『サトシとセレナの場所はわからねぇのか!!』
「落ち着いてウォーロック!!」
『あん!!こんな状況で落ち着いてられるかってんだ』
『もう!!ウォーロック、こんなときだからこそ落ち着くのよ』
「そうだよ、ウォーロック君、ハープの言う通りだよ!!」
『……チッ』
その時
「御用だ、御用だ、みんなこれを見てくれ!!」
「五陽田警部、今は誰も御用しないでくれ……っと、そんなことより、もしかしたら、サトシ君とセレナちゃんの場所がわかるかもしれない!!」
「本当ですか、五陽田警部にハンサムさん」
「ああ、私と五陽田警部であの異空間での爆発のエネルギーを調査していたのだがようやく各地に排出された異空間のエネルギーの出所を見つけた」
「エネルギーの排出?」
『そこにあいつらがいるってことか……』
「ああ、あの爆発でサトシ君たちを含め異空間の中の物が各地に排出されたのだ」
「そして、その排出された場所の座標を検出することに成功したのだよ、この何処かにサトシ君たちはいるはずだ、サトシ君たちは今まで捜査において何度も協力してくれた、五陽田警部、何がなんでも2人を無事に見つけましょう!!」
「もちろんですとも、そして、今回、その排出された場所のひとつにケフェウス・ドラゴンの残留電波を検出した」
「つまり、そこに……」
『そうか、あの後、連れ去られたってことも考えられるし、第一にケフェウス・ドラゴンの残留電波なら放置するわけにはいかないな』
「そうか、では、頼んだぞ……私と五陽田警部は他の排出場所の調査をする、山のようにあるんでな……また、今回はいつものように部隊を送れない、部隊も手分けして排出場所の調査に出てしまうからね」
「はい、ハンサムさん、それで、その場所って……」
「……ジョウト地方のハテノの森という場所だ」
ここはとある川、ヘリコプターではハテノの森に入れないためハテノの森に繋がる川の前までヘリコプターで来ていた。
「どんなところなんだろうね、ハープ」
『森っていうぐらいだから自然が多いのかしらね?』
『ロエッタ!!』
『しっかし、なんでお前らまで……』
『あの刑事から頼まれたブクよ!!』
ウォーロックの背後にはキャンサー・ハブル、オックス・ファイヤ、オヒュカス・クイーン、リブラ・バランス、ウルフ・フォレスト、クラウン・サンダーがいたのだ。
「早くあのハデスってもぶっ倒して金の話をしてぇぜ!!」
『全くだぜ五里!!』
さらにイエティ・ブリザードもいたのである。
「アハハ……せいぜろいだね」
「本当だね、スバル君」
『チッ、勘違いするな、俺様はさっさと敵を殲滅させて元の世界……FM星に戻りたいだけだ!!』
『だまれ、カルビ、お前など足手纏いだぜ!!』
『なんだと犬!!』
『そうブク!!オイラも早くミソラっちの付き人に戻りたいブクよ!!』
『なに!?キャンサー、ミソラちゃんの付き人はお主には任せきれん余がやるぞ!!』
『お前らいい加減にしろ、これから、戦いだぞ!!』
「まぁまぁ、ウォーロック」
そこへ、
「スバル君にミソラちゃんだね」
川に1隻のボートが到着しボートからひとりの男が降りてきた。
「やぁ、俺の名前はホワイト、国際警察からの依頼で君たちをハテノの森まで案内するよ」
そして、スバルとミソラはホワイトのボートに乗りハテノの森を目指したのだった。
『窮屈だ!!押すな、あっちへ行ってろキャンサー』
「ウォーロックも暴れないで……」
『そうブク』
ボートは重量オーバーということで電波生命体たちはスバルとミソラのスターキャリアーの中にみんな押し込まれていたのだ。
「アッ……ハハハ……」
『スバル!!笑い事じゃねぇ!!せめぇなコラ』
それから少し進むとこれ以上進めない場所になってしまったのである。
「ホワイトさん、ここからどうするんですか?」
「スバル君、任せとけって!!」
ホワイトがボートのレバーを操作するとなんとボートが飛べるようになった。
「すごい、ボートが飛んでる……」
「なんかワクワクするね、スバル君」
「そうだね、ミソラちゃん」
そして、ボートはそのまま飛び立ちハテノの森へと到着したのだった。
「着いたぜ、ハテノの森に基本自然が広がってるが一部は諸事情により森が壊れてるから気を付けてな……」
「ホワイトさん、何があったんですか?」
「スバル君、実は前にな、この森の守り神をロケット団に悪用されたことがあってな、その時に破壊されたんだ、今はボランティアとかも呼んで復旧作業をしてるんだ」
「ロケット団が、そんなことを……酷いね、ハープ」
『本当に馬鹿なことしかしない連中ね』
『ロエッタ!!』
その時
『とりあえず早く出やがれ!!』
スバルとミソラのスターキャリアーから電波生命体たちが一斉に飛び出してきたのだ。
「アッハハハ……」
『スバル、笑い事じゃねぇ!!』
その後、スバルとミソラたちは森の中を散策することにしたのである。
『気持ちいところねぇ~』
『ロエッタ!!』
「本当だね、ねぇ、スバル君!!なんか、オーパーツ探してるとき思い出すね」
「そうだね、ミソラちゃん」
「スバル君、ホワイトさんが言ってたよね、この森の守り神を前にロケット団が悪用したって」
「うん、ハテノの森、たしか、サトシからこの森の名前を聞いたことがあったんだ」
「えっ?」
『なんで早く言わねぇんだよ、スバル』
『ウォーロック、仕方がないじゃない、すぐには思い出せないわ……で、何て言ってたのかしら、サトシ君は?』
「うん、ハテノの森にはセレビィって言う幻のポケモンがたまに現れるんだって言ってた」
『んじゃ、この森の守り神がそのセレビィってことだ』
「うん、そして、思い出してケフェウス・ドラゴンを倒すずっと前にロケット団に操られてたシトロンがダークボールってのが過去にセレビィを捕まえるのに使われたって言ってたのを思い出したんだ」
『そういやそんなこと言ってたな、それに、さっきホワイトがロケット団に森の守り神が悪用されたとか言ってたしな』
「じゃ、もしかしてダークボールがセレビィに使われたのって……」
『この森でしょうね、ミソラ』
『ロエッタ』
『何の話してるブクかぁ~』
「キャンサーはいいの……」
『ブク~、ミソラっち酷いブク』
その時
『スバル!!』
「なにっ!?」
後方にいたFM星人たちが弾き飛ばされそこにはハデスとファントム・ブラックがいた。
『ハデス、てめぇどっかから現れた!!』
「星河 スバル、君の言う通り、この森で元ロケット団最高幹部ビシャスによりダークボールが使われセレビィは危うく命を落としかけた」
『ハデス、貴様、サトシとセレナはどうした!!』
「ハデス様はそんなやつら知らないぞ、しかし、あのサトシという少年からは底知れぬ何かを感じるな」
「実際にその時にセレビィを救ったのもサトシだったようだな、ファントム・ブラック、さっそくあれを吹け」
「承知しました」
ファントム・ブラックは何かの笛を取り出してそれを吹いたのだ。
そして、その笛から綺麗な音色が響くと森から不思議な力が波のように伝わり始めたのである。
そして、
『ビィ!!』
光が現れそこから緑の小さなポケモンが現れたのだった。
「もしかしてあれがセレビィ?」
『そうみたいだな』
「その通りだ、この森はまれにセレビィが現れるが待つ必要もない、この森にはあまり知られてないがセレビィを祭る祠がありその祠の下にこの時の笛があるのだ」
「時の笛……」
『なんだそりゃ』
「この笛を吹けばその場にセレビィを呼び出すことができる」
「ハデス様の計画はセレビィがこの場に姿を見せなければ始まらぬからな」
『そのセレビィ、捕まえるつもりってこと?』
「セレビィは必要ない、セレビィは時間を渡るポケモン、時の笛でそのセレビィが時間を渡り現れる、そして、その1日だけその周辺のどこかに時の波紋と呼ばれるものが現れるのだ」
『ハデス、その時の波紋……よくわからねぇがそれが必要ってことか!!』
「その通りだ」
「サトシがセレビィは時間を越えられるって言ってたけど……まさか、本当だったとは……」
「スバル君、時の波紋ってよくわかないけど必ず守ろうね」
「うん、行くよ、ウォーロック」
『おう!!』
「「電波変換「星河 スバル!!「響 ミソラ!!「「オン・エア!!」」
あの異空間での爆発の直後、サトシとセレナはジョウト地方のアルトマーレという町に流れ着いていた。
「う、う~ん……」
辺りが真っ暗な中でサトシは目を覚ましたのだ。
『ピカピ!!』
『ケロケロッ!!』
「ピカチュウ、ケロマツ、無事だったのか?」
『ピカッ!!』
『ケロ!!』
そこへ、
『フォッコォォ……』
フォッコが倒れているセレナを揺さぶっていたのである。
「セレナっ!!」
「……う、う~ん……!!サトシ……あっ……」
セレナは目覚めるとすぐに今まで何があったのかを思い出した。
「ごめん……」
そう言いセレナはこの場を走り出そうとしたのだ。
「待てよ!!」
走り出すセレナの手をサトシは掴んだのである。
「セレナが謝ることじゃない!!悪いのはハデスだ」
『フォッコ!!』
「…………………サトシ、フォッコ……ありがとう…」
「でも、セレナ、無事で良かったぜ!!な、ピカチュウ」
『ピッカチュウ!!』
「さぁ、スバルたちの所に戻ろう!!」
「うん……」
そして、サトシとセレナは水路の近くを歩き始めた。
「でも、サトシ、ここどこだかわかるの?」
「ああ、わかるぜ!!」
『ピカピカ!!』
「そうなの!?」
「ああ、前に来たことあるしな!!」
「なら、よかったわ、ここ何て言う町?見た感じ他の町とはずいぶん雰囲気違うけど……」
「水の都、アルトマーレさ」
「アルトマーレ?」
…忘れるもんかアルトマーレを………
「うっ……」
その後、暫くサトシとセレナが水路の近くを歩いていると突然、セレナがその場に膝をついてしまったのだ。
「セレナ!!」
『ピカカ!!』
『ケロケロッ!!』
『フォッコ!!』
サトシが駆け寄るとセレナは随分と震えていたのである。
「ごめん、サトシ……急にめまいがしたと思ったら立っていられなくなって………寒い……とても寒いわ……」
「ハデスにあんなことされた影響かな……うわぁぁどうしよう……」
『ピカピ』
『ケロケロッ!!』
「そうだよな、ピカチュウ、ケロマツ、でも、どうしよう……」
『フォッコ!!』
「どうした、フォッコ?……あっ!!あそこに人が……」
水路の船着き場でゴンドラの係留ロープを外そうとしてある人がおり、サトシはその人に助けを求めようと駆け寄った。
「すいません……!!て、ロッシさん!!」
『ピカピカ!!』
「……!!サトシ君……サトシ君じゃないか!!」
「お久しぶりです……って、ロッシさん、それどころじゃ、友達が……」
「ん?」
アルトマーレの広い運河、サトシたちはロッシのゴンドラで運河を移動していたのだ。
「セレナ、大丈夫か?」
『ピカカ……』
「さ…寒いよ……」
セレナは先程よりも震えていたのである。
「えぇと、ボンゴレさんだね」
「はい!!ボンゴレさんしか知り合いがいないから」
『ピカピカ』
…ポケモンセンターなら確実に暖がとれる、けど、ポケモンセンターよりボンゴレさんの所の方が近いはず…
「たしか、ガイドの仕事は終わってるから自宅のゴンドラ修理場にいるはずだ、もうすぐ着くから待ってな」
「ロッシさん、ありがとうございます」
『ピカピカ』
「いいさ、何だが緊急事態のようだしね、また、時間のあるときにでもゆっくり話そう」
「はい」
『ピカピカ』
そして、ゴンドラはボンゴレのゴンドラ修理場の近くに着いた。
「ありがとうございました、ロッシさん!!」
『ピカピカ』
「また、用があったら言ってくれいつでよ乗せるから!!」
「はい!!」
『ピカピカ』
ロッシがいなくなりサトシがボンゴレのゴンドラ修理場を見るとベレー帽を被っている少女がいたのだ。
「カノン!!」
『ピカピカ!!』
「えっ……!!……サトシ君!?」
サトシの呼び掛けにカノンは気づき、また、カノンの声を聞いて中にいたボンゴレも外へ出てきたのである。
「おお……おお!!サトシ君じゃないか」
「お久しぶりです、ボンゴレさん……ボンゴレさん、助けてください!!友達が……」
『ピカピカ』
「ん?」
「大変じゃ!!カノン、部屋を暖かくするんじゃ」
「はい!!」
そして、ボンゴレの家の中に運び込まれたセレナは暖かくされた部屋で布団に入れられていた。
「セレナ……」
『ピカカ……』
『フォッコォ……』
「サトシ君、何があったの?」
「うーん……ちょっと説明難しいな、カノン」
『ピカ……』
「サトシ……ごめんね、いつも、心配かけて……」
「気にするなって俺たち仲間だろ!!」
「うん……」
「それじゃゆっくり休め………!!セレナ、髪が
……」
「えっ……」
「本当だ」
「髪の一部が灰色になっとるじゃないか」
セレナのロングヘアーの下の方が灰色に変色していたのだ。
…これもハデスにやられたせいなのかな…
「……鏡」
セレナは鏡を見ると自分の髪の変色具合を確認しショックそうな顔をしたのである。
「最悪……」
「まぁまぁセレナ今日はもう寝ろよ」
『ピカピカ』
「うん……」
そして、サトシとセレナはボンゴレの家で一晩を明かすのだった。
どうも、セレビィ編のスタートです、セレビィ編ではスバルたちサトシたちは別視点で描かれます、スバルたちは今までと同じ感じですがサトシたちは敵を出さずにアルトマーレで活動してもらおうと思います、それと、僕、この度、フーパの前売り買いましたよ~アルセウス厳選楽しみです~楽しくないか…さて、今回も更新遅れましたが次回もよろしくお願いいたします。