流星のロックマン×ポケットモンスター   作:中2病人間M

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千年彗星

ジョウト地方のとある都市、この街では人々が賑わいを見せていた。

 

 

その理由は夜空にあったのだ。

 

 

何故なら千年に一度、7日間しか地球に接近しないと言われる彗星、千年彗星が何故か観測できたのである。

 

 

それも明らかに7日を過ぎても消えることもなく夜空に千年彗星はあった。

 

 

本来あるはずのない彗星の出現により街には天体ブームが起きていたのだ。

 

 

そして、その街のとある廃墟に怪しげな装置がありその装置には本来ファウンスと呼ばれる場所にあるはずの眠り繭が設置されていたのである。

 

 

装置のカプセルから容姿が少し異なるがキュウコンが形成され現れた。

 

 

 

 

 

その頃、人が数人、路地裏を歩いていたのだ。

 

 

その時

 

 

「え……」

 

 

突如、ひとりの姿が消えたのである。

 

 

「どうゆうことだ」

「き、きえた……」

 

 

そして、ひとりの影が動きまたひとり消えた。

 

 

「いやだぁ……」

 

 

ひとりが走り出すと別の影から舌が飛び出しその舌は触手状に変化し逃げた人を捕らえて影へと引きづりこんだのだった。

 

 

そして、またひとり、またひとりと消えて行き最後のひとりとなったのだ。

 

 

「なんだよ……」

 

 

そして、最後のひとりの影が動いたのである。

 

 

「!!」

 

 

その影は他とは容姿が異なるゲンガーだった。

 

 

「やめてく……」

 

 

その人も触手に吸収されたのであった。

 

 

 

 

 

数日前。

 

 

「サトシ、セレナ、おかえり~」

 

 

クラッカー音がオーキド研究所に響いたのだ。

 

 

アルトマーレから戻ってきたあと無事戻ってきたセレナのおかえり会を開いていたのである。

 

 

「サトシ、セレナ、心配したよ」

『デネデネ~』

「ユリーカ、ごめんね」

「無事で何よりです」

「ありがとう、シトロン」

「サンキュー、シトロン、ユリーカ!!」

『ピカピカ』

「………サトシ、ありがとう……」

「ん?何が?」

「サトシがいなかったら戻ってこれなかった、そしたら、ハデスに利用されて……みんなを傷つけてしまって……」

 

 

セレナの目から涙が溢れた。

 

 

「………セレナ」

『……ピカカ』

『でも、異空間に爆発された時は流石にダメかと思ったぜ』

「もう!!ウォーロックそんな言い方」

『あん!!』

『そうよ、このガサツ野郎!!』

「ハープも口悪い~」

『チッ、こうゆうときはそう言うもんなんだよ!!』

「ありがとう、ウォーロック」

「サンキューな」

『ピカピカ!!』

『あ、いや……それほどのことしてねぇし……とりあえず、無事で良かったぜ』

『あらら、ウォーロックが照れてるわ』

『は?ハープ、照れてねぇし!!』

 

 

 

 

 

数日後。

 

 

マサラタウンに新しくできたカフェにサトシ、セレナ、シトロン、ユリーカはいたのだ。

 

 

「このカフェ、カロスで人気のカフェなの、最近、カントーにも何店舗かできたみたいだけど」

「セレナ、チーズケーキおいしいね~」

『デネデネ』

「そうね」

「なんか久しぶりですね、4人で何かするの」

「そうだな、色々あったからな」

『ピカピカ』

 

 

その時

 

 

周囲の客の話が聞こえてきたのである。

 

 

「千年彗星?」

「そうそう、その街で今見れるらしいんだ」

「すげぇ」

 

「千年彗星!?」

『ピカピカ』

「どうしたのサトシ?」

「え?あ、いや、千年彗星が見れるって変だなって」

「え?」

「!!そうですよ、千年彗星は千年に一度、7日間のみ見れる彗星、最近、観測されてますから次に見れるのは最低でも千年後!!それが今、観測できるなんて……」

「………ジラーチ」

 

『……シティでは行方不明者が続出しています』

 

 

テレビのニュース番組がある街の行方不明の内容を放送していた。

 

 

「千年彗星の街ですね、このニュース」

「私、その街行ったことあるわ」

「ねぇねぇセレナ、何しに行ったの?」

「え、あ、ああ、ただ単にカントーに行くために格安航空で来ただけよ」

「セレナはカントーへ何しに来たんですか?」

「え……」

 

 

いつの間にかセレナの顔が赤くなっていたのだ。

 

 

「どうしたんだセレナ?」

『ピカピカ?』

「えっ、なんでもないなんでもない!!別にサトシに会いに行こうとかそうゆうのじゃないから!!」

「お、おう……」

『ピ、ピカ……』

「へぇ~セレナ~」

『デネデネ~』

「ちょっとユリーカ!!」

「そんなことより千年彗星と行方不明の続出……単なる偶然何でしょうか?」

 

 

そんな会話をしていると違うテーブルの声が聞こえてきたのである。

 

 

「……眠り繭の消失に千年彗星」

「確実にあの男がやってるのねきっと……」

 

 

サトシはその声の方を向くとその声の主と目があった。

 

 

そして、

 

 

「バトラーさん!!「サトシ君……」それにダイアンさんも!!」

『ピカピカ!!』

「サトシ君、どうしてここに……」

「おれ、ここの出身です」

『ピカピカ』

「そうだったのか」

「バトラーさんこそどうして?」

『ピカピカ』

「オーキド研究所に用があって、しかし、場所がよく分からなくてね」

「なら、案内するぜ」

『ピカピカ』

 

 

 

 

サトシたちはバトラーをオーキド研究所に案内したのだ。

 

 

「これはこれはバトラーさん、わざわざ遠いホウエンからご苦労じゃったの、ケンジ君、お茶を」

「はい」

「お構い無く……と、今回ここを訪れたのは理由ですが実は我々が復興活動をしているファウンスに先日仮面をつけた男が現れまして」

「……ハデスじゃの」

「やはり、指名手配されている男でしたか、それでここがここ数ヵ月の一連の事件に協力しておられると聞いたものですから」

「うむ、それでハデスは何を?」

「私が以前開発したグラードンを再生させる装置を丸ごと、それから、ファウンスの地底に眠っていたジラーチの眠り繭も奴は持っていました」

「ジラーチのですか!?」

『ピカピカ』

「……ああ、そして、あの街の行方不明、無関係とは思えないんだ」

「……しかし、その街には残留電波は検出されておらぬようじゃの」

 

 

その時

 

 

「もしかしたらそれは我々に妨害されぬように奴等も慎重に行動しているのかも知れないな」

「ハンサム殿の言うとおりだ、それならば日に日にゆっくりと行方不明が増えているのも辻褄が合う」

 

 

ハンサムと五陽田警部が入ってきたのだった。

 

 

 

 

 

その頃、

 

 

「この街に千年彗星が……」

 

 

…ジラーチ…

 

 

街にある少年が訪れていたのである。

 

 

そこへ、

 

 

「マサトォォ!!」

 

 

その少年の所へかつてホウエン地方をサトシと旅をした少女、ハルカがやって来た。

 

 

「もう!!勝手にいかないでほしいかも、行方不明多いんだから私の同行で何とかパパとママに許可もらえたんだから」

「お姉ちゃんが一番不安だよ」

「なんですって!!」

「ごめんごめん」

「もう!!……けど、どうして千年彗星が現れたんだろうね」

「わからない……わからないけど……僕はまたジラーチに会えるかもしれないっていう楽しみとなんだがよくないことが起こりそうな気がする」

「マサト……」

 

 

 

 

 

「とにかくその街を調査した方がよさそうだな」

「では、五陽田警部、ヘリを用意しよう」

「ねぇ、サトシ、私も行っていいわよね?」

「え、セレナ……えっと」

「サトシ、忘れてないわよね、異空間でのサトシのセリフ『側にいてくれ』って」

「きゃー、サトシ~そんなこと言ったの」

「ユリーカ!!……言ったけど」

『ピカピ……』

「サトシ………嬉しい」

「セレナ……」

『ピカピ、ピカカ……』

 

 

ピカチュウはサトシとセレナのやり取りに呆れ顔になっていたのだった。

 

 

 

 

 

そして、 サトシたちは問題の街へとやってきたのだ。

 

 

「広いなぁ……」

『ピカピカ』

「……サトシ、私、この街で会ったの」

「…………ミュウツーだよな?」

「!!どうして、わかったの?」

「俺もこの街に来たことあって、そんとき微かにミュウツーの声がしたんだ」

「……そうなんだ」

「あいつ俺がいること分かってたなら来てくれれば良かったのにな、なっ、ピカチュウ」

『ピカピカ』

 

 

その時

 

 

「ねぇ、どんどん行方不明増えてない?」

「ああ、こりゃなんかあるな、まじで……」

 

 

そんな会話が聞こえてきたのである。

 

 

「サトシ………」

「大丈夫だって、ジムリーダーや四天王だっているんだから」

「うん……」

 

 

街にはサトシたちの他に各地のジムリーダーや四天王も調査に来ていた。

 

 

街は人が行方不明になっているものの比較的落ち着いていたのだ。

 

 

「まぁ、これだけ人が多いからね」

「そうだな、セレナ」

『ピカピカ』

 

 

その時

 

 

『ピカピッ!!』

「どうしたピカチュウ?」

 

 

ピカチュウの目先には街中を走っている少年がいたのである。

 

 

「ん?……!!あれ、マサトか!?」

『ピカ!!』

 

 

そこへ、

 

 

「ちょっとマサト、待なさぁい!!」

 

 

マサトの姉のハルカがこちらに走ってきた。

 

 

「ハルカ!!」

「え、サトシ、どうしてここに?」

「えっと、行方不明の……」

「て、こんなことしてる場合じゃないかも!!マサトが変なポケモンみたって……いかなくちゃ!!」

 

 

ハルカはそのまま走っていったのだった。

 

 

『ピカピ!!』

「セレナ、俺らも行くぞ」

「うん!!」

 

 

 

ハルカの後を追いかけると路地裏のような場所にハルカとマサトはいたのだ。

 

 

「マサト!!勝手にいかないでよ」

「お姉ちゃん……あれ」

「え………!!」

「大丈夫か、ハルカ、マサト!!………どうしたんだ?」

『ピカピカ』

「……サトシ、あれ」

 

 

セレナの指す方向には目が黄色く鈍く光、他とは容姿が異なるキュウコンがいたのである。

 

 

「似てるかも……」

「似てるって……!!あのときのグラードンにか?」

「うん」

「やっぱり、ジラーチが……」

「マサト……」

『ピカピカ……』

 

 

そこへ、

 

 

「あれ、道間違えたかな」

「あっちじゃねぇの」

 

 

街の人がこの路地裏に迷い混んできた。

 

 

その時

 

 

キュウコンは尻尾を触手に変化させてその人たちを吸収したのだ。

 

 

「やっぱり、あのときのグラードンのやり方と同じだ」

「たぶん、ハデスたちがこいつらを作り出したんだ……」

『ピカピカ』

 

 

そして、キュウコンは今度は触手をセレナの方へと向けたのである。

 

 

「セレナ!!」

 

 

その時

 

 

「ファイヤーゴッドブレイザー!!」

「クロスノート!!」

 

 

ふたつの攻撃によりキュウコンは弾けとんだのだった。




今回はポケモン・ザ・ムービースペシャルと結構繋がってる予定です。バトラーもいますしね

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