せっかく転生したのなら楽しまなきゃ損でしょ   作:黒ウサギ

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個人的には京都が良かったんですよね修学旅行
東京は人ゴミが苦手な私としてはどうも・・・・・・


十二話 中学時代の修学旅行先は東京でした(作者 ネギまでは京都でしょ

寮に住む人たちには門限というものが存在する

夜の10時以降は基本的に寮外に出ることは禁止されている

それは当然寮に住んでいる寮監にも適応されるわけで

 

「くっそくっそ・・・・・・なんで夜中なんだよ・・・・・・っ」

 

SAOをほんのちょっと楽しんできて、帰ってきたらあら不思議、外は真っ暗じゃあーりませんか

なんでや!なんでもう夜中なんや!

どうやら思っていたよりもSAOで時間を食っていたようで、こちらに戻ってきた頃にはどっぷりと日が暮れていたと・・・・・・

 

「明日こそ・・・・・・っ、明日こそ買い物に行かねば・・・・・・」

 

これでもしも明日も買い物出来なければ俺は修学旅行の準備をまともにできない大人(笑)になってしまう

いかん、それだけは避けねばなるまい

 

「そうと決まれば俺は寝る!」

 

そう意気込みベッドに飛び込み布団を頭から被り

 

――ピンポーン

 

聞こえなかった、俺の耳には何も聞こえなかった

 

――ピンポーン・・・・・・ピンポーン

 

聞きたくない、聞きたくない!俺はもう寝るんだ、放っておいてくれ!

そんな俺の魂の叫びが聞こえるはずもなく

 

――ピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピンポピピピピピピピピピピ

  ピンポピピピピピピピピピピピンポピピピピピピピピピピピンポピピピピピピ

  ピンポピピピピピピピピピピピンポピピピピピピピピピピピンポピピピピピピ

  ピンポピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピンピンピンポーン

 

ビートを刻みながら鳴らされたチャイムに俺はひれ伏すしかなかった・・・・・・

 

 

 

 

 

「なんやねんほんま、ありえへんやろ・・・・・・。自分なんなん?今何時やと思ってるん?」

 

ひたすらに、ただ我武者羅にチャイムを鳴らし続けていたのはまさかのタカミチ、予想外の人物すぎて俺の口調までおかしくなったじゃないか

 

「俺もうマジで睡眠5秒前だったんだけど・・・・・・、もう帰れよ!寝させてよ!」

 

タカミチには申し訳ないが明日の買い物のためにも用事なんて無視して――

 

「すまないね、と言いたい所だけど仕事だよ」

 

「――話を聞こう」

 

金の話なら別だ、待ってろ今お茶をだす

 

 

 

 

 

急須とか茶葉とかそんな大層なものがあるわけもなく、冷蔵庫にしまってあった麦茶をコップに注ぎ渡す

 

「ありがとう、ちょうど喉が渇いていたんだ」

 

タカミチはコップを手に取ると一気に飲み干す、本当に喉渇いてたんですね社交辞令とかそんなんじゃなくて

 

「さて、仕事の話なんだけど」

 

「どうせいつものとこでしょ?本当に暇なんだからあいつら・・・・・・」

 

いつものとこ、あいつらとは『関西呪術協会』のことである

事あるごとに・・・・・・事無くてもあいつらは襲ってくるな

こいつらの目的は多分あれだ・・・・・・えっと・・・・・・そう木乃香ちゃんと世界樹

危ない危ない、普通に生活してたからここがネギまの世界ということを忘れていたよ

違う世界から単行本持ち込もうかな、いやしかし誰かに見られでもしたら・・・・・・

 

「そんなわけだから召喚された式神達を殲滅・・・・・・聞いているかい?」

 

おっと考えているうちにいつの間にか話が進んでしまったらしい

 

「大丈夫大丈夫」

 

まぁきっと式神を殲滅しろとかそんな内容でしょ?パパッといってパパッと帰ってきて俺は寝る!

「それじゃあ頼んだよ」とタカミチと別れ俺も現場に向かう。事件は寮内で起きてるんじゃない、現場で起きてるんだ!まぁ当然だよね

『空を飛ぶ程度の能力』で空を飛び、5分ほどで現場に着くとそこはなんというか百鬼夜行×10みたいな・・・・・・

要するに鬼とかその手の奴らがミッチリしてる、むさくるしいわ!

 

敵の上空で止まり能力を発動

『奇跡を起こす程度の能力』

 

「見せてやるよぉ・・・・・・奇跡ってやつを!」

 

この能力は文字通り奇跡を、普通ならありえないことを起こす能力

右手を掲げる、するとそこに一枚のカードが現れた

 

開海「モーゼの奇跡」

 

カードが光りだし、俺は右手に力を込め空中から地面に向かって突撃し右手を叩きつけた

瞬間、周りにいた有象無象は吹き飛び、そして誰もいなくなった・・・・・・

これを目撃した一人の魔法先生は語る

 

「あれはまさしくモーゼの再来でした、彼が地面に拳を叩きつけた瞬間敵の大群がね、真っ二つに割れたんですよ。

僕はアレを見て正に『奇跡』だって思いましたね」

 

誰もいなくなったは正直言いすぎた、ちらほらと残るのは力を多くもらった者だろう

だがしかし関係ない、俺の睡眠時間を削った罪は大きいのだ

日符「ロイヤルフレア」

頭上に太陽に負けず劣らずな光源は現れる、そこから赤い色をした弾幕が放たれ先程の「モーゼの奇跡」を生き延びた鬼に襲いかかる

 

「安心しろ、自機狙いなんてものじゃない。完全パターン弾幕だ」

 

パターン読む前に終わるけどな!

ピチューンという音がそこらかしこから聞こえ始め・・・・・・今度こそ誰もいなくなった

誰もいなくなったといっても魔法先生に魔法生徒はいるわけで、皆こちらを唖然とした表情で見つめていた

 

「やめろそんな目で俺を見るな!」

 

主に魔法生徒の尊敬の眼差しが痛い、本当に痛い

ごめんなさい自分のこれチートなんです、純粋な魔法なんかじゃないんです

そこでふと考える、俺はネギまの魔法を使えるのか?

そんな考えが頭に浮かんだらもうどうにも止まらない!『主に魔法を使う程度の能力』で魔力を捻出

こんなこともあろうかとこっそり準備していた練習用の杖を構え

 

「プラクテ ビギ・ナル 火よ灯れ」

 

世界が核の炎に包まれた(圧倒的比喩表現

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ありのまま起こったことを話すぜ・・・・・・

俺は学園長に仕事を頼まれて召喚された鬼どもを殲滅していた

そこで初級呪文の『火よ灯れ』を試しに唱えて見たらそこからの記憶がない

超スピードとか幻術とかそんなチャチなもんじゃ断じてねぇ

もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ・・・・・・」

 

ネギまの初級呪文恐るべし・・・・・・

 

「何を言っておるんじゃお主は・・・・・・」

 

学園長が溜め息をもらす、彼の手元には事後処理のための大量の書類が積まれている

 

「夢も希望もないね、初級呪文なのにあんな目にあうなんて。魔法学校の生徒全員でアレ唱えたら世界終わるんじゃね?」

 

「いやいやあれそんな危険な呪文じゃないから、本当は杖の先が少し光るだけの呪文じゃから」

 

なん・・・・・・だと・・・・・・

 

「お主が杖に注いだ魔力がありえない程多かったのじゃろうな、それにしても初級呪文であれほどとはの・・・・・・」

 

「上級呪文覚えた日には何が起きるんじゃ」と身震いしている学園長、そっとしておこう

結果としては無事に鬼どもも殲滅し終わり俺の仕事は終了、室内にあった時計を見るとなんと既に日を跨いでいるではないか

こんな学園長室にいられるか!俺は帰らせてもらう!と死亡フラグを立てながら自室に向かう

学園長室を出たらどこかで見た記憶のある魔法生徒に絡まれそうになったが

 

「しまっちゃおうね~」

 

出口を適当に設定したスキマを開き、そこに突っ込ませる。安心しろ危険はないから

無事に部屋に辿りつき思い出す、さっきスキマ送りにしたのせっちゃんだ・・・・・・そっとしておこう

彼女なら大丈夫だろう、別に連れ戻すのが面倒とか今すぐ寝たいとかそんな気持ちが優ったわけじゃない断じてない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後俺の眠りを妨げるものは何もなく、無事に惰眠を貪った次の日

 

「ネギまの世界でも渋谷は俺にとって完全にアウェーでした、かしこ」

 

リア充水蒸気爆発しろ、呪詛を吐き散らしながら修学旅行に持っていく服を選ぶ

しま○らとかユ○クロでもいいのだがたまにはおしゃれをしたいお年頃

パーカーを一枚手に取り体に当てサイズが合っているか確かめる

んー、フード愛好者としてはこの服で決定したいが・・・・・・少し生地が薄めだな

2着3着と試着を繰り返し、この店では何も買わないことにする。冷やかしてごめんね・・・・・・

店を出るとどこかで見た記憶がある3人組を発見、さらにその先にはなんとネギ君が木乃香ちゃんとデートしてるではないか

 

「・・・・・・・・・世界を核の炎に包もう」

 

懐から杖を取り出し、能力で魔力を増大させ・・・・・・ハッ、俺は一体何を・・・・・・

気を取り直してネギ君と木乃香ちゃんをストーキングしてる三人組をストーキングする、背後1m付近にて

よくよく見れば三人組は桜子ちゃんに柿崎ぃいいいいにくぎみーではないか、手にはゴーヤクレープなるものが握られている

・・・・・・ちょっと買ってくるわ

 

 

 

 

 

 

 

 

近くで見つけたクレープ屋にゴーヤクレープが存在したので購入

このなんとも言えないゴーヤの苦味と生クリームの甘味がNot Best Matching

好みは人それぞれですねと結論づけストーキング再開

靴屋にアクセサリーショップ、本屋に下着屋に・・・・・・おいネギそこ代われ

様々なお店を見て回るネギ君に木乃香ちゃん、そして行く先々で散財していく三人組。お前ら修学旅行のお小遣い足りんのかよ・・・・・・

俺はのんびりと生徒達を見守りながら思い出す、明日アスナちゃんの誕生日じゃん

ここは俺も誕生日プレゼントを「べ、別にお前に上げるために用意したんじゃないからな!たまたま、そうたまたまだからな!」と渡すのが賢明だろう

後日神楽悠斗ツンデレ説がパパラッチの御陰で広まる事になる

 

「ありがとうございましたー」

 

日用品を多く取り扱っている店――決してダ○ソーではない――でマグカップを二つ購入。片方は当然アスナちゃんでもう片方はタカミチだ

タカミチには日頃のお世話として、アスナちゃんには誕生日プレゼントとして渡そうと思う。学園長?あぁいたねそんな人

タカミチとお揃いのマグカップということでニヤニヤすればいいさ!

リア充粉塵爆発しろ!

 

修学旅行用の買い物も終わり誕生日プレゼントも準備万端

あとは自室に戻ってのんびりと過ごすだけである

口笛を吹きながら帰路をのんびりと歩いているとエヴァちゃんを発見。持ち帰ろう

 

「お持ち帰りじゃゴルァアアアアアアアアア!!」

 

「ん?ブッ!?」

 

某御坂なビリビリ少女よろしく頭からエヴァちゃんのお腹に突っ込む、勢いをつけすぎたのでエヴァちゃんにしがみついたまま数㍍地面を滑る

 

「エヴァちゃん元気してた可愛い!」

 

「落ち着いてください悠斗先生、マスターが気絶してます」

 

なんということだろうか、俺に出会えた感動のあまり気絶するなんて。お兄さん感激だ

意識のない少女を持ち帰る程鬼畜ではないつもりなので茶々丸に詫びを入れて素直に自室に向かうことに

ふと女子寮からいい匂いがすることに気がついた、あれだ決して女の子の匂いに興奮してるとかそんなんじゃないからな

カレーの匂いだ、カレーと言えば昨日食べたなんとも言えないカレーたい焼き

どこの部屋がカレー作ってるのかなーと思いつつ自室のドアを開る

荷物をしまい冷蔵庫からチューハイを取り出しくつろぐスタイルでいるとチャイムがなる

頼むから連打をしてくれるなよと思いながら応対

 

「こんばんわ~」

 

女神がそこにいた、違う木乃香ちゃんだ。いつの間に寮に戻っていたのだろうか・・・・・・

何の用かなと思えば夕食のご案内、カレーの匂いの正体はお隣からでした

はい喜んでー!ついでだからアスナちゃんのプレゼントを渡そうと思いマグカップを持ち込む

部屋に向かうと既に食事は始まっており、木乃香ちゃんがすぐに俺の分も装って持ってきてくれる

 

「はいアスナちゃん誕生日プレゼント」

 

忘れないうちにプレゼントを渡す

 

「べ、別にお前に上げるために用意したんじゃないからな!たまたま、そうたまたまだからな!」

 

例のセリフも忘れない

 

「あ、ありがとう・・・・・・でもその台詞はいらないわね。それさえなければ完璧だったのに・・・・・・」

 

「ちなみにそのマグカップはタカミチとお揃い」

 

「悠斗先生完璧ね!!」

 

ちょろい。なんだかんだ言っていたが喜んでくれたので良しとしよう

カレーは大変美味しゅうございました・・・・・・


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