「セレナッ!!」
『ピカカッ!!』
セレナはサトシに刀を何度も何度も振りかざした。
辺りでは皆がジャミンガーと戦っていたのだ。
そのためサトシとセレナは一騎討ちの状態となっていたのである。
「セレナ!!やめてくれ」
「………………う…うるさいわ!!」
そして、セレナはサトシに光線を放った。
ただセレナのその光線や刀の攻撃は全て完全に本気のようには見えなかったのだ。
…セレナ、正気に戻ってくれ…
「!!」
しかし、それでもセレナはサトシに攻撃を繰り返すためサトシはバリアを展開して光線を防いだのである。
「バトルカード、プラズマガン!!」
サトシはプラズマガンをセレナに放った。
プラズマガンを受けたセレナは体を麻痺させて動きがゆっくりになったのだ。
「………なぁ、セレナ!!俺の話を聞い……」
しかし、
「甘いわよ!!そんなもので私の動きを止めれる筈がないわ」
サトシは麻痺したセレナに説得しようとするもセレナはプラズマガンによる麻痺効果が殆どなくサトシに再び光線を放ったのである。
「!!バトルカード……」
「ジャミンガー!!」
サトシは再びバリアを使おうとするもセレナの命令を受けたジャミンガーにより妨害されてしまいサトシは光線を受けてしまい地面に転がった。
そして、転がっているサトシにセレナは刀を振りかざそうとしてきたのだ。
「セレナ…やめろ……」
「う…うるさい……」
サトシは目をつぶりセレナに斬られるのを覚悟したのである。
その時
「…………………スバル、ウォーロック」
『ピカピカ……』
「大丈夫?サトシ」
『なにボケッとしてんだよ』
ロックマンがセレナを防ぎサトシを助けた。
「邪魔しないで………」
『しかたねぇ、スバル、目を覚まさせてやれ!!』
「うん、バトルカード、モエリング!!」
「くっ……」
モエリングをロックマンはセレナに使い攻撃して向こうの方へと吹っ飛ばしたのだ。
「ありがとう、スバル、ウォーロック」
『ピカピカ』
「いいって……でも」
『サトシ、スバルが言いたいこと分かるな?あの状況じゃセレナは説得できやしねぇ、だから一旦倒すしかねぇんだよ』
「……うん」
「サトシ、私を倒すの……攻撃するの?」
「セレナ………………ごめん、クロスバスター」
「きゃぁぁぁぁ!!」
サトシは本当は嫌だったがクロスバスターをセレナに放なったのである。
さらに、
「バトルカード、ガトリング」
サトシはガトリングを使い更にセレナを攻撃し続けた。
「クロス変換!!」
そして、ロックマンはファイヤークロスストーンをプレデーションしロックマンクロスファイヤーへとクロス変換したのだ。
「ファイヤークロスブレイザー!!」
ロックマンのファイヤークロスブレイザーがセレナへと放たれたのである。
その時
突如、セレナの目の前に何者かが現れてファイヤークロスブレイザーを受け止めその場に爆発が起こった。
「そんなっ」
『なんだと!?』
そして、爆発の煙の中からハデスが姿を現したのだ。
「ハデス」
『出やがったな!!』
「よくもセレナをこんな目に!!バトルカード、リュウエンザン」
サトシはハデスの姿を見るなりリュウエンザンを出してハデスに攻撃しようとしたのである。
「……ハデス様」
セレナはハデスに攻撃しようとしてくるサトシに反撃するためハデスの前に立った。
「不要だ」
「ハデス様?」
「……………………」
「……承知しました」
そして、
「ハデスゥゥ!!」
ハデスは攻撃してくるサトシを電波を使い一撃食らわせてそのまま向こうへと飛ばしたのだ。
「サトシ!!」
『テメェ、このやろう』
「あれだけのダメージ、クロス変換は維持できない」
「ハデス、どうして、セレナちゃんをこんな目に」
『俺たちはテメェがやったことを許さねぇぞ!!』
「簡単な話だ、お前たちの絆、引き裂けばそれでお前たちは崩壊して行く」
「なんてことを」
『んで、この遺跡に何かあるのかよ』
「……ここの遺跡の奥にはアンノーンというポケモンの力を制御する石板とフェアリープレートという物があった」
「あった?」
『今はねぇのか』
「もう既にシュリー・スノードンという人物によって持ち出されている」
『じゃあ、なんでここに来たんだよ、そもそもそのフェアリー何とかってなんだよ』
「フェアリープレート、かつてこの遺跡を中心に栄えていた古代人によりそのプレートはあるポケモンから強奪され、そして、プレートを半分に分割し片方は遺跡の奥へ、もう片方はアンノーンの世界へと流れてしまった、そのアンノーンの世界にある片方こそが私の計画に必要だ」
「そのポケモンって?」
「……それはこの世界を生み出したポケモンだ」
「まさか」
『あのアルセウスか』
「……その通りだ」
そこへ、
「ハァハァ……」
『ピカピカ……』
ハデスの強烈な一撃で飛ばされていたサトシが戻ってきたのである。
「サトシ!?」
『お前、クロス変換解けかかってるぞ』
サトシの体はダメージでピカチュウと分離しようと体の表面にノイズのようなものが現れていた。
「サトシ君、よくさっきの攻撃を受けて耐えていたな」
「……返せ……」
「ん?」
「セレナを返せっ」
『ピカピカ』
「返せ……か、セレナさん、貴女は私たちに無理やりこんなことをさせられているのか?」
「……いいえ、ハデス様、そんなことはありません、私は自分の意思でハデス様に……」
「セレナ、いい加減に目覚ませよ!!」
「……サトシ」
「お前はフォッコまでおいて来ちゃうような奴じゃないだろっ!!」
「う…うるさい……うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい……ジャミンガー!!」
そして、2体のジャミンガーがサトシに攻撃しようと飛びかかってきたのだ。
「バトルカード、ジェットアタック!!」
サトシは力を振り絞りジェットアタックを2回使ってジャミンガーを攻撃するも力足らずジャミンガーの反撃を受けそうになってしまったのである。
しかし、
『フォッコォォ!!』
『ケロッケロッ!!』
フォッコとケロマツがジャミンガーに攻撃しジャミンガーを倒した。
「サンキュー、ケロマツ、フォッコ」
『ピカピカッ』
『フォッコ!!』
『ケロッケロッ!!』
そして、サトシはセレナを再び説得しようとセレナへと近寄ったのだ。
「セレナ、ほら、フォッコだって心配してるぜ」
「う、うるさい」
その時
「ファントムクロー!!」
「しまっ……」
『ピカァァ!?』
突然、ファントムクローが放たれサトシにそのファントムクローが直撃しサトシは力尽きピカチュウと分かれてしまったのである。
「いてて、ファントム・ブラック……」
『ピカピッ!!』
「ハデス様、お待たせいたしました、石板とフェアリープレートです」
ハデスの後方から現れたファントム・ブラックの手には輝くプレートと何かの石板のような物があった。
恐らくファントム・ブラックがシュリー・スノードンの所から強奪したのだろう。
「ご苦労」
ハデスはプレートと石版を受けとると石版を指で撫で下ろしたのだ。
そして、
「現れよ、アンノーン」
その瞬間、ハデスの後ろに異空間の穴が開きその中から無数のアンノーンが出現したのである。
「さっき言ってた半分にされたアルセウスのプレートを手に入れるつもりなのか」
『よくわかんねぇけどなんとか止めるか!!』
「なんだって……アンノーンを使うつもりなのか!?」
『ピカピカッ!?』
「その通り、だが、まずこちらも戦力が必要だ」
ハデスは再び石版を指で撫で下ろすとアンノーンたちが活発化し動き出した。
「今度は何を……」
『何が起こるんだ』
アンノーンたちの出す光が次第に形を形成したのだ。
そして、
「エンテイ!?」
『ピカピカ!?』
そう、かつてアンノーンより生み出された幻であるエンテイが再び生み出されたのである。
『ここは……いったい……………ミー……どこだ』
「エンテイ、私の武器になるがいい」
ハデスは電波を出現させエンテイの頭に押し当てた。
『ぬうわぁぁぁぁ!!』
そして、エンテイは電波により姿を変化させエンテイの形をした大きい銃へと変化したのだ。
「エンテイ」
『ピカピカ』
「さて、もう片方のフェアリーを探しにいくとするか、行くぞ」
「ハデス様、かしこまりました、さぁ、セレナ」
「承知しました、ファントム・ブラック様」
ハデスたちはアンノーンの作り出した異空間の穴へと入ろうとしたのである。
『逃がすな、スバル!!』
「うん!!トリプルゴットブレイザー」
ロックマンは残りのクロスストーンをプレデーションしトリプルゴットブレイザーをハデスたちに放った。
「ハデス様を傷つけさせない……」
セレナがトリプルゴットブレイザーに対して光線を放ち軌道がずれて異空間の穴にトリプルゴットブレイザーが少し触れたのだ。
そして、トリプルゴットブレイザーの影響で異空間の穴の様子がおかしくなり異空間の穴の周辺は電波のような波が起こり始めたのである。
「まずい、アンノーン、何とか……」
次の瞬間、異空間の穴は爆発を起こして近くにいたジャミンガーたちごと全員がその異空間の中へと吸い込まれてしまったのだった。
本当に久しぶりの投稿です、忙しくてすいません、今回はサトシvsセレナです。戦いの後にセレナは正気に戻るのだろうか、次回ご期待ください!!ちなみにエンテイはポケモン・ザ・ムービースペシャルで復活してるので今回は武器になってもらいました~エンテイのファンの皆さんごめんなさい!!