流星のロックマン×ポケットモンスター   作:中2病人間M

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復活!!FM星団

『どうやら、追い払えたようだな』

『だけどウォーロック』

『ああ、ハープ………ケフェウス・ドラゴンは危険だ、必ず倒す』

「でも、倒せるの?」

「大丈夫だよ、ミソラちゃん」

「……スバル君」

「僕たちの力を合わせればきっと平気だよ!!」

「そうだよね、スバル君」

『フフフ、何だか今日のスバル君、積極的ね、ミソラ、嬉しいわね』

「……………ハープ」

 

 

ミソラは素直になれないスバルへの想いをハープに冷やかされてしまい、ハープノートのデコには怒りのマークができていた。

 

 

『あの~、ごめんなさーい……』

「まぁ、いいわ」

『えっ!?(って、こんな会話前にもしたような、してないような)』

 

 

…こんな会話前にもしたよね、ハープ、自分の曲が見つからずに行き詰まっていた私をハープは外へ連れ出してくれた、たしか、お互いの素性を知ったときに今さっきと同じような会話したね、ハープが私の前に現れた最初の理由はどうであれ、ハープは私の大事なパートナーだよ…

 

 

「ありがとね、ハープ」

『ミソラ……?』

「何でもないよ」

 

 

ミソラがハープとの出会いを思い出している中、上空にはケフェウス・ドラゴンの残した電波が火花を放ちながら1ヶ所に集まりつつあったのだ。

 

 

『……………』

「どうしたの、ウォーロック、ずっと黙ってるけど」

 

 

サンダーベルセルクから通常の姿に戻ったロックマンは左手のウォーロックに尋ねたのである。

 

 

『スバル、ケフェウス・ドラゴンの残した電波が火花を散らしながら集まってやがる、ほら、上を見てみろ』

「上?」

 

 

上空では残留電波がひとつに集合し次第に強くなって行った。

 

 

「あっ!!」

 

 

そして、空間が裂け小さな亀裂が発生し更に強力な電波を放っていたのだ。

 

 

「あれは……」

『スバル、俺の識別が正しければあれは……ムー大陸の電波反応だ』

「ムー大陸!?どうして」

『ミソラ、もしかしたらケフェウス・ドラゴンの電波のせいかもしれないわ』

「そうか!!元々、ムー大陸ってFM王の電波で一時的にこっちに出現したんだよね」

 

 

ムー大陸事件の引き金はムー大陸が一時的にこちらに現れたことで起こされたのである。

 

 

そのムー大陸は今までは別次元の電波空間にあるため、こちらの世界とは干渉することはなかった。

 

 

しかし、FM王の接近により封印されていた電波世界の封印が緩み姿を現したのだ。

 

 

ケフェウス・ドラゴンはそのFM王の電波で生み出されたのである。

 

 

つまり、その電波は紛れもなくこの世界を再びムー大陸と繋げようとしていた。

 

 

『まずい、このままだとラ・ムーが復活しちまうぞ、スバル、あの亀裂を破壊して閉じるぞ』

「うん!!」

 

 

その時

 

 

ロックマンが攻撃をする前に空間の亀裂からラ・ムーの姿が見えたのだ。

 

 

そして、

 

 

『空間の亀裂を自分の力でこじ開けようとしてるわ』

 

 

ハープの言葉通りラ・ムーは小さな亀裂を無理やりこじ開け強大な電波の火花と共にその巨大な姿を現したのだった。

 

 

そして、ラ・ムーはロックマンとハープノートに見ると直ぐ様に敵と判断し攻撃してきたのである。

 

 

恐らくラ・ムーは過去の事件でトライブキングのロックマンの姿を覚えていたのでろう。

 

 

『スバル、よけろっ』

「うん」

「ハープ、反撃しよう」

『やるしかないわね』

 

 

2人共どうにかラ・ムーの攻撃をよけると反撃に出た。

 

 

「バトルカード、ヘビーキャノン!!」

「ショックノート!!」

 

 

しかし、殆どの攻撃がラ・ムーの体の外壁に弾かれ効いていなかったのだ。

 

 

『スバル、こうなったらもう一度トライブオンだ!!』

 

 

ロックマンはトライブオンしようとするがラ・ムーが容赦なく攻撃を仕掛けてくるのでトライブオンする暇がなかったのである。

 

 

『スバル!!』

「わかってるけどさ、ウォーロック、タイミングが……」

『スバル!!そんなんでどうする』

 

 

ラ・ムーの攻撃は今までの敵よりも何倍も強くあのケフェウス・ドラゴンよりも明らかに強かった。

 

 

ムー大陸では閉じ込めるだけで終わり手合わせはしてなかったので予想外の強さにロックマンは怯んだのだ。

 

 

「マシンガンストリング!!」

「ハープノート!!」

 

 

ハープノートがマシンガンストリングでラ・ムーの動きを封じようとしたのである。

 

 

「さぁ、ロックマン今のちにトライ………」

 

 

だが、マシンガンストリングの弦は意図も簡単に引きちぎられてしまったのだった。

 

 

「きゃぁぁぁぁ!!」

 

 

ハープノートは大きな衝撃で弾かれダメージを受けるが何とか電波変換は維持していた。

 

 

「ハープノート!!危ない」

 

 

しかし、安心したのも束の間、ラ・ムーのドリルがハープノートを襲ってきたのだ。

 

 

「きやゃゃぁぁぁ!!」

「ハープノート!!」

 

 

ロックマンはハープノートの前に立ちふさがり間一髪でトライブオンをしサンダーベルセルクに変身し攻撃を止めたのである。

 

 

「タブルトライブ!!」

 

 

そして、ロックマンはもうひとつのオーパーツ、ダイナソーの力を使いベルセルクダイナソーにタブルトライブをした。

 

 

タブルトライブ、それは2つのオーパーツの力を掛け合わせた強力な力であり2つのオーパーツを持つロックマンだけに可能なトライブオンなのだ。

 

 

「トリプルトライブ!!」

 

 

そして、ロックマンはオーパーツ、シノビの力も使いトライブキングになったのである。

 

 

トライブキング、それはトライブオン最強の力、3つのオーパーツの力が合わさった究極のトライブオンでロックマンはこのトライブキングの力でムー大陸のゲートを破壊した。

 

 

…この力ならラ・ムーに対抗出来るかもしれない…

 

 

そして、ロックマンはラ・ムーに必殺技を直撃させたのだった。

 

 

「よし!!」

『このまま破るぞ、スバル!!』

「うん!!」

 

 

トライブキングの必殺技はラ・ムーの外壁を打ち破り、その中の本体であるコアに直撃させたのだ。

 

 

「やった!!」

『見たか、ざまぁみろ!!』

 

 

しかし、

 

 

「うおぉぉぉぉぉ!!」

 

 

なんとブライが現れてロックマンに攻撃してきたのである。

 

 

「ブライ!!」

『……!!スバル、奴は操られている』

「なんだって!?」

 

 

古代ムー人がラ・ムーを封印した際に万が一ラ・ムーが復活しそうになった時にそれを防ぐための手段として、ブライを永い眠りにつかせた。

 

 

そして、FM王の影響でムー大陸が現れた際にブライは他のムーの電波体や電波ウイルスと共に外の世界へ出たのだった。

 

 

その時

 

 

『キョウリョクナ……デンパタイ!!』

「ケフェウス・ドラゴン」

『あの野郎……』

 

 

ケフェウス・ドラゴンが再び現れラ・ムーに口から光線を放ち攻撃したのだ。

 

 

ロックマンとの戦闘で弱っていたラ・ムーだがケフェウス・ドラゴンの攻撃を弾く位の力は残っていたのである。

 

 

しかし、ラ・ムーはケフェウス・ドラゴンの電波に触れると何故か停止しケフェウス・ドラゴンの光線をコアに受け続け抵抗することはなかった。

 

 

そして、ラ・ムーは残っていたエネルギーと能力を殆どケフェウス・ドラゴンに吸いとられてしまいラ・ムーの身体は崩れ落ちて消滅してしまったのだ。

 

 

「ラ・ムーが……」

『まだ奴は抵抗できると思っていたが……』

 

 

強力な電波を蓄えたケフェウス・ドラゴンはトライブキングを見て不自然に笑ったのである。

 

 

そして、

 

 

『オーパーツ、それも頂こう』

 

 

ラ・ムーを吸収したことで知能を得たケフェウス・ドラゴンはロックマンに向かって光線を放った。

 

 

『ミソラ!!』

「ショックノート!! 」

 

 

ハープノートがショックノートを放ち光線とぶつかり合ったのだ。

 

 

「うわぁぁぁ!!」

『まずいぞ!!』

 

 

ショックノートにより分散された光線の一部がロックマンに直撃しロックマンはオーパーツごとケフェウス・ドラゴンに吸い込まれようとしていたのである。

 

 

「どうすれば……」

『スバル!!オーパーツが引っ張られてる』

「ウォーロック、オーパーツを手放そうよっ!!」

『どうやってだよっ!!』

「多分、今、通常の姿に戻ればオーパーツが引き離されると思うよっ!!」

 

 

ロックマンはトライブキングから通常の姿に戻った。

 

 

そして、案の定、オーパーツ3つがロックマンから離れケフェウス・ドラゴンに飲み込まれたのだった。

 

 

『フハハ!!素晴らしい力だ』

 

 

ケフェウス・ドラゴンはオーパーツを吸収した事で完全な力を手に入れ、そして、黒い穴を開きその中に光線を放ったのだ。

 

 

そして、ゴン太、委員長、宇田海、ツカサの近くに黒い穴が開きその中から光線が出てきてそれぞれに直撃したのである。

 

 

「みんなっ!!」

『スバル!!見てみろ』

 

 

ゴン太からはFM星人『オックス』。

 

 

委員長からはFM星人『オヒュカス』。

 

 

宇田海からはFM星人『キグナス』。

 

 

ツカサからはFM星人『ジェミニ』が現れた。

 

 

この光線によりかつてデリートされた電波生命体をその電波体たちと電波変換したことのある人間の中から再構築させたのだ。

 

 

そして、大きな黒い穴が開きその中から他のFM星人『ウルフ』『リブラ』『クラウン』とムーの電波生命体『ブラキオ』『コンドル』が現れたのである。

 

 

恐らく黒い穴に放った光線がウルフたちの電波変換経験者に放たれその電波体を再構築させ、ナンスカにいたブラキオたちと共に呼び出したのである。

 

 

『ブクゥゥ~みんな~』

『キャンサー、ここはどこだ』

『そうだ、オヒュカス、俺たちはジェミニに殺られたんだ』

『オックス、お前もやはりそうだったか』

 

 

FM星人は地球でジェミニにアンドロメダ起動の材料として殺されてしまった。

 

 

ジェミニに対する彼らの怒りは相当あったのだ。

 

 

そんな中、同じく再構築され近くにいたジェミニを見てFM星人たちが押し寄って来たのである。

 

 

『まてっ、今はそれどころじゃない』

 

 

怒り狂うFM星人たちをウォーロックが制止するもあまり制止できていなかったのであった。

 

 

『ウォーロック、お前に庇われる筋合いはない』

『……ジェミニ、ケフェウス・ドラゴンにてめぇがジェミニロックをかけたせいでこうなってんだ、責任はてめぇにあるぞ』

『黙れ裏切り者め』

『ジェミニ、てめぇこそ裏切り者だろうが、この反逆者!!』

 

 

制止していた筈のウォーロックまでもが言い争いを始めてしまった。

 

 

「まぁまぁ二人ともよしなよ」

 

 

呆れたスバルがウォーロックを制止しようとしたのだ。

 

 

しかし、ジェミニはかつて自身と協力していた少年、ツカサを見つけると激情しツカサまで近づいたのである。

 

 

ジェミニは最後の最後でアンドロメダの最後の生贄としてジェミニ・スパークに電波変換しているツカサにエレキソードで刺され殺されたのだった。

 

 

『そうだツカサ!!貴様よくも俺を殺りやがったな』

 

 

ジェミニは自身が電波生命体で見えないことを完全に忘れツカサに押し寄せていた。

 

 

『まてジェミニ』

『黙れウォーロック』

『お前だって他の仲間を殺ったろうが、それに奴はケフェウスによってトラック事故からの記憶を消されてるんだ』

『おのれぇぇ……ケフェウスめ、余計なことを……』

 

 

ツカサは最後に地球に接近したFM王によって一部の記憶を抹消されていて現在は平穏な生活を送っていたのだ。

 

 

だからジェミニのことも電波生命体のことも全く覚えていなかったのである。

 

 

その時

 

 

『貴様らには利用価値がある!!』

 

 

ケフェウス・ドラゴンが大きな声を上げた。

 

 

そして、

 

 

『電波体に電波変換した電波人間、そして、蘇った電波生命体たちよ、あの世界へ飛ばされるがいい!!』

 

 

ケフェウス・ドラゴンの力をにより再構築された電波生命体やロックマンたちの近くに黒い穴が現れ吸い込もうとしたのだ。

 

 

「うわぁぁぁぁ!!吸い込まれるっ」

『スバル、まずい、電波変換が解かれるぞっ』

 

 

ロックマンらハープノートハープも電波変換が解除され吸い込まれたのである。

 

 

黒い穴には電波変換を解除する力があり、キャンサーも電波変換解除され吸い込まれ、他の電波生命体も吸い込まれてしまった。

 

 

そして、この黒い穴は電波生命体を吸い込み尽くすと黒い渦のような物に変化し近くにいた人間たちを何人か吸い込んだのだった。




2回目の投稿です。ずいぶん時間を開けてしまってすいませんでした…次回からは遂にポケモンの世界に突入します

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