せっかく転生したのなら楽しまなきゃ損でしょ   作:黒ウサギ

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二話 焼き鳥といえばネギまでしょ

木、木、木

 

木が二本あれば林、三本あれば森、五本あれば森林とはよく言ったものだ

今俺は・・・・・・多分麻帆良のどこかにいると思う

ちゃうねん、目が覚めたら森の中にいたから場所わからんねん

でもしかしきっと、ここは麻帆良だ

ネギまの世界に転生したのだ、いきなり魔法世界で戦争に巻き込まれるとかそんなのはないだろう

 

「しかしどこまで続くのかこの杉の木は」

 

そう、杉の木なのである

今の季節が春なのか夏なのか秋なのか冬なのか

くしゃみも出ないし鼻水も出ない、ならば春はないだろうが・・・・・・

 

「これから毎日杉を焼こうぜ・・・・・・」

 

さすがに冗談である

いい加減この状況を打開しようと、聴力視力を上げて何かないかと調べてみる

どこからかパチパチと、拍手ではなく、火が焚かれている音がする

音を頼りにそちらに向かおうとして・・・・・・

 

「どうせなら能力を使うタイミングである」

 

ふと思いだし俺は能力を使ってみるとする

『主に力を扱う程度の能力』

能力の内容は簡単、力とつくものならなんでも扱えるという正にチート

自身の能力を発動させ『主に空を飛ぶ程度の能力』を発動

頭に使いたい能力を浮かべるだけで発動してくれた

地面から体が離れる、当然今まで空を飛んだことなんてなかったわけで

 

「最高にハイってやつだ!」

 

正にそんなテンション

慣性の法則ガン無視する動きが出来た時は神様に感謝しつくした

体感時速60kmで直角に曲がれるとかビビるわ、傍から見たらもっとビビるんだろうけど

 

ふと、一本の杉の木に何かが突き刺さっているのが見えた

近づいて手に取る

 

「あれま、これってネギ君の杖ではねーですかね」

 

原作で何度もみたのだ、見間違えるはずもない

 

「杖がここにあるってことは・・・・・・ござるさんもいるのか」

 

原作の最初の方でネギは楓と一緒に一晩過ごすという凄く裏山けしからんことになるのだが

 

「うぇーーーーーい」

 

突如杖が動き出し、杖を握っていた俺もそれに引っ張られる形で運ばれた

 

 

 

 

 

 

「え、え?誰ですか!?」

 

目の前には少年先生がいる、その顔は驚きで染まっており・・・・・・

そりゃまぁ自分の大事な杖に知らない人がひっついて飛んできたら驚くわな

 

「落ち着けネギ君」

 

「落ち着けるわけないでしょう!答えてくださいあなたは誰なんですか!!」

 

杖を構えられても困るでござるよにんにん

しかしふざけてる場合ではない、だけどもなんと説明したら良いのか・・・・・・

別に今説明する必要もないか

 

「さて、それじゃあネギ君。また会おう!」

 

能力を発動させる

俺のすぐ横の空間が縦に割れ、スキマが開く

 

「アリーヴェデルチ!」

 

「ちょっとまっ」

 

言い終わる前にスキマに入り閉じる

 

「お邪魔しますゆかりん」

 

「ええ、いらっしゃい・・・・・・・・・え!?」


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