流星のロックマン×ポケットモンスター   作:中2病人間M

28 / 55
三つ巴、天界の笛争奪戦

サトシたちから離れた場所でロックマンとハープノートはハデスと対決していた。

 

 

しかし、ブラキオ・ウェーブは敗れブラキオはラプラスに分かれて気を失っていたのだ。

 

 

…ブラキオ、最後に全力を使って……必ずハデスは止めてみせます…

 

 

ロックマンはファイヤークロスストーンをプレデーションしロックマンクロスファイヤーにクロス変換しファイヤークロスブレイザーを放ったのである。

 

 

「何度やっても同じことだ」

 

 

ハデスは強力な電波を放ちながらファイヤークロスブレイザーを受け止めその場に大爆発が起こった。

 

 

…ハデスはどこに…

 

 

煙がのろしのように空に上がり地上の煙が晴れた頃、そこにはハデスの姿はなかったのだ。

 

 

『あの野郎逃げやがった』

「たぶん、ファントム・ブラックと合流するつもりなんだろうね」

「じゃスバル君、私たちも追いかけよう!!」

『行くわよ』

 

 

ロックマンとハープノートは消えたハデスを追いかけるためにその場から動き出したのであった。

 

 

 

その頃、

 

 

サトシたちは笛を奪おうとするファントム・ブラックと使い道は分からないが笛を手に入れたロケット団、さらにサトシたちと突如現れた味方、ダークロックマン、星河 大吾に海の守り神ルギアによる三つ巴の対決になっていたのである。

 

 

「ルギア、ありがとう助かったよ」

『ピカチュウ』

「初めましてセレナです。本当に助かりました」

 

 

サトシとセレナは崖から落ちそうになったのを助けてくれた恩人のルギアにお礼を言うとルギアは軽く頷きファントム・ブラックの方を睨んだ。

 

 

『お前たちこうも何度もこのアーシア島を荒らすなど覚悟は出来ているのだろうな』

「覚悟?海の守り神など敵ではない、ジャミンガー」

 

 

そして、ファントム・ブラックの背後にジャミンガーの軍団が姿を現したのだ。

 

 

「そろそろ出てきたらどうです?」

 

 

ダークロックマンは自分の体を軽く叩くとダークロックマンの中からイエティ・ブリザードが姿を現したのである。

 

 

「イエティ・ブリザード!?なぜ貴様が」

「ガハハハ!!ハイド、俺様はなこのダークロックマンってお方の端末に入ってきたって訳よ」

「スバルのお父さんですよね、どうしてダークロックマンに?」

「天池と宇田海にサトシ君のお友だちのシトロン君の協力でダークロックマンに電波変換出来るようになったんだよ」

「そうだったんですか」

 

 

…シトロン、今回のアーシア島の旅行に来なかったのはこのためだったのか、よし!!…

 

 

サトシはモンスターボールを2つ取り出した。

 

 

「ケロマツ、ヤヤコマ!!」

 

 

そして、モンスターボールからケロマツとヤヤコマを繰り出したのだ。

 

 

「ケロマツ、ヤヤコマ、一緒にあいつらと戦ってくれ」

『ケロッケロッ』

『ヤッコ』

「じゃ私も」

 

 

セレナもモンスターボールからフォッコを出したのである。

 

 

「さぁジャミンガーたちよこいつらを蹴散らして天界の笛を手に入れるのだ!!」

 

 

ジャミンガーが動き出そうとした。

 

 

その時

 

 

ルギアが翼を大きく羽ばたかせてファントム・ブラックとジャミンガーたちを睨んだのだ。

 

 

そして、

 

 

『命をかけてかかってこい!!』

 

 

大量のジャミングバスターが離れてそれに対抗するようにロックバスターやイエティ・ブリザードの雪崩、エアロブラストにその他のポケモンの技が激突し、すさまじい爆発音がアーシア島に鳴り響き天界の笛を持っていたロケット団は天界の笛を衝撃で手放してしまいそのまま空へと飛ばされたのである。

 

 

「「『嫌な感じ~』」」

『マーイッカ!!』

 

 

そのまま天界の笛は地面に転がった。

 

 

「天界の笛、頂きだ!!」

 

 

ファントム・ブラックはファントムクローで天界の笛を取ろうとしたがファントムクローが届いた時には天界の笛はなくなっていたのだ。

 

 

「なに!?」

『ピカピ!!』

 

 

ピカチュウが先に天界の笛を取って走り出していたのである。

 

 

…よし、良くやった、ピカチュウ!!…

 

 

「いいぞ、ピカチュウ!!」

『ピッカ!!』

「ジャミンガー!!あのピカチュウから笛を奪え」

 

 

ピカチュウに何体ものジャミンガーが迫ってきた。

 

 

「ケロマツ、あわだ!!」

『ケロッケロッ!!』

「フォッコ、火の粉」

『フォッコ!!』

 

 

ケロマツのあわとフォッコのひのこでジャミンガーの動きを錯乱しピカチュウは天界の笛を持ってサトシの元までたどり着いたのだ。

 

 

「よくやった、ピカチュウ」

『ピッカッチュ!!』

 

 

しかし、ピカチュウから天界の笛を受け取ったサトシに大量のジャミンガーが襲い掛かろうととしたのである。

 

 

「ピカチュウ、危ない!!」

「ロックバスター」

 

 

ダークロックマンのロックバスターにルギアがエアロブラストを放ちジャミンガーを蹴散らした。

 

 

「ありがとうございます」

『ピカピカ』

「さぁ行きなさい!!」

『ここは任せておけ!!』

「はい!!」

『ピカ!!』

 

 

サトシたちはダークロックマンたちに戦いをまかせてこの場から離れようとするもまだジャミンガーがしつこく迫ってきたのだ。

 

 

『ピッカ』

『ケロッ』

『ヤッコ』

『フォッコ!!』

『デネ~』

 

 

そして、ポケモンたちの攻撃でジャミンガーを蹴散らして何とか離れることができたのである。

 

 

「ハァハァ、この辺まで来れば平気かな」

『ピカチュウ』

 

 

その時

 

 

「そうそう平気だよな~」

「平気じゃなくしてやるけどな!!」

 

 

ジャミンガーが5体現れサトシを殴り飛ばして天界の笛を奪い取りサトシの顔を足で踏みつけて身動きが取れないようにした。

 

 

「サトシ!!」

 

 

セレナは踏みつけられているサトシを助けようとしたのだ。

 

 

「おっと、動くなよお嬢ちゃん、この少年がどうなってもいいのかな」

「サトシ」

 

 

サトシはジャミンガーの足の下で大暴れ始めたのである。

 

 

「離せよ!!ピカチュウ、エレキボール」

 

 

しかし、ピカチュウはエレキボールを放とうとしなかった。

 

 

「ピカチュウ、俺のことはいいから天界の笛を奪い返すんだ」

『ピカピ……ピカ!!』

 

 

そんなサトシとピカチュウのやり取りを眺めていたジャミンガーは高笑いをしたのだ。

 

 

「そうだよな、そこのピカチュウはご主人様が俺様の手で粉々になるのを見たくはないもんな~」

『ピカチュウ!!』

 

 

その言葉を聞いたピカチュウは怒り、ほっぺの電気袋を放電させてジャミンガーを威嚇したのである。

 

 

「ホウ~威嚇してるのか?可愛い威嚇だな、フハハハ、最もこの少年は始末しろって言われてるんだけどな!!」

 

 

そして、ジャミンガーは銃口をサトシの頭に突きつけた。

 

 

「サトシ!!」

 

 

セレナがサトシを助けようとジャミンガーに飛びかかりフォッコもジャミンガーの腕に噛みついたのだ。

 

 

「!!クソッ、離れろ」

 

 

そして、その隙にジャミンガーを蹴飛ばして天界の笛は地面に転がりその笛をフルーラが拾ったのである。

 

 

…セレナ、本当にサトシが好きなのね…

 

 

ジャミンガーから解放されたサトシはセレナの手を引っ張り走り出した。

 

 

「逃がすか!!」

「殺っちまえ!!」

 

 

ジャミンガーたちがサトシたちに銃口を向けたのだ。

 

 

『ケロッケロッ!!』

 

 

ケロマツがケロムースを投げつけてジャミンガーたちの顔面に張り付けたのである。

 

 

「なんだこりゃ!?」

「前が見えねぇ!?」

「よくやった、ケロマツ」

『ケロッ』

「サトシ、早く!!」

 

 

今度はセレナがサトシの手を引っ張りサトシたちはその場から離れたのだった。

 

 

サトシたちはアーシア島の中を駆け抜けて崖のある場所までたどり着いた。

 

 

「ここどこよ」

『フォッコ』

「セレナ、どこでもいいよ、どこでもいいから遠くに」

『ピカピカ』

「そうよ、サトシの言う通り遠くに行かなきゃ」

「うん、フルーラ、そうだね」

『フォッコ』

「さっきの人たち追ってこないかな?」

『デネ~』

 

 

ユリーカがそう言ったすぐにジャミンガーが4人現れたのだ。

 

 

「探したぜ」

「よくも俺様たちを錯乱してくれたな、あのとき間違ってジャミンガーもう1人倒しちまったぜ」

「まぁ、4人いれば十分だろうがな」

「さぁ、ぶっ飛ばしてやる」

 

 

そう、ケロマツのケロムースで錯乱していたジャミンガーたちがもう追いかけて来たのである。

 

 

「もう来たのかよ」

『ピカピカ…』

「「「「さぁ、天界の笛をよこせ」」」」

 

 

ジャミンガーはフルーラに手を伸ばした。

 

 

しかし、

 

 

「それ以上近づいたら落とすわよ!!」

 

 

フルーラは崖のギリギリの場所に立って天界の笛を下に落とす素振りを見せたのだ。

 

 

「!?待ってくれよ、お嬢さん」

「そんなことされたら俺らの命がハデスに」

「ただじゃすまされないぞ」

「やばいやばい」

 

 

ジャミンガーはとにかくフルーラに落とさないようにと懇願していたのである。

 

 

その時

 

 

『デネデネ!!』

 

 

デデンネが崖の下に何かあるのを気がついたようだった。

 

 

「どうしたの?デデンネ」

 

 

ユリーカはデデンネが指さしている崖の下を見た。

 

 

「あっ!!サトシ、セレナ、下にもう1人隠れてる」

「えっ……て、ユリーカ危ない!!」

『ピカーカ』

 

 

崖の下に隠れていたジャミンガーは飛び出してジャミングバスターを連射したのだ。

 

 

…そうか、さっきもう1人のジャミンガーを倒しちゃったってのは嘘だったのか…

 

 

ユリーカはサトシが助けてセレナも何とか当たらなかったがフルーラは少しよけきれずに当たり天界の笛は再び地面に転がってしまったのである。

 

 

「フルーラ!!」

『フォッコ』

 

 

セレナがフルーラに駆け寄ったのであった。

 

 

「セレナ、ありがとう……でも、大丈夫よ」

 

 

しかし、

 

 

「やっと天界の笛は俺様の物だ」

 

 

ジャミンガーが天界の笛を拾おうとした。

 

 

その時

 

 

「がっ……」

 

 

何かを斬りつける音と共にジャミンガーの動きが止まりジャミンガーはポケモンと分かれ、排出されたウイルスストーンは砕け散りその場には黒い服装の電波人間が立っていたのだ。

 

 

「おい!!あれって…」

「「「間違いねぇ」」」

 

 

そう、その電波人間はケフェウス・ドラゴンとの戦いの時に操られミュウツーとクロス変換させられていたブライだった。

 

 

ブライの登場という異常事態にジャミンガーの表情に焦りが出ていたのである。

 

 

…ブライ、そうか、スバルが言ってたな……確かミュウツーとクロス変換してたんだっけ…

 

 

「と、とにかく殺っちまえ!!」

「「「おお!!」」」

 

 

ジャミンガーたちが一斉にブライにジャミングバスターを放った。

 

 

「……フン」

 

 

ブライはブライナックルを放ちジャミングバスターを弾きそのままジャミンガーに攻撃したのだ。

 

 

「「「「ぐわっ!!」」」」

 

 

再びブライはブライソードを出現させジャミンガーを全て斬り裂いたのである。

 

 

「「「「ぎゃぁぁぁぁ!!」」」」

 

 

そして、残りのジャミンガーたちも倒されたのだった。

 

 

「あっ、ありがとうございます」

『ピカピカ』

「………」

 

 

ブライはお礼を言うサトシを無視してその場から立ち去ろうとしていた。

 

 

「そうだ!!笛は……」

 

 

フルーラは天界の笛の転がった方を見るがそこに笛はなかったのだ。

 

 

「探し物をはこれかな?」

 

 

声のした方を見るとそこには天界の笛を持ったハデスが立っていたのである。

 

 

「ハデスっ、笛を返せ!!」

『ピカピカ!!』

 

 

サトシがハデスに飛びかかろうした。

 

 

その時

 

 

「ロックバスター!!」

「ショックノート!!」

 

 

ロックバスターとショックノートが飛んでくるもハデスはそれを軽くかわしたのだ。

 

 

「もう追いかけて来たのか」

 

 

ロックマンとハープノートがハデスを追いかけてこの場に現れたのである。

 

 

「ブライ、ブライじゃないか」

『どうしててめぇがここに』

「ウォーロック、どうやら今はハデスからあれを奪い返すことの方が先みたいだよ」

『そうみたいだな、行くぞ、スバル!!』

「うん!!」

 

 

ロックマンにハープノート、それにブライの攻撃がハデスに向けられるもハデスはそれを電波を使い防いだ。

 

 

そこへ、

 

 

「ハデス様」

 

 

ファントム・ブラックから電波変換が溶けてしまったハイドとゴーストが現れたのだ。

 

 

『ハイド、もうクタクタだよ~』

「ゴースト、もう少しの辛抱だ……おお!!ハデス様、それは天界の笛!!」

「そうだ、早くこっちへこい」

 

 

ハイドとゴーストはハデスに近寄ったのである。

 

 

そして、

 

 

「では、諸君またお会いしよう」

『スバル、逃がすなっ!!』

「うん、ロックバ……」

 

 

しかし、ロックバスターが放たれる前にハデスたちは特殊な電波で消えてしまったのだった。

 

 

 

 

それから少ししてハンサムと五陽田警部たちのヘリコプターが到着した。

 

 

「やっぱり無理してしまったんだね、サトシ君」

「ハンサムさん、すいません」

「いや、無事ならそれでいいよ」

「どうやらもう解決したようです、シロナさん」

 

 

そして、五陽田警部は無線でシロナに連絡をしていたのだ。

 

 

…そっか、シロナさんたちも来るつもりだったんだ……でも…

 

 

「解決なんてしてないよ、天界の笛は取られちゃったし……」

『ピカピ……』

 

 

落胆するサトシに対してフルーラが駆け寄ったのである。

 

 

「サトシ、いいのよ、みんな頑張ってくれたしね」

「ごめん……でも、あいつら絶対に見つけて取り返すよ!!」

『ピカピカ!!』

「うん……みんな頑張ってくれたし……はい、お礼……」

 

 

そして、フルーラはサトシの頬にキスをした。

 

 

「えっ……」

 

 

その様子を見ていたセレナは完全に硬直してしまっていたのだ。

 

 

…フフフ……フルーラ……一体何を………

 

 

「じゃあね、絶対に取り返してね」

 

 

そして、フルーラはそのまま走り去っていったのであった。

 

 

「なんで……キスを……」

 

 

未だに硬直しているセレナの肩をミソラはポンポンと叩いたのである。

 

 

「セレナ、貴女ももっと積極的にならないと取られちゃうわよ」

「ミ、ミソラさん~」

 

 

そして、サトシたちは天界の笛を取り返すと決意して星河 大吾とイエティ・ブリザードを迎えにいって五陽田警部たちとヘリコプターでアーシア島を離れるのであった。




お久しぶりの更新です。私一昨日まで海外に行っていたので更新できませんでした。これからは他の小説も更新しながらがんばります。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。