ハリー・ポッターと野望の少女   作:ウルトラ長男

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(「‐|‐) 皆様こんばんわ。
MGS2を久しぶりにやり、ステルス迷彩でヒャッハーしているウルトラ長男です。
今回より不死鳥の騎士団のメインとも言うべき神秘部の攻防に入ります。


第50話 神秘部

 箒での長時間飛行から休む間もなく魔法省に突入したハリー達一行は現在、神秘部の中に立っていた。

 ハリー達以外に動く物はなく、そして何より暗い。

 光源はただ一つ、壁に立てかけられた蝋燭のみ。

 青い炎がユラユラと揺れ、一層不気味さを助長していた。

 何より厄介なのは、円形の部屋の中にいくつもの扉があり、どれが目的地なのか分からない点だった。

 ハリーが見た夢では入り口の反対方向だったのだが、この神秘部は出入りする度に円形の部屋が回転し、扉の位置を分からなくしてしまうのだ。

 一応、一度入った部屋にはハーマイオニーが焼印を付けてくれるので同じ場所に入るというミスはしなくて済む。

 しかしそれでも扉の数は1ダース以上あり、どれが正しいのか分からなかった。

 ……余談だが、焼印の付いている部屋は水槽に脳味噌が浮かんでいる部屋だった。意味が分からない。

 

 次に入った部屋は薄暗い照明の、長方形の部屋だった。

 中央が窪んで、その穴の中心に向かって急な階段が刻まれている。

 ハリー達は部屋をグルリと囲む階段を下り、中央へと進んだ。

 そこには石の台座が置かれ、その上に石のアーチが立っていた。

 そのアーチには黒いベールがかかり、風も無いのに静かに波打っている。

 

「誰かいるのか?」

 

 ハリーはベールの裏側に誰かがいるような気がしてならなかった。

 しかしアーチの裏側に回って見ても誰もいない。

 不思議だ……裏に誰もいないのを確認したのに、それでも誰かがいる気がする。

 ブツブツと話す囁き声すら聞こえてくる。

 何だ? そこに誰かいるのか?

 台座に乗り、このベールを潜ればそれが分かるのか?

 

「ハリー、行きましょうよ。ね?」

「声が聞こえるんだ。誰か他に、これが聞こえないの?」

「誰も話なんかしてないわ! ハリー!」

 

 ハーマイオニーはやけに怯えた声でハリーの腕を掴み、戻そうとする。

 だがハリーはそれに抵抗した。

 まるで誘われるように、ベールを潜ってしまいたいという誘惑に駆られた。

 だがその彼の腕を、ミラベルが掴む。

 

「止まれポッター……そいつを潜れば、二度と帰って来れなくなる」

「え?」

「そいつは魔法省でも解明出来ていないヤバ過ぎる代物だ。

一体誰が、いつ作ったのかすら分からん。分かっている事は唯一つ……そいつは常に誰かを引きずり込もうとしている事……そして誘惑に負けて潜ったが最後、二度と戻って来れない事だけだ」

 

 ハリーはミラベルを見て、驚いた。

 彼女が……あのミラベルが冷や汗を流している。

 これまでに見た事もないような、警戒心を剥き出しにした顔でアーチを睨んでいるのだ。

 

「恐らくは死後の世界に通じているのではないか、と憶測が立てられているが、それすら正しいかどうか……」

「そ……そんなに危険なの?」

「ああ。私もこいつにだけは近寄りたくない」

 

 ゴクリ、とハリーは唾を呑んで台座を見ないようにした。

 あのミラベルが本気でビビる代物など危険過ぎる。

 恍惚とした表情でアーチを見ていたジニーとネビルを引き摺り、彼等は部屋を後にした。

 続けて鍵の閉まった部屋に彼等は行きつくが、ハリーは夢で部屋に入れた事から除外し、次の部屋に向かった。

 そして次の扉を開けた時、ハリーは確信した。

 ここだ!

 美しい、ダイヤの煌くような照明。

 大小様々なあらゆる時計が部屋中に配置されたこの景色。

 間違いない、夢で見た部屋だ。シリウスが拷問されていた部屋だ!

 

「こっちだ!」

「焦らないでハリー、この先に『あの人』がいるなら、今こそ慎重にならないと」

「わかってる……けど……」

 

 イーディスに嗜められても、逸る気持ちは抑えきれない。

 この先にシリウスと、そしてあいつがいる!

 何列も並んだ机の間を通り、クリスタルの釣鐘を通り過ぎてその裏にある扉まで到達した。

 

「これだ……ここを通るんだ……」

 

 全員の顔を一度見る。

 ミラベルを除き、皆が緊張したような顔で杖を握っていた。

 ゆっくりと扉を開き、中に進む。

 そこは部屋中に聳え立つ棚以外には何もない部屋だった。

 棚の上には小さなガラス球が隙間なく置かれている。

 

「……妙だな……気付いたか、ライナグル」

「うん……拷問されてるにしては静か過ぎる」

 

 部屋に入ると同時にミラベルとイーディスは違和感に気が付いた。

 ここは変だ、物音一つしない。

 ハリーが言うようにシリウスがここで拷問されているというなら、悲鳴なり怒声なりが聞こえてきてもいい。

 なのにそれがないとは、一体どうした事だ。

 

「いつでも魔法を撃つ準備をしておけ……罠かもしれん」

「ん」

 

 青く輝く蝋燭の火を頼りに一行は進む。

 しばらくしてハリーは目的地を見つけたようだ。

 『97』という数字が書かれた棚を見ると「ここだ」と言い、その脇にある通路に入った。

 だが、そこには誰もいない。

 シリウスも、ヴォルデモートも、争った跡すらない。

 

「このすぐ近くにシリウスがいるはずだ……どこか、この辺り……」

 

 ハリーの声に明らかな動揺が混ざる。

 シリウスがいない? ハーマイオニーの言う通りただの夢だった?

 その事を認めたくなくてハリーは隣の棚、また隣の棚を探す。

 いないはずがない。ここまで危険な事をしておいて、全て無駄だったなど冗談ではない。

 だがそのハリーの肩をミラベルが掴み、彼を止める。

 

「ポッター、ここにシリウス・ブラックはいない。お前は嵌められたんだ」

「は、嵌められ、た?」

「これを見ろ」

 

 ミラベルは棚の上にある、埃を被ったガラス球を指差した。

 それは一体どういうわけか、16年前の日付と共にハリーの名が刻まれている。

 ハリーはそれに手を伸ばした。

 しかしまたしてもミラベルが遮る。

 

「そいつは予言だ、ポッター」

「予言?」

「ああ。お前の運命……そしてヴォルデモートの運命が記されている。

恐らく奴はこれを欲したのだろう。だからお前に夢を見せてここまで誘導したのだ。

これは、本人以外が取り出す事は決して出来ないからな」

 

 ミラベルは口角を吊り上げ、後ろへと視線を向ける。

 そこには誰もいない。

 だが彼女は、闇に潜む敵がすでに見えているかのように言い放った。

 

「そうだろう? ルシウス・マルフォイ」

「ッ!」

「!」

「!?」

 

 闇の中から、息を呑む声がハッキリと聞こえた。

 ハリー達が咄嗟に振り返り、全員が杖を構える。

 それに合わせて忌々しそうに出て来たのは、青白い顔をした顎の尖った男だ。

 更にその後ろには十数人の黒い人影が付き従っている。

 

「忌々しい娘よ、ベレスフォード……もう少しで上手くいったものを」

 

 ルシウスは怒りを露に、杖を突き付ける。

 だが魔法は撃たない。ゆっくりと、威圧するように声を発する。

 

「さあハリー・ポッター……そのガラス球を取るのだ。私達に渡せ。

そうすれば誰も傷つかぬ」

「これを渡せば、お前達は僕達を無事に家に帰してくれるって?」

 

 ハリーは鼻で笑った。

 そんな子供騙しに本気で引っかかると思っているのだろうか。

 むしろ言う事に従ったが最後、用無しとして消されるのが目に見えている。

 

「シリウスは、どこに――」

「2度言わせるなポッター。シリウス・ブラックはここにはいない……奴等は最初から捕らえてなどいなかったんだ」

 

 シリウスの場所を聞き出そうとするハリーを、ミラベルが制する。

 だがハリーとしてはそれは認めたくない事だった。

 もし認めてしまえば、自分はとんでもない愚かさで友達を危険に晒した事になる。

 その彼の心境を知ってか、フードのうちの一人がケラケラと笑い声をあげた。

 ぞっとするほど冷たい、女の声だ。

 

「ちいちゃな赤ん坊が怖いよーって起っきして、夢が本物だって思いまちた」

 

 鳥肌が立ちそうな赤ちゃん喋りだ。

 あまりのおぞましさにロンが身じろぎするが、ハリーは小声で彼を止める。

 

「何もするな……まだ」

 

 今動いてはいけない。ハリーはそう判断した。

 何故なら、あいつ等はまだ攻撃して来ないからだ。

 単に自分を殺すだけならばもう攻撃してきてもいい。なのにそれをしない。

 つまり、簡単には攻撃出来ない理由がある。

 それを捨ててはならない、とハリーは直感した。

 

「おいおい聞いたかい? 私らと戦うつもりかね、他の子に指令を出してるよ」

 

 ハリーの勇気も女から見れば滑稽な強がりにしか思えないようだ。

 彼女はハリーの無謀を笑い、それに合わせるように死喰い人達から嘲笑が沸き起こる。

 

「こういう奴なのだ。英雄気取りの目立ちたがり屋……父親によく似ているじゃないか。

さあポッター、予言を取って私に渡すんだ」

 

 ハリーは考える。

 やはりあいつらは予言を欲している。そしてだからこそ攻撃して来ない。

 ミラベルの言葉が正しいのなら、この予言は自分以外に取れないはずだ。

 だからこそ奴等は夢で自分を呼び寄せた。

 この予言が何なのかは知らないが、これが手元にある限り奴等は決して派手な攻撃を行えない。

 

「断る」

「なるほど、もう少し説得が必要なようだねえ。仲間の小娘を目の前で拷問してやれば素直になるかい?」

 

 あくまで従わないハリーに、痺れを切らしたように女が杖を抜く。

 だがそれと同時にミラベルが動き、呪文を唱えた。

 

「アクシ――」

「ディフィンド!」

 

 ミラベルの杖から放たれた切断の魔法が女のローブを裂き、鮮血の華を咲かせる。

 ここで始めてハリーは女の顔を見た。

 新聞に写っていた、恐ろしい魔女の顔だ。

 鬼のような形相に歪んだ黒髪の魔女、ベラトリックス・レストレンジが血走った眼でミラベルを睨んでいた。

 

「迂闊な真似をするなよ、死喰い人。お前達の欲する物はこちらにある事を忘れるな」

「この……小娘が……ッ」

 

 今にも魔法を撃ちそうなベラトリックスを一瞥し、ミラベルは鼻で哂う。

 しかしハリーは気付いていた。

 彼女の頬を一滴の汗が流れるのを、見逃しはしなかった。

 どうやら現状は、ミラベルが焦る程追い詰められたものらしい。

 しかし彼女は余裕の笑みを浮かべ、杖を死喰い人達に向けたまま言う。

 

「ポッター、棚から予言を取って私に寄越せ」

「えっ?」

「奴等はどうやら大事なご主人様の為に予言が欲しくて仕方ないようだ。

私が盾として活用してやるよ」

 

 ハリーは正直なところミラベルを信用し切れていない。

 しかし現状、どうやってここを突破するか思いつかないのも事実だった。

 理性は渡せと呟く。ここを抜けるにはミラベルの戦闘力と頭脳が不可欠だ。

 感情は渡すなと囁く。これは自分の予言なのだから他者に委ねたくない。

 その鬩ぎ合いの末、ハリーは予言をミラベルに渡す道を選んだ。

 棚からゆっくりとガラス球を取り、ミラベルに預ける。

 

「次だ……ポッター、お前も前に出ろ。なるべく他の全員の盾になるようにな」

「なっ、何を言うの! ハリーを殺す気!?」

「そうではないグレンジャー。奴等は絶対にポッターを殺せないから、前に出ろと言っているのだ」

 

 ハリーをあえて前に出す形にハーマイオニーが反対するが、ミラベルは冷たく理由を述べる。

 そもそも、予言を壊したくないからと攻撃して来ないのがおかしいのだ。

 ハリーをここで殺してしまえば予言も何も関係ない。

 なのに攻撃して来ない。

 これはつまり、ハリーを殺す気がないという事を意味する。

 

「おおかた、奴等のご主人様から禁じられているのだろうよ。

自分の手で殺したいからハリー・ポッターを殺すな、とな」

 

 ミラベルの説明に死喰い人達からの返事はない。

 しかし沈黙は何よりも雄弁な肯定であった。

 悔しそうに歯軋りするベラトリックスに見えるようにガラス球を持ち、強く握る。

 

「動くなよ……動けばこいつを握り潰す」

「ぐっ……こ、この……」

「おっと、潰すより速く奪おうなどと考えん事だ。びっくりした拍子に潰してしまうかもしれないぞ?

まあ……ご主人様の怒りを買いたいなら別だがな?」

「ぐ、ぐぐぐ……」

 

 ミラベルの交渉を聞きながら、ハリーはいいぞ、と考えていた。

 状況的には圧倒的不利だったのを、予言一つで対等にまで持ち直している。

 死喰い人にとってヴォルデモートは絶対で、そして怒りを買いたくない相手だ。

 期待を裏切ってしまえばどんな恐ろしい仕置きが待っているか分からない。

 ミラベルはその心理的急所を的確に突き、彼等の動きを止めたのだ。

 状況が膠着に陥ったのを感じ、ハリーは恐る恐る口を開く。

 

「これは、一体何の予言なんだ?」

「何の予言、だって? 冗談だろう、ハリー・ポッター」

「いいや、冗談じゃない。何でヴォルデモートが欲しがるんだ?」

 

 ハリーがヴォルデモートの名を口にした事でベラトリックスの顔が不快に歪む。

 敬愛する主人の名を混血が口にする! それが気に入らない!

 額に青筋を浮かせ、怒りを隠しもせずベラトリックスは唸る。

 

「不敵にもあのお方の名を――」

 

 瞬間!

 バリン、というガラスが割れる甲高い音が響きベラトリックスの言葉を中断させた。

 見ればミラベルの背後から出た銀色の守護霊が棚のガラスをいくつか殴り壊しているではないか。

 いくつもの予言が一斉に溢れ、耳障りなコーラスを奏でるのは死喰い人達を青褪めさせるのに十分な破壊力を持っていた。

 死喰い人が求める予言は無事だ。まだミラベルが持っている。

 しかし予言を何の躊躇いも無く破壊したという事実は、少なからず彼等を動揺させた。

 

「余計な発言を許可した覚えはないぞレストレンジ。お前は馬鹿みたいに聞かれた質問にだけ答えていればいいんだ」

 

 追い詰められているのはこちらなのだが、まるで自分達が優位であるとばかりにミラベルは振舞う。

 ベラトリックスは屈辱に戦慄き、唇を噛んでいるが動けない。

 彼女にとって主人の命令は絶対。あの予言を壊させるわけにはいかないのだ。

 

「……全員、私に触れろ。気付かれないようにな」

 

 ミラベルが油断なくベラトリックス達を脅したまま、小声でそう告げる。

 その意味を一早く理解したイーディスはミラベルのローブを掴み、ハリーの手を握った。

 

「ミラベルの『姿くらまし』だよ。全員、ここから逃げる事が出来る」

「……!」

 

 ハリーは思わず、顔に喜びが出そうになったのを必死で抑えた。

 そうだ、その手があった。

 ミラベルはこの年ですでに『姿くらまし』を使えるのだ。

 それも、どういう原理かは知らないがホグワーツ校内でさえ使えるので、仮にここに『姿くらまし』を封じる魔法がかかっているとしても逃げ切れる。

 そう理解するや、ハリーはハーマイオニーの服を掴み、すぐに説明した。

 全員が繋がり次第『姿くらまし』で逃げる。それで学校に戻れるのだ。

 

「この予言はポッターとヴォルデモートについて記されたもの……そして、それ以外にもヴォルデモートが拘る何かがあるらしいな。話してもらおうか、奴が欲するこの予言の詳細を」

 

 ミラベルが会話で時間を稼いでいる間にハーマイオニーがロン、セドリックと手を繋ぐ。

 そこからセドリックはジニーと、ジニーはルーナと、そしてルーナがネビルと手を繋いだ。

 これで全員の接触が完了。後は魔法を発動するだけだ。

 

「ミラベル、いいよ」

 

 イーディスの合図を受け、ミラベルが頷く。

 杖を向け、最後に一発どでかい置き土産をするべく魔力を集める。

 大きく、派手に、そして五月蝿く。

 上で平和ボケしているであろう魔法省の役人達が嫌でも気付くくらいの花火を撃ち上げよう。

 予言は貰う、魔法省に死喰い人の存在を気付かせる、そして立ち去り際に痛手も与える。

 全部やってこそ、一流というものだ。

 

「気が変わった。死喰い人共、予言の説明は要らんぞ」

「は?」

「ヴォルタージュイレイド!」

 

 杖の先から電撃が迸り、死喰い人達を牽制する。

 最大出力の電撃は棚を破壊し天井を砕き、凄まじい轟音を響かせる。

 それと同時にミラベルは脳裏に魔法省の外を思い浮かべ、転移に入る。

 このタイミングではもう妨害は間に合わない!

 ハリー達は無事に帰れる事を確信し、安堵の表情を浮かべる。

 だが……事はまさに最悪のタイミングで起こった。

 

「ハリー!」

「っ、シリウス!?」

 

 それはつい先程まで探していたシリウス・ブラックその人であった。

 彼はやはり死喰い人に捕まってなどいなかった。ちゃんとアジトにいたのだ。

 だが彼は愛するハリーを救うべく、この戦場に馳せ参じてしまった。

 よりにもよって、離脱が成功するその瞬間に――!

 そしてそれが、ミラベルの予測しない最悪のミスを生み出した。

 

 ハリーが、驚きのあまり手を離してしまったのだ!

 

「っ、ハリー駄目! 手を……!」

 

 イーディスが慌てて手を繋ぎ直そうとするも、もう遅い。

 ミラベルの転移魔法は素晴らしい速さで完成し、その場からの離脱を成功させてしまった。

 そう……ハリー達DAメンバー全員をその場に残して!

 

「あ……ああ……そ、そんな……!」

 

 音と同時にミラベルとイーディスの二人が消えた。

 ハリーはそれを見て、自分がタクシーに乗り遅れてしまった事を理解した。

 しかも、よりにもよって仲間全員を巻き添えにして!

 何と愚かだろう、何と馬鹿なのだろう。

 巻き添えで皆をここに連れてきたばかりでは飽き足らず、せっかくの脱出チャンスまで奪ってしまうとは。

 

 

 不死鳥の騎士団が乱入した事により一気に混乱に陥った神秘部で、ハリーはただ己の不甲斐なさを責め続けた。

 

 




シリウス「……あれ? ひょっとしてやらかしたか、私?」

(「‐|‐) というわけで、ハリー&おいたん痛恨のミスな50話でお送りしました。
ハリーはシリウスを心配するあまり罠にはまり、シリウスはハリーを心配するあまり先走った結果がこれです。
ままならないものですね。
ここから死喰い人との戦いが始まりますが、いきなり主戦力が離脱です。
まあミラベルがいると無双しちゃいますし……。
次回のハリー達の活躍にご期待下さい。

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