「LAVに揺られて数時間、とうとう今日という日がやって参りました!」
「は、はい!それでこれから、えっと・・・こ、これから何処に行くんですか?」
「ヨモギ、お前無理して言わなくていいんだぞ」
雰囲気やノリも大事だと思うさ、画面の前の大きいお友達だってそう思うだろう?
でもなヨモギ、お前絶対無意識に悩殺しようとしてんだろ。おろおろしてて尚且つ上目遣いだぞ?あれ、鼻から何か垂れて・・・・・。
「わわっ恭平さん鼻血出てますよ!」
「ん?あぁ大丈夫大丈夫、後で洗っとくから」
「だめですよ!折角可愛い顔してるんですから染みになったら大変です!」
いやお前に言われたくねぇから、つーか誰が女顔だコラ。
「・・・まぁいいや、とにかく参加手続きはしておいたから待機エリア行くぞ、涼は?」
「先行ってるらしいですよ?」
先行ったって・・・まぁいいや、あいつのことだからどうせベンチかテーブルで爆睡してるんだろ。
受付は上半身裸にチェストリグを纏っただけという前衛的なファッションでボディビルダーのような引き締まった筋肉を持った男性だった。
「すいません、定例会に参加したいのですが」
「はいよ、女の子二人ね。銃は持ってきてるかい?」
「えっ俺達はおと「どっちも持ってきてますよ」おいぃ?」
ヨモギサァン・・・女だって勘違いされたままなんだけど訂正させてくれないん?
「ほお、じゃあレンタルはなしね。それじゃ試合が始まるまでに準備してきてね」
「はい、ありがとうございました」
「・・・ありがとうございましたぁ」
男性に軽く礼をしてセーフティゾーンへ向かう間俺は当然の如くヨモギに噛み付いた。
「お前なんであそこで割り込んできたんだよ、あの人に女だと思われたままだろ!」
「え?なんで女だと思われるの?」
「・・・いや、なんでもない」
「・・・?」
まさかここでヨモギの天然が発動するとは・・・ヨモギ、恐ろしい子!
まぁもうこの際男とか女とかはどうでもいいや、別になんとかなるだろ・・・でも今度ヨモギに昼飯奢らせよう。とりあえず今は服を着替えてNTWを組み立てないといけないな、あと遅くてもブリーフィングまでには涼と合流しないと。銃身はすぐに組み込めるから機関部だけ組んでおくか。
*
あの後特に問題もなくNTWを組み立てた俺は運営のチーム発表を聞きにきた。周りを眺めるとやはりというべきか赤銅学園の生徒がちらほらと見えた、ぼっちにはならなそうなのでちょっとだけ安心。
「えー皆さんおはようございます、これよりチーム分けを行うので端末を出しておいてください」
(俺は経験がないからわからんが)一昔前までは腕や頭などの目立ちやすい部位に色付きのテープなんかを装着してチーム分けをしていたらしいが、今の科学技術とはすごいもので俺達の持っている携帯端末から所属チーム、フィールドのマップと現在位置、被弾状況などの情報が安全ゴーグルへネットワークで送られ、その情報をゴーグルにARとして投影している。ぶっちゃけその技術を普通の眼鏡や水泳ゴーグルにも使えるようにすれば便利だと思うのだがまぁ大人の事情があるのだろう。
そんなこんなで参加者全員のチーム分けが終了したらしい。画面を見ると俺のチームは黄色だった。奇遇なことにに赤銅学園、それも同じクラスのやつらも割りといるようだ。黒坂なんかは自己紹介で印象に残ってるからすぐにわかるな。
「それでは10分後に一戦目を開始します。兵器を持参した方は余裕を持って行動してください」
「10分か、急いで取りに行かないとな」
「・・・よう」
「おっ涼か、お前はやっぱり
「・・・ないな」
やっぱりかあぁぁ!
*
心の中で解体屋の如く叫んだあとLAVでフィールドに入り仲間と作戦を練る。まぁぶっちゃけ『敵と交戦しつつ異常事態には臨機応変に対応する』とかいう作戦とも言えないものだが、今回は事前に相手チームの戦力が把握できないのでこうするしかない。まぁ基本的には味方の戦車部隊を中央の平原に配置して殴り合わせている隙に周囲の森から対戦車火器を敵戦車あるいは歩兵戦闘車に撃ち込む、というのが一連の流れだろうか。こっちには10式戦車が一般参加者と涼の2輌、
ちょっと歩兵部隊に
《試合開始1分前になりました、最終確認をおねがいします》
「来たな」
LAVの火器管制装置は正常、各部パーツに異常なし。タイヤもほとんど損耗していない新品に交換してある、準備は万端。
《試合開始10秒前です》
「よし対戦車部隊はLAVに乗れ!左側を突っ切るぞ!」
「「「応!!」」」
《9》
これが俺の学園入学後初の定例会だ、全て出し切るつもりで行こう。
《8》
唾を飲み込む。
《7》
手に汗が滲む。
《6》
ちょっと脇汗もかいてきた。
《5・・・》
静かに目を閉じる。
《4・・・》
このフィールドにいる人間全員が緊張しているのをを感じt
《ひゃあ我慢できねえ0だ!》
((((!?))))
「・・・・・」(無言のアクセル全開)
なんというか・・・定例会の初陣は散々だった。あと涼はちょっと位動揺してもいいと思うの。
なんか前みたいにスラスラ書けなくなりました、頭に展開は浮かぶけどそれを文字に出来ません。
そんな訳で皆様お久しぶりです。実に数年ぶりの投稿となる私です。
前述の通りちょっとしたスランプで更新を停止してしまいました、最近は一日に十数行程度ですがそれなりに書けるようになってきたのでエタ前程のスピード投稿は出来ませんが更新は再開していきたいと思っています。