シャイニング・ブレイド 涙を忘れた鬼の剣士   作:月光花

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お久しぶりです。一ヶ月以上も間が空いてしまいました。

忙しくて執筆の時間がまったく取れない(泣)

今回はVSエールブランです。

では、どうぞ……

追記:ちょっと終盤を編集しました。


第19話 太古より生きる存在

  Side レオ

 

 ドスン! ドスン! と一歩進むごとに大きな足音が聞こえる。

 

軽く見ても全長10メートル以上の巨体が迫ってくるのはかなりの迫力があるけど、生憎と尻尾を巻いて逃げるわけにはいかない。

 

突っ込んでくるエールブランに対し、他のみんなはそれぞれ左右に散る。

 

けど、僕は両手の小太刀を構えながら真っ直ぐ突撃する。すぐ後ろから聞こえた足音に振り向くと、そこには大剣を構えたリックがいた。

 

近づいてくる僕達に対してエールブランは前足を振り上げる。踏み潰されれば地面に真っ赤な花を咲かせそうな大きな足をじっと見詰め、軌道を読む。

 

振り下ろされた前足をかわし、僕とリックは4本の足の間を縫うように走る。

 

「ふっ!」

 

「はぁ!」

 

エールブランの胴体の真下を通りながら、僕は右薙ぎに振り抜いた麒麟で左前足を、リックは唐竹に振り下ろした大剣で脇腹を斬るが、帰ってきた手応えはかなり浅い。

 

いや、『浅い』ではなく『軽い』という方が近いかもしれない。

 

雪の上を転がるようにして胴体の真下から抜け出し、斬った場所をよく見てみる。鱗と氷の表面に小さい斬り口が刻まれているだけだった。

 

単純に硬いというのもあるかもしれないけど、多分氷の表面に斬撃を“滑らされた”。

 

悔しいけど、今の僕じゃ『斬』を使わないとあの外殻はマトモに切れないらしい。

 

(相手は古竜。殺す気でやらないとこっちが殺される……動きを止めるなら、新しく考えたあの技で……)

 

両手の小太刀を逆手に持ち替えて立ち上がると、突進を中止したエールブランが僕の方に体の向きを変えていた。

 

突進を警戒して足に力を溜めると、エールブランの周りで変化が起こった。

 

顔面の周りに白色の風(恐らく冷気)と雪が吸い寄せられるように集まり、氷へと固まって凄まじい勢いで質量を増大させる。

 

そして、集まった冷気はほんの数秒で全長1メートル近い巨大な氷の棘となった。その数5本。そして、1発だけでも人間の体に風穴を作れる氷槍の照準は全て僕に向いている。

 

「やばっ……!」

 

命の危険を感じて全力で横に飛び退く。同時に、エールブランの周りに浮遊していた氷の棘が一斉に真っ直ぐに発射された。

 

咄嗟に飛び退いたおかげで砲弾のような攻撃は何とか避けられたが、背中越しにザクッ! と、何かが突き刺さるような音がハッキリ聞こえた。

 

チラっと振り返ると、射出された氷の棘が地面に4分の1くらい刺さっている。

 

「……試練に不合格=(イコール)死亡って考えた方が良さそうだね」

 

呟きながら前を見ると、エールブランが真っ直ぐ僕目掛けて突進してくる。

 

でも、真横から地面を真っ直ぐ突き抜けて飛んできた衝撃波がエールブランの左前足に直撃し、バランスを崩して前のめりに倒れる。

 

「レオ、離れろ!」

 

少し離れたところで大太刀を振り抜いたレイジの声を聞き、すぐにその場から離れる。

 

すると、エールブランの顔面にエルミナのブレイズが、龍那さんが放った光球が胴体に着弾して爆発を起こす。僕はその間に後退し、入れ替わるようにサクヤさんとフェンリルさんが仕掛ける。

 

サクヤさんの長刀がリックの、フェンリルさんの鉤爪が僕の作った切り口を正確に切り裂き、押し広げる。だが、それ以上の追撃を許さんと言うようにエールブランが右前足で地面を踏む。

 

再び周囲の冷気と雪が集り、巨大な氷柱がサクヤさんとフェンリルさんを追い払うようにサークルを描く形で一斉に地面から飛び出した。

 

慌てて離れたから大きな怪我は無いみたいだけど、今追撃されたらあの2人でも流石にマズイ。

 

「レイジ! 足止めお願い!」

 

「任せろ!リック!」

 

「言われなくてもわかってる!」

 

大声を上げたレイジに怒鳴り声で返したリックが続き、アルティナとケルベロスの援護射撃で動きを牽制されたエールブランに左右から同時に攻撃を仕掛ける。

 

それを確認した僕は両手の小太刀を鞘に納めて走り出し、同じ考えのリンリンと一緒にサクヤさんとフェンリルさんのところへ向かう。

 

僕はフェンリルさんに、リンリンはサクヤさんに肩を貸してその場から移動し、龍那さんとアルティナの元へと急ぐ。

 

でも、レイジとリックの2人だけでは足止めに限界が近いようで、エールブランが徐々に歩を進めてくる。

 

「……リンリン! フェンリルさんをお願い!」

 

「え!?……う、うん!」

 

フェンリルさんをリンリンに預け、僕はレイジとリックの2人と交戦するエールブランに突撃する。

 

小太刀は抜かずにただ走る速度を上げ、勢いを殺さず前方にジャンプ。そこから体を右に回転させ、右足を後ろに大きく引く。

 

「う、らあぁぁぁ!!!」

 

声を上げると共に右足を振り抜き、エールブランの左前足を狙って速度と遠心力を込めた蹴りを放つ。しかも普通の蹴りではなく『徹』を込めた蹴りだ。

 

僕の初撃、フェンリルさんの鉤爪、レイジの放った衝撃波。それなりのダメージが蓄積しているはずの左前足に僕の蹴りが直撃する。

 

「ぐっ……!」

 

硬い氷を蹴った反動で右足に重い痛みが走るけど、歯を食いしばって耐える。その甲斐あって、右足には痛みと一緒に確かな『手応え』を感じた。

 

 

バキンッ!!!

 

 

「<ぬぅ……っ!>」

 

盛大な粉砕音を響かせて氷が割れ、エールブランが苦悶の声を上げた。

 

完全に前進が止まったのを確認してリンリン達の方をチラリと見ると、すでに龍那さんとエルミナがいる後方まで下がっている。

 

でも、サクヤさんとフェンリルさんの安全が確保された代わりに、エールブランの敵意は完全に僕に固定されたようで、凄まじい速度で突っ込んでくる。

 

普通なら横に走って突進をやり過ごすけど、最悪なことに僕が立つ場所は左右と背後に固まった雪がある。つまりは壁際なので、その方法は使えない。

 

だから……

 

「ふっ……!」

 

振り返って雪の壁に向かって走り、「壁を蹴って」真っ直ぐ上へと上昇する。姉さんが僕に埋め込んだ力によって可能になった人外スキルの1つ、『壁走り』だ。

 

 

ドガァァァン!!!!

 

 

エールブランが激突の轟音を響かせ、僕は壁を蹴って大きく空中バック転。エールブランの背中を蹴って背後に回り込んだ。

 

でも、着地と同時に視界の右端を巨大な影が横切り、身構えるより先に強烈な衝撃が僕の体を左側へと大きく吹っ飛ばした。

 

まともに受身を取れなかった僕は雪の上を何度も大きく転がり、体をゆっくり起こす。ぐらつく視界の中でエールブランを見て、僕を吹っ飛ばしたのが氷に覆われた尻尾だとようやく分かった。

 

数日前に治った肋骨がまた折れたんじゃないかと思ったけど、腹部から感じるじんじんとした痛みの具合から折れてはいないみたいだ。

 

口の中に流れる血を吐き捨てて両手の小太刀を納刀。麒麟に右手を添えた抜刀の構えで、振り返ったばかりのエールブランに真っ直ぐ突撃する。

 

両足で地面を蹴った加速と共に『虎切』の抜刀。右逆袈裟の斬撃がエールブランの顔面に生えた左角を捉え、今度は滑らずに氷を深く斬り裂く。

 

そして、すぐに左手で龍麟を抜刀。氷の斬り裂いた場所へ刃を打ち込み、麒麟を直角に叩き付ける。

 

 

小太刀二刀流、陰陽交叉・斬式(ざんしき)。

 

 

スルトの鎧も両断した技に御神流の『斬』を加え、エールブランの左角を完全に両断する。斬り落とした氷の塊は地面にゴトン! と音を立てて転がる。

 

「レオォ! 伏せろぉ!!」

 

「え?……うぉっ!」

 

何故かものすごく慌てたレイジの声に振り向くと、眼前に黒色の斬撃が映った。その直線状には長刀を振り抜いたサクヤさんが見える。

 

僕は驚きながら仰向けに倒れてどうにか避けたけど、多分サクヤさんが放った斬撃『影道閃』はエールブランの右角を斬り落とした。

 

すぐに跳ね起きて雪の上を走り、サクヤさんとレイジの傍に移動する。

 

「殺す気ですか!?」

 

「あなたの実力を信頼しているからこそよ、レオ」

 

嫌な汗を流して叫ぶ僕とは対照的に、サクヤさんは普段通りの優しい声で答えた。

 

その際の微笑みとウインクに少々ドキリとするけど、避けられなかったら首が見事に両断されていたと思うと、少々複雑な信頼だ。

 

そのまま落ち込んでるわけにもいかないので、僕は小さく溜め息を吐きながら二刀の小太刀を構えてエールブランの方を見る。

 

戦闘開始からそれなりの時間が経過したと思うけど、どうやら向こうはそろそろ決着を付けたいらしい。周囲にさっきよりも大きな氷槍を6本浮遊させて足に力を溜めている。

 

「……どうやら、ゆっくり作戦を考えてる暇は無さそうね」

 

「こっちも全力で迎え撃つ。それが一番ですよ!」

 

「なんか、何処までも単純明快な流れですね」

 

上から目を細めるサクヤさん、活気の込もった声を上げるレイジ、再び溜め息を吐く僕の順で言葉を呟く。近くにいる皆も作戦を理解したようで、それぞれ身構える。

 

『……来るぞ!』

 

ユキヒメさんの言葉に続き、エールブランが凄まじい速度で突進を開始した。

 

それに最初に立ち向かったのは、巨大な盾を構える剛龍鬼、鉤爪を展開するフェンリルさん、笑顔で拳を握るリンリン。少し離れた場所には援護役でアルティナ、ケルベロスさん、龍那さんが控えている。

 

「うおぉぉぉ!!!」

 

盾を前方に構えた剛龍鬼は咆哮を上げながら突撃。

 

エールブランの頭部と剛龍鬼の盾がぶつかり、ドオォォン!!! と凄まじい衝突音が鳴り響く。だが、獣人よりもさらに上の身体スペックを持つ竜人でも古竜の巨体を完全に止めることは出来ず、突進の速度を緩めるのが限界だった。

 

しかし、今はそれで充分だ。

 

反動で後ろに吹き飛ばされた剛龍鬼と入れ替わるようにフェンリルさんの鉤爪が顎の氷を切り裂き、その場所をリンリンのハイキックが直撃する。

 

氷が砕けると共に顎を打ち上げられたエールブランの突進速度はまた少し下がるけど、構わずフェンリルさんとリンリンを押し退けて進む。

 

その先に立ちはだかるのは僕とサクヤさんとリック。エールブランは6本の氷槍を僕達に向けて放つけど、アルティナ達の援護射撃で全て撃ち落とされる。

 

「レオ、俺が怯ませるからお前が足を止めろ!」

 

「僕、一番火力無いんだけど……どうにかやってみる!」

 

「お願いね、レオ」

 

リックの言葉に返答しながら僕は両腕から3番鋼糸を伸ばし、氷の鎧が砕けたエールブランの右足首に巻きつけて思いっきり引っ張る。

 

足にワイヤーが食い込んで血が流れるけど、分厚い皮膚を持つエールブランを止めるには至らない。でも、今は傷口を作るだけでいい。

 

僕の横を走り抜けたリックは短い詠唱を呟いてブレイズの魔法陣を足元に展開する。だけど、エルミナのとは違って爆発は起こらず、大剣が赤い輝きを纏う。

 

「輝炎斬・重(かさね)!!」

 

前に見たよりも大きな爆炎と共に叩き込まれる3連撃。どうやら、斬撃の命中と一緒にブレイズの爆発を足してるみたいだ。

 

「我流御神流……」

 

僕は呟きながら左手の龍麟の柄に鋼糸を巻きつけ、眼前に放り投げる。そして、右手の麒麟はゆっくり『射抜』の構えを作る。

 

だけど、足はその場から一歩も動かさず、視線は爆炎を受けるエールブランではなく放り投げた龍麟の柄尻に集中する。

 

「……射抜・穿(うがち)!!」

 

腕と一緒に突き出した麒麟の矛先が龍麟の柄尻を押し出し、バァン! と弾丸のような音を立ててエールブランの右足に真っ直ぐ飛んでいく。

 

打ち出された龍麟の刀身は狙い通りに鋼糸が作った傷口に命中し、分厚い皮膚の中へと深く突き刺さった。

 

ちなみに我流と言ったが、ようは僕なりの工夫を加えたオリジナル技だ。正統な御神流の奥義ではないので、我流と付け加えている。

 

「<ぐ……っ!>」

 

龍麟が右足に深く突き刺さり、ついにエールブランの突進が苦悶の声と共に止まる。

 

「サクヤさん!」

 

「了解よ!」

 

後ろに叫ぶと、突進を止めたエールブランの側面からサクヤさんが接近。影のような黒い光を灯した長刀で4発の刺突を叩き込む。

 

その攻撃でついにエールブランのバランスが崩れ、古竜の巨体が傾いた。

 

「決めなさい! レイジ! エルミナ!」

 

「は、はい! 行きます!」

 

「任されました! やるぞ、ユキヒメ!」

 

サクヤさんの声に答え、エルミナの杖に填められた宝玉が赤く輝き、冷気が噴き出すユキヒメさんの刀身に炎が浮かび上がる。

 

「包みて燃え散れ、爆炎の檻……!」

 

エルミナの詠唱と共にエールブランの周囲に無数の魔法陣が球体を描くような形で出現し、魔法陣の全てに赤い光が収束する。

 

「フレイムバースト!」

 

詠唱の完成と共にエールブランの全方位に展開された魔法陣の全てから収束していた赤い光、フレイムが放たれ、凄まじい爆発を起こした。

 

山頂に吹き荒れる吹雪の風を一瞬上回るような爆風が吹き荒れ、その中心には黒い煙が

モクモクと漂っている。

 

だが、レイジは決着の確認をするよりも振り上げた大太刀の刀身に炎を収束することに集中している。そして、その行動を咎める人は誰もいない。

 

なぜなら……

 

「<……まさかここまでやられるとはな。だが、あまり調子に乗らぬことだ!>」

 

頭の中に聞こえてきた声、この場にいる全員がそれを認識した次の瞬間、エールブランの咆哮が鳴り響いた。

 

すると、黒煙の中から空間を食い破るような白い暴風が吹き荒れ、瞬く間に大量の雪と氷を巻き込んだ暴風雪(ブリザード)へと変貌した。

 

直撃すれば自然の猛威によって粉々にされそうだが、射線上にいるレイジはその場から一歩も動かず、精神を集中させている。

 

『やるぞ、レイジ。この程度の障害、今の私達に乗り越えられぬ筈はない!』

 

「当たり前だ。オレもお前も、他のみんなも、こんな所で立ち止まってるわけにはいかねぇんだからな!」

 

肯定の叫びと共に、レイジは刀身に炎を収束させた大太刀を右肩に担ぐように構える。

 

常に冷気が噴き出すハイブレードモードの刀身が真紅に染まっていることから、収束された炎がどれほどのものなのか自然と分かる。

 

「零式刀技……飛焔(ひえん)!!」

 

大太刀が振り抜かれ、刀身に収束された炎が斬撃のコースを描くように一気に放射されて暴風雪(ブリザード)と正面から激突した。

 

凍える風と突き破る炎。相反する2つの力の衝突点から大量の水蒸気が吹き荒れ、吹雪の中に熱風が混じる。

 

「<氷の力を宿す霊刀で炎を扱うとは、なんと型破りな……!>」

 

「よく言われるよ! ……だけど、素直に型にはまってアンタみたいなのに勝てるかよ!! オレには他にも倒さなきゃなんねぇ奴等と、助けなきゃなんねぇ奴がいるんだ! こんなところで……」

 

風の音に負けないよう声を上げながら、レイジが振り抜いた大太刀を振り上げる。その刀身は持ち主の底力に呼応して再び赤い光を集める。

 

それは多分、ユキヒメさんの助力によって成せたものではなく、レイジ自身の力量が実現させたものだ。

 

「……止まってられっかぁぁぁぁ!!!」

 

気合の叫びと共に振り下ろされた大太刀が虚空を斬り裂き、放たれた炎が暴風雪の壁を正面からぶち抜いた。

 

「<なんと……!>」

 

自分の奥の手を破られたエールブランは驚愕の声を漏らすが、すぐに小さな笑いがこぼれ、自身に迫る炎を見ながら呟く。

 

「<なるほど……確かにこれなら……彼等になら、託せる>」

 

何処か満足そうに呟きながら、エールブランは今日一番の炎に包まれ、山頂には僕達の勝利を知らせる大爆発が鳴り響いた。

 

 

 

 

  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  

 

 

 

 

  Side Out

 

 「ハァ……ハァ……ハァ……」

 

肩で息をしながら、レイジは油断無く大太刀を構えて黒煙を睨む。

 

他の全員の顔にも疲労の色があるが、まだ気を抜けない。

 

「安心していいぞ。今の攻撃を正面から破られた時点で、エールブランの敗北は決まったようなものだ」

 

突然山頂に聞こえた新しい声、それは返って戦線メンバーの警戒を一時的に強めたのだが、サクヤとリンリンは警戒を解き、エルミナはキョトンとなって周りを見渡した。

 

「しかし、常に吹雪に包まれるこの山頂で久々に熱風を浴びるとは、珍しいこともあるものだ」

 

自らの聴覚を頼りに声の主がいる場所を一番早く特定したのは、レオだった。

 

その視線の先、雪山の上にいたのは、1人の女性だった。

 

吹雪の中でもハッキリと色の違いが分かる美しい銀髪が一番に目を引き、琥珀色の瞳が戦線のメンバーを見下ろしている。

 

その人物の姿を全員が目にし、エルミナの目が見開かれ、名を呼ぼうと口が動く。

 

「アイラ様!!」

 

「……ブランネージュさん?」

 

だが……

 

エルミナに少し遅れる形で、銀髪の女性に向かって名前を投げる者がいた。それは、何と意外なことにレオだった。

 

「!?……ほう、随分と懐かしい呼び名を口にするので誰かと思ったが、思わぬ場所で久しい顔に会ったな」

 

そう。

 

レオの口にした名前に驚きの表情を見せながらも微笑を浮かべるこの女性こそ、エルミナが姉のように信頼し、尊敬するルーンベールの王女。

 

その名を、アイラ・ブランネージュ・ガルディニアスという。

 

 




ご覧いただきありがとうございます。

今回を最初として、これからはオリ主や原作キャラには色々オリジナルの技を使ってもらう予定です。

でないとゲームの技をすぐに使い切るか、同じ技を何度も使うことになりそうなんで。文の説明がわかりにくいなどありましたら、設定集でも投稿します。

では、また次回。

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