ポケットでモンスターな世界にて   作:生姜

166 / 189
1996/冬 本戦1回戦

 

 

 中日を終日訓練にあて、いつもの通りにベッドで眠ってしまえば、とうとういよいよ、来る本戦の当日である。

 オレは時間より早く会場入りをすると、選手控え室の中へ。同じく選手として待機するゴウやナツホと共に、一角を陣取って気合を入れなおしていた。

 

 

「僕は今日の2戦目。ナツホは3戦目。シュンは、初戦だったな」

 

「ああ。オレが先陣ってのも緊張するけどさ」

 

「しっかりやりなさいよ? シュン」

 

「大丈夫だって。勝っても負けても、やれるだけの事はやってるさ。それに、ゴウのグループも強敵揃いだ。ナツホもイブキさんの居る山に入ったんだから、オレより厳しい戦いになるんじゃないか? しっかりやりなさい……と、お返しするよ」

 

「む。僕たちも全力は尽くそう」

 

「う゛っ……ま、負けないもの!」

 

「そうだな。心配はしてないって。ナツホ達ならきっとやれるさ」

 

 

 ナツホの肩をぽんと叩くと、頬を赤らめやがるぜ幼馴染。

 こんなやり取りを見ての通り、思ったよりもリラックス出来ているなぁとは自分でも感じるんだ。夏大会で注目された経験や、ヤマブキ道場での修行による慣れだけではなく、本戦の場にゴウやナツホが居てくれたのも大きな要因なのだろう。

 そんな風に暫く雑談をしていると、マルチバトルに出場予定、ショウとミィのコンビも控え室に入ってきていた。後ろに続いて、エスパーお嬢様カトレア、その執事であるコクランさん(特別入場許可)、虫ポケ大好きなリョウ。

 いつものメンバーの中から此方の姿を認めると、ショウはいつもの軽い調子で手を挙げた。

 

 

「おいっす、シュン。勢ぞろいだな?」

 

「……そう、ね。控え室に居るのは出場選手なのだから、勢ぞろいしているのは当たり前でしょうに」

 

「知ってるぞー。季節の挨拶みたいなもんだって。……あー……因みにミィ、お前も出場選手だからなーっておい。何も部屋の隅っこからプレッシャーを放たなくても良いだろ。オセロだったら最強だぞそれは」

 

「ならばワタクシがショウの隣に……」

 

「お嬢様はショウらとは違いシングルの初戦に出場なさるのですから、先に登録をしに向かいましょう」

 

「むぅ……」

 

「頬を膨らませても時間は止まりませんよ。それでも良ければそのままどうぞ」

 

「……。……仕方がありません。また後でお茶をしましょうね、ショウ……」

 

「あっ。いっちゃったよエスパーさん。良いのかな、ショウ?」

 

「まぁお茶の約束もしたからな。そこでポイントを取り返せって事だろ。……それにそもそも、コクランに任せとけば本気で機嫌を損ねるこたーない。それが執事というものだ」

 

「なんの信頼なのよ、それは……」

 

「んー、まぁコクランはあくまで執事だからな。というかリョウ、お前も登録に行かなくていいのか?」

 

「あっ、そだねー。ぼくも行ってくるよ」

 

 

 隅っこで本を広げ始めたミィの替わりに、無言のまま頬を膨らませたエスパーお嬢様と虫ポケ大好き少年は退場を余儀なくされたものの。

 カトレアとリョウは本戦にも出場するからな。特にリョウは、オレと準々決勝……3回戦であたる位置に居るので、無視はできない相手である。これは虫ポケモンにかけた駄洒落じゃないので悪しからず。

 さてここで一歩引いて、控え室の状況はというと。相変わらず騒がしい一団を連れて来たショウに1度は視線が集まったものの、ミィのオーラに追いやられてか、選手たちはすごすごと四散していたりする。ハヤトいいんちょだけはオレに挨拶をした後、堂々とお茶をすすっているけどさ。

 

 

「……なぁショウ。視線を散らしたのは計算どおりか?」

 

「いやー、どっちかと言えば俺とミィがシングルトーナメントの出場者じゃあないってのが大きいんじゃないか? バトルしないなら注目する必要もないし」

 

 

 頬をかきながら解説を加えてくれるショウは、微妙な表情をしているな。まぁお互い幼馴染には苦労する、という辺りには共感できる。

 いずれにせよ選手間でのやり取りは、オレらの様に仲の良いグループでしか交わされていない。大会を前にして緊張しているのか、コンディションを整えているのか、はたまたリラックスを試みているのかは判らないけどな。こういう緊張感の混じった空気も、大会ならではというべきであろう。

 

 

「―― さて、そろそろ始まるかな。控え室から人がはけたら面白みもないし、俺達も観客席に移動するかねー」

 

「ええ」

 

 

 一団を含めて5分ほど。段々と人が控え室を出て行っている頃合で、ショウとミィが腰を上げた。

 放送はまだだが、入場時間は決まっている。早くから会場入りする……オレと同じ初戦を向かえる人たちが、既に移動を始めているらしい。

 うーん……今から入ればフィールドの確認や合わせが出来るけど、そもそもフィールドが出来てないと会場には入れてもらえないしなぁ。オレはもうちょっと後からで良いや。

 とはいえショウとミィの出場するマルチバトルの初戦は、出場選手が兼任も可であることから、シングルが終わった後にまとめて行われる。だからオレらの試合を観戦する余裕もあるし、そのために観客席へ移動するつもりであるらしい。

 ショウはミィと並んで、入口から振り返る。

 

 

「……全力の、貴方達を。期待させてもらうわ」

 

「ポケモンバトルを楽しんでやれば結果はついてくる……っては、無責任だから言わないけどな。でもその方が後悔は少ないと思うぞ? そういう意味じゃあお前らは間違いなく強いから、まー俺も期待しとく。ファイトだがんばー」

 

 

 激励の言葉(っぽいもの)がかけられるものの……相変わらず面倒くさい考え方をしている奴。ミィではなくショウの方な。

 

 

 その後も10分ほど待機していると、闘技場内に放送がかかってオレらも解散となる。ナツホとゴウを置いて、第一試合のオレも控え室を出る事にした。

 オレは磨かれた積み石の廊下を進みつつ。

 

「(さて、最後におさらいをしておくかな)?」

 

 言いながら、オレはトレーナーツールに視線を落とす。

 大会期間中、報道サークルからは毎日、大会の経過を知らせるペーパーが発行されている。かく言うオレも昨日クルミちゃんアオイちゃんとは別口で、本戦出場者として軽いインタビューを受けていた。ヤジウマ根性のある人だったな。名前は知らないけど。

 それは兎も角、目下データ化されたペーパーにあるトレーナー紹介の欄だ。

 本戦初戦の相手 ―― エリトレクラスのアヤカさんは、手持ちのポケモンを「草タイプ」で統一してるらしい。

 ただそれは、アンズさんみたいにお父上に憧れてとかいう理由ではない。

 

「(タマムシジムに入職希望。つまりはアピールなんだよなぁ)」

 

 そう。今回のお相手たるアヤカさんのコメントには、就職希望先として「タマムシジム」がでかでかと掲げられているのだ。

 タマムシシティにある公認ジムは昨年から、我らが園芸サークルの責任者でもあるエリカ先生がジムリーダーを務めている。特徴としては、専任タイプが「草」であること。その他に「男子禁制」であることが挙げられるだろう。……ただ「男子禁制」だとかいうのは実際には規定ではなく(というか規定だったら色々と法に触れる)、単に女性しかいない場所に誰も就職したがらない……ってだけみたいだけどな。結構出入りしているショウに曰く。

 まぁ、学生のうちから草タイプばかりを使用してます! となると、就職先に向けた強烈なアピールになるに違いない。彼女はこうして本戦にも出場出来たのだから尚更である。

 エリートトレーナーとして十分に活動出来るか否かは、こうしたアピールに拠る部分が大きい。それは春先に嫌というほど聞いた。ただ、オレにとってはまだどこか他人事なんだよな。大会は勝ち進む気満々だけどさ。

 ポケモンバトルで食べていきたい……って言うのは、あくまで理想形。実際、金銭的な問題は他のあれこれで何とかなる。理想に辿り着くまでの道中には、時間が掛かって然るべき。学生を卒業すると同時に、即エリトレ活動! だなんて無茶振りは、そもそも、そうそう叶うものじゃないのだ。焦る必要はないと思う。

 

 

「うん。オレは、目先のバトルに勝つことに集中しとこう」

 

 

 オレはオレ、アヤカさんはアヤカさん。

 本戦はトーナメント。1度負ければそれにて終了の厳しい戦いだ。……そういえばオレのグループDは予選からして、結果的には1度でも負けてたら敗退だったが……過ぎたことなので置いといて。

 その点、相手のアヤカさんにしてみればこの一戦は「将来をかけたバトル」にもなる。ポケモン達と共に、必死に、死力を尽くして立ち塞がるだろう。力を抜く理由はないし、全力を尽くすという点についてはオレと同じなのである。彼女が目先のバトルに集中していないという訳じゃあない。油断は禁物だ。

 ただ……必死に、か。うん。

 こちらの作戦は変えない。何せ弱点は、彼女のアピールポイントそのものだ。アンズさんとはまた違う形ではあるけれど言葉の通り(・・・・・)タイプが違う。「良い実践」にしてみせろ、という事だ。

 

 そうこう考えている内に、闘技場の中へと差し掛かった。

 本戦5回戦は全て、タマムシ大学の誇るメイン闘技場で行われる。受付の人は……居た居た。

 

 

「第一試合、エリトレクラスのシュンといいます。受付をお願いします」

 

「はい、トレーナーカードお預かりします。……確かに確認いたしました。この先を真っ直ぐ進めば、闘技場の入口に辿り着けますよ」

 

「どうも。……古めかしいというか、なんか意識して歴史的にしてあるのかな?」

 

 

 オレは案内の人に促されるまま、歴史を感じさせる石積みの通路を進む事にする。何度かの補修を経て今も愛用されるこの闘技場は、セキエイ高原に存在する闘技場の兄弟的な建物であるらしい。

 入場も予選とは違ってとても大掛かりだ。石積みの壁はあくまで装飾で、その奥には近代的な計器が詰め込まれている。持ち込み検査を兼ねたチェックゲートを3度通過し、何度も学生証を提示するという順路を経て、初めて闘技場の入口に辿り着く。

 

 階段を前に一度立ち止まり、オレは息を吸い込んだ。

 この先がバトルスペースだ。今はまだ、遠くに聞こえる歓声。階段の先からは眩しい程の白光が差し込んでいる。

 上を見上げ、1段目に足をかけた。ここからが本戦だ。見せ所だ。ここまでの道のりと同じく脚を動かして、階段を上ってゆく。

 ……さあ、全力を尽くそう。楽しもう。勝とう。そして見せてやろう。

 オレらの、ポケモンバトルを!

 

 

 《カタタタッ!》

 

 

 

 

 

 ΘΘ

 

 

 

 

 

 ――《ワァァァ……ァァァアアアッッ!!》

 

 

 

『さあさあ、いよいよ選手達が入場して参りました! タマムシ大学上級科生ポケモンバトルトーナメント! その初戦の開幕です!』

 

『各所での熱いバトルを期待しますよぅっっ!! 解説もよろしくお願いしますね、カレンさん!』

 

『はい。こちらこそ、よろしくお願いします』

 

 

 足を踏み入れると既に、アオイちゃん、クルミちゃん、カレンさんという解説メンバーが解説を始めていた。

 スピーカーからの選手紹介をバックに、オレとその対戦相手であるアヤカさんが、各自トレーナースクエアを歩み出る。

 

 

『赤コーナー、エリトレクラス! タマムシシティ出身のアヤカ選手! タマムシジムに入職希望と宣言するだけあって、手持ちポケモンを草タイプで統一しての参戦です!!』

 

『アヤカさんはそれだけでなく、育成に熱心な人でもあります。手塩にかけたポケモン達の奮闘にも注目して欲しいですね』

 

 

 紹介されました……微妙に照れた表情のアヤカさんと、中央部で握手を交わし。

 

 

『白コーナー、これまたエリトレクラスからぁ……キキョウシティ出身のシュン選手!! Dブロックを勝ちぬけての本戦出場ですよぅ!!』

 

『彼はポケモンの特徴を生かした育成と、戦術とのかみ合わせが上手い選手です。試合繰りに期待しましょう』

 

 

 等々、カレンさんがちょいちょいコメントをはさんでくれる。なんだかんだ、解説には真面目な人だよな。

 ……さて。歓声が凄いのでアヤカさんと言葉を交わすことは無かったが、試合前ならこんなものだろう。本戦という一触即発……いや、この表現が正しいのかは判らないが……兎に角、ただの馴れ合いは好まれない舞台なのだから仕方が無い。

 オレがトレーナーズスクエアに戻って一息ついていると、それまで注がれていた観客たちの視線が和らいだ。どうやらついさっき登録した手持ちポケモンが、電光掲示板に表示され始めたらしい。

 

 

『それでは、出場選手のポケモン達を紹介しましょう! アヤカ選手の手持ちは……クサイハナ、ルンパッパ、フシギソウの3匹!』

 

『対するシュン選手はマダツボミ、クラブ……おおっと、そしてイーブイがブースターに進化している様子ですよぅ!?』

 

 

 大げさな紹介をしながら、吃驚してくれるクルミちゃん。

 いや、そんな大々的にお知らせしてくれなくても良いんですけど……とは内心思うものの、これも実況席の仕事の1つである。やはり、仕方が無いかと諦めておいて。

 

 うん。まぁ、そうだな。

 

 先日ちょっとショウにも相談していたけど ―― アカネは先日、ブースターへと進化した。

 バトルにも慣れ始めてきただとか、肉体的にもしっかりしてきただとか、本戦前というタイミングが良いだとか、色々な機会が重なっていた。進化に必要な「炎の石」は、シオンタウンでのボランティアの際にショウから貰っていたため、あとはアカネの一存。大事だったが、アカネにとっても進化はいずれ訪れるものであり、進化をする際には力強く頷いてくれていた。

 環境に敏感であるイーブイ。そんなイーブイの進化形態は幾通りもあるのだが……オレとて適当にブースターを選んだわけではない。

 

 

『ブースターは炎タイプですねぇ。これは、アヤカ選手への対策という事でしょうかぁ?』

 

『……わたし個人の意見としましては、今までを見る限り、シュン選手はそこまで短絡ではないと思いますが』

 

『というと?』

 

『わたしも全ては判りませんけれど……草タイプのマダツボミ。水タイプのクラブ。そこへ炎タイプのブースターが加わったことにより、チームのタイプバランスがとれて役割がより明確になった、というのは理由の1つだと思いますよ』

 

『なるほどなるほど。確かに、基本的なタイプが揃った事になるんですね』

 

 

 おおっと、実況席に思考を先取りされているけど……その通りである。

 カレンさんの言う通り、チームのバランスがというのも理由として挙げられる。今までのイーブイ……つまりノーマルタイプは、苦手も少ないけど得意も少ない、良くも悪くも中間的なタイプだ。だからこそ「ノーマル」とかいうよく判らない名前だったりするとはショウの談。

 勿論タイプが変わったことによって今まで以上に得意不得意の差は出始めるけど、いちトレーナーにしてみれば、勝ち筋が強化できるというのは大きな手札になり得る。そもそも強くなったのは間違いないしさ。

 ……因みにそれら以外の、最後の一押しになった理由はというと、オレの手持ち画面に映った「臆病そうだけど、少し小奇麗な毛色のブースター」の様子を見てもらえば伝わると思う。

 目立つのは悪い事じゃない。でも、だからといって、当人にとって良い事だとは限らないのである。

 

 

 さて、前置きはここまで。思考をバトルに切り替えよう。

 2分あった待機時間が刻一刻と目減りする。少し状況をまとめておきたい。

 

 

 本戦になったため、オレらトレーナーはポケモンに持たせるものとは別に「道具」が使用可能になった。

 

・回復アイテムとして「いいキズぐすり」。

 

・状態回復アイテムとして「どくけし」「まひなおし」「やけどなおし」「こおりなおし」「ねむけざまし」。

 

・能力上昇アイテムとして「プラスパワー」「ディフェンダー」「スペシャルアップ」「スペシャルガード」「エフェクトガード」「クリティカット」「ヨクアタール」。

 

 これらの中から、合計2つまでが使用できるルールだ。使う道具は試合の状況によって選べるけど、フィールドの中へ遠隔投与するための「ミラクルシューター」を起動しなければならないので時間を食う。使用のタイミングもまた、トレーナーの技量が試される事になるだろう。

 

 目の前に広がるフィールドは草原+水庭。

 中央部に起伏のないくるぶし丈の草原が広がっていて、周囲を水庭が取り囲んでいる感じだ。隠れる場所は水中以外にないと言って良い。草原だから草ポケモンが有利なんて、そんなストレートな事があるとは思わないけど、技を使うときに便利なのは間違いない。オレってフィールドに恵まれていない気がするぞ。文句を言っても仕方がないけどさ。

 水庭はこの際クラブ(ベニ)専用……ではなく、相手のアヤカさんの手持ちにもルンパッパが居る。ルンパッパは「水・草」の複合タイプのポケモンだ。二足歩行で陽気に踊るポケモンなので水中が専門ではないにしろ、水を扱うのも苦手ではあるまい。

 

 最後に……今までの試合と最も違う点は「本戦である」。これに尽きる。

 観客は多く、緊張は増し、相手のレベルも高くまとまっている。判断ミスは命取り。

 ……とはいえ試合だけを見ていれば、集中が途切れる心配もなさそうだ。ヤマブキシティは挌闘道場での暑苦しい特訓が効いてるぞ、これは。

 

 

『さあ! いよいよカウントダウンだよクルミちゃん!!』

 

『了解しましたよぅアオイちゃん! 始まりま……始まるでガンスぅ!!』

 

『なぜ言い直したんですかクルミさん……と突っ込むのは野暮なのでしょうね。わたしも予選で学びました』

 

『ですよぅ、3!』

 

『ですよね、2!』

 

『えっと……1!』

 

 

 掌からボールを投げるより早く、待ちかねた観客席から歓声が沸きあがった。

 白と縁のボールがくるくると回り、草原の真ん中辺りで同着、ポケモンが飛び出してゆく。

 

 此方のポケモンはマダツボミ(ミドリ)

 

 相手は ―― クサイハナ!!

 

 

「ハナナ」

 

「ヘナッ!!」

 

 

 茶色の花弁を揺らし花粉をばらまきながら降り立ったクサイハナに、すっかり先手が板についてきたミドリが相対する。妙にフィールドの端っこにいるけど、その点については後でだ。水場を使いたいわけでもないと思うんだけどさ。

 ついで間をおかず、オレとアヤカさんの指示がとぶ。

 

 

「ミドリ、『ヘドロばくだん』!」

 

「ヘェ ―― ナッ!!」

 

 

「『ねをはる』のよ、クサイハナ(オオハナ)!!」

 

「ハァンナッ」

 

 

 ミドリが口から毒々しい色をした『ヘドロばくだん』を吐き出すと、クサイハナはそれを正面から受け止めた。足元でがっしりと根を張り、地面から養分を吸収し……「体力を回復する」。

 なるほど。これはある意味、予想通り(・・・・)ではあるな。

 

 

「押し切るぞ、ミドリ!」

 

「ヘナッッ!!」

 

「次は『グラスフィールド』ッ!!」

 

「ハヌァッ」

 

 

 力を込めたクサイハナに従い、足元の草原が濃い緑色に。力強さを増した植物たちから、小さく緑色の光が漏れ始める。

 『グラスフィールド』はいわゆる「フィールド変化技」だ。草タイプの技を強化し、地面に居るポケモン達のHPを少量ずつ回復させる効果がある。先の『ねをはる』と合わせて、粘り強く戦うつもりなのだろう。

 油断をしてはいけないけれど……つまりアヤカさんのクサイハナは、「持久戦をしかけてきている」。

 しかし動いてみた限り、性格や育てもあってか、オレのミドリが先手をうてる。

 

 ……ならば!

 

 

「ミドリ、『アンコール』!」

 

「ヘェ、ナッ!!」

 

 

 ――《ペチペチペチペチッ♪》

 

 

 ミドリが両の葉っぱを打ち鳴らすのと同時に、遅ればせながら、アヤカさんが指示。

 

 

「『ドレインパンチ』……って、ええっ!?」

 

「ハニャ?」

 

 

 ただの拍手 ―― では、勿論ないぞ。

 クサイハナの『ドレインパンチ』が直撃するも威力はない。ミドリの茎は、自分より太いクサイハナの拳を悠々と受け止めてみせてくれた。今クサイハナが出せるのは『グラスフィールド』のみ。他の技を発動することが出来なくなっているのだ。

 対策は万全だぞ、っと。動けないままのクサイハナを、今度はミドリが『ヘドロばくだん』で攻め立てる。

 

 

『マダツボミちゃんの「アンコール」によって「グラスフィールド」を強要されるクサイハナちゃん、反撃出来ないですよーぅ!』

 

『これはクサイハナ、一方的な防戦になりますか!?』

 

『えぇ。草と毒の複合タイプであるクサイハナ相手なら、「ヘドロばくだん」は十分に通る攻撃ですからね。回復量を上回るのも難しくは有りません』

 

 

 先日予選でパウワウも使っていたけど、解説にある通り、『アンコール』は相手が直前に出した技を固定回数「強要する」という特殊な技だ。有用な使い道は今の通り、変化技を強要することによって「ペースを奪い返す」ことが出来るのである。

 さては、こちらの『ヘドロばくだん』による攻勢。

 ……しかしミドリが押し切ろうかという直前、ギリギリのタイミングでアヤカさんはクサイハナに指示を出す。

 

 

「一旦戻って、クサイハナ(オオハナ)!」

 

「ハンヌァ」

 

 

 アヤカさんの指示に応じ、『ねをはる』の効果で大きくは移動できないクサイハナが一歩、フィールドの外へと足を踏み出す。

 ……成るほど、そういうことか。

 

 

『クサイハナ、フィールド外です。ポケモンの交換を行ってください』

 

 

 審判員から指示が飛ぶ。これこそがフィールドの端にクサイハナを繰り出した理由だったか。

 通常、『ねをはる』を使った場合はモンスターボールの格納機能が使えなくなる。対象がポケモンだけではなく地面なども含まれてしまうから、っていう理由らしいけどそれは今関係ないので兎に角。

 フィールド外に出たら交換。これは本来『ふきとばし』や『ほえる』の効果を試合の中でも再現できるようにと作られたルールだ。けど、うまく利用すればアヤカさんの様な使い方もできるらしいな。勿論、ただの攻撃ではみ出した場合にでも交換しなければいけなくなるというデメリットも存在すると思うけど。

 考えているうちに、アヤカさんがクサイハナの根をほどき終わり、新たにボールを投じる。

 

 

「出番だよ、お願いルンパッパ(ネジマキ)!!」

 

 《ボウンッ!》

 

「パッッ、ルンパッ♪」

 

 

 交替、ルンパッパ!

 このタイミングで交換したのは『グラスフィールド』を残したという意味で十分な効果を持つ。クサイハナは他にも支援技を多く持っているだろうから、残しておきたい役割なのかも知れないが。

 ……だけどこの場合、ルンパッパには此方の『ヘドロばくだん』が効果抜群で通ることになるんだよな?

 タイプ相性だけでいうなれば、ミドリに軍杯が上がるこの対面。

 ならばアヤカさんの狙いは ―― やっぱり(・・・・)

 

 

「ネジマキ、『しぜんのちから』っ!」

 

「ルンパッ……パァッ!!!」

 

 

 十分なHPと最終進化系の能力を持って『ヘドロばくだん』を耐え切ったルンパッパが、こちらに向けて両手をハの字に構える。

 同時に、ルンパッパの雨受け皿が光り輝き。

 次の瞬間『しぜんのちから』―― もとい変化した『ハイドロポンプ』が、凄まじい勢いをもってミドリに衝突した。

 

 

「ヘッッ……ナァァッ!?」

 

『なんとルンパッパ、タイプ相性とかガン無視した技威力重視の水流攻撃ぃぃぃッ!! ルンパ汁ブッシャァァァァッ!!』

 

 

 クルミちゃんが何かもう、いっそ残念な感じに叫びだ(リアクション)しているけどさ!?

 ミドリは「こうかいまひとつ」のはずの水流によって、大きく体勢を崩されている。『ハイドロポンプ』はそれだけの威力を持った技なのだから当然でもある。

 

 『ハイドロポンプ』。

 水タイプ特殊技、最大級の火力。

 圧倒的にして単純なその種は、水による質量攻撃!!

 

 『しぜんのめぐみ』……ではなく『しぜんのちから』は、フィールドによって威力もタイプも変動するという特殊な効果を持ち、水庭を力の源として使った場合には『ハイドロポンプ』として機能する。

 ここで都合が悪いのは、ルンパッパが水技を使いこなしまくっているという点だ。ミドリが属するマダツボミという種族は、お世辞にも防御能力に秀でているとは言い難い。勿論その分「生かすべき部分」はあるのだがそれはまた、あとの話にしておいてだ。

 多分アヤカさんは、この攻撃でミドリを倒しきるつもりだ。そうじゃなければここまで無理な攻勢には出るはずもない。……ならこの場面、甘んじて『ハイドロポンプ』を直撃される訳にも、ゆくまいさ!!

 

 

「反撃行くぞ、ミドリ!」

 

 

 オレの叫びに、葉っぱを交差して根っこを踏ん張るミドリが小さく頷く。

 相手が遠距離の最大威力でくるのなら……全部を受けきる前に、だ!!

 

 

「回り込むぞ!!」

 

「ヘナッ……ヘナナッ!!」

 

「っ! ネジマキ、しっかり狙うのよ!」

 

「ンパッパ!」

 

 

『おおーっと、マダツボミ、蔦を使った高速移動! ルンパッパの水流が追いつけません!!』

 

『「ハイドロポンプ」は威力を重視する為に制動能力を犠牲にします。素早く旋回しながら狙いをつけるのは難しいのでしょう。ただでさえ今の「ハイドロポンプ」は、「しぜんのちから」から変換するための時間が必要ですからね』

 

 

 水庭はフィールドの端にある。ルンパッパが放つ『ハイドロポンプ』が通常よりも扱いが難しいのだろうとは、読めていた。

 ……とはいえ、ミドリもギリギリだ。クサイハナ戦で体力を残していたのに加え『グラスフィールド』による回復があるにもかかわらず、今の攻防だけでかなりのHPを削られている。

 それでも動きは鈍らせず。ミドリは時折フェイントを入れながら、ジグザグに距離を詰めてくれる。

 

 目測。

 

 6メートル、

 

 5メートル、

 

 4……、

 

 3!!

 

 

「『パワーウィップ』を『ぜんりょく』だ、ミドリ!!」

 

 

 射程距離に入った瞬間、ミドリは大きく体を捻った。

 移動に伸ばしていた蔓を勢い良く巻き取りながら、勢いをそのまま前方に向けて放る。

 ずっと練習していた『パワーウィップ』。草タイプ物理の最大技だ。『つるのムチ』と違って、使うための制限が厳しくなるし、動かし辛さもある……けど、これだけの近距離で振り回してしまえば命中させるのは難しくない!!

 

 

「ヘェ ―― ナッッ!!」

 

「ルンパッ!?」

 

 

 《ズビィッ》――

 

 

「……パッ……パ!」

 

 

 ――《スパァァァンッ!!》

 

 

 

 強烈な蔓の2撃を受けて、まったく怯む事無く立ち向かったルンパッパが宙を舞う。

 草むらに倒れた彼は、目を回したままだった。よっし。

 

 

「よっし、ナイスだミドリ!」

 

「ヘナナッ!」ビシィ

 

 

 オレとミドリはいつものハイタッチ。

 けれどハイタッチしながらも、前を向いたまま、喜んでばかりはいられないぞと気を引き締める。

 

 

『ついに最初の1匹がダウン! ルンパッパ、戦闘不能ですぅ!』

 

『最後は綺麗に決まりましたね。とはいえ……』

 

 

 うん。カレンさんが言葉を濁したのも無理はない。

 なにせ『パワーウィップ』を使いきるまでに間があった。ルンパッパが最後の技を発動させている。

 

 

 《ポツ、ポツ、ポッポツ》

 

 ―― 《ザァァァァァ!!》

 

 

『ルンパッパ最後の技「あまごい」が発動! というか土砂降りじゃないのかこれはーっ!?』

 

 

 大声をあげているアオイさんには完全に同意だぞおい!

 それにしても、アカネが呼ぶのとは雨粒の勢いが違うな。ルンパッパに水タイプが入ってるから優遇されているのだろうか?

 とはいえ、雨の勢いが強くとも(この程度であれば)『あまごい』の効果は変わらない。

 オレはアヤカさんの考えを辿る。

 ルンパッパで突破するつもりというのは、一応の根拠がある考えだった。だとすればそのルンパッパが敗北した今、最後に出された技は後続へのサポートであるはずだ。

 水タイプの能力アップ……は、残るポケモンからして重要な項目ではないとして。アヤカさんの他の手持ちはHP減少済みのクサイハナ、そして攻撃特殊両方の攻撃を得意とするアタッカー・フシギソウ。

 対して、こちらの手持ちはクラブ(ベニ)マダツボミ(ミドリ)……そしてブースター(アカネ)

 

「(うん。多分、炎技を警戒してるとみて良いハズ)」

 

 『あまごい』による雨天候には、炎タイプの技威力を減少させる効果もある。副次的なものだけど、草タイプにもしっかりと効果は通っているからさ。

 一応奇襲も警戒しておきながら、オレは頭の中で勝つための手順を組み立てる。

 アヤカさんが次のポケモンとしてクサイハナを出したなら……

 

 

「もう1度、頼んだよっ、オオハナッ!」

 

「―― ハンヌァ!」

 

『アヤカ選手、次のポケモンとしてクサイハナを選択ぅッ!』

 

 

 ここまでが、予想の通り!

 逃さずにこちらのペースに持ち込む場面だよな……と!

 

 

「オオハナ、『まも……」

 

「戻ってくれ、ミドリ!」

 

「……る』って、ええっ!?」」

 

 

 後手後手ですよ、アヤカさん。

 そして出番だっ、

 

 

「出番だっ、クラブ(ベニ)ッ!!」

 

 

 ――《ボウンッ!!》

 

 

「グッグ! グッ……」

 

 

 中央部からやや前方。

 雨粒をかき分け、ボールを飛び出した赤い体は、素早く(ハサミ)を振り上げ、『シザークロス』!! 

 

 

「あっ、えっ……あ、オオハナ!?」

 

「……グゥッ!!」

 

  ()()()()()()()() ()

 

「ンハァッ!?」

 

 

 ベニの攻撃を受けたクサイハナが、大きく仰け反る。

 

 

『シュン選手、相手が「まもる」を使うと読んでクラブに交換! そのまま怒濤の攻勢だぁーっ!!』

 

『両腕のハサミを素早く交差ぁぁ! 恐らく「シザークロス」でしょうかぁ!?』

 

『ええ。抜群では無いですが、等倍で通る虫タイプの技 ―― 「シザークロス」に違いありません』

 

 

 大きく仰け反り……体を起こせないまま、地面に倒れ込む。

 審判員がびしりと手を挙げ、そのまま勝敗が告げられた。

 

 

「クサイハナ、戦闘不能!!」

 

 

 よしよし。狙い通りの予想通り。

 加えてさらに、アヤカさんの残る手持ちはフシギソウ。悩む暇も猶予もなく最後の1匹、アヤカさんはフシギソウを繰り出し ――。

 

 

「ヘッナナァァァッッ!!」

 

「―― フッシャァァ……」

 

「フシギソウ、戦闘不能! よって勝者、キキョウシティのシュン!!」

 

 

 ベニは突破されたものの、手持ち1 VS 3。後続のミドリによって止めを受け、戦闘不能と相成った。

 兎も角も、これで1回戦突破だな。

 ボリューム最大の歓声の中、オレはぐっと拳を握る。

 

 

『1回戦、勝利選手はシュン選手っっ! 見事な勝利です!』

 

『それではカレンさん解説をぉ』

 

『テンポが早くないかなクルミちゃんっ!?』

 

『次の試合が控えてますんで巻きで行きましょうよぅ!!』

 

『……では試合事情も鑑みまして』

 

 

 コホンっと咳を挟んで、どうやらカレンさんが解説をしてくれるらしい。向かいのアヤカさんも、倒れて目を回したフシギソウを抱きかかえながら拝聴モードだ。

 さて、ではオレも拝聴。

 

 

『私見も挟みますが、アヤカさんは確かに、ポケモンの個性を活かしています。それぞれに適した役割を持たせてあるのでしょうね。クサイハナは『グラスフィールド』や『メガドレイン』を使った持久。持ち物は恐らく『たべのこし』か『くろいヘドロ』。ルンパッパは水タイプとしての特殊アタッカー。持ち物は恐らくダメージ増強。フシギソウが特殊物理、両方の攻撃役。こちらも恐らくダメージ増強……といった形でしょうか』

 

『ほむほむ。……んむ? つまり、育成の方針はあるんですよねぇ? ですけどぉ、わたくしとしては、その割にはシュン選手が押せ押せだったと思うんですがぁ……』

 

『クルミちゃんの意見に加えて、シュン選手の手持ちポケモンとの相性が悪かったわけでもありませんよね』

 

『はい。……ですが、ポケモンの個性を活かすことに終始してしまったのでしょう』

 

 

 カレンさん解説は、まさにその通り。

 草ポケモン達の個性としては合っている。間違いじゃない。

 だからこそ、対面する勝負相手であるオレにも、それら画一的(・・・)に割り振られた役割が「読めてしまった」のである。

 

 

『性格や種族の個性は大事です。活かす事も同様に。けれども、ポケモンは折角「技を(・・)沢山覚えられる(・・・・・・・)」というのに、役割を1つに限定してしまうというのは……勿体無いのではないか、とも思いますね』

 

 

 成る程。うんうん。攻略する側であるオレからしてみれば「弱点は明確」だった訳だけど、研究者的に言えばそういう表現になるわけだ。

 流石はショウの同僚。

 ……と、舌を巻いているとだ。

 

 

「―― 勝負、ありがとうございました。でも、そうなの?」

 

 

 うぉ……っという驚きの声は、なんとか喉までで留めておいて。

 解説を聞いている内に、対戦相手のアヤカさんがこちらの側まで歩き出てきてくれていた。

 オレは慌ててその手を取り、握手を交わしておいて。……「そうなの?」という問いかけは恐らく、「解説の言ってることは正しいのか」という意味だと解釈して置いて。

 

 

「ええっと、ありがとうございました。……解説は、オレとしては言うとおりだと思います。クサイハナが持久戦を仕掛けてくるのは読めていたので、そこを『起点』にさせてもらいました」

 

「やっぱり、そうなんだ。……草タイプを極めるための道のりも、結構困難なものなのね。エリカさんの凄さが身に染みて実感できる。うん、精進精進」

 

 

 頷きながら、アヤカさんはどこか楽しそうな表情を浮かべている。どうやら、心配は無用そうで何よりだ。

 

 

「君はジョウト出身なのね? いずれまた、カント―に来てくれるかな。タマムシシティのジムに挑戦してよ! 今度はわたし、貴方に全力を出させてみせるからっ!」

 

「楽しみにしています」

 

 

 こちらをびしっと指差すと、アヤカさんは闘技場の反対側の出口へと駆け込んでいった。

 あの調子なら、次はもっと強くなっているに違いない。楽しみにしていよう。

 ……うーん、オレがカント―のジムに挑戦するかどうかは、まだちょっと未定だけどさ?

 





 あけましておめでとうございました(過去形。
 新年の挨拶は活動報告にでも。

※H28、2月6日、ちょっとバトル内に説明を追記しております。


 今回はこれ1話だけの更新となります(分割すべき分を詰め込んだので字数が溢れております)ですが……うぅん、相変わらず説明が長い私。
 もうちょっと削れないものですかね。いえ、これでもかなり悩んで削ったのですけれども。かなり削ってこれという辺りに不甲斐なさというか、ヘタさというか、そういうのを実感してしまっています。自己嫌悪。あとがきが長くなるか、本文が説明臭くなるか。選べない選択ですよ……。

 でもこの書き方(思考追い経過パターン)が1番好きなのでやめられないんですよね、駄作者私(わたくし)

 今回の対戦相手は皆さん見ての通り「ポケモンの種類的に間違っているとは断定できない指示をしてはいるけど、前の相手が見えていない」技の選び方をしています。
 確かに相手は(未進化)マダツボミでしたが、初っ端から「持久力あげていこうぜ」とか結構理不尽な指示。そこまで相性が良い訳でもないルンパッパを後だしで返り討ち。タイプ相性だけから甘く見ていたクラブのサブウェポンによる敗北。
 ……ちょっと可哀想かも? と思わないでもないですが、彼女は草タイプに関する知識を詰め込んだタマムシジム大好き少女なので、基本的には我を通そうとする選択をするかなーと。結果こうなりました。
 深読みしすぎも良くないですが、自分の戦略だけをみていてもこうなりますよね。実体験なのです。はい。


▼エリートトレーナーのアヤカ
 FRLG:クサイハナ、ウツドン
 HGSS:フシギダネ、フシギソウ、フシギバナ

 FRLGのタマムシシティジムに居る、記念すべきポケットモンスター最初のエリートトレーナー。
 そういう意味合いもあって、初戦は彼女と決めていました。ルンパッパはFRLGで本気を出していない的な台詞があるので、彼女の本気メンバーと言う事にしておいてくだされば助かります、私が。
 HGSSではトージョウの滝を超えた先に登場。台詞的にも手持ち的にもFRLGと同一人物っぽい、珍しいお方です。 


「タマムシジムへようこそ!
 やるわね!
 今日は強いポケモン持ってこなかったから……」

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。