ゲイムギョウ界に来てしまった!?〔改稿中〕   作:ULTRA-7

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やっとこさ投稿、会社では患者がインフル勃発or熱発者続出、職員までインフルで肺炎の人や熱発者が出まくるし…

自動車免許の勉強はぼちぼちと、教科書をちらちら見ながらやってる感じです。意外に頭に入るもんですね。今日はシュミレーター使っての運転勉強!MT車の動作難しい!!明日は実際に動かすのが緊張しますな…

四十二話から真司覚醒編!とりあえずあのお方が出てきますよ?真司を死に追いやった彼女が!

この話から覚醒編の終わりまでのOPとEDは固定しようと思います。

OP『Resonant World』(フェアリーフェンサーエフOP)

ED『Missing Piece』(仮面ライダーウィザードED)


第五章 絶望を希望に、真司覚醒
第四十二話 悪夢再来(改稿中)


今日も今日とて教会で資料整理の雑務をこなす、天気も良く絶好の仕事日和だ!その

はずなんだけど…この国も女神ときたら…

 

 

「うおりゃ~!!ジャンプ!!」

 

「ネプテューヌさん!!いい加減仕事してください!!」

 

 

この調子だ、はは…さすがの俺も怒ってますよ?俺は手をポキポキ鳴らしながらネプ

テューヌに近づいた、そして徐に…

 

 

「何をやってるんでしょうかね?この駄女神☆」

 

「ねぷっ!?真司…ねぷうううううううう!?いだだだだだだだだだだ!?」

 

 

全力のアイアンクロー、そのあまりの痛さからネプテューヌは叫び声を上げる。え?

止めてあげないのかって?止めたらまた調子乗るでしょこいつ。

 

 

「仕事はもちろんするよな?yesかNoどっち?」

 

「のおおおおおおおおおおおおお!?い、イエスです!!yes!!」

 

「よろしい」

 

 

そう言って俺はパッと手を離しネプテューヌを解放した、頭を押さえ未だに痛がって

いるネプテューヌ。俺を涙目になりながら睨み付けた、俺はどこ吹く風だがね。

 

 

「もう!!何してくれるのさ!!危うく私の頭が粉砕されちゃうところだったよ!?」

 

「…チッ」

 

「チッ!?今舌打ちした!?」

 

 

ネプテューヌはギャーギャーと騒ぎながら詰め寄ってくる、ふう…少しは成長してくれ

ないもんかね?この駄女神は。

 

 

「そんじゃ元気も出たところで仕事始めるぞー」

 

「私のことはさらっと無視!?」

 

「ネプ子、さっさと動く」

 

「お兄ちゃん、お茶入ったよ~」

 

「お、サンキュ」

 

「みんなの鬼!!悪魔!!冥界住人!!」

 

 

何だよそれ…思わず苦笑いしてしまった、でもまあこんな楽しい毎日が続いているのは

いいことだと思う。平和だなあ…

 

この時俺はこの日常が壊れてしまうということなど微塵にも感じていなかった…

 

 

 

 

 

 

 

                    

 

                    ◇

 

 

 

 

 

 

 

 

仕事も一段落してちょっと休憩、ネプギアの入れたお茶がうまいね。ネプテューヌの方

はすごくぐったりした感じで机に突っ伏していた、ねぷぅ~…と項垂れながら。

 

 

「生きている中で一番頭使った気がする…」

 

「普段から真面目にしていればそんなことにはならんのに」

 

「え~…真面目もいいけど人生は楽しく生きたいじゃん、頭ばっかり使ってたらすぐに

パンクしちゃうよ」

 

「その楽しく生きていくために真面目に下準備しなきゃなんだろ?」

 

「あう!?論破された!?」

 

 

当然、俺が行ってることは間違いじゃないもん。隣ではネプギアとコンパが笑いながら

まあまあとネプテューヌを宥めている、そんな時だ…イストワールさんが血相を変えて

ドアを開け中に入ってきたのだ。

 

 

「みなさん!大変です!!」

 

「どったのいーすん?そんなに血相を変えて…」

 

「ハア…ハア…も、モンスターの軍勢がプラネテューヌの街中を暴れているんです!」

 

「何だって!?」

 

 

イストワールさんの言葉に驚愕する俺たち、でも何でモンスターが街中に…

 

 

「早く行ってモンスターを倒さないと!!」

 

「私ユニちゃんたちにもお願いしてみる!!」

 

 

ネプギアはNギアを取りだしユニちゃんたちに連絡を入れる、連絡を入れて数秒後すぐに

回線が繋がったが…

 

 

「ユニちゃん!!大変なの!プラネテューヌの街が…」

 

『ネプギア!?大変なの!!ラステイションの街がモンスターの軍勢に襲われて…』

 

「え!?ユニちゃんのところも!?」

 

『まさかネプギアのところまで!?』

 

 

何だと!?ラステイションまでプラネテューヌと同じ様なことになっているのか!?そし

たら同時に回線を繋げてあるロムちゃんとラムちゃんからも…

 

 

『ルウィーも同じことになってるの!!』

 

『お姉ちゃん…戦ってる…私たちも行かなきゃ…!』

 

「まさかルウィーも…」

 

 

ラステイションとルウィーがこんなことになってるのならもしかして…俺は徐にNギアを

取り出し電話する、相手はもちろんベル姉だ。

 

 

「ベル姉!今プラネテューヌが…」

 

『真ちゃん!?今リーンボックスがモンスターの軍勢に襲われて大変ですの!!』

 

「…やっぱり」

 

 

もしやと思ったが案の定、リーンボックスも三ヶ国と同じ状況になっていたのだ。俺の声

を聞いたベル姉は慌てた様子で俺に聞き返してきた。

 

 

『やっぱりって…まさかプラネテューヌも!?』

 

「プラネテューヌだけじゃない、ラステイションもルウィーも同じ状況なんだ。何でこう

なったか理由はわからないけど今は…」

 

『モンスターの討伐が最優先、ですわね…』

 

 

でもどうする?四ヶ国同時にモンスターの軍勢の発生、どれだけのモンスターがいるかも

まだわからない。一つの国の人員だけで対処できる数ならまだいいが…

 

 

「どうしたらいい…」

 

『それなら私たちに任せてよ!真司くん!!』

 

「え?マーベラス!?」

 

 

回線に誰かが割り込んできたと思えばその人物はマーベラスだった、そしてMAGES.たち

も…でも何で…

 

 

「俺のNギアの番号知ってるんだ?」

 

『えへへ…実は5pb.ちゃんに聞いたの、電話して真司くんを驚かそうと思って♪』

 

「聞いてくれたら教えたのに、でもまあ今は感謝かな!」

 

 

マーベラスたちが強いことは俺も十分理解してる、彼女たち程の戦力が加わればこれ程

心強いことはない!

 

 

『私真司くんのところに行くよ!すぐに飛んでいくから!!』

 

『なっ!?こんな時に抜け駆けを!?』

 

『落ち着け、緑の女神よ。私は鉄拳とともにリーンボックスへ向かうとしよう』

 

『私はブロッコリーと一緒にラステイションへ行くよ!』

 

『それじゃあ私はルウィーに!』

 

 

マーベラスはプラネテューヌ、サイバーコネクトツーとブロッコリーはラステイション、

ファルコムはルウィー、MAGES.と鉄拳はリーンボックスというメンバー編成となった。

 

 

「それじゃあみんな頼む!俺みんなに掛け合って接岸場を開けてもらうように頼んでお

くから!!」

 

『頼む、まあいざとなったら私の魔法で何とかするさ』

 

 

MAGES.は不敵に笑いながら声をかける、それを最後に回線が切れた。俺はその後すぐに

ノワールたちに回線を繋ぎ事の次第を報告した、みんなは快く了承してくれた。よし…

これでまずは一段落、次は…

 

 

「モンスターの討伐、だよな!」

 

 

俺はネプテューヌたちとともに街へ向かう――

 

 

 

――――――――――

 

 

 

「これは…」

 

「酷いです…」

 

 

街には様々なモンスターが街を破壊し回っていた、逃げ惑う人々…それを必死に安全な

場所へ誘導する教会の職員の人たち…

 

 

「とにかく俺たちも協力しよう!街の人たちを誘導させつつモンスターを討伐だ!」

 

「おっけー!それじゃあ…変身!」

 

 

ネプテューヌはパープルハートに、ネプギアはパープルシスターに変身!アイエフもカ

タールを構えモンスターと対峙する。

 

 

「それじゃあ行きましょう!真司、こんぱ!街の人たちの誘導をお願い!!」

 

「わかった!避難が終わったら俺もすぐに駆けつける!!」

 

「お願い!」

 

 

ネプテューヌたちはモンスターたちに向かって行き俺とコンパは街の人たちの誘導と避

難を開始した、…ふと俺は気になった。何で街中にモンスターが、そして四ヶ国同時に

同じことが起こったんだ?この胸騒ぎ…ネプテューヌたちが捕まった時に感じたものと

同じだ、もしかしてまた良からぬことが起こってしまうのだろうか?いや…今はそんな

ことを考えている暇はない、今は一刻も早く街の人を避難させてネプテューヌの応援に

駆けつけないと!俺は不安な気持ちを抑え込みながら誘導を再開した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                    ◇

 

 

 

 

 

 

 

「クリティカルエッジ!!」

 

「パンツァーブレイド!!」

 

 

ネプテューヌとネプギアは襲い掛かってくるモンスターを次々に撃破していく、だが次

から次へとモンスターは波のように迫り尽きることがなかった。

 

 

「ハア…ハア…これじゃあきりがないよ!」

 

「ネプギア、ここで根を上げちゃだめよ!何としてもここで食い止めないと…」

 

「ネプ子!!」

 

「ッ!?しまっ…!?」

 

 

ネプテューヌの背後にモンスターの一体が回り込み突撃してきた、反撃しようとするが

間に合わない。そのままモンスターに突き上げられ――

 

 

「てやあっ!!」

 

「ゴアッ!?」

 

 

いや、否だった。ネプテューヌを襲うモンスターに忍刀の一閃が炸裂!モンスターは粒

子となって消えたのだ。

 

 

「大丈夫?ネプちゃん」

 

「マベちゃん!来てくれたのね!!」

 

「うん!今からは私も戦うよ!」

 

 

マーベラスAQLの参戦、それは他の国でも同じだった。

 

 

 

ラステイション――

 

 

「ノワール様!ユニ様!!ご無事ですか!?」

 

「助かったわ、サイバーコネクトツー!」

 

「ナイスタイミングで来てくれたわね」

 

「予想を裏切り期待を裏切らない、それが私ですから!」

 

「さっさと片付けるにゅ」

 

 

 

 

ルウィー――

 

 

「えい!!アクセルラッシュ!!」

 

「これで漸く半分か、まだこんなにうじゃうじゃいるんだな!」

 

「まだまだ!ここからが本番だよ!!」

 

「みんな纏めて…倒す…!」

 

 

 

 

リーンボックス――

 

 

「てや~!」

 

「鉄拳ちゃん、中々やりますわね」

 

「これは私も負けてはいられないな、行くぞ!」

 

「私も…やあっ!!」

 

 

 

 

全ての国への助っ人参戦によりモンスターの数は減少しつつあった、ネプテューヌたち

は再び武器を構え直しモンスターに向き直る。

 

 

「みんなも頑張ってる、私たちも負けてられないわ!」

 

「うん!ここからは命懸けだよ!!」

 

「はい!」

 

「ここが踏ん張りどころね、行きましょう!」

 

 

ネプテューヌたちが決意を新たにしたその時だった。

 

 

「みんな!!遅くなってごめん!!」

 

「真司!!」

 

 

後方から真司が駆けつけてきた、どうやら街の人々の避難が無事に完了したようだ。息

を切らしながらも顔を上げみんなにサムズアップして答える。

 

 

「街の人たちは全員教会付近に避難させられた、コンパには念のために残ってもらって

る。マーベラス、来てくれてありがとう…助かる」

 

「そんなことないよ!真司くんのためだったら私異世界にでも飛んできちゃうもん!」

 

「おわ!?だからって抱き着くな!!」

 

 

マーベラスAQLは飛びつくや否や真司に抱き着きその豊満な胸を身体に押し当てる。真

司だって男、こんなことをされたら顔も赤くなるし緊張だってしたりする。それを見た

ネプテューヌとネプギアは…

 

 

「マベちゃん!どさくさに紛れて何をしているの!?」

 

「そうですよ!お兄ちゃんから離れてください!!」

 

「ふふ~ん♪早い者勝ちだよ!それに私は普段あまり会えないんだもん、こんな時くら

いしっかりアピールしておかないとね!」

 

 

マーベラスAQLのやっていることが気にくわなかったらしく憤慨する、そんな二人に鼻

歌交じりの笑みを浮かべるマーベラスAQL。いむむむとネプテューヌとネプギアは頬を

膨らませていた。

 

 

「アンタたちねぇ…今モンスター討伐だってこと忘れてない?」

 

「忘れてないわよ!でもあいちゃん!!今現状に起こっていることもとても重要なこと

なんだから!!」

 

「そうですよ!!」

 

「…何故こうなったし」

 

 

アイエフは呆れながらネプテューヌとネプギアに呟いた、二人は必死な感じでアイエフ

に抗議する。そんな中真司は苦笑い…今はモンスターの討伐を最優先に行きましょう?

 

 

「ゴガアアアアアアアアアアア!!」

 

 

モンスターの一体がしびれを切らし殴り掛かる、アイエフはカタールを構え真司も身構

えするが…

 

 

「「「うるさい!!」」」

 

「ゲエエエエエエエエエエエエエエエエエッ!?」

 

 

ネプテューヌ、ネプギア、マーベラスAQLがそれぞれの武器でモンスターをぶっ飛ばし

たのだ。モンスターは壁に激突して光の粒子となり消える、でもまあ…何とも不憫なや

られかたなのだろうか。

 

 

「真司に対してのことはまずは後回しにしましょう、今はモンスターを全滅させるのが

先決。…憂さ晴らしも兼ねてね」

 

「今憂さ晴らしって言わなかったか!?」

 

「気のせいよ、それじゃあ真司、マベちゃん、ネプギア、あいちゃん、行くわよ!」

 

 

ネプテューヌの掛け声の下全員が動く、真司も少し呆れながらもモンスターに向かって

行った。時には斬撃、時には魔法と…全員の頑張りもありモンスターの数は瞬く間に減

少していくのであった。

 

 

 

――――――――

 

 

 

「これで…ラストよ!」

 

 

ネプテューヌの斬撃が一閃、モンスターが倒された。これでプラネテューヌを襲ってき

たモンスターの軍勢は全て討伐された、そしたらネプギアのNギアから着信音が…

 

 

『ラステイションのモンスターは全討伐完了よ!』

 

『ルウィーも!もうモンスターはいないよ!!』

 

『みんな…やっつけた!』

 

「ユニちゃん!ロムちゃん!ラムちゃん!」

 

 

どうやらラステイションとルウィーは無事解決できたようだ、後はリーンボックスのみ

となったが…丁度その時に真司のNギアから着信音がなる、相手はベールだ。

 

 

「ベル姉!そっちは大丈夫か!?」

 

『ええ、MAGES.ちゃんと鉄拳ちゃんの協力もあって無事に討伐が完了しましたわ』

 

「よかった…こっちも無事完了したよ、お互いお疲れ様」

 

 

ベル姉のところもどうやら大丈夫の様だ、俺のあの予感は取り越し苦労だったのだろう

か?でもそれだけで済んだのならよかったと思う。

 

 

「何はともあれ無事解決できてよかった…」

 

『みなさん、お疲れのところすいません』

 

「あれ?イストワールさん?」

 

 

俺のNギアの回線にイストワールさんが入り込んだ、すごく深刻そうな表情で…

 

 

「どうかしたんですか?」

 

『実は…モンスターの軍勢は各国で撃破したのですが…そのモンスターたちの出所を調

べてみるとその根源がどうやらバーチャフォレストにあるようなのです』

 

「バーチャフォレストに?」

 

 

まさかそんな近くに原因があったとは…灯台下暗しとはこのことだ。

 

 

「それじゃあその根源を叩きさえすれば今度こそ無事解決というわけね」

 

「早速行きましょう!」

 

「………」

 

「真司くん?どうかしたの?」

 

「え?ああ…何でも…」

 

 

マーベラスに声をかけられて俺はハッとして返事を返した、何でだろう…なんか胸騒ぎ

がするような…このモンスターたちの軍勢のことだって気になったし、そもそも何でモ

ンスターたちが四ヶ国に、しかも同時に襲ってきたんだろう?まるで何か誘いをかけて

いるような…

 

 

「真司?本当に大丈夫なの?」

 

「お兄ちゃん、戦闘が続いて疲れちゃった?」

 

「あ…うん、大丈夫。悪い、俺の思いこみ過ぎだよ」

 

「ならいいのだけど…無理だけはしないで、貴方にもしものことがあったら私…」

 

「っ!?ネプテューヌ…」

 

 

ネプテューヌが沈んだ表情で俺の腕に抱き着いてきた。正直ドキドキするが…俺ってば

ダメだな、ネプテューヌにこんな表情させちゃ。うじうじ考えてもしかたがない!バー

チャフォレストに行って原因を突き止めたら解決するんだ、それでいいじゃないか。気

持ちを切り替えないと…

 

 

「あ~っ!!!お姉ちゃんずるい!!」

 

「何自然に真司くんに抱き着いているの!?ネプちゃん!!」

 

 

えー…確かにいきなり抱き着かれて驚いたけど、何でネプギアとマーベラスが怒って…

 

 

『ネプテューヌ!!貴女ずるいわよ!!』

 

『そうですよ!!ネプテューヌさん!!』

 

『私が今自分の国にいることをいいことに…見せつけてやがんのか!!』

 

『抱き着くスキンシップは姉弟同士の特権だと言うのに!!』

 

 

あれー…ノワールにユニちゃん、ブランにベル姉が回線に割り込んでまで怒っているん

ですけど…何故にそんなに怒っていらっしゃるので?

 

 

「ふふん♪早い者勝ちよ」

 

『~~~~~~っ!!!今すぐそっちに行くから待ってなさい!!』

 

『お姉ちゃん!私も!!』

 

『お前らだけに行かせるか!!』

 

『真ちゃん!すぐに行くから待っててくださいまし!!』

 

「えっ!?ちょっ!?」

 

 

電話が切れてしまった…隣には上機嫌で俺にしがみついているネプテューヌ、ああ…ど

うしてこうなった!?

 

 

「お姉ちゃんばっかりずるいよ!私も!!」

 

「ネプちゃんばかりにいい思いさせないもん!!」

 

「だからって二人も抱き着くことないだろ!?」

 

 

ネプギアにマーベラスまで…あーもう、どうにでもなれ…苦笑いを浮かべながらそう思

う俺。しかもこの後ノワールたちが来てもう大騒ぎに…真司涙目。

 

 

 

 

 

 

 

 

                   ◇

 

 

 

 

 

 

 

「ノワールたちの国の方は大丈夫なのか?」

 

 

バーチャフォレストの上空を飛んでいる俺たち、俺はネプテューヌに運んでもらっている

途中で不意にノワールたちに自分たちの国のことは大丈夫なのかと聞いた。もしかしたら

というのもあるし…

 

 

「ええ、サイバーコネクトツーとブロッコリーが行って来いってね」

 

「私の方もファルコムに任せてある、それに元凶も叩かないといけねえしな」

 

「そうですわね、一体誰がこんなことを…」

 

「考えても仕方ないわ、今は早く原因を突き止めてその根源を絶たなきゃ」

 

 

今はネプテューヌの言う通りだと思う、原因を突き止め元を絶つ…まずはそこからだ。

 

 

「急ぎましょう、みんなの不安を取り除くためにも」

 

「おう!」

 

 

ネプテューヌたちはスピードを上げバーチャフォレストの上空を進む、…やっぱり胸騒ぎ

は収まらない。頼むからこの胸騒ぎが俺の取り越し苦労でありますように…そう思わずに

はいられなかった。

 

 

 

 

――――――――

 

 

 

「ここがその元凶がある場所?」

 

「特に変わったところはありませんが…」

 

 

俺たちはモンスターの出所の原因である場所まで辿り着いたのだが…特に変わった様子も

なくただ静かに風が通り過ぎるだけだった。

 

 

「油断してはダメよ、前のことだってあるんだから。警戒を怠っては…」

 

「そうね、もうあの時の二の舞は御免だわ」

 

 

そう言ってネプテューヌたちはそれぞれの武器を構えて戦闘態勢を取る、それは俺も同じ

こと。マーベラスもアイエフも武器を構えて準備を整える、その時だ…

 

 

 

ゴゴゴ…ドォォォォォォォォオンッ!!!!!!!

 

 

 

「っ!?」

 

「何!?」

 

 

地面から無数のモンスターたちが現れた、あの時ズーネ地区で見たモンスターと同じもの

がだ。モンスターは砲台の標準を俺たちに向けて発射しようとする、ネプテューヌたちは

プロセッサのウィングを展開した。

 

 

「真司!」

 

「ネプテューヌ!」

 

 

俺はネプテューヌが差し出した手を握りともに上空へと飛び立った、ノワールはアイエフ

を、ベル姉はマーベラスをそれぞれ抱え飛び立つ。後ちょっとでも反応が遅れていたらあ

のモンスターの砲撃を喰らっていたかもしれない…

 

 

「とりあえずはモンスターたちを潰す他ないな、先に行くぜ!」

 

「私も行きます!」

 

 

ブランとネプギアが先行してモンスターの迎撃に入る、ユニちゃんとロムちゃんラムちゃ

んもそれぞれ武器を構えてモンスターへ標準を定めた。

 

 

「テンツェリントロンべ!!」

 

「ミラージュダンス!!」

 

「ピギッ!?ガガガガガガガガッ!?」

 

 

ブランとネプギアの斬撃が次々と炸裂し…

 

 

「行くわよ!ブレイブカノン!!」

 

「「アイスコフィン!!」」

 

「ギガッ!?ギギギギギギギギッ!?」

 

 

ユニちゃんとロムちゃん、ラムちゃんの砲撃と魔法がその場一帯のモンスターを殲滅して

いく。モンスターの数も、たった数分でほぼ壊滅状態となった。

 

 

「よし!これなら…」

 

 

いけると思った、みんなの最高の攻撃がモンスターたちを倒していっているのだから。だ

がそう思ったこと自体が油断だった――

 

 

「ガギギッ!!」

 

 

 

バシュッ!!

 

 

 

「うあっ!?こ、これは!?」

 

「キャアッ!?」

 

「ブラン!?ネプギア!?」

 

 

モンスターの残骸から何か黒い物体が現れてブランとネプギアの両手両足を拘束した、そ

したら二人のプロセッサのウィングが強制的に解除されて地面に叩き付けられてしまう…

 

 

「ち、力が…」

 

「入らない…」

 

「ブランさん!ネプギア!今助けに…!?」

 

「やあっ!?」

 

「きゃあっ!?」

 

「ユニちゃん!?ロムちゃん!?ラムちゃん!?」

 

 

助けに行こうとした三人も拘束されて身動きが取れない状態となってしまった、ブランや

ネプギアと同様に力が入らず動けないみたいだ…これは…

 

 

「まるでアンチクリスタルに捕われたみたいじゃないか…」

 

「その通りだ、小僧」

 

「なっ!?お、お前は!?」

 

 

森の奥から聞こえてきた声、この声には聴き覚えがある。ネプテューヌたちを死の寸前ま

で追いつめ俺を殺しかけた女、こいつは…

 

 

「マジェコンヌ…!?」

 

「久しぶりだなぁ?女神どもよ」

 

 

みんなが一斉にマジェコンヌを睨み付けた、…俺以外は殺意を乗せたような瞳で睨み付け

ているけど。

 

 

「あの時はよくも真司を…!」

 

「今ここで引導を渡してあげるわ!!」

 

「覚悟は…よろしいですわね!!」

 

 

ネプテューヌたちの怒りの視線がマジェコンヌに集中した、拘束されているブランたちか

らもそれが嫌というほど伝わってくる。

 

 

「…何でお前がここにいる?お前はあの時ネプギアに討たれたはずだ!」

 

 

俺はマジェコンヌに質問した、あの時ネプギアの最大火力の攻撃を受けたはずなのに…そ

の質問にマジェコンヌは笑いながら答えた。

 

 

「あの時は本当に死ぬかと思ったのだがなぁ…僅かなアンチエナジーが私の身を守ったの

だ、そしてネズミが掘っていた脱出通路もあり私はこうして生き延びたということだ」

 

「まったく…感謝してほしいっちゅ」

 

 

マジェコンヌの背後からネズミ…ワレチューだったよな?そいつが現れる、…でもまさか

マジェコンヌが生き延びてるとは思わなかった。

 

 

 

「そしてお前たちを倒すために、ここへ誘き寄せるために各国へモンスターを放ちこの場

所へと導いたのさ。今こそお前たちに引導を渡してくれる!」

 

「貴女の思い通りにはならないわ!」

 

「私たちの方がアンタに引導を渡してやるわ!!」

 

「真ちゃんにした仕打ちへのお返しも込めて…ですわ!」

 

 

ネプテューヌたちはマジェコンヌに怒りの言葉を向けた、その言葉を聞いたマジェコンヌ

はただ笑っていた…不気味に…

 

 

「クククッ…私は更に研究を重ねた、お前たちを倒す手段を…お前たちの弱点を…そして

私はそれを見つけることができた!!」

 

 

マジェコンヌはあの時の女神化のような姿になり一直線にネプテューヌの…俺の方へ向か

い槍を突き付けてきた!

 

 

「真司!!クッ!?」

 

 

ネプテューヌは俺を抱えると急旋回してマジェコンヌを避ける、あのままあそこにいたら

串刺しになってたところだった…

 

 

「この男がお前たちの力の源であり弱点…こいつを失えばお前たちは一気に戦意を消失さ

せるだろう?」

 

「そう易々と…」

 

「させるとお思いですの!!」

 

 

ノワールとベル姉が二人同時にマジェコンヌに切りかかる、マーベラスたちは先に地上に

降りたようだな…その衝撃でマジェコンヌは後方への後退をせざるを得なくなった。二人

はマジェコンヌに武器を構えキッと睨み付けた、そしてマジェコンヌに啖呵する。

 

 

「もう絶対に失わない…アンタなんかに真司をやらせないわ!!」

 

「真ちゃんを…弟を貴女の好きにはさせませんわ!!」

 

 

ノワールとベル姉はマジェコンヌに向けて連続ラッシュを放つ、それを必死になって捌い

て行くマジェコンヌ。やっぱり女神相手、しかも二人掛かりでは荷が重すぎたようだ。

 

 

「クッ!?この!?」

 

「これで…!」

 

「フィニッシュですわ!!」

 

「ぐああああああああああああああああああああああっ!?!?」

 

 

マジェコンヌはそのまま地面に叩き付けられた、砂埃が立ちマジェコンヌが現れる気配が

ない…

 

 

「これで終わりよ!」

 

「あっけなかったですわね、早くブランたちを助けに…!?」

 

 

ベル姉がそう言った時だった、砂埃の中から何かが飛び出し二人を拘束する!!

 

 

「しまっ!?キャアアアアアアアアアアアア!?」

 

「うああああああああああああああっ!?」

 

「ノワール!?ベル姉!?」

 

「油断大敵…だな?その拘束具はアンチクリスタルの欠片を使用している、お前たちでは

取り外すことはできん。さて、残るはお前だけだぞ?紫の女神…」

 

「クッ…真司、ごめんなさい。少しだけ待ってて…」

 

 

ネプテューヌは地上へ降りると俺を降ろしマジェコンヌを見据えた、俺はただこの戦いを

見守るしかできないのか…あの時みたいに力を出すことはできないのか!

 

 

「お前たちも見ているだけでは退屈だろう?そら…サービスだ!」

 

「何!?うわ!?」

 

「これは!?」

 

「モンスター!?」

 

「慎司!?あいちゃん!?マベちゃん!?」

 

 

地面から出てくるモンスターの大軍、まだこんなに伏兵がいたのか!?

 

 

「他人のことを心配してるとはずいぶん余裕だなぁ!!」

 

「グッ!?くうっ!?マジェコンヌ!!」

 

 

ネプテューヌはマジェコンヌと剣を交える、剣同士がぶつかり合い火花が散る…凄まじい

切り合いだ…

 

 

「こっちも負けてられないわ!マーベラスAQL!!」

 

「うん!アイエフちゃん!!」

 

「俺だって…!」

 

 

俺たちもモンスターへと攻撃を仕掛ける、アイエフのカタールの斬撃がモンスターを切り

刻み、マーベラスの剣劇の乱舞が放たれる。俺も剣でモンスターの攻撃を防ぎつつ炎のた

てがみを放ち反撃していく…

 

 

「これならまだ…勝機はあるわ!!」

 

「それは…どうかな!!」

 

「え?くうっ!?」

 

 

マジェコンヌはネプテューヌの攻撃を受け流すとその横を通り過ぎ一直線に飛んできた、

俺の方へと。そして…

 

 

「がっ!?うぐうううううううっ!?」

 

「し、真司!?」

 

「真司!!」

 

「真司くん!?」

 

「捕まえたぞ、さあ…ここからが私の反撃だ!」

 

 

マジェコンヌは俺を地面に叩き付けその足で俺の胸を思いっきり踏みつけてきた、息が

できない…恐ろしいほどの激痛が俺を襲った。

 

 

「ごほっ!?おがっ!?」

 

「真…司…」

 

「真ちゃん…!!」

 

「お兄…ちゃん…!!」

 

 

ノワールたちの声が聞こえる、でも動こうとしても動けない…今みんなはアンチクリス

タルの拘束具によって動けないはずだから。クソ…ッ!今の俺も何もできない…

 

 

「真司を離して!!」

 

「おおっと、動くなよ?動いたらこの男を踏み殺す」

 

「ネプ…テュー…ヌ…あがっ!?」

 

「止めて!?動かない…動かないから!!」

 

 

ネプテューヌの悲痛な叫びが俺の耳に木霊した、俺が人質になったせいでネプテューヌ

が…ちくしょう…!!俺が足手纏いになるなんて…!!

 

 

「お願い…真司を離して!!真司が傷つくところなんてもう…見たくない!!」

 

「ほう…だったら私の言うことを一つ聞いたら考えてやらん事もない」

 

「何!?何なの!?一体何をしたら…」

 

「なに、簡単なことだ。お前が負けを認め私の下へ降る…それだけのことだ」

 

「っ!?そ、それだけ…は…止めろ!!」

 

 

今ここでネプテューヌがマジェコンヌの下に降ったらみんなを助けるための勝機が無く

なる!!それだけじゃない…この世界がアイツの好きなようにされてしまう!!それだ

けは絶対にダメだ!!

 

 

「ネプ…テューヌ!!俺のことはいい!!俺に構わずこいつを…」

 

「うるさい!お前は少し黙っていろ!!」

 

「おごああああああああああああああああっ!?!?!?」

 

 

再び俺はマジェコンヌに胸を踏み砕かれる。骨が軋む音が聞こえ、俺は口から血を吐き

出してしまった。その様子を見たネプテューヌが涙目になり叫んだ…

 

 

「もう止めて!?………わかった…わかったわ、貴女のその条件を…呑む…」

 

「ねっ…!?」

 

「ふふ…利口な判断だ、まずは全ての装備を解除してもらおうか」

 

 

ネプテューヌはマジェコンヌに言われると自身の武器、展開していたウィングを全て解

除して地面に降り立った。するとマジェコンヌはアンチクリスタルの拘束具を取り出し

ネプテューヌに投げつける、ネプテューヌは抵抗しないまま拘束された。

 

 

「くっ…」

 

「これで女神全員の捕縛完了…準備は整った」

 

「………真司を離して」

 

「ふっ…よかろう、そら!」

 

「ぐあっ!?」

 

 

俺はマジェコンヌに蹴り飛ばされた、そのままネプテューヌの傍にまで飛ばされる…

 

 

「何…で…ネプテューヌ…!!何でなんだよ!!何で攻撃しなかった!!あの時攻撃し

ていれば…」

 

「言ったでしょ…私もう、貴方が傷つくところなんて…」

 

 

俺の顔に何かが当たる、これは…涙?

 

 

「もう真司が傷つくところなんて見たくないの…これは私の我儘…貴方には生きていて

欲しい…もう失いたくないの!!」

 

「ネプ…テューヌ…」

 

「例えこれが最悪の選択だとしても、私は貴方を見殺しになんてできない…本当に私は

女神に向いていないわね…」

 

「そんな…こと!!」

 

 

俺は這いずりながらもネプテューヌに近づく、後少し…後少しでネプテューヌに届くん

だ!!この手を…ネプテューヌに伸ばすんだ!!

 

 

「別れの挨拶は済んだか?とっととこい!!」

 

「うあっ!?」

 

「ネプテューヌ!!」

 

 

ネプテューヌはマジェコンヌに髪を掴まれそのまま無理やり引っ張り上げられる、痛い

からなのかその顔は歪んでいた。

 

 

「ネプ子!!くっ!!この!!」

 

「ネプちゃん!?もう!!邪魔しないで!!」

 

 

アイエフとマーベラスがネプテューヌを助けに行こうとするがモンスターが邪魔で行く

ことができない、俺はただ歯を食いしばりマジェコンヌを睨み付けることしかできない

でいた…

 

 

「悔しいか?そうだろう?私も同じ思いをした、お前も存分に悔しがれ!自分の無力さ

を恨むがいい!!アーッハッハッハ!!」

 

「ち…くしょう…ちくしょう!!」

 

 

あまりにも悔しくて涙が出た、何で俺には力がない?何で俺はみんなを助けることがで

きない!!こんなの…あんまりじゃないか!!

 

 

「女神どもは連れて行かせてもらう、お前たちはせいぜいモンスターたちと遊んでおく

といい」

 

「待…て…!!」

 

 

手を伸ばすがネプテューヌには届かない、ノワールたちも光に包まれ上空へと連れ去ら

れてしまった…俺はもう、何もできない…

 

 

「真司…」

 

「ネプテューヌ…?」

 

 

ネプテューヌは不意に俺の方を向いて口を開いた、何を伝えようとして――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「真司…大好きよ、だから…生き延びて…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っ!?あ…あ…」

 

 

その言葉を聞いた俺は何も言えなかった、そして見た…今のネプテューヌの表情を。涙を

流しながらも笑っている表情を…

 

俺は何もできなかった、俺はネプテューヌを助けられなかった――

 

ノワールを――

 

ブランを――

 

ベル姉を――

 

ネプギアを――

 

ユニちゃんを――

 

ロムちゃんを――

 

ラムちゃんを――

 

 

 

 

助けられなかった――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お…おあああああああああああああああああああああああああっ!!!!!!!」

 

 

俺は叫ぶしかできなかった、俺の叫び声がバーチャフォレストに木霊する…

 

ただ空しく…その中にあるのは…

 

自分に対しての怒りと無力さのみ――

 

 

 

 




次回…『絶望』

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