別荘に入るとエヴァちゃんのまとう空気が変わった
なんというか魔力を惜しげもなく放出させている
「ククク、貴様さっきはよくも私で遊んでくれたな」
「喜んでくれたようでなにより」
「喜んでなぞおらんわぁ!まぁいい、貴様はここで生き地獄を味わうのだからな」
「エヴァちゃん背伸びして可愛い!」
「マスター楽しそう」
「お前は本当に腹がたつな!それと茶々丸お前はさっきから何をしているんだ!」
「撮影です」
「見ればわかるよ!」
漫才なら外でやれ!
「いいさいいさ!貴様っ!私に負けたら覚悟は出来ているんだろうな!」
はて、何か約束でもしたであろうか?
「貴様が負けたら私の下僕になってもらうぞ!」
そうくるか、しばし考える
わざと負けて犬となるのもある意味ありかもしれない、いや俺にそんな性癖ないけどね!
でもなんだかんだで手を抜いたら怒られそう、血を吸われて干物になる可能性が大
「エヴァちゃんエヴァちゃん、俺がかった場合どうするの?」
「貴様が勝つ可能性なぞ皆無だ。しかしそうだな・・・・・・万が一貴様がかった場合は私は貴様の奴隷にでもなんでもなってやろうじゃないか
生きている状態で腹を割いて肝を喰らうもよし、服を裂き欲望の赴くままに陵辱するもよし」
まぁ貴様が勝つはずがないがな!と大声で笑うエヴァちゃん
しかし奴隷か、エヴァちゃん可愛いからなってくれるなら本気をだそうじゃないか
俺は買ってきたばかりのトンファーを装備し構える
「覚悟は出来たようだな、小便はすませたか? 神様にお祈りは? 部屋のスミでガタガタふるえて命ごいをする心の準備はOK?」
「おkおk始めちゃいましょう!」
合図はない、俺は空に浮かんでいるエヴァちゃん目掛けて突っ込む
「まずは小手調べだ!リク・ラク・ラ・ラック・ライラック!氷の精霊 17頭 集い来りて 敵を切り裂け 魔法の射手 連弾・氷の17矢!!」
エヴァちゃんの周囲に17本の魔法の矢が浮かび、詠唱を唱え終わると同時に俺に向かって襲いかかる
グレイズグレイズグレイズグレイズ
飛行中ネストより密度が薄い、回避力をあげるだけで避けれる
「少しはできるようだな!これはどうかな?来れ氷精 爆ぜよ風精 弾けよ凍れる息吹 氷爆!!」
俺の周囲の温度が下がった気がする、錯覚ではない。俺の周りの大気が凍りつき、爆発。凍気と爆風が襲いかかる
「む、終わってしまったか?随分と呆気なかったな・・・・・・」
「ゆーだんたいってきー」
爆心地を見つめ油断しているエヴァちゃんの背後を取る
ちなみに先程爆発に巻き込まれた俺は『光の屈折を操る程度の能力』と『光を屈折させる程度の能力』で作った俺の幻だ
「ッ!貴様いつの間に!」
屈折させて俺を見えなくしてこっそり動いてたからわかるはずもないよね
「秘密が多い方が惹かれるものがあるっしょ!」
いいながら俺はトンファーを構え
「トンファーキック!!」
右足を蹴り出した
エヴァちゃんは驚きの表情とともに吹き飛ぶ、海面にぶつかるのをこらえこちらを見ている
「トンファー使うんじゃないのか馬鹿者ぉ!!」
トンファー流にトンファーと使えと申すか
「わけがわからない、わけがわからない・・・・・・」
溜息を吐き、詠唱を始める
「リク・ラク・ラ・ラック・ライラック!来たれ氷の精 闇の精 闇を従え 吹雪け 常夜の氷雪 闇の吹雪!!」
吹雪と闇が渦巻き、俺を飲み込まんと襲いかかるが
「トンファーパリィ!」
トンファー流奥義で弾く、エヴァちゃんが軽く泣きそうなのが印象的だ
「だ・か・ら!トンファーを使えと言っているだろうが!それになんだ、なぜ素手で弾ける!」
地団駄踏んでるエヴァちゃん可愛い!
しかしその疑問はごもっとも、彼女に教える訳にはいかないが防御力と抵抗力を上げて上げて『魔法を操る程度の能力』を
使い腕を固く固く変質させる、そしてパリィ!
簡単でしょ?良い子の皆は真似するなよ!
「もういい、もういい!全力で仕留めてやる!」
エヴァちゃんの魔力が更に上がってきがした
「リク・ラク・ラ・ラック・ライラック! 契約に従い 我に従え 氷の女王 来たれ 永久の闇」
原作で見た詠唱が聞こえる、あれはやばいスクナがやばい魔法じゃまいか
一気に終わらせるつもりだろうがそうは問屋が卸さない
スキマを開き襲いかかるゆかりんを適当にあしらいつつエヴァちゃんの背後に現れる
「貴様どうやって!」
「お前に足りない物は、それは!
情熱思想理念頭脳気品優雅さ勤勉さ……
そして何よりもぉおおおおーーーっ!」
驚きで硬直している彼女を尻目に俺はトンファー流奥義を繰り出すべくトンファーを放り投げる
空いた両手で彼女の腹を抱え込むように抱き
そのままブリッジをするように後ろに思いっきり体を反らす
「若さが足りない!!!」
名台詞を言い終わると同時に俺のトンファー流奥義『トンファー投げっぱなしジャーマン』が彼女を地面に叩きつけ
「きゅう・・・・・・」
可愛らしい声とともに彼女は意識を失った
やはりトンファー流に勝るものはない・・・・・・