ハリー達はホグワーツの廊下を走っていた。
イーディスのポケットの中には、魔法で小さくしたアーチが入っている。
現状ミラベルを唯一倒し得るこの切り札は、イーディスに預けるのが最良であるとハリー達は判断したのだ。
ハリーはヴォルデモート、イーディスはミラベル。
それぞれが戦うべき因縁がある。
だからこそ、アーチはイーディスに委ねるべきだと考えた。
「……っ、あれは!?」
先頭を走っていたハリーが何かに気付き、足を止める。
続いてハーマイオニーが息を呑み、口元を手で抑えた。
彼等の先にあったのは、死体であった。
それもホグワーツの制服を着た、見覚えのある赤毛の青年の、だ。
「う、嘘だろ……?」
これは戦争だ。
だから誰かが死ぬかもしれないし、実際覚悟もしていた。
だが目の前でこうして身知った人間が死体になっているのを見ると、その覚悟が急速に萎えていくのがわかる。
「ロン……そんな……」
ハーマイオニーが涙を流し、その名前を呼ぶ。
死体は――ロンであった。ロナルド・ウィーズリーであった。
目を見開いたまま絶命し、何かに恐怖するような顔で床に転がっている。
何故? 何故彼が死んでいる? 何故こんな場所で?
ハリーはフラフラとロンに近付いて行き、その遺体に手を触れようとする。
だがそこに赤い閃光が割り込み、ハリーを吹き飛ばした。
「やめろポッター! それに触れるな!」
呪文を飛ばした犯人……スネイプが焦ったような顔でこちらに走ってきていた。
それを見てハリーの心に沸々と怒りが沸き上がる。
やはりこいつは敵だった。今自分を攻撃してきたのが何よりの証だ。
いや、そもそも最初から信頼などすべきではなかったのだ。
ハリーは怒りに任せて杖を抜き、スネイプへと向ける。
しかし、その手をイーディスに掴まれた。
「待って、ハリー」
「何故止める!? あいつは今、僕を攻撃したぞ!?」
「違う、攻撃じゃない。スネイプ先生は貴方を守ったのよ」
スネイプへの不信を募らせるハリーと異なり、イーディスは冷静であった。
本当にスネイプが敵ならば、今の一撃でハリーは失神なり大怪我なりしているはずだ。
しかし実際はただ吹き飛ばしただけ。
それはつまり、吹き飛ばしてでも触れさせたくない理由があるという事だ。
「そのロンの死体、呪いがかかってる……多分、触れれば発動するタイプの」
もしハリーが触れていれば、その瞬間に呪いが発動しハリーを襲っていた事だろう。
一度触れてしまえば最後、恐らくはあのダンブルドアですら死を免れない、それほどの呪いだ。
ヴォルデモートの中に護りの呪文が生きている限り死にはしないだろうが、少なくとも動けなくなるのは間違いない。
それを止めようとしたからこそ、スネイプはハリーを弾き飛ばしたのだ。
「そういう事だ。そしてソレはロナルド・ウィーズリーではない……変身させられただけの無関係な生徒だ」
ハリーと目をあわさずにスネイプが言う。
彼に視線を向けている暇などない。
ここにロンの死体……いや、それに見せかけた物があり、呪いが仕掛けられていたという事は犯人は明確にハリーを狙っていたという事だ。
更に言うならば、まだ潜んでいる可能性が高い。
「誰が……誰がこんな罠を……!?」
「知れた事。闇の帝王以外有り得ない」
ハリーを殺す事にここまでの執念を燃やすのはヴォルデモートしかいない。
その言葉を証明するかのように曲がり角から黒いローブを着た帝王が姿を現す。
縦に割れた瞳孔、切れ目のような鼻の穴、そして唇のない口。
人間離れしたその醜い顔は、紛れもなく魔法界最大の恐怖と謳われるヴォルデモートだ。
「セブルス・スネイプ……この裏切り者めが……」
ギリギリと、歯を噛み締めながら憎悪を滲ませて帝王がスネイプを睨む。
最も忠実で使えると思っていた部下の、まさかの造反。
それはヴォルデモートの神経を逆撫でするのに十分すぎた。
しかしスネイプは全く動じる事なく、逆に睨み返す。
「帝王よ、それは違う。私はずっと以前からダンブルドアの部下だった。
あの日、貴方がリリーを狙って以来ずっと私は貴方の敵であったのだ」
スネイプの予想だにしなかった言葉にハリーが目を見開く。
初めて聞く話だった。
今の話は本心なのだろうか?
だとしたら、スネイプは母を護ろうとした事になる。
しかし彼は母を『穢れた血』と呼んでいたはずだ。
そこがどうしても分からない。
「確かにお前は、あの女を欲しがった……だが、あの女が死んでからは純血の、もっと自分に相応しい女がいると認めたはずだ」
「無論、言葉ではそう言った。貴方を騙す為にそう騙った。
しかし私の心はずっとリリーのものだった。幼い時から全生涯をかけて彼女を愛していた」
愛故に。
結局のところ、セブルス・スネイプの動く理由はただそれだけだったのだ。
純血かマグル生まれかなど、どうでもいい。
ただスネイプはリリー・エバンスが好きだった。
だからこそ憎むべきジェームズの息子であるハリーも守ってきたのだ。
全ては、リリーの為……他の理由など、スネイプには必要なかった。
「あれから何年の歳月が経ったと思っているのだ?
これほどの長い時間をかけ、振り返りすらしない女に、お前はそんな下らない物を捧げるというのか?」
「永遠に」
スネイプが杖を抜き、ヴォルデモートと対峙する。
そこに恐れはない。
むしろ、ずっとこの時を望んでいたようにすら思う。
何度、怒りを飲み込んだ事だろう。
何度、最愛の人の仇に頭を下げた事だろう。
あの日、己の浅はかな告発のせいでリリーを死なせて以来ずっと悔いてきた。苦しんできた。
だがそれも、今日で終わる。
『さぞいい気分だったろうな! お前は母さんがどうやって死んだかも知らないだろう?
僕の命乞いをして、ヴォルデモートに虫ケラのように殺されたんだ! 全てお前が引き起こした事だ!』
ハリーの言葉はナイフのようにスネイプの心を抉った。
知らなかった。リリーがそんな最期を迎えていたなど。
あの強気な彼女が命乞いをしてまで息子を護ろうとし、愛した事を。
ならば今こそ、その意思を継がねばならない。
彼女が愛した忘れ形見を、己と全てと引き換えにしてでも護らねばならない。
それだけが唯一己に出来る償いだ。そうスネイプは決意していた。
「往け、ポッター。やるべき事があるのだろう?」
「でも……」
このまま自分達が行けば、スネイプはヴォルデモートと一対一になってしまう。
そうなれば遅かれ早かれ殺されるのは目に見えていた。
スネイプは優秀な魔法使いだが、だからといって帝王に勝てるかと言えば、それは楽観的に過ぎるとしか言えない。
だからこその躊躇だったが、そんなハリーにスネイプの叱咤が飛んだ。
「成すべき事を見失うな! お前がやるべき事は何だ!?」
スネイプにそう言われ、ハリーは考える。
自分のすべき事とは何だ?
被害を防ぐ事、ミラベルを倒す事。確かにそれは重要な役目だろう。
だがそれはイーディスの役割だ。自分の使命ではない。
そして決戦の前日、校長室で語られた自分の役割とは……。
「……ごめん、イーディス、ハーマイオニー。
僕はここに残る。残らなきゃいけない」
ハリーは決意を固めた顔で前に踏み出し、スネイプの横に並ぶ。
「ポッター……私は往けと言ったはずだ」
「断る。ここでヴォルデモートと戦うのが僕のやるべき事だ」
己の使命。それはミラベルを倒す事ではない、ヴォルデモートを倒す事だ。
イーディスにはイーディスの、自分には自分の宿命がある。
ミラベルは彼女達が戦うべき宿命であり、そしてここでヴォルデモートと戦うのが自分の宿命だ。
そうして戦う覚悟を決めたハリーの横に、ハーマイオニーが立った。
「ハーマイオニー、君まで付き合う事はない!」
「嫌よ、ここまで来て置いてけぼりなんて認めないわ。
貴方の戦いは私の戦い。そして、死ぬ時は一緒よ、ハリー」
スネイプ、ハリー、ハーマイオニーがヴォルデモートと睨み合い、杖を構える。
そこにイーディスも加わろうとしたが、ハーマイオニーが手で遮った。
「行って、イーディス」
「で、でも……」
「これが私達の戦いよ。そして貴女には貴女の戦いがある」
果たすべき宿命がある。
ハリー達は今、それを果たすべくヴォルデモートに立ち向かった。
ならばイーディスもまた、己の宿命と立ち合うべきだ。そうハーマイオニーは語る。
「私達を心配してる暇なんてないわよ……貴女の相手は、ヴォルデモートよりもずっと怪物染みてるんだから」
この言葉が誇張ではない事はすでにイーディスも理解している。
あの魔法省での戦いを忘れた日はない。
あの圧倒的な強さは今でも目に焼き着いている。
そして恐ろしい事に、あの進化する友人はかつて以上に凶悪になっている事が予想されるのだ。
「わかった……」
ヴォルデモートは彼等に任せる!
不安がないわけではない。
しかし、信じると決めた。彼等なら勝てると、そう信じた。
だからもう振り返らない。
自分達は、自分達の役目を果たすだけだ。
「ハリー、ハーマイオニー、それとスネイプ先生! どうか死なないで!」
「ああ、イーディスもどうか無事で!」
もしかしたら二度と再会出来ないかもしれない。
その不安を口には出さず、イーディスは走り出した。
行く先は、ホグワーツにのしかかるようにして停滞している巨大な城――ダームストラング専門学校だ。
*
ダームストラングの一番奥、玉座の間。
そこに、数多の屍が転がっていた。
ミラベル配下の死体ではない。彼女を討つ為に乗り込んできた最後の死喰い人達だ。
アミカス・カローにアレクト・カロー。
ソーフィン・ロウルにギボン。その他数人。いずれも強力な魔法使いだ。
しかしヴォルデモート本人ならいざ知らず、その取り巻きなどが今更悪鬼の相手になるはずもない。
開戦からわずか3分程度で壊滅し、こうして彼等は最後の一人まで余さず物言わぬ肉塊へと変えられてしまったのだ。
「はっ、手応えのない連中だ」
それを成した悪鬼は返り血の一つすら浴びる事無く、玉座に腰をかけていた。
この程度の相手ではもう、立ち上がる必要すらないという事なのだろう。
足を組んだ姿勢のまま片手でワイングラスを揺らし、その匂いを楽しむ。
何という事はない雑魚共の血だが、まあ食前酒としては丁度いいだろう。
「さて、貴様等は私を楽しませてくれるのかな?」
ミラベルは楽しげに眼を細め、新たな来訪者を見る。
マッド・アイ・ムーディにキングスリー・シャックボルト。
シリウス・ブラックとリーマス・ルーピン、ニンファドーラ・トンクスといった騎士団の面々。
更にそれらを束ねるアルバス・ダンブルドア。
加えて、イーディス・ライナグルまでいる。
もう一人は……確かネビル・ロングボトムだったか?
変なのも混ざっているが、なかなかに豪華な面子だ。
これなら少しは楽しめそうではないか。
「ミラベルよ……戦う前に、一度だけ問おう。
矛を、収める事は出来ぬか?」
「ほお、これは慈悲深い事だ。矛を収めれば見逃してくれると?」
「……否、わしが見逃すのではない。君に見逃してもらいたいのじゃ」
ダンブルドアの口から出た予想外の言葉にミラベルが驚きを見せる。
これは譲歩ではない。
譲歩してくれ、とあろうことかあの偉大な魔法使いが懇願しているのだ。
「わしは、君の過去を知った」
「……!」
「そこでわしは初めて知った。わしが今まで君にかけてきた言葉がいかに空虚なものだったのかを。
いかに魔法界が……いや、わしが愚かだったのかも」
ダンブルドアは悔いるように語る。
人生はいつだって苦悩と後悔の連続だ。
周囲から完璧な人間のように敬われるこの老人もまた例外ではなく、むしろ彼こそ後悔だらけの人生を歩んできた存在なのかもしれない。
今ここにいるのは偉大な魔法使いなどではなく、ただ一人の疲れ切った老人の有りのままの姿であった。
「君の言う通りわしは逃げていた……己が過ちを犯すのが怖かったのじゃ。
わしは過去、何度も魔法省大臣になるように懇願されてきた。
じゃが――ああ、不遜な物言いになるのを許してくれるかのう――わしは他の者よりも能力に秀でていた。出来る事が多かった。
そして、それ故に間違いも大きくなりがちじゃった。
わしはそれが怖くて、校長の座に就いた。
君のような若き才能を指導する事で、わしが出来なかった事を果たしてもらおうとしていたのかもしれぬ」
それは、他の者に決して明かして来なかった彼の本音であった。
増長して、後悔して、そして逃げてきた人生を悔いる男の言葉であった。
「じゃが、わしはまた間違えた。
過ちを恐れるあまり、より大きな過ちを犯してしまった。
……今更許してくれなどとは言わぬ。
じゃが、もし君がまだわしを少しでも認める心があるならば……もう一度、この世界にチャンスをくれぬか?
わしらと共にこの世界を……このような数多の血を流す必要のない世界へと、変えてはくれぬか?」
ダンブルドアの静かな説得に、ミラベルが睫毛を伏せる。
そして思う――もしかしたら自分は、ずっとこの言葉を待ち望んでいたのかもしれない、と。
ミラベルはこれまで見せた事のないような老人への理解の視線を向け、そして言う。
「……もっと早くにその言葉を聞きたかったよ……ダンブルドア先生」
この言葉をかけられたのがあの時ならば、まだ道は交わったかもしれない。
1年生のあの時なら。
2年生のあの時なら。
3年生の時ならば……4年生の時ならば。
――あの神秘部の戦いの時ならば。
だがもう遅い、遅いのだ。
もう魔法界への侵攻を始めてしまった。
数多の命を踏み躙り、この身を血で染めてしまった。
退路はもう潰してしまったのだ。
今更退く事など出来るはずもなく、止まる事もまた出来ない。
己がミラベル・ベレスフォードであるが故に、もう止まれないのだ。
「私も、最後の譲歩をしよう。
矛を収め、私に従う気はないか? そうすれば私は貴様を見逃してやろう」
「わしが従えば、これ以上の殺人を止めてくれるのかね?」
「それは無理だ。魔法界に巣食う劣等種は全て始末する。これは既に決定事項だ」
純血主義の根絶。そして魔法界の歴史のリセット。
それを果たす為の手段こそがこの戦争だ。
アイルランド、イギリス、フランス、ドイツ魔法界を統一し、イギリス魔法界という存在そのものをこの世から抹消する。
あらゆる歴史を塵に還し、新たな理想の世界をスタートさせる。
そこに古錆びた純血主義は必要無い。進化を止める思想など必要ない。
「今、魔法界に生きる純血の魔法使いのほとんどが純血主義じゃ……その全てを滅ぼすというのは、魔法界の純血全てを殺すという事じゃぞ」
「それこそ好都合。未来への禍根全てを断てるというもの」
純血思想にマグル生まれと共存するという思想はない。
ならば望み通り切り離してやろう。未来永劫交わらぬようにしてやろう。
ただし滅びるのは向こうだ。魔法界に不要なのは奴等の方なのだ。
「それにな、これは魔法界の未来の為には必要な選択だ。
貴様等も理解しているだろう? 純血思想の果てに未来はないと」
今、魔法界において純血と呼べる魔法使いは驚く程少なくなっている。
魔法界における人口を支えているのは混血やマグル生まれなのだ。
つまり魔法使いを維持するにはもはやマグルの存在は必要不可欠。それ以外に人口を増やす方法はない。
にもかかわらず純血思想はそれを否定し、純血同士で交わり続けようとする。
これではいずれ人口問題に激突し、緩やかに滅びるに決まっている。
なんとも馬鹿馬鹿しい事だ。
「魔法界は今、節目に立たされている。
生き延びる為には古き理を捨て、新たな道に進む以外にない。
魔法界が進化しなくてはならない時が来ているのだ」
魔法界の維持に必要なのは純血ではない、マグル生まれだ。
いつまでもそれを排除しようとし続ける純血思想などもはや邪魔にしかならない。
その下らない思想を完全に断ち切るにはどうする? 何が最善手だ?
……決まっている。純血の魔法使いなんてものがそもそも居なければ、そんな事誰も言えなくなる。
マグル生まれはどう排除しようと未来には繋がらない。
完全に排除してしまえば後は近親相姦の繰り返しとなり、半端に取り入れればいつまでもこの確執が続く。
だが純血は一度完全に排除してしまえば、それだけで済むのだ。
取捨選択というやつだ。
これまでの歴史が証明しているように、純血主義とマグルの受け入れは絶対に相容れない。
それを半端に残せばいつまでも争いの火種は残り、第2第3のヴォルデモートが現れる。
この下らない螺旋がいつまでも続く。
ならばこそ、選ばなくてはならないのだ。
どちらを未来に残すべきか。そしてどちらを切り捨てるべきなのかを。
「その為に古い物を捨てるというのか?」
「自然の摂理だ、ダンブルドア。生物は常にそうして進化してきた。
原人が地上から消えたように、旧人が滅びたように。
魔法界も今、そうするべき時が来ているのだ」
ミラベルのその思想は、生物の発展という面で見れば正しい所もあるかもしれない。
だがダンブルドアは、それに同意する事がどうしても出来なかった。
今更己の道を変える事など出来ようはずもない。
皆からの信頼を裏切れるはずもない。
己がアルバス・ダンブルドアであるが故にここだけは譲る事が出来ない。
「問いの答えを返そう……答えは『NO』じゃ」
「そうか……まあ予想通りの返答ではあったさ」
恐らくは今ほど二人が互いを理解し合った事はないだろう。
それぞれが信じるものがある。
認めたくない未来がある。
視線を交差させ、二人は今までになく相手の心を知った。
出会ってより今日までの時間で、初めて分かり合えたのだ。
そして、分かり合えたが故に分かり合えない。
二人の歩く道に、もはや共存は存在しないのだから。
意思の炎を燃やし、自身を真っ直ぐ見るダンブルドアに、ミラベルは静かに笑う。
それはまるで穏やかな風のような優しい笑みであり――しかし、ここでそんな顔は必要ない。
故に彼女は形相を苛烈な暴帝のそれへと変え、己の中の狂気を全面に押し出す。
もう止まれない。
止まらせない。
ここまで来てしまった以上、どちらかが滅びるしか道はないのだ。
「交渉決裂だな――では、全員死ね」
ミラベルの悪意が、爆発した。
偽ロンの死体:燃えそうな赤毛で、顔はそばかすだらけ。瞳の色はブルー。また背が高く、ひょろっとしている。服装はローブ。
本物のロン:筋肉モリモリマッチョマン。身長188cmでガッシリした肉体美の持ち主。彫りの深いダンディな顔つきとまるでカツラのような不自然な赤毛。上半身裸。
ハリー「……何で僕、見間違えたんだろう?」
(*´ω`*) 皆様こんばんわ。
ラストバトル開始の74話でお送りしました。
そしてこのSSもいよいよ残り1週間を切りました。来週の日曜を迎える頃には終っている事でしょう。
俺は読み専に戻るぞー!JOJO-!
~画面外~
ロマンドー「……大きいな。あれがそうなんだな?」
トレバー「ああ――あれこそが星の敵。この惑星に住む全ての命の敵……ラヴォスだ」
ラヴォス『AAAAAAAAAAAAA!!』
トレバー「すまないなロン、付き合わせちまって……本当はお前もホグワーツ決戦に残りたかっただろうに」
ロマンドー「いいさ。魔法界を救うのはハリー達に任せた。
俺は皆が生きるこの惑星(ほし)を救う」
トレバー「……」
ロマンドー「……」
――男二人にそれ以上の言葉は要らなかった。
まるで長年共に戦ってきたような全幅の信頼だけがあった。
トレバー「往くぞ! この星に生きる全ての為に!」
ロマンドー「これが俺達の最後の戦いだ!」
最終決戦――始まる――!